夢枕獏のレビュー一覧
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ネタバレ『菅公 女房歌合わせを賭けて囲碁に敵らむ』960年村上天皇の時代の天徳内裏歌合わせの熱戦と、歌合わせ会場の清涼殿を狙う菅公を阻止するため真葛が囲碁で勝負を仕掛ける話が交差していく熱く濃い内容の7巻。怨霊菅原道真に物怖じするどころか、「大宰府に送られてめそめそ詩を書いていたオヤジ」と言い放つ真葛は只者ではない。この娘、ほんとに何者なんだろう?無邪気な子供っぽさとは反対の色っぽさが今回は感じられてドキドキした。
そして囲碁で結界を作った上に楽の音で結界を完成させるとは…!!晴明の風雅にして強かな闘いにひたすら感嘆符を並べてしまった。「完成させたものが終わらせる」の意味も後で知って、更に感嘆した。
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『博雅朝臣 宣耀殿の御遊にて 背より玄象の離れなくなること』てっきり博雅は玄象に嫌われていると思っていたのだけれど、こんなにべったり愛されていたとは…!(笑)玄象ってツンデレ?いや、かまってちゃんだったの?そんな玄象も晴明の手にかかって文字通りイチコロ。息抜きテイストで爆笑した。
『露と答へて』藤原兼家の痴情がらみの揉め事に、仲の悪い兄の兼通がつけ込んで騒動をおこし、博雅と晴明が巻き込まれる。ややこしい問題も晴明の冷静な判断で解決。晴明の凄いのは鬼神悪霊に勝つためには無闇に力や気持ちを込めるのではなくニュートラルに己を保つことを知っていること。道理をわきまえることで型にハマってしまうのではなく -
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夢枕獏『ヤマンタカ 下 大菩薩峠血風録』角川文庫。
中里介山の『大菩薩峠』を下敷きにした夢枕獏の剣豪格闘小説の下巻。
土方歳三と巽十三郎の文字通りの真剣勝負の結末は……魔剣を操る机竜之助の秘密とは……全てが明かされる下巻。
なかなか読み応えがあった。何十年と掛かっても完結しない『餓狼伝』よりはずっとスッキリする。完全決着の真剣勝負というのがストーリーにメリハリを効かしているようだ。
4年に1度の奉納試合で机竜之助、宇津木文之丞、土方歳三らの剣豪たちが剣を交え、命を賭けた真剣勝負を繰り広げる。生き残るのは誰なのか……
本体価格880円
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夢枕獏『ヤマンタカ 上 大菩薩峠血風録』角川文庫。
中里介山の『大菩薩峠』を下敷きにした夢枕獏の剣豪格闘小説の上巻。
多くの打撃系、グラップリング系格闘技の場合はそうそう死に直結する闘いは無いのだが、剣豪による闘いの場合は敗北が死に直結する。そのためか本作で夢枕獏は登場人物たちの闘いにかなり気を遣っているようにも感ずるが、闘いに挑む登場人物たちの緊張感も伝わってくる。
幕末時代、府中から日野の甲州街道で辻斬りが3人の剣豪を斬殺し、大菩薩峠でも深編笠の武士が老人を斬殺する。いずれも4年に1度開催される奉納試合に出場する狂った剣豪の試し斬りではないかと考えた土方歳三は自らも奉納試合に出場し、 -
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粗野で下品で面白い
俺だよ、毒島の獣太さんだよ!
でお馴染み、超A級サイコダイバー毒島獣太が主役の短編(夢枕貘基準)。
粗野で下品でせこくて喧嘩に強くて金と女と股間に正直で、ちょっと情けない。
そんな毒島獣太のなんと魅力的なことか。こんな素敵な主人公は他にはいないぜ。あの九門鳳介だって丹波文七だって鳳喉だって九十九乱蔵だってここまでエンターテイメントな主人公じゃない。
読めよオイ。読んで好きになりやがれ! -