森博嗣のレビュー一覧
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前々作の舞台、土井超音波研究所で謎のままだった地下の秘密が明かされる!と思ったら、そこには意味不明な空間が広がっていて、名前のない死体が転がっていた。しかもどうやら有人宇宙衛星の乗組員が殺された宇宙密室事件とも関係があり、挙げ句の果てに世界を騒がせるテロリストとも関係があるらしい……。なんて話のあらすじと序盤の展開を目の当たりにした時は「流石に風呂敷広げすぎでしょ」と思わず笑ってしまいましたが、これがどうして、終わってみたら本当に綺麗に事件と謎が解決して驚きました。本当にすごい!森博嗣先生の頭はいったいどうなっているのか。Vシリーズの中で一番夢中になって読み切りました。大満足。
ミステリーとしての面白さはもちろんですが、Vシリーズのキャラや伏線の大回収といった側面も際立ち、その点でも満足度が高かったですね。とくに練無の過去とへっ君絡みの話が印象的です。有識者のアドバイスにしたがって、地球儀のスライスを読んでいて本当によかった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレVシリーズのねじれ屋敷で出てきた50歳を越えた保呂草が、いよいよ30半ばになる犀川に20年ぶりとなる久々の再会を果たすところは2シリーズを読んできたものとしては感慨深いシーンだった。
滅多に驚くといった素振りの無い犀川が「本当に?」と驚いていたが、まあ当然だろう。
しかし当時小学生の”へっくん”だった犀川がよく50になる保呂草に気づくものだ。
やはり犀川の頭脳も相当な記憶力と瞬時にそれを引き出す事ができる回路を持っているということか。
犀川自身も保呂草の胡散臭さには母親の紅子同様知っているものの、しかしそれが決して額面通りの悪ではないこともまたわかっている。そのため保呂草を庇い、保呂草は犀川をしっかりと見守っている。
その世代を超えた友情の深さは凄い。 -
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ナバテアから続きで読んだ。
巻末の解説のスホーイの乗り手の方の臨場感がすごかった。
新装版は、フォントが綺麗なので、リーダビリティが上がってる。一度読んだものだけど、久々すぎて全てが発見だ。このシリーズは本当に好きなので読めて嬉しい。
クサナギスイトは礼儀を知っている。敬礼をすべき時にはし、座るのを待つときは待つ。心配もする。
当たり前のことだけど、そういうのができない人なのかと思っていたが、そうではなかった。人の名前も覚えるし、電車にだって乗れなくはない。地下鉄だけは嫌なのだそうだけど。
そのクールさとは裏腹に、整備士のササクラには抱きつくし、カンナミにも触れる。
そう言う人間ぽいとこが、めっちゃ嬉しくなった。 -
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森博嗣は約20年ぶりに読んだけれど、相変わらずな感じで安心感があった。
昔、オフィシャルブログでモリログアカデミーをやっていた頃は日々チェックしていた。変わらず、電車をいじって、犬と遊んで、奥さんと仲良くしてるんだな、と。
理系の人らしい理路整然とした考え方で、文章にも押し付けなどがなく、スパッとした切り口で綺麗に話すなと思う。
結局、電車や工作いじって、犬と遊んで、平和にすぎる感じがとても素晴らしい。
ただ、モリログアカデミーの頃は、たしかまだ大学教授だった気がする。大学教授をやめて、小説家やって、今は森の奥で静かに生きて考えてるのか、と。
ただ書いていること、やっていることは変わらず、エッセイでだらだらと書きたいことを書いてくれて、電車をいじって、犬と遊んでいる。なんとも癒やされた。 -
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一気に読んだ。新装版。旧版は沖縄旅行中に読んで読み終わったら捨てた。
スカイクロラの映画も何度も見ている。
映画のプロットの一部がナバテアからも使われていることが、分かった。
不思議な世界観だ。多分冷蔵庫も洗濯機もあるけど、パソコンはなくて携帯電話もない。飛行機はプロペラ機でジェットエンジンはない。登場人物は日本の苗字だが、どこか聞きなれない響き。
自分のなかで、どうしても読みたくなって、シリーズを新装版で揃えたが、6冊もあるので、少し重く感じてちょっと敬遠しつつ、かるいものを読み続けていた。それくらい、少し覚悟のいるものだ。
新装版はフォントが明朝体だけど、仮名文字に特徴がある。軽くて余白が多くて、なにより流れるような曲面もありながら止めハネは少し大袈裟な感じのフォントで、クールでかっこいい。
どのように覚悟がいるのかというと、周囲とのコミュニケーションにトゲが出てしまう。閉じこもって、ダークな雰囲気にのまれる。それに耐えられるかという心配があった。
ナバテアから読んでいるのは、シリーズを時系列で読み直すためだ。
最初からほとんど説明なくエンジンの構造の話や操縦席から見える計器の類の専門用語が出てくる。空を飛ぶには重さ、出力、慣性、天候などが関係するわけだ。それから味方や敵の位置も大事だ。敵の動きが鈍ければ、それを利用する。空のシーンは、短い言葉の連続だ。地上では鈍く他人が干渉してくる。粘りがある。
終始それだけのことなのだが、それだけで充分だ。 -
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ネタバレ無意識に起こったように見えたものが意図的なもので、
意図的に見えたものが無意識に起こったことだった。
そう紅子が説明した時、犀川先生を思い出した。
犯人の意図に興味はないと言う犀川先生の謎解き方法
はやっぱり正しいんじゃないかと。
(へっ君が挨拶以外にお話ししてた!「お母様」だって)
平均的な人の何倍もの速さと正確さで様々な可能性と
シナリオを紅子は頭の中で処理してるんでしょうか。
七夏が紅子のことを面白く思わないのは理解できるけ
ど、林が紅子を頼る限り、紅子と同等までとはいわず
とも近いくらいに事件を解明できるようにならないと
ダメじゃないかな。(へっ君を見た後、泣きたくなった
気持ちは何となくわかる…)
でもなんだかんだ言っても紅子の能力は認めてるし、
お互い信頼はしてるよね。嫌いじゃないと思う。
一番腹立つのは林だけど、紅子呼びすることと、紅子
に対しては弱腰なのが意外だった。林も私が想像して
るのとは違うのかもしれない。
紅子は確かに林の言う通り複雑な人間だと思うけど、
唯一制御できないのが林への気持ちというところかな。
煙草の匂いが充満しつつある車内を嫌いじゃないとい
う理由が切なく聞こえた。
保呂草は相変わらず胡散臭い。でも、懲りずに紅子を
口説く強靭な心は尊敬する。
今回、小鳥遊くんがカッコ良く見えた。 -
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WWシリーズ第6弾
「リアルの私はどこにいる?」
このストーリーを考えられる森博嗣さんがすごい。
作者さんの頭の中がヤバい。
絶対星5なんだけど、消化しきれず今は星4
あらすじ的には、仮想空間にログインした女性から、現実世界の自分が行方不明だと相談を受ける。
この設定だけでもすごいのに、実際には仮想空間内で作られた人格が現実世界にログインしていたとか、発想がヤバい。
人工知能が自分を国だと自覚するネットワークができつつあったり、「人間を作ってしまう」という発想があったり。
そうだよね。
リアルではなく最初からヴァーチャルなのだから、知性を持つ者がヒトである必要はないもんね。
世界観が怖くなってきますが、これはまだリアルに拘ってるからですかね。グアドにはまだなりきれない。