森博嗣のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
日経ウーマンで紹介されていた。
「お金の減らし方」というタイトルだが、お金の「使い方」について書かれている。お金の使い方は人生の考え方そのものだと思った。
何となく感じていたけど改めてそうだなあと思ったこと。
・他者の目を想定して購入しない。誰にも会わない、見られない生活でもそれを買うかを考えて購入を決める。→もはや着飾ろうとかキレイに見られたいとかいう考えはないので、洋服とか化粧品などは本当に必要最小限にしようと思う。一番失敗するのもこの分野なので。
・自分で買ったものは売らない。欲しいものしか買っていないから。→それは理想の状態である。売るのも手間とコストがかかるから。将来売りたい気に -
Posted by ブクログ
仕事のやりがいって何?やりがいと思ってきたことは実は外からの見え方だったんじゃないの?キラキラして見えて、自慢できるかどうかが基準になっていたのではない?
本当にやりたいことをしている時はただそれをしていることが楽しいから、評価も報酬もいらない、外的モチベーションなんて必要ない。やりたいこととはそういうものだ。
やりたいことは仕事でなくても良い。朝起きたら布団を出て歯を磨くように、やりたいことをやるための一ステップとしての仕事だっていいんだ。
やりたいことがないなら、それは探し続けるしかない。
全てのメッセージが心に刺さりました。
折々に立ち戻って読みたい本です。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ西之園萌絵の核心に触れる物語。最初に出てきた時にはただの過去の事故でしかなかった両親の死。それがここに来てスポットがあたる。あれは事故ではなく事件。そしてその裏には真賀田四季が。犀川先生が萌絵が事件に首を突っ込むことに寛容だった理由もわかる気がする。S&Mシリーズは萌絵にとって自分が封印したものの代理にすぎない。本当は両親のことが知りたかったし悲しみたかった。でも封印したから他で補った。その萌絵は今作で両親の死の真相に迫る。それだけではなく、愛犬トーマとも死別する。トーマの死に涙を流せること、それは萌絵が両親の死を受け入れたことを意味するのだろう。ありがとう。トーマ。
萌絵の行動原 -
Posted by ブクログ
名前が明かされない『僕』が主人公として書かれていたので、エピローグまでミスリードさせられてしまった…
エピローグのシーンでは思わず、えっΣ(゚д゚;)となってしまった
シリーズ通して一人称視点での思考や五感を元に描かれているのでストーリー全体のリアリティがとても高く、特に戦闘シーンは臨場感がすごい!
今作は主人公が幻覚を見て、幻と現実の境が分かりくいこともあって読んでいる最中こっちも夢を覗いているような気分になった
これから社会人として大人になる自分にとっては、解説の押井守監督の言葉は染みつつも励まされるところがありました
刊行としてはシリーズ最後の短編集で補完される内容があるとの事なのでぜひ -
Posted by ブクログ
ネタバレラジオの似合う夜
これって林さんのことやったん!?確かに保呂草っぽい事件が出てきたなとは思ったが…。事件云々よりかはX.Jとの絶妙な関係が好き。このどっちつかずなへたれさというか優柔不断っぽさがある男の決断。確かに林やわ。
檻とプリズム
妥協的理解とかが出てくる最初らへんの描写が好き。大人になるって確かに妥協を積み重ねることよな。
証明不可能な煙突掃除人
星新一の話みたい。ふわっとした感じが好き。
皇帝の夢
ドグラ・マグラみたい。
私を失望させて
前にもあったなぁこんな話。軽いやりとりが好き。
麗しき黒髪に種を
罪悪感にさりげなく苦しむ。あるよねぇこんなこと。あの時ああし -
Posted by ブクログ
ネタバレ不思議な話。森博嗣のシリーズで一番不思議かも。警察はテロ組織を捕まえるために囮を用意した。バスジャック犯確保のため囮のバスを用意し、それ以外(εの関係者ら)は正規のバスで定刻通りに発車した。囮のバスに乗ったのは加部谷と山吹、そして柴田。他は正規のεのバスに。爆弾が解体し終わるまで時間を稼ぐため囮のバスは走り続け、トンネルで確保。しかし、正規のバスに乗っていたε達は自殺願望者の集まり。運転手もグルになって谷底へ。矢野の描写にある「前の方の声」は大泉の「死にたくない奴は降りろ」との発言。バスが2台あることの伏線は加部谷の描写ではステップにいるはずのバスジャック犯が榛沢の描写では運転手の後ろにいたこ