あらすじ
【ページ数が多いビッグボリューム版!】ヨーロッパアルプスで最も有名な壁・グランドジョラス。羽生丈二は、その壁で人類初となる、冬季単独登攀を目指す。しかし、壁から落下、瀕死の重体に。生死の境を彷徨う極限状態の中、羽生は生きる為に、奇跡の登攀に挑む!! 巻末に、谷口ジロー[もうひとつの山嶺]収録
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Posted by ブクログ
息詰まるような二人の天才山屋の精神戦。一番になりたいという人間の業と実際の生き方と、考えさせられる。その答えは220頁で流す涙と297頁涙の質の違い。そのどちらが好きか?かも。
羽生の過去がどんどん分かっていき、物語に引き込まれていきます。
やや気になるのが1話あたりのページ数がかなりムラのあること。
一気見する分には良いですが隙間時間に読むのには向いていません。
Posted by ブクログ
羽生の手記の文章力を際立たせる画力。
極限の状態に陥る可能性の高い所へ自ら向かう人の姿に、人は「自分の中の辛さ」を重ねるのだろう。重ねて、自分にとってはこんなに辛いのに、それ以上の過酷さを受けてなお生きている人がいる、と言う事が信じられないから、追い掛けてしまうのだろう。羽生の足跡を負う深町の中にある想いは読者を代弁するものだ。
Posted by ブクログ
たったこの25メートルを登るためだけにこれまでの20年間はあったのではないか。こんなことはもう二度とできないだろう。もう何もおれの中には残っていない。気力とか体力とか言葉で言いあらわせるものじゃなく、言いあらわせないものまですべてこの登りに使ってしまった。そして手に入れたのが、あとひと晩か数時間生きてもいいという権利だ。神がとか幸運がとは言わない。このおれがその権利を手に入れたのだ。
深町と女の描き方
私は小説原作を読んでないのですが、深町の元カノへの対し方はほぼストーカーですよね?小説の書かれた時代の限界なのかもしれませんが、おじさんが読んでいても気持ち悪いです。ハッキリいって元カノの存在は不要ですよね?と、私は思いますが?バクの弱点?