森博嗣のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
逆説的なタイトルの本書。
お金の増やし方ついての本は世の中に数多存在するが、書店のお金関連のコーナーでも本書は異彩を放っていることだろう。
売れっ子作家の森先生の仰る真逆のことをすれば、要はお金が貯まるのではなかろうか。
そんな疑問を呈した時点で、お金を増やしたい人は素直にお金の増やし方の本を読むだろう。
だが、「自分の知らないことを知りたい」という、私の知的好奇心のセンサーに引っかかったので手に取った。
非常に論理的な切り口で、知らず知らずに自分がお金を減らしてしまう愚行に及んでいたと知り、顔を覆いたくなった。
本書を読んで特に衝撃的だったのは、ヘソクリを隠したのを忘れて札束をオーブンで焼いてしまったという、お母様のエピソード。
私はあまり現金をヘソクリするタイプの人間ではないが、考えさせられるものがある。
「お金」と「価値」、「可能性」について独自の価値観で書かれていて、非常に興味深い。
私は庶民なので、お金を減らそうとは到底思えないけれど、お金では買えないもの(健康、家族など)も大切にしよう、と改めて思った。
森先生の著書は、『すべてがFになる』のシリーズを中途半端にしか読めていない私だが、本書と小説に共通して、どこか「悟り」に近いものを覚える。現代人必読の書。 -
Posted by ブクログ
Gシリーズだときがつかずに、なんと10作目から手に取ってしまいました・・・。しかもほかのシリーズを読んでいたので内容が繋がってしまって中盤まで気が付かずものすごく楽しめてしまいました。とりあえず後期3部作の始まりと書いてあったので次にいってみよつうかと笑
今まで読んだ作品のなかでもトップクラスでNETの凄さを感じられました。極めれば何でも凄いけれどエンジニアか及ぼせる範囲の広さに自分のちっぽけさを感じました。
ちょっと人間味が薄い島田文子がとても魅力的。人間臭さを排してあれだけの魅力を醸せる文章力と文章全体の無機質感の融合が他では感じられない不思議な心地よさの魅力。 -
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私の身体の奥底に眠る、私を創る本質とは
シリーズものの二作目を最初に読んで、その後に五作目を読むというあまりない読書体験(なかなか順番通りに予約した本が届かず、、)ではあるが、読み進めた時のワクワク感、ラストになるにつれて止まらない指、読み終わった後の満足感どれも素晴らしいものがあった。
今回の事件は「密室殺人」。その「密室」も、関係者たちの「証言」も、事件が起こる「動機」にも全てのものが「WHO INSIDE」、つまり「中」では、「心中」では、「その人の視点」ではといった様々な観点に結びつき構成力が凄まじい作品であったと思う。言葉一つ一つの言い回しや、夢のような情景、託されている共有している思いなど様々な伏線が一つの道筋になって主人公たちが辿り着く「真相」になっているのが良い。
また主人公二人の関係性についても、積極的な大学生ヒロインと、それに付き合う助教授の「理系」らしい筋道の通り方と、温かみのある「本心」の交流がとても心地よい。これもまた二人が紡いだ二人の中の「本質」なのではないかと思う。ミステリーとして読むとやや今回はたどり着くのが難しい「真相」も、二人の心の通わしという観点からは辿り着く「真相」はとても読み応えのあるものであった。 -
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人が生まれることも死ぬことも、現代社会では負担として認識されるけれど、どちらもいつか無くなるのなら、今のうちに苦しんでおくべきものなのかもしれない、なんて考えるのは当事者じゃ無いからかなあ、なんて。
私は悲観的なので最悪の事態に自分が放り込まれたらどうしよう、と具体的な不安がない時ほど考えてしまう。
助けてほしいと思う。だから追い込まれている人を今助けるべきなんじゃないか、なんて思う。
誰かが言っていた、副作用の問題が解決されていないワクチンを子供に打っていると。
ワクチンの打ちすぎで子孫繁栄しなくなる世界でもあり得る気がする。
引越しのごたごたで何気に待ち時間が多く、本ばかり読んでいる。Wは先に最終巻読んだ時に楽しみ方がわかってしまった。
形が変わっても新陳代謝が必要という思考実験はとても素敵だった。ちゃんと驚かせてくれるし、どんどん愛しくなる。
ディストピアで権力に反抗するより、ユートピアの綻びの方が、考えることがたくさんあって楽しい。地獄とは他人のことであるから影響されすぎないように人と話さないようにしてる、と言ってみたけれど上手く伝えられなかった。主体的な行動にこそ価値がある、という下の句がなかったせいかな。
なんとなくアラル海を連想した。綺麗で広々として胸がすっとするような清々しい1冊でした。
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ネタバレ今回の読書体験は、マジックをタネや仕掛けが気になりつつもエンターテイメントとして楽しむ自分にとっては非常に楽しいひとときでした。
結末を知ると、大切なことは誰がやったのかという犯人探しではないような気がします。なぜやったのかと言う動機も、人が理解をしたいがために知りたくなるものだと言うような事が書かれていますが、まさにその通り。
マジックのトリック自体は非常にシンプルだし、ストーリー展開も非常に面白い。
でも最後まで読んでしまうと、結末を知りたかったような知らなくても良かったような、そんな気持ちになりました。勿論、知らないままだったらモヤモヤしただろうが、知らないほうがいい事、知らなくてもいい事は確かに存在するのかもしれないと考える一端になった気がします。
いつもの数学的ミステリとは少し違った趣向だったのも面白かった。
名詞の話も自分にはまだ完全に理解できなかったけれど、興味深く読みました。この本を読んだ事で、名前に囚われる恐ろしさをある意味身近に感じたのも人生で初めての経験でした。
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ものすごく久しぶりに読み返しました。
十代の頃はわからなかったけれど、オバチャンになってから読むと萌絵ってかわいいなあと感じました。癖のあるところがまた魅力的な良いキャラクターです。
犀川先生も不器用で可愛らしいところがありますね。
トリックをほとんど忘れていたので楽しく読めました。館モノとしてもトリックがとてもよく出来ていると思います。
もちろん小説としても面白いのですが、大胆な仕掛けにもわくわくします。
作者の森博嗣先生が建築を学んでいる人なので、たぶん本当にできるのだろうと思わせてくれるところがいいです。
『封印再度』のトリックはファンの方たちが実際にミニチュアで実験したそうなので、そういった点も面白いと感じています。 -
Posted by ブクログ
S&Mシリーズ最終巻。
教会での出来事など、これまでの事件より凄惨というか、なんとなく初期の金田一耕助シリーズのようなおどろおどろしさを感じましたが、まさかの展開でした。
あの人は犀川先生の宿敵なのか、親友なのか、はたまた想い人なのか…。
西之園君のためにもこのあと2人はどうなるのかが気になりました。短編集があるようなのでそちらに後日談などあるとありがたいですが、どうでしょうか。
ただ、短編集より先にどうしても「すべてがFになる」を読みたくなってしまいました。
このまま2周目に突入しそうで不安ですが、これこそが森先生の仕組んだプログラミングなのかもとか思うと、まんまとハマってもいい気がしてしまいます。
とても面白かったです!