渡辺淳一のレビュー一覧

  • 遠き落日 上

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    渡辺淳一氏の作品は何と言うのか色っぽい作品が多いですが私が読んだことのあるこの方の作品は「花埋み」が最初だったので反対に「失楽園」などの作品にびっくりした記憶があります。
    「花埋み」は日本で初めて女医さんになられた方のお話でした。
    この本は野口英世の話です。

    ちょっと前に星新一さんが自身のお父さんのことについて書かれたエッセイを読み、その中で野口英世に大金を貸したと言うエピソードが出てきました。ちょうど野口英世が千円札の人物になった頃彼は大変な浪費家で借金魔だったと言うような逸話がよく出てきて興味を持っていたので探して読んでみました。

    一言で言うと壮絶な人生です。子供の頃私も偉人伝

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    2009年12月18日
  • 遠き落日 下

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    得体の知れない感動のようなものが最後にはふつふつ込み上げてきた。ここまで一人の他人(誰からしてみても他人なのだ)を解剖して、書き上げることができるのだという驚愕。
    野口英世が特殊な人間だったことですら、もう後半、忘れてしまっていたような気がする。
    とくに往年は、野口にとっても苦悩と不安の波だったからかもしれないが、とても人間的に写るのだ。
    そこで浮き彫りになるのは、どんなに野口が努力してきたかという事実。
    天才、とか、偉人、とか、なんでもない人間、野口。
    やはり人間は人間だと思った。
    それでも成し遂げたことがあったからこそ、こうして語り継がれる理由がある。世の中の偉人伝の人たちも、そういうこと

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    2009年12月12日
  • 遠き落日 上

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    この本を読んで、野口英世=偉人の一人というという単純な認識が変わった。英世という人が実はどういう人間だったかということが描かれているのが興味深い。また野口英世の研究に関する見解なども、さすが医学博士でもあるこの作家ながらだと思った。

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    2009年10月09日
  • 遠き落日 上

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    会津の土産屋には野口英世関連の書籍がいろいろ並んでいたけど、この本は並んでなかった。野口英世記念館のガラスケースの中にやっと見つけた。偶像としての野口はすでに既得権益と化しているかのようだ。穿ちすぎかな。08.3.23再読。

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    2009年10月04日
  • 失楽園(上)

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    お互い家庭を持つ身である久木と凛子。そのはかなくも切ない不倫を描いた不朽の名作。
    エロスを描いた文学作品興奮します。
    「久木は凛子の浴衣をむしりとり全裸にする。」ああエロス。
    ただし電車などの公共の場では読みづらい・・・。それだけが難点です。早く映像でも見たい。
    もちろん想像できるのが本のよいことです。

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    2009年10月04日
  • 源氏に愛された女たち

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     源氏物語に登場する女性一人一人について書いてあります。渡辺氏は源氏物語には性描写が足りないのが不満なんだって(笑)うーん、古語で性描写ってどうなるんだろう?

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    2009年10月26日
  • 愛の流刑地(下)

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    ほぼ一気読みをして感じたこと。 "愛を裁くことが出来るのか?"がこの小説のテーマだと思った。

    上巻では泥臭いともいえる肉体を通した純粋な愛をこれでもかと言うほど書き綴り、下巻では上巻で積み上げられてきた愛を、愛とは対照的な位置にある裁判という尺度で測ることにより、より一層"愛"というテーマを浮き彫りにしている。
    その結果が"愛を裁くことが出来るのか?"というテーマにたどり着いている。

    ただ、裁判の展開が若干緻密さに欠けていると感じた。 同じように裁判が絡む「白い巨塔」は裁判シーンだけでも手に汗握る駆け引き・展開であり、それと

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    2009年10月04日
  • 愛の流刑地(上)

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    渡辺淳一氏の小説は本書が初めてである。 男と女の性愛を主軸にした物語が多い同氏の小説は以前から読みたいと思っていた。 実際のところはハードカバーは重くて手にとる気持ちが無く、文庫本になったのでやっと読もうという気になった、というのが正直なところだが・・・・

    6〜7割方情事の描写で埋め尽くされているが、情事だけに流された書き方ではなく情景描写も心理描写もしっかりしており小説としてバランスが取れていると感じた。
     上巻だけを取って見ると、ストーリー的な起伏は無く、逢瀬におぼれる男と女がエスカレートしていく様がつづられているだけである。 それだけに、下巻で物語としてどの様な展開を見せるのかが楽

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    2009年10月04日
  • 桐に赤い花が咲く

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    非常に象徴的なタイトル。
    医師免許を持つ作者だからこそ書けるテーマだなぁ。
    トリック自体は目新しいものではないと思うけど、根底にあるものが重い。
    するする読めるけど、後に残ります。

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    2009年10月04日
  • シャトウ ルージュ

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    夫が性生活に不満を持ってて、自分の妻をお金を払ってまで自分好みの女性に調教してもらう。確かに妻は性に目覚めるんだけど、ねえ。夫の一方的な願望で、外国人の男たちに刻々と調教されていく妻の様子が、かなりエロが、夫がこっそり覗いている感じにリンクできる。そして調教完了後の妻の選択にも納得。人を変える前に自分が反省してみろ、と夫に言ってやりたくなった。

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    2009年10月04日
  • エ・アロール それがどうしたの

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    高齢者の恋愛についての小説。
    状況が特殊(老人施設の所長が主人公で、施設にいるさまざまな高齢者が年甲斐も無く恋愛する)なのか知らないが、やたらと説明臭い箇所があるのが残念。

    内容はすごく面白い。

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    2009年10月04日
  • 遠き落日 下

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    貧しい家庭、やけどを負って不自由な左手と言ったコンプレックスをバネにして研究に勤しみ、世界のトップに立った医学者と言えば聞こえは良い。でも実際は金にだらしなかったり、整理整頓能力が全く無かったり、更にはとんでもなく見栄っ張りだったりと非常に人間臭い面がある。その破天荒ぶりがまた読者に親近感を持たせるのかもしれない。そんな彼の裏の顔を見てもなお、偉人なのだなぁと思えてしまう。

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    2009年10月04日
  • エ・アロール それがどうしたの

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    渡辺淳一文学忌、ひとひら忌

    医師が銀座に第二の人生(あるいは第三くらいの)を気ままに生きるというコンセプトで
    高級高齢者住宅を造る
    高級だから入居者達もそれなりの人生を送ってきた方々だけど、やっぱり多少のトラブルはある
    内容は、恋愛関係のエピソードが多め
    なんとなく想像していた通り
    2003年テレビドラマ化されているみたい
    見てたのかしら?

    その中で、入居者の男性の有志が映画の上映会を企画して、選んだ作品が日活ロマンポルノ(死語かしら)の「四畳半襖の裏張り」
    タイトルくらいは知っていたけれど
    原作が永井荷風「四畳半襖の下張」という事を知らなかったです
    大正時代のロマンポルノしょうか
    そして

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    2025年04月30日
  • 仁術先生

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    短い小説だったので、あっという間に読み終わりました。内容もそんなに重いテーマはなく、気晴らしに読むのに最適という感じでした。

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    2025年04月21日
  • 鈍感力

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    参考になる部分もあれば、極論を述べている部分もあるように感じられた。ほどほどに内容は受け入れようと思う。

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    2025年03月12日
  • 鈍感力

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    「鋭いとかシャープであることだけが才能ではありません。それ以上に、些細なことで揺るがない鈍さこそ、生きていく上でもっとも大切で、基本になる才能です。そしてこの鈍感力があってこそ、鈍さやナイーヴさも、本当の才能となって輝きだすのです。」

    会社のえらい人が読んだと言っていたので読んでみた
    どうやって鈍感力を手に入れるのかというよりも、鈍感力を身につけることがいかに大事かっていう内容だった
    結構自分は敏感な方だと思うので、身につけ方についてもっとフォーカスしてくれたら嬉しかった
    難しい語彙もなく章も短く、スラスラ読める感じ
    2023.02.25

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    2024年12月16日
  • 孤舟

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    職場の上司に勧められたのがきっかけ。

    広告代理店で役員まで務めたが社内政治に敗れ、関連会社の社長の座を捨て退職した主人公。

    家に毎日いると妻とのすれ違いがどんどん広がっていく。

    まもなく同じイベントがやってくるのだが、自分はここまでひどくないと確信する。

    渡辺淳一にしてはエロ要素がないが、エロ要素を期待させる一面はある。

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    2024年11月18日
  • 鈍感力

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    タイトルの鈍感力はだいぶネガティブな要素を含みますが、本書では実生活で転用性のあるスキルとして評価されています。
    漠然とした生きにくさを感じる現代に必要な能力であると、筆者に共感しました。

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    2024年07月10日
  • 鈍感力

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    周りの刺激に敏感だから神経質な性格になったのか、神経質な性格だから些細なストレスが体に出るようになったのか。そんなことを考えてるようでは私の鈍感力もまだまだだなと思いました。

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    2024年07月08日
  • 新釈・からだ事典

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    渡辺 淳一(1933年(昭和8年)10月24日 - 2014年(平成26年)4月30日)は、日本の作家。北海道空知郡上砂川町朝陽台出身。1958年札幌医科大学医学部卒業。同講師。医学博士。初め医療現場を舞台とした社会派小説や伝記小説、恋愛小説を数多く手がけて人気を博した。その後、『化身』『うたかた』『失楽園』『愛の流刑地』など濃密な性描写の恋愛小説で、1980年代から90年代にかけて耳目を集めた。エッセイも多く『鈍感力』が流行語になった。(ウィキペディア)

    作家ならではの視点で人間の躰をパーツ毎にわかりやすく説明した平易版「解体新書」。
    例えば、
    唇の説明には接吻の話、舌の項では舌を噛んで自

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    2024年05月29日