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「このまま、殺して…」。花火大会の夜、エクスタシーの頂点で冬香が発した言葉に誘われるまま、菊治は彼女の首を絞める。最愛の女を殺めた男。彼を待っていたのは、苛烈な取り調べと孤独な法廷闘争だった。故意か過失か、それとも愛の証しか。菊治が最後に受け入れた罪と罰とは?論理では測れぬエロスの深淵を問い詰めた文芸大作。感動の結末。
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Posted by ブクログ
ほぼ一気読みをして感じたこと。 "愛を裁くことが出来るのか?"がこの小説のテーマだと思った。
上巻では泥臭いともいえる肉体を通した純粋な愛をこれでもかと言うほど書き綴り、下巻では上巻で積み上げられてきた愛を、愛とは対照的な位置にある裁判という尺度で測ることにより、より一層"愛"というテーマを浮き彫りにしている。
その結果が"愛を裁くことが出来るのか?"というテーマにたどり着いている。
ただ、裁判の展開が若干緻密さに欠けていると感じた。 同じように裁判が絡む「白い巨塔」は裁判シーンだけでも手に汗握る駆け引き・展開であり、それと比較すると若干肩透かしな感触は否めない。
本小説の最後の方で「愛の流刑地」の由来が出てくるが、まさしくこの一点に向かって小説が書き上げられたのだと思うと、エンディングには納得である。
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