夢枕獏のレビュー一覧

  • 陰陽師 瀧夜叉姫(下)

    Posted by ブクログ

     京都出張をきっかけに読み始めた陰陽師シリーズ。出版されているものは読んでしまおうと購入しました。
     シリーズ9作目。生成り姫以来の長編です。しかも上・下巻です。いつも短いお話でかなり満足させていただいておりましたが、長いお話もやっぱり面白かったです。
     今回、平将門が登場するのですが、自分が思い描いていた平家とは全く異なるものでした。私は好きでした。でもやっぱり切ない気持ちにさせられる場面が多かったです。
     蟲毒の術。何かで読んだことがあったのですが、なんだったか思い出せずにもやもやしました。それにしても恐ろしい術です。毒虫を壷に閉じ込め、共食いをさせる。そして1匹残った虫を呪術に利用する。

    0
    2017年09月20日
  • 陰陽師 醍醐ノ巻

    Posted by ブクログ

     このとき読める陰陽師シリーズはこれが最後になります。とても楽しい時間を過ごすことができました。清明と博雅のやりとりにいつもほっこりさせてもらいました。生涯でここまで思い合うことができる友と出会うことはなかなかないのではないかと思います。
     「百足小僧」は怖かったですね。動きの描写がうまく、這ってくる実貞が想像できてしまいました。
     「犬聖」。赤子を守る白い犬。真実はわかりませんが、私もそんなことがあっても良いのではないのかと思いました。
     不言中納言の物語は後味が悪かったです。でも、人を喰う妖、それを野放しにすれば、人が喰われてしまう。エゴだけど話さずにいられないですよね。昔話で、話してはい

    0
    2017年09月20日
  • 陰陽師 天鼓ノ巻

    Posted by ブクログ

     こんなにシリーズが続いているのに、マンネリ化していないってすごいですね。朝の電車でゆっくり読みたいと思い早めに家を出たのですが、人身事故で電車が止まりました。でもこの本を読んでいたので、待ち時間が楽しかったです。
     今回も女の恨みの物語がいくつか収録されています。表紙に描かれている逆髪の女はとても怖かったですが、物語を読むと博雅と同じように恐怖は薄れました。死ぬほど愛した人が、呪った愛しい人が、死んだ後にとりつくことを許し、妻と呼んでくれる。ある意味、史上最高の愛なのではないでしょうか。

    0
    2017年09月20日
  • 陰陽師 夜光杯ノ巻

    Posted by ブクログ

     陰陽師シリーズの11作目です。今回は9本の物語が収録されています。博雅は妖にもモテるなぁと思いました。そしてなんとラストにあの浄蔵さまの色恋話が・・・。

     「月琴姫」。罪作りな博雅の話でした。なんと妖の上に国境まで越えてしまう博雅の魅力。悪気がないところがまたやっかいですね・・・。

     「花占の女」。ラストの絵面がめちゃ怖くてびっくりしました。でも、庭一面菊の花で埋めつくされた聞く屋敷で私も酒を飲んでみたいです。

     「龍神祭」。博雅の葉二の音色は神をも魅了する。ぜひ聴いてみたいです。

     「月突法師」。つくつくほうしってこういう感じを書くんですね。

     「無呪」。またしても博雅の葉二が騒

    0
    2017年09月20日
  • 陰陽師 瀧夜叉姫(上)

    Posted by ブクログ

     京都出張をきっかけに読み始めた陰陽師シリーズ。出版されているものは読んでしまおうと購入しました。
     シリーズ9作目。生成り姫以来の長編です。しかも上・下巻です。いつも短いお話でかなり満足させていただいておりましたが、長いお話もやっぱり面白かったです。
     今回、平将門が登場するのですが、自分が思い描いていた平家とは全く異なるものでした。私は好きでした。でもやっぱり切ない気持ちにさせられる場面が多かったです。
     蟲毒の術。何かで読んだことがあったのですが、なんだったか思い出せずにもやもやしました。それにしても恐ろしい術です。毒虫を壷に閉じ込め、共食いをさせる。そして1匹残った虫を呪術に利用する。

    0
    2017年09月19日
  • 陰陽師 太極ノ巻

    Posted by ブクログ

     京都に出張したときに購入しました、陰陽師シリーズ。すらすら読めるし、続きが気になるしで途中でやめられなくなりました。
     それにしても毎回登場する清明と博雅の縁側の酒宴シーン、おつまみが美味しそうです。清明の自宅の庭を眺めながらが多いですが、この雰囲気も最高のおつまみだよなー、いいなーと羨ましがってます。

     「鬼小槌」。雪見酒を飲みながら、雪について語る博雅。好きだなぁ、この完成。私もこんな風に世界を感じたいなぁ。それにしても鬼達にも一目置かれる道満。すごいねぇ。

     「棗坊主」。ちょっと切ない最後でした。うん、でも良かったのかな。

     「東国より上る人、鬼にあうこと」。ほらー、だから名前を

    0
    2017年09月20日
  • 陰陽師 瀧夜叉姫(下)

    Posted by ブクログ

    今回も期待通り…いや、期待以上の面白さでした。
    上巻に散りばめられた伏線が下巻後半で一気に繋がって行く怒涛の展開に引き込まれ一気に読んでしまいました。
    また、晴明と博雅2人のやり取りをじっくりと描写しているのも長編ならではの魅力ではと。
    それにしても、今回のこの二人は友達以上の関係では!?と勘ぐりたくなる距離の近さでしたね 笑
    そして、芦屋道満は悪ぶってるけど根はやっぱりいいヤツだ!と思いました。

    0
    2017年08月30日
  • 陰陽師 瀧夜叉姫(上)

    Posted by ブクログ

    『陰陽師』シリーズは短編で次々とストリーが展開していくのが魅力的ですが、長編としてこうやって一つの物語をじっくりと楽しむのも良いなと思いました。
    道満が暗躍。
    この先、下巻で彼がどう出るかが気になります!!

    0
    2017年08月30日
  • 陰陽師 螢火ノ巻

    Posted by ブクログ

    夢枕獏の描く平安京の雅と闇が素晴らしいと毎回感嘆する。なかでも陰陽師シリーズは晴明と博雅の掛け合いがだんだんと深まっていきさらに芳しく匂い立つよう。わたしは道満が好きなのだが、これをよんで道満に惹かれない人はいないだろう。

    0
    2017年08月15日
  • 神々の山嶺 1

    小説の方も読んでみたいです

    最初はコミックか~と軽い気持ちで、読み進め?ましたが、段々とエベレストの凄さが伝わってきました。この後は小説を読んで、映画の方ももう一度観ようかなと思いました。

    0
    2017年07月28日
  • 陰陽師 螢火ノ巻

    Posted by ブクログ

    今回は道満が主役の話がある、その理由は後書きに。それにしても、晴明と博雅のはどこまでも透明で心地いい。博雅が年を重ねるのも悪くない・・・というようなことを言うのもわかる気がする年齢に自分もなってしまった。鬼退治のようだった初期の頃よりずっとずっと自由な話になっていて、本当に一緒に居るような感覚。

    0
    2017年07月24日
  • 陰陽師 螢火ノ巻

    Posted by ブクログ

    今回は9編が収められていまして、そのうち3編は蘆屋道満がメインとなり、晴明や博雅が出てこないエピソードになっております。それら3編、「うまい酒にありつくため」と嘯きつつも、道満結構ええことしてるやん!?というストーリーになっておりまして、これはこれでなかなかいい感じです。

    もちろん、我らが晴明&博雅メインの6編のエピソードも、安定の心地よさと面白さを届けてくれます。
    晴明の屋敷の縁側の簀子の上で、蜜虫あるいは蜜夜を傍らに侍らせつつ、晴明と博雅が瓶子の酒を口に運びつつ交わす会話の他愛なさと思いもよらぬ深さ。そこから巷で起こっている不可思議な出来事へと話題が展開し、その謎を解くべく「ゆこ

    0
    2017年06月19日
  • キマイラ18 鬼骨変

    購入済み

    相変わらず面白い。

    新しいのがでるのが遅いのがタマニキズだが兎に角面白い。

    0
    2017年02月09日
  • 陰陽師 夜光杯ノ巻

    Posted by ブクログ

    安倍清明と源博雅の物語が詰まった一冊。 一話目の「月琴姫」が一番のお気に入り。 実に源博雅らしいというか、全てを自然体で受け止めるからこそ起こったことだと感じた。 二人が濡れ縁で景色を楽しみながら、酒を飲む情景は実に美しい。 その時間だけは時が止まっているように感じる。

    0
    2017年01月30日
  • 陰陽師 夜光杯ノ巻

    Posted by ブクログ

    安倍晴明が都の難題を解決していく短編集。

    今回も晴明が冴え、博雅が躍動する。

    ヒューマンドラマになっていて読み応え充分。期待に応えて余りある一冊。

    0
    2016年11月22日
  • 宿神(4)

    Posted by ブクログ

    最終巻。文覚、源為朝、崇徳院など気になる登場人物の顛末について、著者の解釈がある。これが面白い。「平家物語」や「椿説弓張月」が気になった。「あとがき」も面白かった。

    0
    2016年08月19日
  • 宿神(3)

    Posted by ブクログ

    戦が始まる。野望実現の好機に清盛は、権謀術数を弄する非道の冷血漢となる。まさに平家物語の悪役、清盛である。争乱の時代に名を成した人物である。善悪二面性を持っこの人物こそ清盛に相応しい。

    0
    2016年08月25日
  • 宿神(2)

    Posted by ブクログ

    歌人が主人公なので当然ではあるが、和歌の引用が多い。著者は、折々に、詠み人の心情を熱っぽく語ってくる。歌の訳はない。獏さんの温度から、込められた思いの激しさを想像しつつ、その歌をにらんでみるが、さっぱり分からない。獏さの様に大昔の歌人と心を通わせてみたいものだ。

    0
    2016年08月15日
  • エヴェレスト 神々の山嶺

    Posted by ブクログ

    作者、夢枕獏さんはあとがきで、こう書いた。
    「書き残したことはありません」
    全てをだしつくした1000ページにおよぶ大作は、ガツンと直球の山岳小説だった。エヴェレストに立ち向かう主人公には実在のモデルがあり、ノンフィクションでありながらも実話だと錯覚してしまうほどのリアルさ。
    エヴェレスト頂上付近で姿を消し、「果たして彼は登頂したのか」と謎を残した実在登山家ジョージ・マロリー。ある登山家カメラマンが、彼のものとおぼしきカメラをチベットでみつけたことから始まる。そのカメラを巡って出会う登山家は、森田勝がモデル。ライバルの登山家は長谷川恒雄がモデル。もうこれだけですごい物語が始まる予感満載である。

    0
    2016年08月07日
  • 神々の山嶺 上

    Posted by ブクログ

    上下巻を読んだ。男のロマン、夢、プライド、愚かさ、惨めさ、などなど心を揺り動かすすべてが詰まった作品。読後感は最高レベルに感動するものがある。たとえ低山でも登山経験があった方がより共感できる。

    0
    2016年08月03日