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Posted by ブクログ
【科学的とはどういう意味か(森 博嗣)】
「科学から目を背けることは、あなた自身にとって不利益ですよ」、「そういう人が多いことが、社会にとっても危険だ」(まえがき)
教育や受験のシステムの中で理系科目に苦手意識を持った人が、自分のことを「理系に向かない」と決めつけて、数学や物理を忌避するようになる。
そうしてすっかり「科学離れ」をしてしまうと、「小難しい理屈はいいから、結論だけ教えて」と、考えることを放棄して他者に結論を委ねてしまう。
結果として、誰かが言う印象や主観に流されたり、非科学的なものに惑わされて判断を誤ったりすることに繋がる。
好きとか苦手とかいうレベルの話ではなく、日本語を話すのと同じように「科学とともにあるという認識を大切に」(第4章)しよう、端から避けるのはやめようということを、どうにかして伝えようとしている。
私自身、大学受験は英語と生物だったし、高校生の時にどんどん増してしまった理系科目への忌避感を今も引きずっている人なので、著者の指摘には身につまされる。
著者が言うように、小学校~高校の時に「できない、苦手だ」じゃなく「時間はかかるけど、できる」と思うことができれば、忌避感はここまで増さなかったかもしれない。
スパッとした論調なので、「自分は文系だ」と思っている人はもちろん、「文系寄りかも」という気持ちが少しでもある人には少々痛みを伴うかも。でも著者は決して文系をディスっているのではなく、むしろ「そう思い込まずにちょっと科学的に考えてみませんか」と誘っているだけなので、読んでみると良いと思う。
Posted by ブクログ
「科学的」の捉え方が自分の中で変わった。
面倒を避けない、メソッドを重視する、データと慎重にお付き合いする、などなど。
震災直後に執筆された本とあって、当時の原発事故に対する人々の反応に向けた批判が背骨になっている。けれど、これはそのまま今年のコロナの話として読み替え可能だ。
そういえば、そんな話を朝日新聞の特集で見たような。論者は誰だっけな?
私たちはどんな悲惨な出来事からも、基本的には、何も学ばないらしい。
……いやいや、こういうペシミスティックな態度も、科学的じゃないんだった。
あくまでもデータと向き合い、現実的かつ慎重に、前向きに処していく態度。それが、科学的、という言葉の意味するところだと諒解した。そうなれるかどうかは、これからの行動次第だけれど。
これを読んだ後は、池内了さんの『疑似科学入門』あたりがよさそう。
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