夢枕獏のレビュー一覧
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京都出張をきっかけに読み始めた陰陽師シリーズ。出版されているものは読んでしまおうと購入しました。
シリーズ9作目。生成り姫以来の長編です。しかも上・下巻です。いつも短いお話でかなり満足させていただいておりましたが、長いお話もやっぱり面白かったです。
今回、平将門が登場するのですが、自分が思い描いていた平家とは全く異なるものでした。私は好きでした。でもやっぱり切ない気持ちにさせられる場面が多かったです。
蟲毒の術。何かで読んだことがあったのですが、なんだったか思い出せずにもやもやしました。それにしても恐ろしい術です。毒虫を壷に閉じ込め、共食いをさせる。そして1匹残った虫を呪術に利用する。 -
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このとき読める陰陽師シリーズはこれが最後になります。とても楽しい時間を過ごすことができました。清明と博雅のやりとりにいつもほっこりさせてもらいました。生涯でここまで思い合うことができる友と出会うことはなかなかないのではないかと思います。
「百足小僧」は怖かったですね。動きの描写がうまく、這ってくる実貞が想像できてしまいました。
「犬聖」。赤子を守る白い犬。真実はわかりませんが、私もそんなことがあっても良いのではないのかと思いました。
不言中納言の物語は後味が悪かったです。でも、人を喰う妖、それを野放しにすれば、人が喰われてしまう。エゴだけど話さずにいられないですよね。昔話で、話してはい -
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陰陽師シリーズの11作目です。今回は9本の物語が収録されています。博雅は妖にもモテるなぁと思いました。そしてなんとラストにあの浄蔵さまの色恋話が・・・。
「月琴姫」。罪作りな博雅の話でした。なんと妖の上に国境まで越えてしまう博雅の魅力。悪気がないところがまたやっかいですね・・・。
「花占の女」。ラストの絵面がめちゃ怖くてびっくりしました。でも、庭一面菊の花で埋めつくされた聞く屋敷で私も酒を飲んでみたいです。
「龍神祭」。博雅の葉二の音色は神をも魅了する。ぜひ聴いてみたいです。
「月突法師」。つくつくほうしってこういう感じを書くんですね。
「無呪」。またしても博雅の葉二が騒 -
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京都出張をきっかけに読み始めた陰陽師シリーズ。出版されているものは読んでしまおうと購入しました。
シリーズ9作目。生成り姫以来の長編です。しかも上・下巻です。いつも短いお話でかなり満足させていただいておりましたが、長いお話もやっぱり面白かったです。
今回、平将門が登場するのですが、自分が思い描いていた平家とは全く異なるものでした。私は好きでした。でもやっぱり切ない気持ちにさせられる場面が多かったです。
蟲毒の術。何かで読んだことがあったのですが、なんだったか思い出せずにもやもやしました。それにしても恐ろしい術です。毒虫を壷に閉じ込め、共食いをさせる。そして1匹残った虫を呪術に利用する。 -
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京都に出張したときに購入しました、陰陽師シリーズ。すらすら読めるし、続きが気になるしで途中でやめられなくなりました。
それにしても毎回登場する清明と博雅の縁側の酒宴シーン、おつまみが美味しそうです。清明の自宅の庭を眺めながらが多いですが、この雰囲気も最高のおつまみだよなー、いいなーと羨ましがってます。
「鬼小槌」。雪見酒を飲みながら、雪について語る博雅。好きだなぁ、この完成。私もこんな風に世界を感じたいなぁ。それにしても鬼達にも一目置かれる道満。すごいねぇ。
「棗坊主」。ちょっと切ない最後でした。うん、でも良かったのかな。
「東国より上る人、鬼にあうこと」。ほらー、だから名前を -
小説の方も読んでみたいです
最初はコミックか~と軽い気持ちで、読み進め?ましたが、段々とエベレストの凄さが伝わってきました。この後は小説を読んで、映画の方ももう一度観ようかなと思いました。
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今回は9編が収められていまして、そのうち3編は蘆屋道満がメインとなり、晴明や博雅が出てこないエピソードになっております。それら3編、「うまい酒にありつくため」と嘯きつつも、道満結構ええことしてるやん!?というストーリーになっておりまして、これはこれでなかなかいい感じです。
もちろん、我らが晴明&博雅メインの6編のエピソードも、安定の心地よさと面白さを届けてくれます。
晴明の屋敷の縁側の簀子の上で、蜜虫あるいは蜜夜を傍らに侍らせつつ、晴明と博雅が瓶子の酒を口に運びつつ交わす会話の他愛なさと思いもよらぬ深さ。そこから巷で起こっている不可思議な出来事へと話題が展開し、その謎を解くべく「ゆこ -
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作者、夢枕獏さんはあとがきで、こう書いた。
「書き残したことはありません」
全てをだしつくした1000ページにおよぶ大作は、ガツンと直球の山岳小説だった。エヴェレストに立ち向かう主人公には実在のモデルがあり、ノンフィクションでありながらも実話だと錯覚してしまうほどのリアルさ。
エヴェレスト頂上付近で姿を消し、「果たして彼は登頂したのか」と謎を残した実在登山家ジョージ・マロリー。ある登山家カメラマンが、彼のものとおぼしきカメラをチベットでみつけたことから始まる。そのカメラを巡って出会う登山家は、森田勝がモデル。ライバルの登山家は長谷川恒雄がモデル。もうこれだけですごい物語が始まる予感満載である。