森博嗣のレビュー一覧

  • 作家の収支

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    「すべてがFになる」で一躍有名になった、
    工学博士で小説家である、森博嗣さんの、
    なんと収支が暴露!

    印税やら講演会謝礼やら、原稿料やら雑収入まで、細かいお金もすべて書いてくれている。
    小説家を目指している方はとても参考になると思う。
    小説でなくても、個人事業主の方も。
    わかりやすい文章で楽しいエピソードもあり、
    確定申告の事や税金の話しも面白かった。

    ご本人は、おおらかに趣味を楽しみたい方だが、
    仕事に関しては多作で締め切りを守る真摯な方。
    人としても、素晴らしい。

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    2025年12月11日
  • 道なき未知 Uncharted Unknown

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    こちらのエッセイのシリーズの中で、一番初期のものだからか、一番テーマがしっかりしていた。抽象的なテーマを取り扱っているが、それが面白い。共感もある。今、私が考えていることや、欲しかった言葉がたくさんあった。森博嗣は共感することとかは欲していないなけど、私はこのエッセイを読んで共感したし、安心した。やっぱり森博嗣の思考が好きだ。

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    2025年12月10日
  • 封印再度 WHO INSIDE

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    ネタバレ

    本作もとても面白かった。
    今回のトリックは物理と化学によったもので、密室は気圧差によって、凶器は金属の融点によって作られると言うものだった。

    現実にはどちらも際限が難しいところがある気がするが、仏画という設定などがうまくマッチしていた。
    また記憶が混乱していることによって話が難しくなっているところで最後まで犯人を特定できない作りになっており、とても楽しむことができた。

    本作は、ミステリーよりも犀川と萌絵の恋愛の進展の方が嬉しかったし、こんな形で進むのかと思わず笑顔になってしまった。
    次の作品も楽しみになった。

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    2025年12月08日
  • 四季 夏 Red Summer

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    ネタバレ

    みんな仲良く大集合のご機嫌な一冊。
    なんと言ってもVシリーズが世界で1番すき。
    なんて呑気に読んでいたらそうだ!この年でした。すっかり忘れていた。
    わからないのに全てわかるような。すごい。としか言えない。全てずっと正しくて、だからなのか、としか言えない。優しさと愛情と慈しみを感じた。言葉と行動から。

    最近悶え苦しみながら断捨離をしており、自分には何が必要か考えたらやっぱり森博嗣の作品だという結論に達した。寄り道もいいけどさ。
    別に無理に捨てなくても良いのでは?と言ってくれた友人に拍手。
    プラトンの饗宴は愛読書なのでもうそれだけで鼻血出そう。

    欠点も多いけれど人間くさいキャラクタたちと絡めて

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    2025年12月08日
  • 冷たい密室と博士たち DOCTORS IN ISOLATED ROOM

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    おもしろかったー!
    最後の3章分に100ページしかないし、犀川先生も萌絵ちゃんもなかなか犯人を教えてくれないし、みんなアリバイがあったしでどうなるのかと思ったけどまさかそういうこととは。
    理系人間の空気や思考を読めるのがとても楽しい作品でした。

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    2025年12月07日
  • 新装版 フラッタ・リンツ・ライフ Flutter into Life

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    生きてることがつまらない。相手が殺しにかかってくる空では、こちらが先に堕とさなければ、生き残れない。そういう極限にいる。それ以外はただの待機時間であって、その待機時間ほどつまらないものはない。
    その感覚って、ゲームのネット対戦で、対戦相手を待っているときの時間を無駄な時間だと思ってる時と似てるのかもしれない。確かにただ待つだけの時間は退屈だ。戦いが終わったらすぐに次に行かなければいけない。
    このシリーズは、見えている景色が夢なのか現実なのかはさておき、「僕」から観察できる世界のみを記述したものだ。それ以外は徹底して描かれない。
    もう折り返しに来てしまった。結末を知っているのだ。

    全然関係ない

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    2025年12月07日
  • 笑わない数学者 MATHEMATICAL GOODBYE

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    このシリーズは好きだなぁ(S&Mシリーズ)

    ザ推理小説!登場人物があまり多く無いから大丈夫。(何が)

    30%くらい今回は当たった感じで興奮できた。
    かなり厄介な結末だったけど、、それは毎度の事なので、、

    次も楽しみだ。

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    2025年12月04日
  • 赤緑黒白 Red Green Black and White

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    Vシリーズ完結!最後まで本当に面白かったです。
    犯行動機がまったく見えない意味不明な殺人事件。宗教団体の総帥、1作目から久しぶりの登場となる秋野秀和などの存在も相俟って、どこか得体の知れない展開に恐怖を感じていましたが、まさか彼女が裏で絡んでいたとは……。底知れないわけだ。というか8歳?え、ということはS&Mシリーズとは時系列がぜんぜん違うの??ちょっと続きが気になり過ぎるので、このまま次に突入しようと思います。いやー、面白過ぎる。

    余談ですが、Vシリーズは登場人物たちの人間関係が本当に魅力的です。保呂草さんと紅子さんの関係はもちろん、林、七夏、各務亜樹良の大人組、練無、紫子、森川の大学生組

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    2025年11月30日
  • 朽ちる散る落ちる Rot off and Drop away

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    前々作の舞台、土井超音波研究所で謎のままだった地下の秘密が明かされる!と思ったら、そこには意味不明な空間が広がっていて、名前のない死体が転がっていた。しかもどうやら有人宇宙衛星の乗組員が殺された宇宙密室事件とも関係があり、挙げ句の果てに世界を騒がせるテロリストとも関係があるらしい……。なんて話のあらすじと序盤の展開を目の当たりにした時は「流石に風呂敷広げすぎでしょ」と思わず笑ってしまいましたが、これがどうして、終わってみたら本当に綺麗に事件と謎が解決して驚きました。本当にすごい!森博嗣先生の頭はいったいどうなっているのか。Vシリーズの中で一番夢中になって読み切りました。大満足。

    ミステリーと

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    2025年11月30日
  • 恋恋蓮歩の演習 A Sea of Deceits

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    344ページからの紅子の言葉が好き。
    「首になるのがそんなに怖い?私なんか、もう何もないのよ。全部なくなってしまった。全部取られてしまったのよ。だけどね、どうしても取られないもの、誰にも渡せないものがあります。それだけは、最後まで、死ぬまで、誰のものでもありません。それが、人の価値を決めるものです。それだけは、最後まで、死ぬまで、誰のものでもありません。立ち上がりなさい。人の誇りを持ちなさい!」

    最後の大苗梨枝の手紙を読んで鳥肌がたった。

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    2025年11月30日
  • 黒猫の三角 Delta in the Darkness

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    最初に読んだときは、癖のある紫子と練無のキャラクターに戸惑い読むことをやめてしまったが、日を改めてもう一度読むと、個性的な二人の掛け合いがとても面白く感じた。また、紅子に萌絵と似た雰囲気を感じた。
    ミステリとしては本格とは言えず、意外性などもとくにはなかった。ただこれは2000年頃に書かれた小説であるので、最近のミステリを多く読んでいる自分にとってはしょうがないことだと思う。
    森博嗣作品の1番の面白い点はやはり、ときどき「はっ」とあるいは「なるほど」と思わされるところだと思う。

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    2025年11月30日
  • 四季 秋 White Autumn

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    ネタバレ

    Vシリーズのねじれ屋敷で出てきた50歳を越えた保呂草が、いよいよ30半ばになる犀川に20年ぶりとなる久々の再会を果たすところは2シリーズを読んできたものとしては感慨深いシーンだった。

    滅多に驚くといった素振りの無い犀川が「本当に?」と驚いていたが、まあ当然だろう。
    しかし当時小学生の”へっくん”だった犀川がよく50になる保呂草に気づくものだ。
    やはり犀川の頭脳も相当な記憶力と瞬時にそれを引き出す事ができる回路を持っているということか。


    犀川自身も保呂草の胡散臭さには母親の紅子同様知っているものの、しかしそれが決して額面通りの悪ではないこともまたわかっている。そのため保呂草を庇い、保呂草は

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    2025年11月30日
  • 新装版 ダウン・ツ・ヘヴン Down to Heaven

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    ナバテアから続きで読んだ。
    巻末の解説のスホーイの乗り手の方の臨場感がすごかった。
    新装版は、フォントが綺麗なので、リーダビリティが上がってる。一度読んだものだけど、久々すぎて全てが発見だ。このシリーズは本当に好きなので読めて嬉しい。
    クサナギスイトは礼儀を知っている。敬礼をすべき時にはし、座るのを待つときは待つ。心配もする。
    当たり前のことだけど、そういうのができない人なのかと思っていたが、そうではなかった。人の名前も覚えるし、電車にだって乗れなくはない。地下鉄だけは嫌なのだそうだけど。

    そのクールさとは裏腹に、整備士のササクラには抱きつくし、カンナミにも触れる。
    そう言う人間ぽいとこが、

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    2025年11月28日
  • 静かに生きて考える Thinking in Calm Life

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    森博嗣は約20年ぶりに読んだけれど、相変わらずな感じで安心感があった。
    昔、オフィシャルブログでモリログアカデミーをやっていた頃は日々チェックしていた。変わらず、電車をいじって、犬と遊んで、奥さんと仲良くしてるんだな、と。
    理系の人らしい理路整然とした考え方で、文章にも押し付けなどがなく、スパッとした切り口で綺麗に話すなと思う。
    結局、電車や工作いじって、犬と遊んで、平和にすぎる感じがとても素晴らしい。
    ただ、モリログアカデミーの頃は、たしかまだ大学教授だった気がする。大学教授をやめて、小説家やって、今は森の奥で静かに生きて考えてるのか、と。
    ただ書いていること、やっていることは変わらず、エッ

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    2025年11月26日
  • すべてがFになる THE PERFECT INSIDER

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    ネタバレ

    今まで読んだミステリーの中で上位に匹敵する面白さ。
    ラストの真賀田四季と犀川先生との会話。予想のつくオチではあったものの、私の願うオチであったので大満足。犀川先生の「四季にしてやられた」感が最高に良かった。多分、犀川先生も真賀田四季系の天才の素質がある感じがとても良い。また出会って欲しいと思ってしまう。

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    2025年11月25日
  • お金の減らし方

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    ハウツー的な内容ではなく、森さんのお金の価値観についての独り言を聞いているかのような内容であった。

    良く言われていることではあるが、お金と手段であり、目的ではない。
    自分の欲求に常に忠実にあり続けることが、お金を上手く減らす習慣になるのではないかと考えさせられた。

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    2025年11月24日
  • ω城の惨劇 SAIKAWA Sohei’s Last Case

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    びっくりしすぎて、冗談抜きで30秒以上フリーズしました。思い込みって恐ろしい.....、人間の脳って恐ろしい......って心の底から思いました。

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    2025年11月17日
  • ω城の惨劇 SAIKAWA Sohei’s Last Case

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    森博嗣ファンとしては痺れる1冊。裏の裏の裏をかかれた。犯人を想像しながら読んでいたが、やはりそう簡単には問屋が卸さなかった。懐かしい人物が登場して嬉しかったが、反面これで最後かと思うと残念でもある。惜しまれるのはあの彼女の名前が出なかったことだけ。S&Mシリーズから読み直したくなった。

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    2025年11月15日
  • 新装版 ナ・バ・テア None But Air

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    一気に読んだ。新装版。旧版は沖縄旅行中に読んで読み終わったら捨てた。
    スカイクロラの映画も何度も見ている。
    映画のプロットの一部がナバテアからも使われていることが、分かった。
    不思議な世界観だ。多分冷蔵庫も洗濯機もあるけど、パソコンはなくて携帯電話もない。飛行機はプロペラ機でジェットエンジンはない。登場人物は日本の苗字だが、どこか聞きなれない響き。
    自分のなかで、どうしても読みたくなって、シリーズを新装版で揃えたが、6冊もあるので、少し重く感じてちょっと敬遠しつつ、かるいものを読み続けていた。それくらい、少し覚悟のいるものだ。
    新装版はフォントが明朝体だけど、仮名文字に特徴がある。軽くて余白が

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    2025年11月14日
  • すべてがFになる THE PERFECT INSIDER

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    読み始めると止まらなくなりました。クライマックスで「もしかしたら実は…」と感じたときが一番ドキドキしました

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    2025年11月13日