森博嗣のレビュー一覧
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ネタバレ混雑や行列に加わる人々を哀れで可哀想だと評する。自分の価値観・美意識にそぐわないと。このシリーズにおいて、著者はあくまでも個人的な意見と断りを入れて少々刺激的な発言をしているので、読者としてはカチンとくることもあるのだが、この意見に関してはちょっと擁護派を自認する。
このシリーズを読むときには、著者の居住地がどこか推理するのも一つの楽しみにしている。今回はいろいろなヒントが得られた。鉄道模型を走らせるほどに広大な敷地を持つことはことあるごとに書かれていたので、どうも日本ではないのではないかとあたりは付けていた。この著書では、「TVは見ない(地上波は電波が届かない)」と書かれており、さらに、「日本は初夏だけど、当地はまだ寒い」と書かれていたので、日本じゃないことは確定的。ヨーロッパのどこかだろうか?私の頭にはとある国が候補として浮かんでいるが、引き続き推理したい。
それにしてもDiscommunicationが和製英語だとは知らなかった。 -
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これまでのS&Mシリーズの中で1番おもしろかったです。動機は自分のような常人には理解しきれない部分はありますが、芸術家やアーティスト(マジシャンをこのくくりに入れるのであればですが)の探究心やこだわりには凄まじいものがあり、だからこそ多くの人の心を動かすことができるのかなとも感じました。幻惑と妄想の違いについて犀川先生と西之園君が話す場面もとても印象的でした。
話の本筋からはそれるかもしれませんが、執筆当時はおそらくほとんど世になかったであろうSNSの展開について予測(もはや予言)している部分があり、森先生のすごさが改めてわかりました。 -
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くそっ!!年末にブルシットジョブのせいで友達との飲み会に遅れた!仕事にやりがい感じられてない未熟者なのでこういうことがあるととても不服に感じる。
到着まで時間があるので移動しながら感想を書くことにする。
『やりがい』の考え方(やりがいの定義?)が個人的には一番刺さった。
『やりがいをもって仕事をしましょう』みたいなことを言うけれど、著者の考える『やりがい』の定義に従うとやりがいのある仕事なんてのは幻想だってことがよくわかった。
(もちろんやりがいをもって仕事をしている方はたくさんいるだろうけどね)
自分はいまのところ仕事にはやりがいは持ててないけど、それ以外のところでやりがいを持ってると自信をもって言えるな。
岡本太郎ばりに自分のスジを通す生き方をする。
自分のスジに対してあーだこーだ言われたときにやりがいを感じる。
そんなひとにわたしはなりたい。
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スカイクロラシリーズの長編5弾。
自分が誰か分からないという僕が、病院から抜け出して、女のところにいって、遠くまで逃げて、またそこで別の女に会って、匿われて。。という逃避行の物語。自分が誰か分からず、相手も誰かわからないままなのに、一切の不安はなく、空を見上げると、そこに成すべきものがあると思う。思うというか願うに近いような感じ。
ここからスカイクロラに繋がるということなのだけど、4つも長編をまたいで最初の物語に繋がることができる作家の技術に驚く。
クレイドゥザスカイはとくに抽象度が高く、どこであるとか誰であるという意味を捨てて、事象がかかれる。
シリーズを時系列順に読み返しているが、昔読んだときのことを一切覚えていなかった。驚いた。僕も多分、誰が何をしたかについては興味がないのだ。 -
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ネタバレみんな仲良く大集合のご機嫌な一冊。
なんと言ってもVシリーズが世界で1番すき。
なんて呑気に読んでいたらそうだ!この年でした。すっかり忘れていた。
わからないのに全てわかるような。すごい。としか言えない。全てずっと正しくて、だからなのか、としか言えない。優しさと愛情と慈しみを感じた。言葉と行動から。
最近悶え苦しみながら断捨離をしており、自分には何が必要か考えたらやっぱり森博嗣の作品だという結論に達した。寄り道もいいけどさ。
別に無理に捨てなくても良いのでは?と言ってくれた友人に拍手。
プラトンの饗宴は愛読書なのでもうそれだけで鼻血出そう。
欠点も多いけれど人間くさいキャラクタたちと絡めて四季の内面の変化を描く。無駄なく綺麗。生きるとは美の本質を認識することとプラトンは言ったとおり、美しい話の展開。こうやって美しいものを見ることでイデアに近づいていく。生きる希望はもうここにしかないのではないかというほど、まだ少しやぶれかぶれだ。それでも恐怖を感じられるほどには幸せだ。
オリンポスの神々は親殺しを経て力をつける。
オイディプスもこのモチーフがあるせいか、男性の自立という意味づけをされがちですが、そうじゃなくて神様に近い存在にとっての自立だから性別など関係ない、とする目の付け所が素敵。
ちゃんとギリシャ神話の味がしました。
私から見たら四季はとても愛情深い人で、なぜなら自分と他人は別の人格だとわかったうえで歩み寄ろうとするから。私たちは、特に近いバックグラウンドを持ったもの同士は、当たり前に共感を強要しがちで、それは暴力にも似ている。海外に暮らし、第一言語でない言葉で不自由ながら人と関わると優しくなれる気がする。自分を否定せず、他人も否定しない在り方を模索し続けるから。
最初で最後かもしれない、完全にわかりあうという瞬間。そしてすぐに距離ができるという現実。錯覚かもしれないこの愛に満ちた時間があったから、四季は愛情深い人になったのかもしれない。これがあれば1人で生きていける?のところが大好き。何度も読み返す。
夏は必ず過ぎ去ってしまう
夜更かしして伏線回収してしまって寝付けない。ここ7年くらいで一番のびっくり。 -
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生きてることがつまらない。相手が殺しにかかってくる空では、こちらが先に堕とさなければ、生き残れない。そういう極限にいる。それ以外はただの待機時間であって、その待機時間ほどつまらないものはない。
その感覚って、ゲームのネット対戦で、対戦相手を待っているときの時間を無駄な時間だと思ってる時と似てるのかもしれない。確かにただ待つだけの時間は退屈だ。戦いが終わったらすぐに次に行かなければいけない。
このシリーズは、見えている景色が夢なのか現実なのかはさておき、「僕」から観察できる世界のみを記述したものだ。それ以外は徹底して描かれない。
もう折り返しに来てしまった。結末を知っているのだ。
全然関係ないが、英語で言うキャットウォークは、日本語だと犬走りという。 -
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Vシリーズ完結!最後まで本当に面白かったです。
犯行動機がまったく見えない意味不明な殺人事件。宗教団体の総帥、1作目から久しぶりの登場となる秋野秀和などの存在も相俟って、どこか得体の知れない展開に恐怖を感じていましたが、まさか彼女が裏で絡んでいたとは……。底知れないわけだ。というか8歳?え、ということはS&Mシリーズとは時系列がぜんぜん違うの??ちょっと続きが気になり過ぎるので、このまま次に突入しようと思います。いやー、面白過ぎる。
余談ですが、Vシリーズは登場人物たちの人間関係が本当に魅力的です。保呂草さんと紅子さんの関係はもちろん、林、七夏、各務亜樹良の大人組、練無、紫子、森川の大学生組も、本当にいいキャラクターでした。全員大好き!この後、別シリーズでも会えるといいな。あ、でも阿漕荘から保呂草さん引越しちゃったから、大学生組はもう出ない?だとしたら寂しいなあ。というか立松さん助かったんですよね?なんも言及なかったけど笑
※今後の伏線になりそうな謎をメモ
・栗本キシオ(これって四季の人格の一つだっけ?記憶が薄れてる)
・林が紅子に渡そうとした祝儀袋(へっ君の名前?時系列が違うのも踏まえるともしかしてそういうこと??)
・「捩れ屋敷の利潤」のラストで紅子が保呂草に話した事実(これも↑と絡めてそういうこと??)
・瀬在丸家陥落の原因(運転手など皆死んでしまったって言っていたけど真相は?)
・紅子、林の離婚原因が気になり過ぎる