渡辺淳一のレビュー一覧

  • 鈍感力

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    一見、ネガティブワードの鈍感力。
    現代では、シャープ、クレバー、敏感といった人が持てはやされがちです。
    一方で他人の目や言動を気にしすぎて人間関係などで苦しんでいる人も多いのも事実。

    あまり周りを気にしすぎず、包容力をもって、ちょっと鈍感なくらいな包容力を持っていた方が、人生楽しく健康に生きられる。
    そんなほっこりした本です。
    アドラーっぽい感じがしました。

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    2019年10月03日
  • 孤舟

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    ネタバレ

    定年退職した威一郎の生活を描いた小説。定年後、家にずっといるので妻とうまくいかず、出て行かれてしまう。その間にデートクラブの女性と知り合い、少しは気が紛らわせ、自分のことを自分でできるようにもなった。妻が戻ってくるといなくなった間に自分が変わったことに気づかされ、今後の生活を見直すことになる。

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    2019年01月19日
  • 白き狩人

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    二番町先生はまさにサイコパス。この時代からサイコパスを主人公にした小説があったとは。衝撃的。
    医療制度の問題点や女のマウンティングへの指摘は本質ついてると思う。
    作者は男なのに、どうしてこんな作品が書けるのか。医師だから?患者を取材もしくは観察しているのか。少し不気味。
    ここまで書いて気づいたけど、この作者、失楽園書いた人だ。性の描写になんか納得。

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    2018年11月27日
  • エロスの記憶 文藝春秋「オール讀物」官能的コレクション2014

    購入済み

    粒揃いの作品集です。小池真理子さんの作品を目当てに買いましたが、各先生の作品それぞれ格調の高いエロスで楽しめました。このお値段でこの内容はお得です。

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    2020年05月05日
  • 遠き落日 上

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    野口英世の伝記
    幼き頃の火傷で左手が不具に。しかし、その不遇の境遇をバネに勉学に勤しみ単身私費で渡米し幾多の苦労を乗り越え大学助手までに至る。

    千円札の偉い人程度しか知らなかった。
    勉学、語学、忍耐力が人並み外れて優秀だった一方で、金遣いが荒くエゴイストであり、友人には是非ともなりたくないような人物だった。

    千円札にもなる人はさぞかし立派な御仁であろうと思っていたところのギャップがあり面白い。

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    2018年10月31日
  • 愛の流刑地(上)

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     以前に失楽園を読んだことがあるからある程度想像していたことではあるが、ポルノ小説を読んでいるかのような感じの描写が続く。かといって退屈するわけではなく、決して若いとは言えない主人公たちの不倫愛を一気に読ませてくれる。

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    2018年10月22日
  • 鈍感力

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    さらりと読めるエッセイ。視点がユニーク。鈍感であることの効能をいろんなシチュエーションで語っている。

    0
    2018年10月21日
  • 流氷への旅

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    古い小説ではあるけれど、真夏に流氷の話を読むのもなかなかおつなものだろうと思ったけれど、主人公の狂った恋に落ちた話はまさに熱かったw
    古臭い設定ではあるものの、古いからこそこうでないとって思いながら読める。今の若い人のはついてこれないだろうなぁと思いながら懐かしさ半分もあって面白く読んだ
    女こうありき、男こうありき
    古き良き時代の物語
    ただ、ラストの締めくくりはどうもまとまらず放棄した感が無きにしも非ずだったかなー

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    2018年08月25日
  • 女優

    購入済み

    なるほど

    この小説によって松井須磨子のことがよく分かりました。男女のことも渡辺淳一氏ならではの思いがよく表れていると思います。

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    2017年10月26日
  • 夫というもの

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    渡辺淳一版の『話を聞かない男 地図が読めない女』のような?内容も、かなり男性目線からの記述なので、女性からすると面白く思われない内容が多いかもしれない。
    男性目線からの正直な語り口がなかなか面白いエッセイ集。

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    2017年08月20日
  • 桐に赤い花が咲く

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    渡辺淳一が推理小説を書くなんて意外性があり。
    医者という視点がよく生きている。
    桑島という勘で事件を解決するという古典的な捜査手法。
    若手刑事の和泉がパートナー。
    この和泉は、あまり役割を果たしていると言えない。
    桑島が ゴルフの練習に行って、骨にひびが入る
    という導入部が おもしろい。

    局部をメッタ刺しにされた若い女性が発見される。
    それが、小室聖子といい、ゴルフの練習所の受付嬢だった。
    桑島は 殆ど思い出せなかった。
    小室聖子のパトロンが、梅原病院病院長だった。
    梅原夫人の冷ややかな対応。

    そこから、犯人像が浮かび上がってくる。
    うまれつきの不具な身体。ふたなり。
    それを小室聖子に笑わ

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    2017年03月04日
  • エ・アロール それがどうしたの

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    ネタバレ

    読み始めて半年以上(笑)やっと読み終えました

    実は作者の作品を何度かチャレンジしながらも挫折していたのですが、これは楽しめました

    高級高齢者施設で起こる様々な問題
    とりわけ高齢者の恋愛や性について

    まだ、その年齢に達していない私は
    やはり高齢になれば身体的にも精神的にも
    そういった事とは無縁だとアタリマエに思っていたが
    自分がもっと若いころ・・・今の自分の年齢で恋だの愛だの
    悩んだりするなんて思いもしなかった事も思い出した

    こんなステキでドキドキする数十年後を送れるよう
    私もまだまだ楽しくドキドキする事を楽しまなきゃ!

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    2017年01月20日
  • 仁術先生

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    時代背景が古いが面白い。大学病院のDrが小さな町の開業医となった。いろいろな病気で悩んでいる人に、病気を看るだけでなく、その人の人間的な部分を基本に診療やアドバイスしているので、温かみがあって読んでいても心が温まる話が多かったです。短編なので、サクサク読めました。

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    2016年03月24日
  • 仁術先生

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    大学病院を辞め東京下町に移ってきた円城寺先生と、下町の患者たちの人情味溢れる日々の往診の話。
    浅田次郎とか好きな人なら気にいるだろうな、な世界観を背景に、「エロ」と医学の知識を絶妙なバランスで絡めて話が展開するあたりがこの作者の技術力なんだろうなあ。男女の性がテーマの話ばかりなのに、変ないやらしさがなく読めるのが凄い。

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    2016年03月11日
  • 流氷への旅

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    美沙は少しワガママでなかなか積極的だ。紙谷は静かなに研究者であり、みんなからの信頼も厚く、そんなところに美沙は惚れたのか
    杏子がちょっとかわいそうかな

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    2016年03月05日
  • シャトウ ルージュ

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    時系列は逆だけど、フィフティシェイズの男性目線版のような。
    性愛がテーマだと、描写の上手い下手や好き嫌いではなく、どちらの性目線で描かれているかで読んだ後の違和感が違う。

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    2015年10月15日
  • 愛の流刑地(下)

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    新しい言葉を作ろうとしている印象が強く、作品そのものは面白いのに、なんとも堅苦しい感じのする作品です。
    ある意味背伸びをしすぎている感じがして、馴染み辛いものがあります。
    作品そのものを楽しむには作者が主張しすぎていて、あぁ、今私は小説を読んでいるんだなぁって。
    ある意味サイレント映画のような印象の作品です。活動弁士が作者のね。
    何処と無く重厚な雰囲気の行列に含まれたメールのやり取りはもうある意味滑稽で唇がへの字に曲がりそうになります。
    題材に興味があるのなら自分なりの訳注をつけて読むのにオススメな一冊です。

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    2015年09月23日
  • 失楽園(下)

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    書き方によっては下品な官能小説だが、登場人物の品の良さも相俟って大人の色気を持つ、妖艶な芸術作品として昇華されている。阿部サダや有島武郎を引用しながら、物語りを終える。

    人の一生とは何か。生物としての快楽中枢に素直に従い、人生を飾る哲学や倫理観でもって、行為に観念的なストーリー性を持たせる。行為は、ただの行為に過ぎぬであり、特別性など持たぬのに、生まれた場所や環境による刷り込みにより、観念が備わり、息吹を与えられるのだ。登場人物の選ぶ二人の結論は、確かにその枠をはみ出しはしないものの、二人が決めつけた特別性において、息吹を与えられた。物言わぬは、死人と同じという比喩の対極である。

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    2014年12月31日
  • 失楽園(上)

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    溺れるほど、自らの日常を破壊する程に堕ちていく二人。男女の恋愛における絶頂期には、このような状況が訪れる。しかし、それとは異なるのは、この恋愛が、世間一般からは許されぬ、不倫だからである。

    学生時代、講義を受けず、朝から晩まで恋人と情事に耽り、このままで大丈夫だろうかと不安になる感覚。堕ちるだけ堕ちて、退廃的な自らの生活に少しだけナルシシズムを感じるような。それでも愛おしく、こんな時間が永遠に続くことを願い。しかし、それは過去の話で、自分は当時とは違う日常に身を置いている。

    小説が齎す疑似体験により、この感覚を味わえるとすれば、この物語は、青春を想起するきっかけとなる。その一点だけでも、本

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    2014年12月30日
  • 仁術先生

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    久しぶりに渡辺淳一さんの本を読みました。自分の知らない医学の世界に入っていけるこの種の題材は大好きです。
    地位や名声よりも目の前の患者さんにどれだけ素直に向き合うかをそのまま表現したような内容でした。
    自分の仕事に照らして、こうありたいと思える話に心が洗われました。また渡辺さんの本を読んでみたくなりました。

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    2014年11月06日