森博嗣のレビュー一覧

  • リアルの私はどこにいる? Where Am I on the Real Side?

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    森博嗣氏の小説は初めてだが、『全てがFになる』のドラマシリーズは覚えていたので、マガタ・シキという名前で懐かしさを覚えた。

    読み出してから、どうもこの本はシリーズもので「wwシリーズ」の中の一番新しい作品であることがわかった。だからといって内容が全くわからないというわけではないので、そこは安心。

    リアルで肉体が見つからず、ヴァーチャルの世界にいる女性から、自分の元の体を探して欲しいという依頼が来て、そこからどんどん奥深くへと繋がっていく物語。

    人工知能のある世界線の、世界観の描き方がものすごく面白くて、ついつい読み進めてしまいました。人工知能に対して、ついつい人間との違いを追いかけて、

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    2022年10月22日
  • 人形式モナリザ Shape of Things Human

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    哲学的な…人間てなんなの?と考えさせられる話です。勿論なんの結論も出ませんが、確固たる自分を疑いたくなる錯覚に襲われます。そしてイツメン4も巻き込まれる人形館の惨劇…明らかになる真相と共にある人物の素性も明らかになっていき…面白いです

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    2022年10月15日
  • 森博嗣の道具箱 The Spirits of Tools

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    『日経パソコン』という雑誌に掲載されていたエッセイを書籍にしたもの。道具というテーマで1枚の写真と共に森さんの思考が言語化されたもので、凡人にない発想を垣間見ることができる素敵な本。
    私の印象に残ったものをいくつか紹介すると、、
    タイトル:測らない計ります図る量るとき謀れば諮ろう
    では、天秤について語っていいます。その中の一節を抜粋する。
    「さらに、天秤を見て感じるのは、バランスがとれている平衡状態が、いかに不安定なもの、奇跡的な条件か、ということである。」
    バランスが取れている状態から不安定を感じ取る感性に驚く。
    タイトル:いろいろなものが回っていた時代、それが20世紀
    「人間の歴史、文明は

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    2022年10月09日
  • ダマシ×ダマシ SWINDLER

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    ネタバレ

    第6弾
    結婚詐欺 嘘つきの依頼人 独立 椙田の秘密 他シリーズとのつながり シリーズの最後。やっぱり椙田はいなくなってしまう、というか逃げるのだ。結婚詐欺被害者からの依頼。乗り出した途端に起こる、詐欺師の殺害。するりと他の被害者に遭遇するけども、最後まで読むと、もはや主題は詐欺でも殺人でもなかったのかも。上村が最初からもやっとしていたけども、安藤の名前に全然ピンと来なくて、最後にそうだったのかがたくさん。いろんなシリーズを繋げるシリーズだったのかもしれない。その後が気になる人もいるが、いつかまた。

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    2022年10月09日
  • 黒猫の三角 Delta in the Darkness

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    後半の急展開に目が離せず一気読み。ここんとこ忙しくて全然読めてなかったんですが、急展開始まりが土曜に当たって助かった笑 シリーズ最初の作品で瀬在丸紅子の存在感が犀川・西之園に並びました。話の展開(運び?)も独創的で面白かった。次作が楽しみです!

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    2022年10月01日
  • トーマの心臓  Lost heart for Thoma

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    原作の漫画を基に、森博嗣さんが小説家したもの。
    設定など少し違うようだが、とても素敵だった。漫画を読んでみたくなった。

    温度、風の騒めき、空…美しい文章に魅せられてあっという間に読んでしまった。繊細さ、脆さにはらはらし、透明感にハッと息を飲んだ。
    出逢えて良かった本の一冊、イラストも美しかった。

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    2022年09月18日
  • つぼやきのテリーヌ The cream of the notes 2

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    ネタバレ

    ひたすらに作者の感性が独特で鋭く気持ちがいいです。
    私もしっかりと自分の意見を持って、そしてその意見をしっかりと言葉にできる文章力を身につけていきたいと思いました。
    言葉にするということは、誰かに伝えること。私はこの誰かに伝えるということが苦手なので、文字に起こす練習から始めていこうと思います。

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    2022年08月30日
  • 孤独の価値

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     「孤独=悪」と無条件に決めつけていませんか、という問題提起。「孤独」にはべったりと悪いイメージがこびりついているが、「自分だけの時間」と言い換えればどうだろう?
     タイトルはやや刺激的だが、内容はど真ん中の正論で、孤独というイメージの悪い言葉をテーマに「自分の頭で考える」ことの重要性が述べられている。
     寂しい人にも、そうでない人にもおすすめできる。

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    2022年08月25日
  • 四季 冬 Black Winter

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    ああ、すごい、すごい…。
    森博嗣さん、本を書いてくれて、シリーズ物で、シリーズを超越してくれて、本当にありがとう。

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    2022年08月25日
  • 地球儀のスライス A SLICE OF TERRESTRIAL GLOBE

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    短編集でも安定の面白さです。S&Mシリーズを除くと「片方のピアス」「気さくなお人形、19歳」「僕は秋子に借りがある」が好きですね✨次のVシリーズを匂わせる話もあって、やはり出版順に読んで

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    2022年08月20日
  • 四季 秋 White Autumn

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    序盤からまさかまさかと今まで知らなかった相関図を仮定して読み進めながら何回もうわあ!うわあ!と思った。
    登場人物がかなりスペシャルだし徐々に明かされていく過去シリーズとの関係も興奮だし、犀川先生と萌絵ちゃんの模様も相変わらずなところがありながら大きな進展(なのか?)もちょっと見えるし、要素ぎゅん詰めだった。うわあ〜!

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    2022年07月31日
  • ダマシ×ダマシ SWINDLER

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    ネタバレ

    p93
    「弱音は駄目。それじゃあ、見た目は大人、頭脳は子供じゃない」
    「子供って、弱音吐く?」

    p122
    「絶対に駄目。来ても、ドア開けないから」
    「そうですか……。つまり、家にはいるんですね」

    p234
     たとえば、愛する人の笑顔を一度見ただけで、一日仕事で頑張れる。数秒間の笑顔が、大きな仕事を導くことになるのだ。でも、それは、笑顔を見せた人の能力ではない。仕事をする人間がもともと持っていた能力だろう。


    2017年刊行。他作品と比較すると、現代を舞台にしたXシリーズ最終作。
    Gシリーズのメンバーのサプライズ登場もあり。

    椙田、小川、真鍋はX,Y,Zのジェネレーションのアイコンとして

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    2022年07月16日
  • 本質を見通す100の講義

    購入済み

    生き方のヒント

    生き方のヒント……というにはあまりにも中身が濃すぎる。
    生涯、これを参考にして生きようというフレーズがいくつもあった。
    「オリンピックのランナが金メダルを取った。それは彼だけの力ではない。競技場の石を取る人もいる。それはその人のやるべきことで、それをしたまでだ。その人はそれをしようとしたのだ。スタートを切ったのだ。あなたがスタートを切れないのはなぜか……」など、森博嗣の気づきの深さ、思考の深さだけのものだ。

    最近、テレビやネットの記事で「他の人とは違った見方を自分は持っている」と、引っ張りだこになっている人がいる。彼のその持論はどれもそこらへんのエッセイやネットの情報をピックアップして自分の

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    2022年07月04日
  • 女王の百年密室 GOD SAVE THE QUEEN

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    ネタバレ

    wシリーズを読んでいても思うことだけれど、正しいと考える思考回路、復讐したいと思う精神反応など、人にしか感じることがない、人以外、自然界には存在しない感情から人間の弱さ、脆さ、億劫さをすごく感じる。そして、それが人間の証明、定義だという皮肉と美しさ。

    主人公はある一点で、動物から人間への進化の分岐点で生まれたであろう復讐という精神反応について、なぜ植え付けられて育てられたかのか、正しい、間違い、正しい、間違い、をひたすら行ったり来たりしている。

    「一度人を殺した人間はまた人を殺すかもしれない。その前に罰しなければ。」その考え自体が病んでいる、と話すスホ。スホの話す言葉を聞き、ルナティックシ

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    2022年06月02日
  • リアルの私はどこにいる? Where Am I on the Real Side?

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    ネタバレ

    いつもボンヤリしながら読んでいるこのシリーズで、ちゃんと筋を追えたのは結構少ない。いつも何かしら襲撃されてるなーくらいのイメージだったけど、ヴァーチャルでリアルのボディを探して欲しいと依頼される→ヴァーチャルの人格とリアルボディの人格は別人→依頼人はヴァーチャルでしか存在しないのでボディは無いです!は理解出来た。

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    2022年05月25日
  • リアルの私はどこにいる? Where Am I on the Real Side?

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    人間とは何か、自分とは何か。S&Mシリーズからずっと根底に流れている命題のような気がする。森博嗣さんはいつからこの構想をしていたのだろう?

    リアルからバーチャルへ移って行く世界。バーチャルでの国家としての独立。森博嗣さんの発想はいつも新鮮で、あり得そうな所をついてくるので、読むのが楽しみだ。

    グアトの護衛を失敗し、バスルームで泣いているロジを励ましに行くかどうかのクラリスとグアトのやり取りが、とても面白かった。

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    2022年05月24日
  • 天空の矢はどこへ? Where is the Sky Arrow?

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    人類は淘汰されるのでしょうか?

    境目が無くなってくる。

    人、ウォーカロン、人工知能。

    どちらかに偏るのか?


    色々と繋がりが見えて来て、後1冊で終わるなんて予想がつかない。

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    2022年05月20日
  • 彼女は一人で歩くのか? Does She Walk Alone?

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    何が起こっているのか、何が登場していて、どういう常識の世界なのか……というのが分からないまま物語が始まり、物語が進むとともに世界が見えてくる。そして同時に恐ろしいことにも誘導によって気付かされていく。中々素敵な構成のストーリーで、なるほど……と思わされた。

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    2022年05月09日
  • アンチ整理術 Anti-Organizing Life

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    推理作家さんですよね、こーゆービジネス書も書くんですねと、なんとなく読み始めたら、予想以上の内容。

    お墓のこと、知識と教養、考えることなど、さまざまな整理することについて、共感する部分が多かった。

    編集者とのメールのやりとりコーナーも読みがいがあり、
    なんか孤独だなと感じたら、手にとりたくなる一冊。

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    2022年04月28日
  • 四季 秋 White Autumn

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    ネタバレ

    瀬在丸紅子がかっこいい。
    林や四季が惹かれるのも納得。

    春、夏と四季目線だった物語が、今作では犀川、萌絵、各務、保呂草を中心に進んでいくので、S&Mシリーズ・Vシリーズのファンにはたまらない。

    みんなそれぞれが歳月を重ね、人間としても成長しているのも見所。
    今まで点と点だったものが線になったような一作。
    今までで一番楽しめた。
    いよいよ次で本シリーズが終わると思うと少し寂しい。 

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    2022年04月24日