夢枕獏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
陰陽師シリーズの第1巻、面白かったです。
以前、映画を観て、興味を持ちました。
陰陽師の安倍晴明というと、超有名人で、いろんな物語になっていますが、やはり、夢枕獏さんの作品が一番代表的かと思います。
平安時代の稀代の陰陽師、安倍晴明と、その親友、源博雅との掛け合いが、とても魅力的で、心温まります。
源博雅、良い漢すぎる。
そして、夢枕獏さんが仰っていたのが、自分の一番の功績は、安倍晴明を美形にした事だ、と。
確かに、読んでる身としては、美形の方が萌えるのです(笑)
この本の物語は、6篇の短編集になっていて、内容も文章も読みやすいです。
妖怪も人死にも出てきますが、どこか、人間の憐れさと情が感じ -
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ネタバレ[柔らかい家]
個人的にこの短編集のベストはこれ。この短編集は、冗長になってきた感じのある「キマイラ」よりも、全体的に密度が高くていい感じだけど、その中でも特に好み。「顔面崩壊」や「ポルノ惑星のサルモネラ人間」並の内臓感覚の描写が満載でいけてます。自分の娘を犯して子供を産ませて、それを餌にして魚を釣ったり、食べちゃったり。かなり鬼畜。
床を踏みしめたときの音が、板の隙間に詰まった小さな虫があげてる悲鳴だというのは、かなりいいたとえ。
[頭の中の湿った土]
なにもおこならいのが意外なオチ(?)の吸血鬼小説。地面に埋められた男の回想っていうで出だしは、独創的でかなり好き。吸血鬼ものっていう -
Posted by ブクログ
下巻ではいよいよ、エベレストに挑む本格的な登攀が描かれます。呼吸しても酸素が吸えず、氷壁はピッケルをはじき返す。人間の力では到底太刀打ちできず、一手でも間違えば死に直結する描写の連続に、緊張感があります。
そんな極限の環境で、人生すべてを振り絞るように進む羽生の姿は圧巻でした。人間離れした執念と孤高さが、ページをめくるたび胸を締めつけます。彼は他者を寄せ付けず、人として閉じていた存在ですが、同じ夢を追う深町と、あえて手を取り合うわけでもなく、ただ同じルートを進んでいく。
友情でも、利害でもない、奇妙で純度の高い関係性が、物語に独特の静かな熱を与えていました。
羽生という孤高の登山者が山と対 -
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ネタバレ(上)(下)まとめて。
ハードボイルド風の筆致が時代を感じさせ、男女のやり取り等もいかにも古めかしいのは否めないが、肝心の中身はしっかり骨太でずしりとした質量を伴っている。
人智の及ばない神の領域…とあっさり書き記してしまうのはあまりに月並みで陳腐なことだが、それでも、標高8000mを超える峰々の世界というものはまさしく神々が統べる聖域に他ならない…と本書を読んで強く感じる。
そしてそんな神の世界が漠然と抽象的な表現でなく、非常に具体的かつ詳細に描写されていることに感銘を受ける。
上る人間の目線からどう見えるのか、壁を攀じる際に何を感じ、どういった手順で体を動かして高度を上げていくのか、そして -
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ネタバレ(上)(下)まとめて。
ハードボイルド風の筆致が時代を感じさせ、男女のやり取り等もいかにも古めかしいのは否めないが、肝心の中身はしっかり骨太でずしりとした質量を伴っている。
人智の及ばない神の領域…とあっさり書き記してしまうのはあまりに月並みで陳腐なことだが、それでも、標高8000mを超える峰々の世界というものはまさしく神々が統べる聖域に他ならない…と本書を読んで強く感じる。
そしてそんな神の世界が漠然と抽象的な表現でなく、非常に具体的かつ詳細に描写されていることに感銘を受ける。
上る人間の目線からどう見えるのか、壁を攀じる際に何を感じ、どういった手順で体を動かして高度を上げていくのか、そして -
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幻獣キマイラを巡って男たちが熱い闘いを繰り広げるSFアクションシリーズ第23弾。
いよいよこの長編が完結に向かって最終コーナーを回り始めたという位置付けににあたるのが本巻なのかなあ(多分)と思いながら読みました。
深雪を救い出すため、身を犠牲にして敵に挑んでいく大鳳の姿は、これまでの苦しみを乗り越えた先にある一人の男の生き様のように感じました。
そこに向け、様々な人物たちが織り成す展開もキマイラシリーズらしく、それぞれの人物たちに感情移入しながら堪能することができました。
一方で、このタイミングで新たな展開やキャラクターの登場など、この物語の結末が一体どうなっていくのか、楽し