渡辺淳一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
きっかけから、普段ない読み方でもあったので、このストーリーは、どこへ向かうのかと、ちょっとハラハラというのは言いすぎでも、先がわからず読み進む感じでしたが、文章自体は読みやすく、ただ連載小説なりの、章ごとの重複もあって、と、叙述がやっぱり間延びする感じというのを覚えつつ読みました。
最後、おおとりとなって、むしろ、スッキリした気がしました。渡辺淳一さん、お若い頃の名エッセイ『公園通りの午後』と、あの話題作『失楽園』を読んだ記憶はあるのですが、その他の作品は読んで来なかったので。
この威一郎の物語を、現代の象徴として書かれたのであれば、それは、当を得ているのだろうと、最後はそう思えました。 -
Posted by ブクログ
定年退職後、仕事に打ち込んでいた主人公は
思いもよらなかった事にことごとく直面していく。
妻と旅行したり買い物に行ったりのんびりしたり…。
そんな夢を思い描いていたにもかかわらず
現実はまったく違うもの。
それに理不尽に起こる主人公。
ものすごく亭主関白、といえばまだ大丈夫そうですが
単なる自己中心的夫。
核家族になった今、これは無理です。
最初から最後まで、女性相手には
駄目だしをくらうだろう生活態度。
男性にしてみれば、当然の生活態度。
どうしても上に立つと、その癖がぬけません。
それが生活の一部、ですし。
どうして、相手の立場にたって、ができなくなるのか。
プライドが高いのは面倒です -
Posted by ブクログ
出版社に勤める久木祥一郎は、53歳で出世コースから脱落し、閑職に回されてしまいます。そんな彼が、37歳で書をたしなむ松原凜子と出会って男女の仲となり、そのまま二人はおたがいの身体に溺れていきます。
久木は凜子を、二度にわたって鎌倉への旅行にさそい、身体をかさねます。さらに久木は、凜子の書の授賞式にもすがたを見せて、逢瀬をたのしみます。
そんなある日、久木は凜子と連絡がとれなくなります。凜子の夫が二人の関係に気づいたのかもしれないと考えた久木ですが、その後凜子から、彼女の父が亡くなったことを聞かされます。しかし久木は、彼女の身体が欲しいという欲望に抗うことができず、彼女を呼び出して喪服姿の凜 -
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「愛の流刑地(上)」
一世を風靡した作家と彼の大ファンである人妻のエロス。
男と女のエロス、それが上巻の全てかなと思います。一時は売れっ子として活動していた小説家・菊治は、自身の大ファンであると言う冬香を紹介され、直ぐに彼女の虜になる。冬香は冬香で菊治を愛し、次第に性を解放していく。
お互いがお互いを求めるだけだったセックスが徐々に変化していく、それが実に怖く、性に溺れ、喜び、探求していく様は実にリアル。このリアルさが無かったら、本作はただセックスするだけの退屈なものになると思います。まぁ、少し飛ばしましたがw
最初はお互いを愛しているから恐らく菊治と冬香は対等。しかし、冬香が性に -
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定年退職後、いかに生きるべきか?! というオビにそそられて、この歳になって初めて「渡辺淳一」本を購入しました。
こうはなりたくないという反面小説でしたね。
主人公のアホさ加減にムカムカさせながら、スラスラと読めてしまうところはさすが人気作家ということなんでしょうね。
自分の退職後の人生はもう少しはマシだなと思わせてくれるところも少なからずあったんですが、大手広告代理店の上席常務執行役員まで務めたという経歴まであるのなら、社内外でそれなりの教育なり様々な情報に接する機会が多くあったはずで、こんな見識の人間が役員になれるはずもないんだが・・・とか、デートクラブの話にしても、こういうリアル感の -
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今じゃ、渡辺淳一って言えばこういうものだって有名だからね
久しぶりに読んでも驚かなかったわ~。
『愛の流刑地』は、トヨエツと寺島しのぶでしょ?
このコンビのドラマとか観たことないけど、これもエロコンビよね~。
で、なんとなく気になって読み始めたわっけよ~。
やらしいけど、上巻で
これでもか-!!
くらいやりまくるから、途中くらいから飽きてくるのよね。
いやね~、それだけエッチに溺れてて愛し合ってたってこと言いたいんだろうけど、
あんなに書かれちゃうと反対にウザったくなるわよ~。
でもまぁ、あんだけよくも書くことが浮かぶな~。って感心はするけど。。。
私としては下巻の方が面白かったな。
ド