森博嗣のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
タイトルが最高に良い!封印再度がWHO INSIDEって、もうそれだけで読みたくなるし、気がつけば手に取っていても致し方ない。
犀川先生の頭の中をもっと覗いてみたい。深く深く奥まで覗いて帰れなくなっても構わない。
綺麗な夕日を見て、死にたくなる気持ちを、綺麗な感情だと思える感性をどうやって育んだのか気になる。
「私だけのものに、したかったのです。
誰にも、渡したくなかった。あの形が最後に描いて下さった絵のように、すべて、消してしまいたかった」
香山フミのこのセリフが、最近ぼんやり考えていたことと妙にリンクして鳥肌。読みたい本が、自分の考えや状態とリンクしていたりして、読むべきタイミングで読 -
Posted by ブクログ
S&Mシリーズ第4弾
詩的私的ジャック
タイトルから全く中身が想像できませんでした
まさか萌絵が解決してしまうのかと思いきや
そこは犀川先生が、、、
改めてこのシリーズがどハマりしてまして
なんでだろうと整理してるんですが
・誰が(who done it)
・どうやって (How
・何を(what
---------
・なぜ(why
ここの線引きが凄いはっきりして
なぜかとか興味もないし、理解しようとも思ってないし、(本人)犯人も言語化正しくできるのかすらわからないでしょというこの構図がしっくり
きているのだと感じてます
しっくりくるというのは、読者に考えさせる(問いてる)なので、 -
Posted by ブクログ
唖然。という感想が1番ふさわしいかもしれない。予想外のどんでん返しで読後は何と言っていいかわからない感情と、興奮でぐちゃぐちゃだった。違和感は読んでいる中でたくさんあり、(それはすべて伏線だった)でも嵐の晩に閉ざされた別荘のなかで起きた2つの密室殺人の謎を必死で考えていたせいで、その違和感をおざなりにしてしまった…そのおかげで、最後には思わずあっとなってしまったので良かったのかもしれない。なるほど、シリーズの中でもNo.1と言われるのも納得だった。
犀川先生の出番が少ないのは寂しいけれど、西之園嬢と笹木のやりとりは、色々ドキドキしながら読めたので楽しかった。 -
Posted by ブクログ
一人の少年が夢中に夢を追い、その見えない夢の頂きを目指し、ゆっくりと道を歩いていく、喜嶋先生と共に
少年はいつしか青年になり、そして大人になった
自分の歩いてる場所は、もはや夢中に歩いてきた道でない
そして喜嶋先生は隣にいない
夢中になって歩いてきた研究の道に寂寥の想いをはせる、大人になってしまった少年
その胸に残る青春の残像
喜嶋先生との静かな世界
爽やかなエンディングに添えられた悲しい現実
それはファンタジーのような日常が現実に戻る瞬間
最後に泣かされるとは思いもしなかった
これが森先生の自伝的小説だと知り、しかも地元の名古屋大学で助教授をされていたとの事
リアルな研 -
Posted by ブクログ
「意識というものが、ソフト的に構築されるものであり、経験と判断の積み重ねによる反応のシステム化にすぎない、いわば幻想といっても良いくらいの存在だということを、人間は受け入れざるをえなくなった。まだ、これは全世界、全人類には浸透してない。認めたくないだろうね、スピリットの存在を、単なる観察、あるように見えるだけの幻想だとは、信じたくない。人間がそれに抵抗するうちに、人間以外のものが、どんどん発展を遂げて、人間を凌駕していくことになる。人間が迷っているうちにね、人間以上のものになる。まあ、それもまた、自然淘汰かもしれない。悪くないよ、全然」
「ヴァーチャルで究極の幸せを手に入れることができる確か