夢枕獏のレビュー一覧
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伝説の島ニルヤカナヤから連れて来た恐龍が江戸で大暴れする中、今までの謎の糸がすべてつながり、源内の運命に大きくかかわっていくのだった。
6巻まで一気に読み進めてしまいました。
ミステリーから冒険小説、伝奇時代小説とエンターテインメントの醍醐味をこれでもかと詰め込んだ作品でした。
これだけの奇想天外な作品を書けるのも作者ならではと改めて感じました。
平賀源内の死については謎も多く、その悲劇の結末は知っていましたが、まさかこういう形で源内の運命が描かれるとは、衝撃でした。
そしてこの結末が自分にとってはとても源内らしくて良いのではとても納得したのでした。 -
購入済み
こちらの方が好きだな
大分前に岡野玲子の陰陽師を読んだのですが作画の出来の良さでこちらの方が好きになりました。さらに岡野玲子の陰陽師はどうも独善的な論理を展開し始めて嫌になりましたがこのシリーズはこのまま夢枕獏の原作を再現して欲しい。
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Posted by ブクログ
ジョージ・マロリーのカメラを見つけた深町誠は、天才登山家の羽生丈二と出会い、彼の謎を追いかけることになる。
1000頁を越える大作でしたが、山好きには堪らない一冊でした。山で仲間をなくし、恋人に振られ人生に苦悩する深町や、ひたすら前人未到に燃える羽生を見て、山に登ることの意味を考えてしまう。マロリーは、そこに山があるから登ったと言う。山に登ることは楽しいと言うひともいるけど、本当は苦しいものだと思う。平坦な道を歩いた方が当然楽だし、ケガや死のリスクもある。苦しい時間があるからこそ、楽しいと言えるのではないか。登山とは一種の麻薬のようなものだと思う。何かを征服すると言うのは、ひとの本能だと思う -
Posted by ブクログ
凄い、と言うよりかは、凄まじい、と言いたい内容
感想の前に一つ、未読の方に僭越ながらアドバイスを
1巻と2巻はまとめて一気に読んだ方が面白い、と思う。そちらの方が、面白さっつーより、この『ヴィラネス―真伝・寛永御前試合―』のヤバさにKOさせられる事が出来るだろう。これは私が、ヤングマガジンサードで、この作品をリアルタイムで読んでいないから感じる事かも知れん
恥ずかしながら、原作の『真伝・寛永御前試合』は読んでいない。しかし、夢枕獏先生の作品だ、確実に毒があるのは容易に察せる
この漫画かつ雨依新空先生のどこが凄まじいかって、原作が持っている毒を更に強めているコトだ。個性が外道なキャラを美少女にす -
Posted by ブクログ
さすがに合本版となると1000ページを超える物凄いボリュームに圧倒される。再々読になるのだが、何度読んでも面白い。数ある山岳小説の中でも、群を抜いた傑作であろう。
1924年にエヴェレスト頂上付近で姿を消した登山家のジョージ・マロリーの物と思しきカメラを手に入れた深町誠。カメラの謎を追う深町は孤高の登山家・羽生丈二と出会い、羽生のエヴェレストに賭ける想いに感化されていく…
背筋が寒くなるような迫力のある山の描写と登山家マロリーに関するミステリーを織り交ぜた面白いストーリー、羽生丈二、深町誠の生き様に魅了される。
この作品を原作に谷口ジローの作画した作品も面白かっただけに、2016年3月ロ -
購入済み
雨衣新空さんが気になる。
漫画はかなり面白い、表紙買いしたのですが、当たりを引いた気分です。 今一番、続きを読みたい作品ですね。 作画の雨衣新空さんの他の本を見たいと思ったのですが、「ヴィラネス」が初作みたいですね。 画がデビュー作と思えないぐらい貫禄があるのですが。 以前、何されてた方なのか気になる。
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待賢門院璋子への許されぬ恋慕の気持ちを苦悩を抱えながら、ついに義清こと西行は出家を決意する。
当時でさえ、家族も武士の身分も捨てて仏門の道の入ることは、かなりの決意の強さがないとできないことだと想像できますが、その心の内面の変化を人との出会いと心に棲む鬼によって描いているところがとても読みごたえがありました。
苦悩する義清を支える清盛の存在も重要で、この後、西行と歴史にどのように関わっていくのか、そこもこれからの楽しみです。
それにしても白河法皇の存在感はこの巻でも圧倒的で影響力の強さに驚きました。
次巻の西行の人生を楽しみに読み進めていきたいと思います。