夢枕獏のレビュー一覧
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いや、自分でも、ちょっと恥ずかしいんだが、久しぶりに読み終わった瞬間に、「ガッデム」と口に出しちまった
好きな作品が理由も判らず打ち切られた時は、どちらかと言えば、呆然とする事が多いけど、「ガッデム」と出ちゃうのは、大ハズレを引いちゃった時
でも、この『ヴィラネス―真伝・寛永御前試合―』は、どちらかと言えば、大当たりに入れても問題ない作品だ
では、どうして、「ガッデム」と出てしまったのか、連載を一時中断します、とお知らせがあったからだ
しかも、その理由が「原作に追いついちゃったから」って・・・まぁ、それは仕方ないんだけど、結構、これはショックだぞ、YM3編集部さん
でも、意外だったな
夢枕獏先 -
Posted by ブクログ
読み終わって、オビの裏表紙側のシリーズリストを見て数えたところ、陰陽師の短編集も本作が11作目になるのですね。
別途、長編が2作に絵物語が3作(絵物語は未読ですが)。作者の夢枕獏さんは、よくぞこれだけの物語を生み出し続けておられるものだなと感心します。
晴明と博雅の二人が、晴明の屋敷の縁側の簀子の上に座して酒を酌み交わしている。陰陽師の物語の9割以上は、この場面から始まるのではないでしょうか。さしずめ、晴明の屋敷は平安京のベーカー街221番地Bってとこですかね。
ここでの二人の会話が、また味があります。
庭の草木や空を眺め、あけっぴろげに自然や物の移ろいへの思いを語り、その感性ゆえに思わず -
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源九郎はじめ武蔵、十兵衛、小次郎、天草四郎、真田忍軍、そして、異星人たちが飛騨に集結し、三種の神器がそろったとき、宇宙の未来をめぐる争いに終止符が打たれるのか。
いよいよ最終巻、それぞれの人物がどのような結末を迎えるのか、楽しみ半分、まだまだ続いてほしいという思い半分、そんな思いを抱きながらやはり一気に読んでしまいました。
物語は、江戸時代の日本にとどまらず、宇宙とともに神や仏の世界にまで広がり、スケールの大きさに圧倒されながらもそれぞれの人物が持ち味を生かして活躍していき、読み応え十分でした。
最後には大団円を迎えるのですが、これだけ大きなスケールの物語なので、それにふさわしい -
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大剣を背負った大男・万源九郎は天草四郎から豊臣の血を引く娘を救うため飛騨に向かう。時を同じくして、武蔵、小次郎、十兵衛、真田忍軍、伊賀忍者、そして、異星の者たちも飛騨に集結し、凄絶な戦いが繰り広げらていく。
これまで各地で戦いが繰り広げられていたのが、この巻で一気に飛騨に集結し、それぞれの人物たちが出会い、そして戦っていくという、まさにページをめくる手が止まらないほど、夢中になって読みました。
異星の者たちの思惑も少しずつ見え始め、物語のスケールの大きさに圧倒されてくる感じでした。
様々人物が登場する中で、主人公の魅力も損なわれることなく活躍が描かれ、エンターテインメントの神髄と -
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よろず請負人、万源九郎は、真田の忍びと共に豊臣の血を引く娘を連れて江戸に向かうが、その道中様々な敵と遭遇し戦いながら新たな謎に巻き込まれていく。
様々な歴史上の登場人物が物語にかかわり、多くの戦いが描かれ、一気に読み進めていけました。
特に前巻に引き続き、今回も私の好きなキャラクターである霧の才蔵の活躍が読めてよかった上に、あの柳生十兵衛も登場し、いやがうえにも物語が盛り上がっていく感じでした。
様々な登場人物が織りなす中で、新たな謎が深まっていく展開も読みごたえがあり、次巻も楽しみです。
ここまでこの物語のエネルギーが高まっていくのを感じながら読み進めることができたので、ぜ -
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よろず請負人、万源九郎は強烈な光が天空を駆け抜けた晩に1本のかんざしを拾ったことから、歴史を揺るがす戦いに巻き込まれていく。
天下無敵の魅力的な主人公、歴史上の人物の登場、剣術、忍術、妖術入り乱れたアクション、SF的な展開と、作者が思い切り楽しみながら描いた作品という感じがし、もちろん自分も楽しんでページをめくる手が止めることができませんでした。
登場人物も今までの作品以上に登場し、それぞれの人物が一癖も二癖もある感じで、この後この物語にどういうふうにかかわってくるのか、今後の展開に大きく期待してしまいます。
特に、自分の好きな真田忍軍の才蔵の活躍が結構描かれていて、それだけでも