あらすじ
偽りの時間でも、まちがいなく良い思い出なのだ。
結婚をしたはずの男がいない。婚姻届は出されておらず預金も消えていたが、とにかく、もう一度会いたい――。依頼を受けた小川令子は男が結婚詐欺の常習犯だと突き止めるが、事件は殺人に発展する。一方、小川の事務所の謎めいた所長・椙田は、ある大きな決断を。
ひとつの終わり、そして始まり。Xシリーズ完結!
みんないろいろな、過去がある。
感情タグBEST3
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Xシリーズ完結
出会いがあれば別れあり。
椙田さんは、ズルくて、優しくて、カッコいい
切ない感じで終わるのかなと思ったけど、エピローグで、まさかの人物が!切ない気持ちが一気に吹っ飛んだ!
改めて過去のシリーズを読み返したい、、、
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Xシリーズ第6弾 ラスト
ダマシ×ダマシ
swindler
swindlerは詐欺師という意味(読み終わって知った)
やばい。感動して泣きそうになってしまった。
そういう作品なのかしら。。。
そして最後の最後で
西之園萌絵が「めぐちゃん」って
えっ?まさかの加部谷だったのか。
確かに公務員だと言ってたわと思い。
発言や思考が優秀な登場人物だなとおもってたら
ここで素性がわかると。
※全く気づかなかった。
「じゅんちゃーん」って最後泣いてるのも
これもGシリーズの雨宮なのか。。わからなかった。
確かに名前が。。
性格はたしかにそのとおりだわ
森作品でこの、感動な感じがめちゃくちゃ違和感ではありますが、真鍋&永田が良き感じになり
小川と椙田も、後腐れなく事務所を引き継ぎ
小川頑張れと思ってたところに、まさかの上村(加部谷)が依頼人から、事務所メンバーに加わり
西之園萌絵も登場するって、良く練られてるし
今までで読んでた人の気持ちをどこまで汲み取ってるのか、森さんは凄い!
40作ぐらい読んできたけど、各シリーズ絡み合ってて本当に長いドラマ見てる感じです
素晴らしい!
このXシリーズは謎解きがほとんどなく
ミステリーでは決してないけれども
ほんわかしつつ、しっかり過去登場人物の
性格や背景、成長、未来に向かっていく姿描ききってるところは改めて、作者の愛を感じました
R&S(れいこ&しゅんいち)を謳ってよいと思います
★4.5
※もしかするの、読む順番少し間違ったのかもしれない。
Xシリーズおわったので、Gシリーズもどって
χ(カイ)の悲劇にいこうかな(こっちが先だったかも。。悔やまれる)
そして、wシリーズも注文したので届き次第そっちにもいこうと思います
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第6弾
結婚詐欺 嘘つきの依頼人 独立 椙田の秘密 他シリーズとのつながり シリーズの最後。やっぱり椙田はいなくなってしまう、というか逃げるのだ。結婚詐欺被害者からの依頼。乗り出した途端に起こる、詐欺師の殺害。するりと他の被害者に遭遇するけども、最後まで読むと、もはや主題は詐欺でも殺人でもなかったのかも。上村が最初からもやっとしていたけども、安藤の名前に全然ピンと来なくて、最後にそうだったのかがたくさん。いろんなシリーズを繋げるシリーズだったのかもしれない。その後が気になる人もいるが、いつかまた。
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p93
「弱音は駄目。それじゃあ、見た目は大人、頭脳は子供じゃない」
「子供って、弱音吐く?」
p122
「絶対に駄目。来ても、ドア開けないから」
「そうですか……。つまり、家にはいるんですね」
p234
たとえば、愛する人の笑顔を一度見ただけで、一日仕事で頑張れる。数秒間の笑顔が、大きな仕事を導くことになるのだ。でも、それは、笑顔を見せた人の能力ではない。仕事をする人間がもともと持っていた能力だろう。
2017年刊行。他作品と比較すると、現代を舞台にしたXシリーズ最終作。
Gシリーズのメンバーのサプライズ登場もあり。
椙田、小川、真鍋はX,Y,Zのジェネレーションのアイコンとしても部分的に描かれていたのかなぁ、と想像。
成熟しきった中年男性、年は重ねてもどこか未熟なアラサー、基本フラフラフワフワしている若者(食べることが大好き)。
危険に身を置くこと、誰かに仕えること、自分で考えるのが苦手なこと(そのうえ失敗することを誰よりも嫌う)。
世代を経るごとに、どんどんデジタルネイティブになっていく。真空管スピーカーを好む小川の趣味はオールドで愛おしい。それを繋ぐのが亡くなったパートナー。
椙田のハラスメント気味な質問も小川との関係性を象徴しているように感じます。ズレと慣れ、許容と歩み寄り。シリーズを通して読めば、二人の関係に口出しする人はいないはず、と思いたい。
レトロをテーマにしていたはずで、根底にはノスタルジック(真空管、故人への想い)でメランコリック(未成熟さ)が醸されていたように思えます。そのうえでジェネレーションやジェンダー、仕事観的なものがサブテーマ的に浮かんでくるのが面白かったです。
大好きなシリーズになりました。
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森さんの新作を読んでいたら×シリーズが読みたくなったので、最終巻を久しぶりに再読。
あーこういう話だったなー、と。懐かしい。所々にハッとする文章があるのが森博嗣小説なんだよなぁ。
てか、萌絵ちゃん落ち着きすぎだわ。大人だなぁ。
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自分が学生の頃はS&Mシリーズ時の萌絵みたいな人に憧れていたけど、社会人になった今は小川さんに憧れる。憧れというか、友達になりたい。
真鍋くんが小川さんをこの仕事に向いてると思ってたことが意外だったし、やろうと思えばすぐ決断できるタイプだった、ということも意外だった。
多くが語られない分、まだまだ知りたい部分がたくさんあって、また数年後の元椙田事務所の人たちを知りたいなと思った。
シリーズとしては完結ということで、けっこう寂しい。
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Xシリーズ最終巻。
最後の最後でGシリーズと少しだけ交差して、なんとも言えない素敵な物語でした。
保呂草さんの「騙し騙し生きている。これからもね…。君も、元気で」という最後のセリフで、この人と会えるのもこれで最後なのか…とジーンとしてしまいました。
事務所を引き継ぐ小川令子、結婚した真鍋君と永田さん、新しいバイトのめぐみさん。
シリーズは終わってしまいますが、前向きな明るい未来が望める終わりかたで大満足でした。
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森博嗣Xシリーズ第6弾
Xシリーズ最後の作品のようだ。何にでも終わりはあり、いつかは人々も別れの時がくるのかもしれない。このシリーズも様々な事件とそれを通した人間関係などが、複雑に絡み合って面白い展開を見せてくれたと思う。
今回は、結婚詐欺の話から始まったが、やはりミステリー小説ということで殺人が起きてしまったかと思った。小川さんの心理描写の多さは、ムカシ✖️ムカシを連想させたが、主人公にふさわしい作品展開だったように思う。Xシリーズはこれで終わりだが、今後もこの稼業で成長して行くのだろうなと想像した。真鍋くんもバイトの経験から非常に推理も冴えてきて、キャラとして貫禄がついてきたかなと思ったが、学業はあまり芳しくなかったのは意外だった。まあ、でも幸せになれそうで良かったと思う。
探偵事務所については、椙田もやはりこういう会社でやっていける人間ではなかったようだ。ちょうど潮時だったのだろう、また何かの作品で会えるのだろうか。
しかし、最終回だけあって色々と驚きがあるものだ。西之園先生の登場もよかったが、依頼人が最後に西之園先生に呼ばれた時は、まさかと思ったが...。あれだったら犯人とのやり合いも納得できるような...。じゃあ、東海の人気アナウンサーというのは、そういうことか。
森作品は人間関係も色々想像できて楽しい。
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面白かった。
これで終わってしまうと思うと、もったいなくて一気に読めずに時間がかかってしまった。
途中で犯人がわかってしまうこともなく、楽しく読めたかな(上村さんが次のバイトだなとは気づいちゃったけど)、、、。
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7,8年ぶりに森博嗣さん読みたいなーと思い手に取った作品。でもS&MシリーズとGシリーズは断片的に読んでいるし(そしてどれ読んだか失念しているし)、全く記憶にないものを!と思って買ったらシリーズ物の最終巻だったらしい。
それでも楽しめたけど!やっぱり他の巻も読んでみようかな。西之園さん出てたし。椙田さんとか結局何やっている人なのよ〜!って思ったし。
職場の人間関係がほど良くていい。小川さんみたいな優しいおせっかいやきさんいい。
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Xシリーズが終わってしまった〜寂しい!!
依頼人のこともジュンちゃんのことも、最後まで全然気づかなかったー!!!綺麗に騙されて、なんかもう笑えてくる。20代後半か〜そっか〜。しみじみしちゃう。若い頃のダメになった恋愛、χの悲劇を読んでるから余計に思うところがある。。萌絵ちゃんは何歳になったんだ?
小川さんも気づかぬうちに年齢を重ねていて、真鍋くんも永田さんも社会人になる・なってるし、ちゃんと時間が流れていたんだなあ。結婚のエピソードはおめでたくて可愛らしくて、ほっこりしちゃった。指輪のエピソードも、なぜかこちらまで寂しいような嬉しいような不思議な気持ちになる。
椙田さんと小川さんの最後の会話が好きだった。椙田さんさぁ…文字通りの意味で罪作りな人だよな〜Vシリーズではめっちゃ嫌いだったの懐かしい。
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行方不明の結婚相手を探してほしいという女性の依頼を受けた小川令子。調査を進めるうちに相手は結婚詐欺の常習犯だと確信する。行方不明の詐欺師は遺体で発見される。一方、小川たちはそれぞれ今後の決断をすることに。
Xシリーズ第6作にして、シリーズ完結。
いろんな意味でダマされる本作。S&MからXシリーズを読み通していないと、面白さは半減します。
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再読。Xシリーズ第六弾にして最終巻。一つの終わりと新たな始まりの予感、あるいは小川令子の解放の物語。再読なので犯人などの諸々は覚えていた。今考えてみるとこのシリーズはわりと真っ当にミステリしていた気がするなぁ、突飛さはあまりないけれど堅実な物語たちだった印象。Gシリーズを再読してからこちらに取り掛かったので痛感したが、上村さんはきっと詐欺師の男に彼の面影を見ていたんだろうなぁ…。そう考えると本当に彼女には幸せになってほしい。
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3.5
Xシリーズ6弾にして最終巻。再生と出発。結婚詐欺の依頼をメインにして話が進む。椙田と小川の出会いが描かれ、小川の前職の社長から、小川を頼むという言われたことを明かす。小川は、事務所を継ぐことに。真鍋と永田は結婚することに。椙田は高飛び。レタスフライのエピソード。午前がAM、午後がPM、背中合わせなので、AMP=アンプということらしい。分解すると、R.O.が彫ったリング。依頼人の上村恵子が一緒に働くことに。訪ねてきた萌絵と抱き合う。本名はメグミ。加部谷恵美らしい。おお。
依頼人の上村恵子は、27歳で静岡で小学校の教員をやっていたが、半年前に出張で東京にやってきたときに、鳥坂大介と知り合い結婚の流れになったらしい。その間の加部谷の話が気になるところ。χの悲劇では、海月が登場するが、離れてしまったよう。
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Xシリーズ最終刊。Gシリーズを読んでいると最後の最後にあー!となる。随分と変わった気もするけれど、元々の部分が出たようでもある。
真鍋くんにも驚きだ。
椙田さんがやたらと格好良く思えるのは小川さん主観だからかな。Vシリーズの時はそうでもなかったような。
Posted by ブクログ
Xシリーズ完結編。
椙田から少し明かされる事情、真鍋のその後と永田さん、他シリーズからのキャラクターが登場し、完結編にふさわしい。
事件自体は派手さはないのだけど、小川さんの自己認識の進展やその後の物語が、今回の肝。
残念ながらネタバレを見たあとに読んでしまったのだけど、初読だったら絶対気づかずに読んで、ラストにウワーとなっていたはず。
小川さんと彼の話も短編集「レタスフライ」に登場してるらしいが、全然覚えてない。
あのときは刀ノ津診療所の話で十分泡を食っていたから…笑。
もう真鍋と小川さんの掛け合いが見られないかと思うとかなり寂しい。
シリーズ唯一?の東京を舞台にした本シリーズは、アッサリしていて大人向けで、そこが好きだったなと思う。
小川さん、同年代だし、明るい諦めの境地におおいに共感できる。
応援したいキャラ。ぜひ再登場してほしい。
私が数年間放置していた森博嗣、今回の本で大体追いついたようだ。
ここまで、SM、V、四季、ギリシャ文字、Xを読んできた。
SF臭の強いシリーズは苦手なんだけど、百年、スカイクロラ、Wあたりに手を出すときが来たのかもしれない。
Posted by ブクログ
自分が上村さんの立場だったらどうかなぁ。
まさか自分がって思うけど、詐欺って実際にあるんだと考えると恐ろしい。
シリーズ1作も読んだことないのに、完結篇に手をつけてしまった。
主人公まわりの人間関係がいまいちよくわからなかったのは、おそらくそのせい。
Posted by ブクログ
Xシリーズ最終巻。人間同士の関係において、コミュニケーションに表出しない得も言われぬ孤独感が人を惹きつける魅力になる、という見解自体が幻想なのかもしれない、という孤独感溢れるラスト。