【感想・ネタバレ】迷宮百年の睡魔 LABYRINTH IN ARM OF MORPHEUSのレビュー

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Posted by ブクログ 2021年05月09日

一作目よりさらに面白いと感じました。
百年ほど前に作られた背中にパイプが飛び出ており、空気圧で動く人形…
これはβの、棺に入っていたあの人形か、その作者のものなのかと疑っちゃいますね。

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Posted by ブクログ 2019年12月10日

『女王の百年密室』と同様、あっという間に読んでしまった。デボウ・スホが再び登場するのは驚き。
ウォーカロンのロイディの成長からも目が離せませんでした。現代もAIが発達してきているけど、ロイディのように新しい回路が形成され、自分の意思で行動できるように変わっていくのだろうか。そうしたら人間がいなくなっ...続きを読むても、今度はロボットが人間となり、社会はそのまま保ち続けられるのだろうか。

また二人の旅が見てみたいと思いました。
森博嗣さんすごい。

人が死にたいと思うのを何によって抑制することができるのかという問い。
このストーリーの末尾でミチルがメグツシュカに問う
「生きているのと、そうでないのと、両者の違いはどこにありますか?」
「あなたが生きていれば、あなた以外の誰かが、あなたに会いたいと思う。他人に、そう思わせるキーワードが、生きているということかしら。」
この会話にヒントがあるのではないかと思った。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年02月02日

再読。数年前に訪れたモンサンミッシェルを思い出しながら読みました。人が首を斬られて死んだりしてるのに、幻想的でなぜかロマンチックな世界観になるのがさすが森ワールド。ロイディがとてもとても愛らしい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年09月22日

文字通り、睡魔と迷宮に突き落とされ沈められた気分。

ひとつの躰に、ふたつの独立した精神がある。
理解と同時にじわじわとゾッとした。多重の人格の意味、そしてそれは、実験。
結局、頭脳だけを抜き取られた状態では半永久的に死ぬことがない?wシリーズがこの先の未来であるのなら人類はすべて、ゆるやかな自殺を...続きを読む強いられていて、例え実行したところで結局死ぬことがない。みんながみんな、夢の中にいる。

頭脳を生かすために躰は存在している。
人間が機械になるのでなく、機械が人間になり得るということ。
「人間としての誇りを持ちなさい」と繰り返すメグツシュカ。
機械が人間になるのが怖いのではなく、人間という名前の椅子取りゲームに敗北する恐怖。共存ではなく、淘汰される存在になるのか。

それにしても「人間として認識できなかった」から攻撃された、というのは背筋を這いのぼる寒気を感じるな…。人間という定義を徐々に人がはみ出しているのか、ウォーカロンと人の区別がつかなくなっているのか。ただ純粋なバグか。浦沢直樹のPLUTOでいう「機械が人に近づき過ぎた」のか。

人間、機械、クローン、ウォーカロン。
クローンの定義が掴めなくて、終盤に向かうにつれて大混乱。
やっぱり名前が共通してたことには意味があったのか

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Posted by ブクログ 2021年11月14日

100年の間、外部に様子が伝えられたことのない宮殿より取材許可を得て、伝説の島を訪れたサエバ・ミチルとウォーカロンのロイディ。伝説の島で起きた事件に2人は巻き込まれていきます。

百年シリーズ第2作。生とは何か、人間とは何かを問う物語。

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Posted by ブクログ 2021年06月16日

再読。百年シリーズ第二弾。再読だけれど内容はすっかり忘れていたので終盤のメグツシュカとミチルの会話にはまた痺れることができた。ミステリとしては第一弾の「女王の百年密室」より低めだが本書の核心的な部分はそこらへんにあるのではないようには感じた。ここらへんからすっかりWシリーズとリンクしていたんだなぁと...続きを読むWシリーズを読み終わってから思える。

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Posted by ブクログ 2020年01月09日

前作を読むと世界観やキャラクターの登場する意味がしっかり分かる。
殺人事件のトリックはさほど重要ではなく、人間とは何かというのが大きなテーマとなっている。
ロイディがどんどん人間臭くなってきているのがいい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年06月16日

よくよく考えたら、ミチルがクローンなのはS&Mシリーズ読んでたら「そらそーだ」って思うけど、読んでる最中は驚いたw
メグツシュカって名前もWシリーズかどこかで見覚えがある気がするけど忘れてしまった。こうやって、微妙に繋がっているから森博嗣ノートとか作らないとあかんなーと思う。手塚治虫のスター...続きを読むシステムとはまた違うし。

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Posted by ブクログ 2018年11月04日

百年シリーズ第2作。
ミチルとロイディの関係性が明確になってきて、世界の理も現れだす。
死とは?生とは?眠りとは?自分の存在は何をもって規程されるのか?
最終作へと続く。

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Posted by ブクログ 2017年03月31日

相変わらず    
いったい   
何を考え  
どう行動し  
何を想い  
どう暮らし  
何を思慕し  
どう生きていれば  
こんな小説が書けるのだろう

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Posted by ブクログ 2017年03月17日

百年シリーズのこの本もコミックで読んでいる。
が、改めて本書を読むと、もっと前に読んでおくべきだったなと後悔した。
近未来のSFなのだが、古い時代のファンタジーの印象。
主人公のミチルのモノローグ。普通の作家の文章だったらさっさと読み飛ばす処だが、森先生に絡めとられるイメージ。
ミチルとロイディの会...続きを読む話の面白さ。緩急の付け方が素晴らしい。
恐らく森先生は、頭脳と肉体の分離の可能性を小説の中で考えていたのだと思う。

「面白い」彼女はまた微笑んだ。
昔、森先生の著作をはじめて読んだ時を思い出す。
あの彼女から始まる物語。あれから森先生の著作を沢山読んだ。

彼女は微笑んだ。「私が、ここにいると思う?私が生きていると思う?」

ミチル本人は判っていないが、ミチルはあのミチルだよな。
アキラは、あのアキラなんだろうか?

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Posted by ブクログ 2023年04月03日

女王は繋がりあって、遡るとどこにたどり着くのしょうか。四季じゃないかな、だったらいいな、と思っています。
殺人に動機がないのは森ミステリィの王道ですが、今作では合理性がありました。よくこんなこと思いつくなと関心しきりでした。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年08月29日


こういった小さなプライベート・ソサイエティ(私設社会)は、世界中でさまざまな形態が試行され、模索されている。
第1章 海はいかにして押し寄せたか より


人に支配されることが嫌いなのに、なんとか自分を支配しようとしている。

僕からの光は直進して彼に届き、彼からの光は反射して僕に届く。
第3章 ...続きを読む王はいかにして君臨したか より


テスラが人型のロボットを作ることを発表したのが
つい先日。作品内の舞台は22世紀。アジアが遠いと話していたので、ヨーロッパのどこか? 人口は(ちょうどいいくらいに)減り、エネルギー問題もクリア。トヨタのウーブン・シティのような実験都市がそこかしこに、というイメージ。またメグツシュカ、デボウと真賀田四季との関連性があるのかな、と考えつつ読み進めました。
本作は今から約20年前の2003年刊行という驚異的な耐久力。また、そうとは感じさせない想像が尽くされているように思えました。未来は一人ひとつのAIを持つようになる、とまで話しているくらいなので、幻想小説とはいえ作者の想像上の未来が描かれているのかもしれません。

一般的にSFの未来ものはディストピアを描きがちですが、言ってしまえばそれは現実からの乖離と想像力の欠如を補った結果のようにも思えます(そしてなぜかアジアンテイスト)。少なくとも森博嗣さんの描く未来の方が現実の延長線上にある気がして、まだ読んでいないW,W2が楽しみです。

クローン、人間、ウォーカロン、機械。境界は今よりずっと曖昧になるのかもしれません。機械が人間になる、という台詞はその境界も幻だという示唆であり、ひとつの真理。だんだんスホが真賀田四季に思えてくるのが不思議です。

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