あらすじ
永遠の生命を持つ子供たち「キルドレ」が地上で暮らす大人のために、戦争を請負う社会。新任地に配属された戦闘機乗りのカンナミは指令を受け空へ出勤し、夜は同僚たちと歓楽街へ出かける。彼らにとって生死とは、そして自我とは――著者最高傑作シリーズ、新装版刊行開始!〈解説〉鶴田謙二
巻末著者インタビュー〈聞き手〉清涼院流水
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私はスカイクロラから読み始めてしまいましたが、最近読んだ記事で、時系列的にはスカイクロラが一番最後、と言うことと、良い考察を読んだので再読したくなっている作品です。(2024.3)
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押井守監督の映画が好きで、今回原作を読破しました。
読み終わった後、好きになった作家だと思います。
キルドレと呼ばれ子供として永遠に生きていく少年兵が主人公で、そこから分かってくる、生と死についてや、戦争がエンターテイメントとして扱われていいる平和は、良いものなのかを考えてしまいました。
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ずっと靄がかがっているような感じだった。重要なことは書かれてないし、劇的な何かがある訳ではないけど最後まで読みたいと思える何かがあったと思う。
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戦闘機のパイロットや基地の人達の話。
映画より小説の方が面白かった。淡々とした文章の余韻に風景が広がる。
シリーズらしいが、あえて続きを読まないことにした。
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文庫本の平積みコーナーで、
「ナ、バ、テア」
と言う本を見つけた。
作者は、森博嗣さん。
解説が、吉本ばななさん
巻末著者インタビューまである!
そして、このシリーズでは先に
「スカイ、クロラ」があるらしい。
で、スカイ、クロラを購入!
裏表紙には、永遠の生命を持つ子供たち「キルドレ」が戦争を請け負う社会。
生死とは、そして、自我とは何かを問う。
森博嗣 渾身の傑作シリーズ!
とある。
夢の中のシーンからはじまる。
「僕は大切な人を守る為に戦った。
彼女は地球上で最後の物理学者だ…」
と続く。
「さよなら」と僕は言った
「ありがとう」と彼女は微笑む
僕は銃を彼女の頭に向けて引き金を引いた
一発
煙
そして彼女がゆっくり倒れるのを見守ってから
目を瞑って、息を止める
永遠よ、さようなら
空気よ、宇宙よ…
と続く
詩の様なテンポが心地良く続くので心の景色が入ってくる。
こんな感じのページが所々あり、主人公の気持ち、状況が伝わる。
ーギルドレー
★遺伝子制御剤の開発途中で、突然生まれ
新薬に付けられる筈だった名称
★ギルドレは歳を取らない
永遠に生き続ける
昔この国では、海から魚や鯨を捕った。
それを、食べるために。
それを世界中から、非難された
でも、豚や牛を食用にする事は、世界の常識だった訳で、その違いは何かって言うと
つまりは、自然のものか、食べる為に養殖したかの違い
自然に生まれた人間は戦ってはいけないけど、戦うために人工的に作られた人間なら、それが許される?
こんな会話が続く
永遠に生き続ける、年をとらない
という事は、状況が変わらないままの生活がいつまでも続くと言う事で、終わりが見えない
どうやって、精神を維持してゆくのか
言葉に出さなくとも、皆、考えていると思う。
生きる とは?
Posted by ブクログ
押井守監督の映画のほうは何年か前ににみたが、すべてがFになるの著者が原作者とは最近になって知った。
大人になれない子供たち「キルドレ」が戦闘機乗りになって戦争を続けるという独創的な世界観。(見た目は)子供たちが主人公だが、イノセンスとは無縁のなんとも厭世的な雰囲気が漂う。ほかの作品も読んでみて、この世界の背景をもっと知りたくなる。
(6/24追記)
小説内の時間的に前になる4作読んでから、再読してみたが、うーん、すべてを合理的に繋げる解釈は思いつかないなぁ。クサナギ・カンナミの同一人物説も、本作を読む限りは無理がある。キルドレの記憶は曖昧で、ときに夢との境界があやふやというのは名言されているので、もしかしたらキルドレ同士、他人の記憶が交雑してしまうという解釈なのかもしれない...
Posted by ブクログ
想像してたんと若干違いましたが、追いかけたくなる話って意味では期待通り✨次作からは彼等の過去に迫るわけですが…キルドレ…人のエゴの匂いプンプンです。エンジンの話など専門的な内容がも少し理解できたらなお楽しめたかな?…と。表紙デザイン◎です
Posted by ブクログ
遺伝子制御剤の開発の途中で突然生まれ
新薬につけられるはずだった名称がキルドレ
キルドレが生まれて20年ほど
大人のかわりに戦闘機に乗り出撃し
戦死しないかぎり死なない人間
歳をとらない永遠に生きつづける
日常は、とても忘れっぽくなって、夢を見ているような、ぼんやりとした感情が、精神を守っているらしい
昨日のことも、先月のことも、昨年のことも、全部区別がなく同じように思え、夢で見たことで、過去にあった現実を改ざんするらしい
死んだらもう一度、再生して、新しい記憶を植え付けてまた作られるらしい
何故戦闘機に乗るのかと質問されて、退屈凌ぎだ、たしかに、退屈凌ぎで戦っている。
でも⋯、
それが、生きる、ということではないかと感じる
。と
飛行機の描写が多くて理科系の人には理解出来るのかもしれないけど私には難しくて、飛んで旋回して撃墜して、というようなイメージしながら読んだ。
自分たちの都合のいいようにカンナミのような子どもを作った大人がいるんだね。誰のためでもなく戦える純粋さを植え付けて戦争専用の人間を作り、作られたキルドレは、いつか精神が崩壊して殺してほしいと願うようにもなる。死んでも生き返る。繰り返し生きることになり永遠に戦うんだろう。
理由もなく、
愛情もなく、
孤独もなく、
なんのためでもなく、
なにも望まずに⋯
こういうお話が好きな人にはハマるのかも。多分今の年齢だから読めたような気がする。今、子どもではなく大人だから。
Posted by ブクログ
森博嗣氏の作品が好きだという人に、この本を紹介された。
一緒に飛び立った仲間が、帰りには一緒に戻れるとは限らない。昨日まで仲間だった彼や彼女が、明日は敵となる、戦争がビジネスの世界。
これを絶望と言わずして何と言えよう。
空気だけはやたらと澄み切っているが、湿度や体温を感じない文章で、あまり読んだことのない感じが新鮮ではあった。ただ、こういう世界にハマるのは、ちょっと危うく思う。気にし過ぎかな?