森博嗣のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレみんな仲良く大集合のご機嫌な一冊。
なんと言ってもVシリーズが世界で1番すき。
なんて呑気に読んでいたらそうだ!この年でした。すっかり忘れていた。
わからないのに全てわかるような。すごい。としか言えない。全てずっと正しくて、だからなのか、としか言えない。優しさと愛情と慈しみを感じた。言葉と行動から。
最近悶え苦しみながら断捨離をしており、自分には何が必要か考えたらやっぱり森博嗣の作品だという結論に達した。寄り道もいいけどさ。
別に無理に捨てなくても良いのでは?と言ってくれた友人に拍手。
プラトンの饗宴は愛読書なのでもうそれだけで鼻血出そう。
欠点も多いけれど人間くさいキャラクタたちと絡めて -
Posted by ブクログ
生きてることがつまらない。相手が殺しにかかってくる空では、こちらが先に堕とさなければ、生き残れない。そういう極限にいる。それ以外はただの待機時間であって、その待機時間ほどつまらないものはない。
その感覚って、ゲームのネット対戦で、対戦相手を待っているときの時間を無駄な時間だと思ってる時と似てるのかもしれない。確かにただ待つだけの時間は退屈だ。戦いが終わったらすぐに次に行かなければいけない。
このシリーズは、見えている景色が夢なのか現実なのかはさておき、「僕」から観察できる世界のみを記述したものだ。それ以外は徹底して描かれない。
もう折り返しに来てしまった。結末を知っているのだ。
全然関係ない -
Posted by ブクログ
Vシリーズ完結!最後まで本当に面白かったです。
犯行動機がまったく見えない意味不明な殺人事件。宗教団体の総帥、1作目から久しぶりの登場となる秋野秀和などの存在も相俟って、どこか得体の知れない展開に恐怖を感じていましたが、まさか彼女が裏で絡んでいたとは……。底知れないわけだ。というか8歳?え、ということはS&Mシリーズとは時系列がぜんぜん違うの??ちょっと続きが気になり過ぎるので、このまま次に突入しようと思います。いやー、面白過ぎる。
余談ですが、Vシリーズは登場人物たちの人間関係が本当に魅力的です。保呂草さんと紅子さんの関係はもちろん、林、七夏、各務亜樹良の大人組、練無、紫子、森川の大学生組 -
Posted by ブクログ
前々作の舞台、土井超音波研究所で謎のままだった地下の秘密が明かされる!と思ったら、そこには意味不明な空間が広がっていて、名前のない死体が転がっていた。しかもどうやら有人宇宙衛星の乗組員が殺された宇宙密室事件とも関係があり、挙げ句の果てに世界を騒がせるテロリストとも関係があるらしい……。なんて話のあらすじと序盤の展開を目の当たりにした時は「流石に風呂敷広げすぎでしょ」と思わず笑ってしまいましたが、これがどうして、終わってみたら本当に綺麗に事件と謎が解決して驚きました。本当にすごい!森博嗣先生の頭はいったいどうなっているのか。Vシリーズの中で一番夢中になって読み切りました。大満足。
ミステリーと -
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ネタバレVシリーズのねじれ屋敷で出てきた50歳を越えた保呂草が、いよいよ30半ばになる犀川に20年ぶりとなる久々の再会を果たすところは2シリーズを読んできたものとしては感慨深いシーンだった。
滅多に驚くといった素振りの無い犀川が「本当に?」と驚いていたが、まあ当然だろう。
しかし当時小学生の”へっくん”だった犀川がよく50になる保呂草に気づくものだ。
やはり犀川の頭脳も相当な記憶力と瞬時にそれを引き出す事ができる回路を持っているということか。
犀川自身も保呂草の胡散臭さには母親の紅子同様知っているものの、しかしそれが決して額面通りの悪ではないこともまたわかっている。そのため保呂草を庇い、保呂草は -
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ナバテアから続きで読んだ。
巻末の解説のスホーイの乗り手の方の臨場感がすごかった。
新装版は、フォントが綺麗なので、リーダビリティが上がってる。一度読んだものだけど、久々すぎて全てが発見だ。このシリーズは本当に好きなので読めて嬉しい。
クサナギスイトは礼儀を知っている。敬礼をすべき時にはし、座るのを待つときは待つ。心配もする。
当たり前のことだけど、そういうのができない人なのかと思っていたが、そうではなかった。人の名前も覚えるし、電車にだって乗れなくはない。地下鉄だけは嫌なのだそうだけど。
そのクールさとは裏腹に、整備士のササクラには抱きつくし、カンナミにも触れる。
そう言う人間ぽいとこが、 -
Posted by ブクログ
森博嗣は約20年ぶりに読んだけれど、相変わらずな感じで安心感があった。
昔、オフィシャルブログでモリログアカデミーをやっていた頃は日々チェックしていた。変わらず、電車をいじって、犬と遊んで、奥さんと仲良くしてるんだな、と。
理系の人らしい理路整然とした考え方で、文章にも押し付けなどがなく、スパッとした切り口で綺麗に話すなと思う。
結局、電車や工作いじって、犬と遊んで、平和にすぎる感じがとても素晴らしい。
ただ、モリログアカデミーの頃は、たしかまだ大学教授だった気がする。大学教授をやめて、小説家やって、今は森の奥で静かに生きて考えてるのか、と。
ただ書いていること、やっていることは変わらず、エッ -
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一気に読んだ。新装版。旧版は沖縄旅行中に読んで読み終わったら捨てた。
スカイクロラの映画も何度も見ている。
映画のプロットの一部がナバテアからも使われていることが、分かった。
不思議な世界観だ。多分冷蔵庫も洗濯機もあるけど、パソコンはなくて携帯電話もない。飛行機はプロペラ機でジェットエンジンはない。登場人物は日本の苗字だが、どこか聞きなれない響き。
自分のなかで、どうしても読みたくなって、シリーズを新装版で揃えたが、6冊もあるので、少し重く感じてちょっと敬遠しつつ、かるいものを読み続けていた。それくらい、少し覚悟のいるものだ。
新装版はフォントが明朝体だけど、仮名文字に特徴がある。軽くて余白が