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Posted by ブクログ
作者自身は、めちゃくちゃ明確なものを、めちゃくちゃ明確なビジョンで描いているにもかかわらず、読者には幾通りもの解釈の仕方がある。
わたしの好きな「名作」は、そんなのが多い気がします。
例えば、マンガでは、永井豪の「デビルマン」。例えば、映画では、アナ・トレント主演の映画「ミツバチのささやき」。
小説では、なんだろう?最近読んだ、パウロ・コエーリョの「アルケミスト」がそうかもしれない。
みごとなぐらい、語る人、語る人によって、物語の解釈がかわっていく物語というのがあります。
そして、この岡野版「陰陽師」も、そんな物語の1つなのかも。
多分、岡野玲子自身は、説明するのさえめんどくさいぐらい明確なことを自分では描いている。
でも、その受け取り方は、人によって違う。
原作との大きな違いは、晴明のこの世への錨が女の子であることだと思います。
それは、原作にない深みをこの作品にあたえています。*1
Posted by ブクログ
安倍晴明没後1001年に『陰陽師』13巻完結。すごく分厚いです。古代エジプト時代と平安時代、シルクロードの西の端と東の端を結ぶ時空を超越した一大スペクタクルという感じでしたが細かく理解するには頭がついていけませんでした。が、とにかく大団円ということはわかりました。夢枕獏さんの原作は未読なんですが、1巻から13巻までのうち、ざっとみて前半のほうは原作を元に描かれていて後半は完全に岡野玲子さん独特の解釈と世界観で描かれているようですね。歴史や数学など学術的なことに詳しい土台がある方なら11、12、13巻あたりは凄く新しい解釈の興味深いアカデミックな内容なんだろうな、と思います。私には次元が違いすぎて、はぁ…とひたすら謎のため息ばかりでした。とにかく晴明と真葛、博雅が安泰で良かったです。読むの大変でしたが、描かれた岡野玲子さんとアシスタントの方はかなりのエネルギーを投入されたことと思います。美しい絵を見るだけでも価値ありです。ありがとうございました。
Posted by ブクログ
やっと電子版で再読完了し、岡野氏の解釈はともかく、自分なりの解釈が落ち着いた。電子版は腕の負荷と見開きの読みづらさが解消され、物語をきちんと読める。
オムニバスで原作を続けるか、原作から逸脱してストーリーが終わるように展開するか、後者を選択して描き切った岡野氏と編集者、連載を完了させた出版社に拍手したい。
数字の部分も五行の部分も、ただの文字遊びなので考える必要はないと割り切れば乗り越えられる。
私にとって、問題は晴明と博雅の関係だった。
原作は短編のオムニバスなので、関係の描写が深くなる必要がない、却って漫画は難しかっただろうと思う。
その上で、10巻以降で原作から離れて描かれてきた、闇を押し付ける晴明と呼応する博雅(陰の晴明と陽の博雅)、龍の晴明と鳳凰の博雅(陽の晴明と陰の博雅)という構図が、13巻で一対の太極図に完成された感じがある。
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