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Posted by ブクログ
Xシリーズの文庫は、帯が太めで、紙がざらりとした質感で好きです。本編を読む前に、表紙の絵と、帯の質感を楽しんで、それから中に入っている栞の詩を読むのが好きです。SMシリーズからずっとそうしてきているので、森先生の講談社文庫の小説を読むときの、一種の儀式のようにも思ったりします。
Xシリーズの1巻目を読んだときは、えらくあっさりしているな、いやSMシリーズもVシリーズもあっさりしていたけれど、と思ったものでしたが、だんだんと色が変わってきました。タマムシ色というか、ある角度から見ると驚くほど透明で、またある角度から見ると濁っているように思うほど濃厚で、毎回それを体験しては、ううむさすが!と唸っています。
猫目トーチカさんが解説の部分でもおっしゃっていますが、これまで森先生が培ってきた読者との「信頼関係」をあますところなく使っていて、特にエピローグの会話は鳥肌ものです。たぶんXシリーズから入るひとにも理解できるような造りにはなっていると思うのですが、SM・Vシリーズを体験してきていると、まるで走馬灯のように、つまり自分自身が経験してきたように、あああのときの事件の、あのときの彼の行動はつまり…と、ふいに過去の体験が現実に繋がって意味をなす瞬間を感じます。
どかんと突き飛ばされるような衝撃ではなくて、どちらかといえば、あと数時間遅れてこの場所に来ていたら、私も事故に巻き込まれていたのかも…とうすら寒くなるような、そんな衝撃がじわじわと心を侵食するのが、恐ろしくもあり楽しくもあり。
Posted by ブクログ
森博嗣Xシリーズ第4弾
樋口一葉と河童の関係がどうもよくわからないが、ストーリーは面白かった。今回は、前3作と少し展開が違っているのが印象的で、椙田の出番がかなり多かったと感じた。今回のメインの登場人物である一葉が、小川と同じような年齢で、親近感を持っていたためか、小川の心理描写が多く、なかなか胸にグッとくるものがあった。
真鍋と同級生の永田とのやりとりも面白い。やはりこのシリーズもミステリーというより、物語中の人間模様が魅力的なのではないだろうか。真鍋くんと永田さん、いい雰囲気。真鍋くんの、早とちりして恥をかくのはちょっと、という気持ちに共感する。
この事件の結末は結構意外に思ったが、椙田はわかっていたのだろうか。最後はやはり、以前のシリーズを読んでいると、おまけの楽しみが付いてくるといったかんじだろうか。
解説が漫画家の猫目トーチカさんで、漫画の入った解説というのはちょっと新鮮だった。この人の真鍋くんと永田さんはこういうイメージなのか。
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