あらすじ
真っ白い雪の上、胸にナイフを刺され、血を流して横たわる美女。被害者どうしに接点はなく、時期も場所も異なるが、現場の状況には類似性がある一連の殺人事件。最初の被害者の夫が撮った映画には、事件を彷彿とさせるシーンがあった。女性二人の探偵事務所に持ち込まれた浮気調査は、映画監督で舞台演出家、作家でもある彼の二人めの妻に関わるものだった。浮気の証拠を掴むための張り込み中、都内では珍しく積もるほどの雪が降り始めた。
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あぁやっぱり森博嗣面白いし文章がうまい。
お馴染みの皆さんが出てくる話を読み続けられる幸せ。
萌絵のこともちらっと言及が…
事件はシンプルでサクサク読めて良かった。
Posted by ブクログ
久しぶりのこのシリーズ!
転々と主要な登場人物が入れ代わり…
時々消えたあの人物の存在を感じる程度。
新作を読むたびにまた1作目に戻って読み直したくなります。別のシリーズとも人物が被っているので他のシリーズにも手をつけたくなるが今は無理。
最初は地味なヒロインになってしまった…と思っていたけど、それはそれでなかなか面白いです。
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いつの間にかシリーズ名が付いたXXシリーズ3作目。
今回は鬱展開じゃなくて良かったー。
僕の中では既にミステリじゃなくて、加部谷がこれ以上に不幸にならないことを祈るシリーズと化しているけれど。
いや本当に、次の作品あたりで宝くじにでも当たってほしい。切に願う。
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前作が前作だっただけに、今回はきちんとミステリ(といっても謎解きや動機は緩々だけど)している分だけ面白さを感じた
小川さんと加部谷さんだけではどうも盛り上がらなかったが雨宮さんが物語の推進剤になるのか、名古屋弁の会話がいいアクセントになるのかサクサクと読めた
ところで、誰かこのサブタイのsceankillerは何の駄洒落かわかる人いないかなぁ? 蜃気楼?それは強引か
追記
僕がこのシリーズより、近未来が舞台のWやWWシリーズの方が好きなのはキャラクター性の強さやミステリ度の高さだと思う
あちらも森氏の思考実験や価値観を小説として表現してる感はあり、純粋なミステリとは少し毛色が違うがこのシリーズよりミステリ感が強い
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真っ白い雪の上、胸にナイフを刺され、血を流して横たわる美女。被害者どうしに接点はなく、時期も場所も異なるが、現場の状況には類似性がある一連の殺人事件。最初の被害者の夫が撮った映画には、事件を彷彿とさせるシーンがあった。女性二人の探偵事務所に持ち込まれた浮気調査は、映画監督で舞台演出家、作家でもある彼の二人めの妻に関わるものだった。浮気の証拠を掴むための張り込み中、都内では珍しく積もるほどの雪が降り始めた。
「KODANSYA」内容紹介より
不覚.
先に2冊出ていることに気が付かず、これを最初に読んでしまった.
まぁ、森先生のことだから、たぶんそんなに問題ないように書かれているんだろう.
うん、ミステリィ.
そしてタイトルがそのまま内容を表している.
森先生の本は、自分の思い込みを確認することができるから重宝している.
普通こうだろう、常識的にはこういう風に考えるよね、を鮮やかに裏切ってくる.
今回はその要素がそんなに多くなかったけど、登場人物たちの会話がいつも示唆に富んでいる.
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森博嗣の本は、デビュー作の全てがFになるからずっと、刊行順に読み漁ってます。もう新刊までたどり着いちゃって最近は年に2-3冊ずつしか読めてないけど、新しいのが出ると「わーい!」って飛びついちゃうんですよね。全部のシリーズがうっすらつながっててサーガ的なのでやめられない。
今回のこの本は、ここ最近の新しいシリーズといいますか、英語のタイトルが実はその物語の核を示す日本語になっているというしゃれたつくりの3作目。1作目はFool Lie Bowで風来坊、2作目はSong End Seaで尊厳死、そして今回はScene Killer...たぶんこれは蜃気楼ね??
登場人物はおなじみXシリーズの探偵事務所の小川さんたちと、Gシリーズの加部谷さんに雨宮純ちゃん。わーい、ちゃきちゃき物言う仕事できるウーマンの雨宮さん、好き!いつもよりも事件はシンプルだったかな。読みやすかった気がしますが、森博嗣みある哲学は薄めかも。
で、最近初期の頃の作品も読み返したりしてましたが、時代の変遷を感じるなと思いました。90年代Fのころの犀川先生たちは、研究室の女性たちの既婚未婚にジョーク風に言及したりしてて、今読むと、こんなこと職場で言っちゃあセクハラよ、犀川先生もっとクールな男だと思ってたわ?なんて思っちゃったりするのですが(初めて読んだ10年前はそんなこと思わなかったのにね、わたしも)、今回の作品の中では雨宮純ちゃんがはっきりと、女の自律を当たり前のように話し友人を諭すシーンがあるんですよね。それがかっこよくて。作者も、世の中も、読者も、私も、価値観や当たり前が変わったんだなぁってしみじみ思いました。
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前々作と前作よりミステリ要素が濃かった。
前々作は社会格差、前作は尊厳死と自分事として考えられるテーマだったのとそのテーマを体現するキャラクターの思考が作中で語られたので入り込めたけれど、本作はテーマが共感しにくいことに加えてそれを体現するキャラクターの思考があまり語られないので距離を感じる。
ただエピローグを読むに距離感を感じることこそ作者の狙いなのかなとも思う。
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最初に犯人の独白。
もう犯人はわかった。
何のどんでん返し?
‥犯人が違った‥
でもうわっやられた‼️という仰々しさは
この話にはなかった。
あくまでさらっと淡々と。
シリーズで読むと世界観が完結するいつものパターン。次も読まねば。
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日常の中から非日常をそっと覗き見るようなほどよい緊張感が続く。犯人を追い詰める刑事の緊張感も犯人の慟哭もここには描かれない。
言うなれば、「他者を見る」とは、そういうものかもしれない。自分と他者が繋がりのあるものという認識はやはり中々つかめない。
蜃気楼のような霞を見ているだけではそれこそ無理で、手を伸ばしてつかもうとしなければ、そこに触れることは難しい。それでいて、その片鱗をつかめる程度が限界だろうか。
手をつかまれて驚いた顔をした犯人…
この動きの中、そこに含まれる要素の中に蜃気楼に触れるための何かがある。覚悟を決めた絶対的な個としての関わりこそが、蜃気楼を具象化させるのかもしれない。
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森さんが、シリーズ云々ではなくて、こういうスタンダードな感じのミステリーを書いてくれることに感謝。
「情景」というのが、森さんらしいなと。
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このシリーズでは一番面白かった。
栂という字が読めなくて時々困った。
沙保里が魔性の女だったわけだけど、それを易々と聞き入れていた男たちもすごいな。
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Scene Killer=蜃気楼なんだろうね。作中で逃げ水のことがあったから、そのことか。牛田事件が雪上流血美女連続殺人事件を追っていたことなのかな。
いつものように、小川と加部谷は事件に接近できないから、そんなに盛り上がらない。もやもやが残る終わりかなと思っていたら、急展開。
登場人物、つまり容疑者はそんなに多くないし、推理のためのネタが用意されているわけではない。事件の全容は、勿論意表を突かれたけど。
このシリーズは好きなんだけど、僕は何に惹かれているんだろうね。
加部谷の落ち込みに皆さん同情しているコメントがあるけど、えっと、何があったんだったけ。水母君に失恋したのはかなり前の話だよな。読み返さないといけないかな。
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ミステリ。『歌の終わりは海』の続編。
知らなかったがXXシリーズというらしい。その3作目。
このシリーズは社会派ミステリっぽい印象がある。
ミステリとして犯人やトリックを予想するのではなく、登場人物たちの会話をのんびりと楽しむ感じで読んだ。
雨宮さんも登場。独特の言葉遣いで存在感が強い。
加部谷さんはマジで幸せになって…。
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犯人を途中まで勘違いしていた。シリーズものかつ他のシリーズの続きなので、懐かしい名前が出てきつつも覚えていない。
ミステリとして面白いというよりも今までのキャラクターを追っている感じ。
でも新作が出るだけでありがたい。
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久しぶりに森作品を読んだので加部谷がなぜかわいそうなのか分からない。が、探偵事務所で浮気調査をしていたら殺人事件に遭遇。気がつけば雪上流血美女殺人事件にどっぷりはまっている。事件自体はそれほど興味が持てなかった。雨宮純や探偵事務所所長の小川令子との掛け合いが楽しくて読んでる気がした。
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雪の上に血を流して倒れている美女。過去の殺人、現在の劇、現在の殺人と続く。
小川さんも加部谷さんもまだ心の傷が癒えていない事が窺える巻だった。
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なるほど、これは蜃気楼か~小川の探偵事務所に持ち込まれたのは舞台女優の同棲相手の浮気調査。公演間近の稽古場とビジネスホテルを見張る加部谷は雪がうっすら積もった稽古場の裏の駐車場で、依頼人が刺殺されたことを後で知る。同じ形で前の妻が殺されている演出家が怪しい。浮気相手の演出家の妻も後釜に座ったが、これも怪しいので、加部谷は一緒に住んでいる芸能ジャーナリストの雨宮に演出家のインタビューを持ちかけさせ、接近する。小川は小川で、積雪流血美女連続殺人事件担当の刑事と情報交換をするようになっていた~水増しの膨らませって感じ。里親が殺された経験を持つ女優が何人もの男を操るって!加部谷さんの視点で物語が進むのね