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待賢門院璋子、崇徳上皇、そして平清盛。志半ばの中で世を去った者たちへの思いを背負って歩く西行。北面の武士を捨て、出家をしてまで追い求めた「宿神」とはなんだったのか。彼の胸に去来するものは……。
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Posted by ブクログ
最終巻。文覚、源為朝、崇徳院など気になる登場人物の顛末について、著者の解釈がある。これが面白い。「平家物語」や「椿説弓張月」が気になった。「あとがき」も面白かった。
平家の隆盛と没落を目の当たりにしながら、西行は歌と弔いにその人生を費やすのだった。 西行と清盛の対照的な生き方が心に残りました。 そして、あの時代の権力の興亡を西行の目を通して感じることができました。 まさに、あの時代の武士の象徴が清盛で、その時代を見届け、歌の心に残したのが西行だった...続きを読むのではないかと思いました。 自分の心と向き合いながら、人を愛し続けた西行の行き方は、今の時代だからこそ強く人の心を打つのではないでしょうか。 そんな西行を改めて好きになることができた作品でした。
☆2015年5月7日 私にとって夢枕獏といえば『陰陽師』のイメージが強い。 宿神とは何なのかの解説を読んでいると、陰陽師の裏にあるものをほうふつとさせるが、小説そのものはそちらに行かないように細心の注意をもって描かれているように感じる。 同じテーマで、ほかの作品もあるらしい。 早速取り寄せてみよう。...続きを読む 夢中になって読める4冊シリーズだった。
「そこに樹があり、石があり、花がある如くに、宿の神はただそこにあるだけ」日本古来の神 そして西行がその後の日本人に植え付けた「桜」を愛でる心 は、その桜に宿る「宿神」とともに現代にも残っている。 この本では、清盛が西行に「そのままでいい。」という言葉とともに西行の生き方自身が、「宿神」であったのだ...続きを読むろう。 「ありのままで」の流行も、西行以来の心の持ち方の下地があったからだろうか。 しみじみと西行を思う本です。
最後まで西行が好きになれなかったので、それほど楽しめなかった。 あと文覚も好きじゃない。 宿神の考え方は共感できる。
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