あらすじ
閉ざされた研究所で発見される死体……。土井超音波研究所、山中深くに位置し橋によってのみ外界と接する、隔絶された場所。所内で開かれたパーティに紅子と阿漕荘の面々が出席中、死体が発見される。爆破予告を警察に送った何者かは橋を爆破、現場は完全な陸の孤島と化す。真相究明に乗り出す紅子の怜悧な論理。美しいロジック溢れる推理長編!
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紅子と練無の招かれた研究所のパーティでまたも殺人事件に遭遇するイツメン4。研究所に向かう途中の橋は爆破され研究所は孤立…科学者たちと招かれた者、招かれちゃいない者(笑)が明かす一夜… 真相と瀬在丸紅子の思考がこのシリーズらしくて好きです。
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シリーズの中でもかなり好きな作品になりました。
今回の紅子さんは科学者色が一段と強いです。
また、頼りになる保呂草さんに、大ピンチの練無と普段と違ったメンバーの顔が見られます。
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研究所が舞台ということで紅子さんの独壇場でしたね。保呂草さんほぼ出番なし。科学者たちのかなり振り切った性質を理解しつつも、大切なことは何なのか、紅子さんが代弁する終盤の場面がカッコよかった˙ᴥ˙。
こうなってくると事件の犯人やトリックよりも、紅子さんの知的で哲学的なセリフが楽しみにしてる自分がいます。(犯人やトリックはどうせ分からないだろうという半分の諦め|ω・*))
催眠ガスや殺人未遂などイツメンに襲ってくる魔の手が怖くてハラハラドキドキでした。
それにしても次回作の登場人物!
え、ご褒美回?( * ॑꒳ ॑*)
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vシリーズ第七段
今回は研究所での殺人事件。お馴染みのメンバーに安心します。
実はトリックは解決より前に浮かんでて、動機も予想ついてました!でもやっぱり面白かったです!
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Vシリーズ第7弾
六人の超音波科学者
S&Mでも数学者や学者が多く登場するが
この研究の思想とタガが外れる感じの描き方が
素晴らしく、本当に上手です
紅子の研究者の前で説いてる姿は、読者の思いを代弁しつつ、研修者の想い、そもそも人として何だ大事なのよと問いかける姿は、ラスト10ページぐらいでも読む価値ありです
研究者のコミュ障な感じももちろんわかりやすかったのですが、インナーでの思惑が強い(強くないと事件にも魅力的にも見えないから、いいのだが)なかなか外にでれないところ(外部の人が話にもはや、入れない)これが、もう少しいろんな人が活躍するパターンが好きなので、それと比べると少し見劣りしてしまう。
ということで
★4.1
解説め毎回読んでますが
立川志らくさん
いい事言いますね、そして凄く共感できる
わかるぅ。。
事件の犯人知りたいわけじゃなくて
この所々差し込まれるジョークや問いかけや
綺麗な言葉で表現される哲学のところが素敵なんですよね
※ここまで読むと、Vシリーズの方が自分は好きなのかもと思ってきました
続いて
第8弾へ
捩れ屋敷の利鈍
へ
※登場人物が。。。ここで連動するのか。。。
楽しみすぎる
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陸の孤島、科学者たちが集まる研究所…この要素だけで「すべてがFになる」を想起させられ読む前からドキドキでした。
今回は紅子さんの独壇場だったなあ〜素敵でした(大体いつもそうだが)。前回保呂草さんに惚れさせられた身としては保呂草さんの活躍ももう少し見たかったやも…
Vシリーズ、あと3作しかないなんて悲しくて信じられません…泣
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登場人物たちが相変わらず魅力的。絵に描いたようなクローズドサークル、トリックも別段目新しいものでもない。そもそもvシリーズにはそんなことは求めてないけないのかもしれない。
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何か今回の話はどことなくS&Mシリーズを思い出したのは私だけでしょうか。
色んな話が程よくブレンドされている感じがして、読んでいる間あの2人の遭遇した事件を思い出して懐かしくなったりしていました。
そしてこの話、前回がお洒落で優しめだった反動なのかえらくショッキングなシーンが多かったなという印象が。
簡潔に纏めてしまうとエピローグの一文目に集約されてしまうのでしょうが(いやそう言いきってしまうのが良くないというのは重々承知なのだけれど)、その結論に至るまでにちょっとドキドキしながらページを捲ってました。
ただ何かこう……こんなに登場人物必要だったか?という気がしなくもないんだよなぁ。
あの人とかあの人とかもはや印象が薄すぎて「あっそういえばいたんだっけ?」みたいな事何回かあったし……うーんでもまぁメインの登場人物が多いシリーズには起こりやすい事なのかもしれませんね。
とにかくあの子の生命力がとんでもなく強くて良かったと心の底から思いましたね。
あと、紅子さん。
あの鋭い推理力といい観察眼といい今回の行動といい……実は何か特殊な訓練を受けていたりします???
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Vシリーズを読んでいた先月は、
2~3日に1冊のペースで
気が狂いそうになるほど焦って読んでました。
ダメなんですよね、
生き急いでしまいます。苦笑
毎回思うんですが、
Vシリーズの装丁ってお洒落ですよね。
S&Mシリーズも、四季シリーズも好きですが、
Vシリーズが一番表紙が好きかもです。
本作は、山奥位置する、土井超音波研究所で殺人事件が起こります。
しかも、事件当日は大雨、研究所に続く橋が爆破される。
陸の孤島となった研究所。
紅子たちが犯人を突き止めようとする中、迫りくるピンチ。
怖くて怖くて、続きが気になり、手が止まらず。
今までのVシリーズの中で一番印象的でした。
それは紅子が感情的に怒る場面。
コントロール下にある自我から覗いた、紅子さんの怒り。
胸にくる場面でした。
物語は佳境。
駆け抜ける読書もあと少しです。
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なんか知ってるシチュエーション!みたいなのがところどころ出てきて、内容的にはわくわくするべき場面ではないけど高揚した。
最後に判明するトリックというか演出が粋っぽくてよかった。
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Vシリーズ第7弾。
山中深くにある土井超音波研究所。唯一のアクセスルートである橋が爆破されるというクローズドサークル的な状況に気分が高まる。電話回線も分断され、外界との連絡手段がない中で発見される遺体。
研究所に招かれていた紅子と練無、作為か不作為かその場に残った保呂草と紫子。偶然そちら側に居合せることになった祖父江刑事。
紅子の論理的な推理がなんとも美しく、読後に余韻を残す。
林をめぐる紅子と七夏の火花が散りそうなやりとりに苦笑し、怜悧で論理的な紅子が林のことになると感情に支配されただの恋する女になる可愛さも魅力的。
相変わらず紫子はガサツでうるさくて好きになれないけど。
だけど一番びっくりしたのは、立川志の輔による解説だろう。これ2004年に発刊された文庫だから許されているんだろうけど、今なら大炎上だろうな〜。読んでいて「大丈夫なんかい?これ」と心配になりました。
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今回は科学者たちのお話だけあって、ほぼ紅子さんの独壇場!
格好良いなぁ✨
舞台は王道の閉じ込められた山の中の館。
主要人物たちにも襲いかかるような脅威に凄くハラハラした!
超音波のお話は難しくてよく分からなかったけど、最後に紅子さんが解いた謎は確かに綺麗な暗号だったなぁ。
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首がない、ということは概ねその方向性が予想ができることではある。あとは誰がそれに関わるか、という話。今回は比較的王道だったので、違和感はない。その分、キャラの悪目立ち感は毎度のコト(笑)。ねりながやられるという、あまりない展開だった分いつもよりは薄目だったかもしれないけど。
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山中深くにある土井超音波研究所。外界をつなぐ橋が破壊され、研究所は陸の孤島と化す。研究所内で発見された遺体。不可解な事件の謎に瀬在丸紅子が迫ります。
Vシリーズ第7作。
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再読。
ですが、あまり印象に残っていなかった一冊。
ただ、今回読んでなかなかの衝撃を受けた。あんなに凄惨な現場であったにも関わらず実は全て殺人ではなかったという、概念の根底をひっくり返す物語の構成。
そして、このシリーズならではのいつもの気になるポイント。林と七夏、紅子の関係。詳細が明らかにされていない関係のなかでもよく考えたら実は林のダメ男っぷりは相当なもの。
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はー全然覚えてなかった!面白かった!
どのキャラクターもそうだけど、祖父江さん、読めば読むほど好きになるな。
最後のエレベーターでのアクセス方法、紅子さんが言うようにとても綺麗。
S&Mでもだけど、やっぱり誰かが推理ショーしてるところがかっこよくて好きだな〜。
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面白かった。
平面図です。それだけで嬉しいですね。今作ではピンチの描写が鮮烈です。息がつまります。
そしてあの遺体の様。ある種の古典です。楽しかったです。
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再読。といっても内容はすっかり忘れていた。プロローグからして練無くんと紫子さんの掛け合いが面白い。ここらへんの軽妙さがVシリーズでの清涼剤だよねぇ。今回は保呂草さんの出番は控えめだったし紅子さんによる謎解きもあっという間に終わってしまったけどその割に濃く印象に残る。犯人の予想はおぼろげだったけれど死体のトリックはおそらくそうだろうと思ったのがドンピシャだったな。
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大切だからって、いったい何なのでしょうか? 大切なものって、何が大切なのですか? 大切に思うことが大切なのかしら? それとも、大切だと教えることが大切なの? 私の申し上げていることがわかりますか?
*****
土井超音波研究所にて開かれたパーティに出席することとなった紅子と阿漕荘の面々。
その最中、死体が発見される。
研究所への道の途中にある橋は何者かによって、爆破され、現場は陸の孤島と化してしまう…。
Vシリーズ7作目。
*****
科学者たちが勢揃いするこの作品。
紅子の科学者の面が色濃く出ている回でもあった。
推理の説明をするシーンは、優しく、そして、鋭かった。
先生が生徒を諭すかのような謎解きシーン。
そして、また祖父江さんとの恋愛対決?が。
林さんは一体どちらを選ぶつもりなのでしょうか。
紅子さんが林さんに嬉しくて飛びついたり、愛想が無くて怒ったりと、女性らしい面もばっちり読めちゃう。
今回は紅子さんたちがピンチに、中でもれんちゃんが大変なことに…。
油断ならない。
ハラハラしながら読み進めました。
少し『すべてがFになる』が頭をよぎる作品でもあった。
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シリーズとしては少しインパクト弱めではあるものの、キャラクターの個性が光っていて相変わらず面白い。特に紅子の科学者としての側面が強調されたのは興味を惹かれるポイントでした。普段の研究が見え隠れしたのも良かったですし、過去のトラウマになり得る事件についても伏線のようなものが見えてきて、シリーズ終盤へのワクワクが止まりませんね。そして次巻の予告を見ると、なんと西ノ園萌絵が出るらしい……!え、マジで!?楽しみすぎる!
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超音波研究所に招待された紅子と練無、そして招かれざる客保呂草と紫子。
橋が落ちて閉じ込められた中死体が2つ、うち一つは首と手のない死体。
今回は練無も襲われ死にかけるという事態になってヒヤッとした。
Vシリーズとしては少し物足りない感じ。練無が娘に似てるという話も結局何にもなかったし、今回みんな練無が女の子だと思い込んでるからてっきりエレベーターに引きずっていくときに誰かが重さで気づいて口を滑らせるとかあるのかなーと思ったけど特にそういうこともなく。手を切断した理由は面白かったかな。
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設定がとても好きだし、久しぶりに建物の平面図があるから、絶対面白いやつ!って期待して読んでいた。
けど、やはりVシリーズに入ってから(正確にいうとS&Mシリーズ後半から)の謎が解明された時のいまいち感。
なんというか、もっと大きな驚きとか、すげ〜って言いたくなるような仕掛けとかがなく、それまでの分量も無駄に長い。
文句ばかり言ってるが、森博嗣さんの作品はどちらかというと、ワールドの構築だと個人的に思う。
事件と関係会話とか、メインキャラクターの関係性とか、事件以外に楽しむことがそれなりにあるので、飽きたりはしない。
つまり、ミステリーとして読まなきゃ全然面白い。
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第7弾
超音波の研究所のパーティで起こった殺人事件。
紅子は元六角邸の持ち主長原博士の代わりに、練無も招待されて居合わせる。
研究所近くの橋の爆破予告を受けて調査していた警察も取り残され、研究所へ向かう。
おなじみのメンバーが揃う中、研究所の所長と思われる首なし死体が発見されるし、紅子たちは無響室に閉じ込められて練無は殺されかける。
どこで紅子が真相にたどり着いたのかわからないくらい事件はのっぺりとしてた。
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森博嗣のVシリーズはミステリとしてもしっかりしているが、メインの4人の掛け合いが実に面白い。一人一人のキャラがたっていて、回を重ねるごとに魅力的になっていく。本作は特に練無がピンチあり、ユーモアありで際立っていた。
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Vシリーズ第7弾。犯人が誰かなんて考えられないくらい、息をつく暇のない展開でした。紅子さんが犯人特定に至った経緯も、もう少し詳しく説明して欲しかったです。へっくんてもしかしてあの人じゃないよね?って思ってしまう描写があって、事件とは関係ないことをいろいろと考えていました(笑)
Posted by ブクログ
Vシリーズ第7弾。超音波研究所が舞台で周りから孤立してしまい外部との連絡が閉ざされる。シリーズの主要メンバーや研究所の博士たちと刑事が一人。閉ざされたなかで起こる事件。手口、動機、犯人となかなか見えてこない。そしてメンバー同士の会話、ジョーク、科学の専門的な知識とたくさんの情報と伏線の回収の面白さ。シリーズの中で一番の好み。
Posted by ブクログ
事件のトリック自体は古典的だった。クリスティの『オリエント急行』のパターンだ。動機も森作品としては割と穏当で、単発の作品としては地味な印象を受けた。
むしろこの巻で感心したのは、殺人事件以外のトリックだ。ひとつはVシリーズの『朽ちる散る落ちる』との絡み。この研究所の物理的構造が次の事件のトリックに活かされていて、この巻自体がいわば前哨戦なのだ(なので『超音波』と『朽ちる』の2つはセットで読むと面白い)。
もうひとつは、テクノロジーを利用したトリック。橋が爆破されて研究所が孤立した時、「なぜ誰も携帯を持ってないんだ」と思ったのは私だけではないと思う。山奥だから使えないという一見もっともらしい理由が用意されているにしても、だ。
90年代以降の生まれの人はピンとこないと思うが、携帯電話は00年代に爆発的に普及したツールだ。その登場は当初、ミステリー作家を大いに悩ませたという。「外界と隔絶された陸の孤島」という設定が、携帯の存在ひとつで崩れてしまうからだ。だが次第に携帯はトリックに積極的に組み込まれるようになり、今では標準装備のツールとして書かれるようになっている。
だが、こういう使い方があるとは思わなかった。ケアレスミスではない。誰も携帯を持っていないということ、それ自体がヒントだったのだ。森ミステリィを特徴づけているコンピュータというツールが、Vシリーズには殆ど出てこないのも同様だ。書かれていない物を、書かれていないということでヒントとする高等テクニックだ。なんのためのヒントか? 勿論、S&MシリーズとVシリーズの関係性における重要因子、時系列を示唆するためのヒントである。
森先生の頭の中って、本当にどうなってるんだろう?