【感想・ネタバレ】神々の山嶺 1のレビュー

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Posted by ブクログ 2013年01月27日

全五巻をを読んだ。

こんなにも圧倒された気持ちになるのはいつぶりだろう。
素晴らしい、凄まじい。

エベレスト人類初登頂にまつわるミステリーと、エベレスト南西壁冬期無酸素単独登頂を目指す登山家を軸に進んで行くストーリーが絶妙で、のめり込むように読んだ。山の雄大さや厳しさを表す画力は他に類を見ない。...続きを読む

ここに出てくる人物達への気持ちは複雑で、あえて表現するなら、挑戦者への羨望であり、強烈なエゴへの嫌悪になると思う。

なぜ、彼らはそこまでして山に登るのだろう....

そこに山があるから?それとも、そこに自分がいるから?

答えのでない、禅問答。
ただただ、圧倒された。

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Posted by ブクログ 2012年03月14日

無限に続く自問自答。

「そこに山があるからだ」という回答はあまりにも有名であるが、質問が実は「人はなぜ山に登るのか」ではないことはそれほど有名ではないし、答えた人はもっと覚えられてはいないだろう。
質問は正確には「あなたはなぜエヴェレストに登るのか」であり、答えたのはイギリス人登山家のジョージ・マ...続きを読むロリーだ。
しかし本当にマロリーがそんなことを言ったかどうかは実は怪しい。

という最近ネットで得た知識を書いたわけだが、このマロリー、実は山岳界に大きな謎を残している。それは、
 彼はエヴェレストに登ったか否か
というものである。

そんな話を枕にこのマンガは始まる。
その同名の原作は、夢枕獏本人をして「これだけの山岳小説は、もう、おそらく出ないであろう。」と言わしめたほどの大作であり、激しく同意するにやぶさかでない傑作であると思う。(やぶさかでないの正しい用法の意味で)

オレは山をやらないので答える資格はないが、問いだけは何度もしてきたし、誰よりもしてきた。なんで人は山を登るのか?

なんでワンゲル部の友達は部活で毎日10km以上も走ってたの?吐くほど走ってたの?サッカー部のオレより走りまくってたの?
なんであんな苦しいことをしたり、寒いことをしたり、死ぬかもしれないことをするの?
山に愛されなかったら待っているのは死ぬまで続く自問自答じゃん。
こんな苦しい精神的な拷問はないよ!
ねぇどうして!なんでなの!?

その答えはあるかないかもわからないし、あってもきっと人によって違うだろうけれども、この本がきっと夢枕氏渾身の回答なんだろうと思った。
谷口さん、マンガ化ありがとう。

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合作の最高傑作

2019年01月15日

夢枕獏と谷口ジローの合作での最高傑作。
「よまないと損」と言える。
読んでて思わず「羽生よ~、羽生よ~」と呻いてしまう。

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小説の方も読んでみたいです

2017年07月28日

最初はコミックか~と軽い気持ちで、読み進め?ましたが、段々とエベレストの凄さが伝わってきました。この後は小説を読んで、映画の方ももう一度観ようかなと思いました。

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Posted by ブクログ 2012年01月22日

原作は夢枕獏。
圧倒的な絵とストーリーの厚さ(この表現がしっくり来る)と、冬山の存在感。

冬山に一人挑むことの苦しさとか孤独とか焦燥感とか、そういう重い感情が紙面を通じて
どっしりとこちらの感情に流れ込んで来るから、読んでいて本当に疲れる。
疲れるんだけど、病み付きになる。

何故山に登るのか――...続きを読む
激烈に寒く、暗く、息苦しく、全身の筋肉は悲鳴を上げ、一足毎にもうこんなことはやめてしまいたくなる。
(レベルは余りに低いが、僕も去年富士山に登った時に少し分かった)
だが、その骨が軋りつくような濃い時間を体感したら、他の全てが薄まってしまう。
と、いうことらしい。

「そこに山があったからじゃない。ここにおれがいるからだ」(主人公の言葉)
山に登ることに意味を求めるんじゃない。自分がどんな時間を過ごすのかが大事。
シンプルにいうとそういうことか。


人生に重ねるなんて陳腐だろうか。僕には再発見だった。

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Posted by ブクログ 2010年11月16日

久しぶりに面白い漫画に出会った。山の描写から崖を登っているときの息づかいなど、細部まで迫力が伝わってくる。
ストーリーも良く練られており、伏線の絡ませ方などが秀逸。岳などとは少し違ったハードボイルドな作品。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

なぜ山に登るのか、なぜ冬を狙うのか、初登頂の意味は

ここまで過酷な山でなくとも、いつか山には登ってみたいな

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

もうここまで来ると山に登るとは?に対して、男の浪漫とかそんな答えをしたところで、それは陳腐で全く答えになっとらんなぁっていう。もう生き様そのもの。最高頂のエベレストで8000m級、つまり平坦なところならば何てことない距離といえば距離なんだけど、それが山として上に上にそびえているとそれはもう過酷も過酷...続きを読むになるという。横に展開するのと縦に展開することの違い。それは僕みたいな山登りではない人間にはあまりピンと来ないところだけど、それでもこれ読んでいるともう壮絶だなぁって。なんかもうほとんどビョーキなんだもの。。。(08/4/5)

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

夢を持ち、その実現のために周到な準備を行う。得るもののためには犠牲が生まれることも厭わない覚悟。「凛」とさせられる。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

待ちに待った文庫化!
夢枕獏の原作なだけあって、内容は餓狼伝in山。
ハードボイルドな男たちと山岳は谷口ジローの画力をもってして、非常にリアルだ。
酸素は薄く、時間は濃い。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

原作が大好きだから、漫画化してしまってどうだろうかと思ったけど、谷口ジローさん 期待をまったく裏切らない。
全5巻 すばらしかったです。

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購入済み

ビカール サンがかっこいい!!

2023年02月04日

全巻読みました。
話が進むほど主人公が嫌いになっていくという、私の中ではなかなかないパターン。
それでも評価が高いのは、ビカール サン(あえてのネパール名)の生き方が山男として潔いのと、何と言っても画力!
山に登っているシーンは、見ているだけで恐怖さえ覚えます。

#ドキドキハラハラ

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Posted by ブクログ 2016年01月25日

羽生丈二…男臭い。夢枕獏さん描くところの男臭さが出てる。
「顔は間違いなく四十代の男のそれであるのに どことなく 十四・五歳の少年の色気のようなものがその写真にはあった」
と言う表現を使う辺り。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年07月11日

マロリーは果たしてエベレスト初登頂に成功したのか?!という物語をサイドストーリーに、エベレスト登山にかける男たちを追った物語。熱いです。雪山のシーンは凍えそうだけど、熱いです。手に汗握る山の描写は、圧巻です。読みながらちょっと息が苦しくなりそうでした。

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Posted by ブクログ 2012年06月02日

近年の山ブームで登山人口は増えているそうですが、本格的な登攀も含めた登山はやはり身近な世界とは言い難い。そんな世界を覗き見るにはうってつけのの作品です。。
原作者、夢枕獏に漫画化するなら彼しかいないと言わしめた、谷口ジローの画力が、山の過酷さと魅力、登場人物の人間臭さを丁寧に描写していて、世界観に引...続きを読むき込まれる。
山にしか生きる事ができない、不器用さと繊細さを持ち合わせた羽生のキャラクターに、どんどん魅せられてしまい、いつのまにか主人公、深町と同じような感覚を共感してしまう。
羽生には実在のモデルがいるというのもまた驚き。原作を読みたくなる作品です。

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Posted by ブクログ 2020年07月15日

山を登るクライマーの物語で、このドラマ性の完成度の高さにはひたすら圧倒された。
常に生きるか死ぬかの境で山に挑むこの緊迫感は、たとえ映画でも簡単には表現出来るものではないだろう。
「岳」を読んだ時も山のコワさを実感したけれど、この「神々の山嶺」は国内の山だけでなく、ワールドワイドなので「岳」よりもさ...続きを読むらに数段コワい。

とにかく驚くのが、山の絵がものすごく上手いことだ。写真かと思うぐらいの質感を持って、山の美しさと険しさが迫ってくる。この質感があるからこそ、リアルに山の存在を感じながらクライマーの視点で世界に入ってゆくことが出来る。この作品を描けるのは、間違いなくただ一人、この谷口ジロー氏だけだろう。

山の頂上を目指す男たちは、自然そのものを相手にするだけではなく、同じ頂上を目指す他のクライマーたちとも対峙することになる。そこには、やはり山にしか生まれない人間ドラマがある。クライマーとしてしか生きられない羽生は、常に孤高の存在だけれども、その彼にもやはり、ライバルや仲間がいる。
それらの物語も含めて、この巨大なスケールの物語がクライマックスに向けて収斂していくところは本当に見事としか言いようがない。映画を超える迫力を持つ名作だった。

岩を登るという分野には・・登攀者の努力だけではどうにもたどりつけない領域があるんです。そういう人間の岸壁登攀は速いだけでなく美しい。流れるようなリズムがあるんですよ。ま・・天才だったんでしょうね、羽生は。(p.153)

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Posted by ブクログ 2020年10月11日

「メイドインアビス」のつくしあきひとの仕事部屋を取材するYouTubeで、つくし卿がお勧めしていた。
確かにすり鉢状のアビスは、ダンテ「神曲」や本作の山や岩やを思い出させる。
深町がミステリー的に迫っていく、羽生、岸、長谷たち。

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Posted by ブクログ 2014年05月07日

エベレスト初登頂の謎を追う中で、山男達の生きざまを描く。上の弟に進められて読む。話の進みは重いが、私自身もカトマンズ、エベレストを見に行った経験もあり興味深く読む。が、ロッククライミングや雪山をやるわけではないので、山男達の情熱に驚異すら覚える。

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