あらすじ
人の顔は簡単に殴れるのに、自分の顔は殴れない。 自分のものになった瞬間に、手が出せなくなる。 自分のものは、何も壊せなくなる。 僕は、自分を壊せない。 人を壊すことはできても、 自分は、壊せない。(本文より)
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Posted by ブクログ
スカイクロラシリーズを初めて読みました。アニメは見ていません。
主人公のカンナミは何に対してもあまり執着というものがなく、先入観もなく、かなり達観した考え方をしているのが印象的でした。そんな主人公でありながら、森博嗣さんの描写力もあって、不思議と感情移入してしまうような魅力的な主人公でした。
そんな主人公と女主人公の草薙とのやりとりは、独特の空気感がありました。エンディングは驚きましたが、それと同時にやはりそうなってしまったかという気持ちもあり、形容し難い感情でした。二人は互いに恋愛感情は無かったけれども、最後のカンナミの行動はある種愛情の様なものを感じました。(アニメ版のあらすじは恋愛感情と明記されていて違和感を覚えますが…)
全体的に世界観やキャラの価値観はかなり好みでした。シリーズの他の作品も読んでみようと思います。
Posted by ブクログ
「僕はまだ子供で、
ときどき、右手が人を殺す」
読む前、読んだ後も、
読まなくても、
本棚にあるだけでなんだか嬉しい本
〈スカイ・クロラ シリーズ〉のC.NOVELSはそんな本たちだ。
初めて出会ったのはもうずいぶん前のこと、あれからシリーズ全て読んだ後、文庫本でおかわりまでした。
でもやっぱりこの新書版がすきだ。
電子書籍では味わえない楽しさが、いつまでたってもある。
だから映画を見た時は「ちがうだろー!」って言ってしまった、押井守もいいんだけど。
違和感バリバリって、やっぱりこのイラストに感化されているんだよなぁ。
新書版、単行本、文庫本、そして再び新書版……今も楽しい。
Posted by ブクログ
飛行機の操縦感覚、機器名称等は知識不足で全く実感できない(すなわち飛行機ヲタではない)のだが、文体の雰囲気が好きでこのシリーズだけは全てチェックしている。
Posted by ブクログ
森博嗣さんが魅せる独特の世界観、理系ならではの表現がたまらなく面白いです。
これを読んでいる最中は現実世界を離脱してスカイクロラの世界に浸ることができます!
Posted by ブクログ
(適当に少し書いとく^q^あとで暇あったら真面目に書くからね!^^)
これも翻訳本のほうを買った
たぶん
このシリーズはもう翻訳本出さないのだろうと思うととても残念な気持ちになる…
もう何年間経っていると思うけれど
ダウンツで止まったらしい
本当に残念><
でもどっちかというと
やっぱり日本語の方が好きだけど^^
Posted by ブクログ
キルドレの正体、クサナギとクリタの関係……。見えるようで見えない、そんな世界。時系列、刊行順に読んでも一本のレールに収束していく形は素晴らしい。私は時系列順に読み進めたが、出来るなら頭の中をリセットして、まっさらな状態で読み返してみたい。その時はどの順序で読むかは分からないが、今回とは別の感情は物を得られるだろうなと感じつつ……。
Posted by ブクログ
さまざまなキラーフレーズがすべて解説されることなく、良い具合に放って置かれる小説。さらりと読めるし、熟考しようと思えば出来る。風のような雲のような小説。
Posted by ブクログ
嫌いじゃない世界観と書き方ですが、読み手に多分の想像力が求められます。
私には飛行機の知識がないので、「ストール・ターン」とか言われても、まるで未知の言語に接するように、文脈と過去にそれが使われた時のTPOを考えて想像するという手法で読んでいく羽目になりましたが。
でも「スカイ・クロラ」シリーズを読んだ後に、Vシリーズを読むと(刊行はVシリーズのほうがずっと前)そこで単語の説明を紅子さんがしてくれていたのでした。
面白かったです。
「企業」として戦争をする時代、大人にならない異端の子供たちが戦闘機に乗って戦争をする日々。けれどそこには血腥さはなく、淡々とした、それでいて純粋な物語。全てを一人称で語ることで、いろんな境界がぼやかされるような。
Posted by ブクログ
死なない子ども、キルドレの僕は
制度としての戦争に繰り出すパイロットだ。
新しく配属された基地にはいい機体と同僚のトキノたち、
そして上司のクサナギが待っていた。
仕事もなにもかも、生きている間の退屈しのぎなんだ。
装丁:福田功+伸童舎 装画:鶴田謙二
先に映画を見ていたんだけれども世界観を共有している。
押井さんがすごいのかな。この静かでやるせない感じ。
登場人物とかエンディングとか若干は違ったけれどすごい。
結構重いものを受け取ったのに全然言葉にできないのがもどかしい。
本当はハードカバーで読みたかったんだけど
こっちの方がすぐ借りられたんです…あの装丁は本当きれいだと思う。
Posted by ブクログ
はい,読みました.
死なない子供たち「キルドレ」が戦闘機で戦争をしている話.
うぐぅ.
深い・・・.
結局,誰のための戦争で,誰と,何の為に戦ってるのか判らない戦争だけども.
話が淡々と進んでいくんだけど面白かったさ.
そういえば映画化もしてましたね.
まぁ結局,映画観に行かなかったんだけども.
原作読んで,俄然映画の方にも興味が沸いてきたけども
確かコレの映画っていわゆる「豪華声優陣」の作品だったんだよなぁ・・・.
まぁ,どっかで安く手に入れば視聴ってみようか.
Posted by ブクログ
きわだった透明感。
“キルドレ(永遠の子ども)”は、戦闘機に乗り、人を殺す。
彼らは生き方を選べない。ひたすらに空を翔るだけ。そこに理解も愛情もいらない。ただ、純粋で綺麗なところに行きたい――。
淡々とルーチンワークをこなし、終わりのない閉塞感のもどかしさのなかで夢見るのは、孤独でない澄み切った死。
理由がないと生きられない“大人”に対して、言いわけなどという不純物を捨て去った“子ども” という対比が面白い。
気づけば作品の世界に落ちて行っているかのような不思議な感覚だった。これは装丁の美しいハードカバーで読めばよかった。
Posted by ブクログ
積ん読歴3年のスカイ・クロラ、ついに着手。わたしは森博嗣の保守的なファンですから、やはりミステリーを求めてしまうけれども。いやはや後半1/4は惹きつけられた。このシリーズ読破の目標は、年末。
Posted by ブクログ
とりあえずすごいということは分かった。だけどメビウスの輪を辿ってきただけのような無力感がある。クサナギも、カンナミも、それにササクラさえなんか偽者くさい。それとも本当に誰もが偽者なのか。
うーん…もう1回通して読まないことにはなんとも…。
Posted by ブクログ
森博嗣によるミステリィではない作品。
物語で重要なのはその辺の世界設定ではなく、主人公と彼をとりまく人々との会話。テーマに対する答えやヒントは、最後まで与えられない。
作品に散りばめられた文章やフレーズから、読者がそれぞれ見つけるしかない。
この投げっぱなし感は、わりと好きかもしれない(笑)。