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Posted by ブクログ
25年ぐらい前に読んで押入れにしまっていたのを読み返した。
前に読んだ時と今では、感じるところが違う。最初に読んだ時は主人公の年齢より12歳ぐらい年下で、今では14歳年上。
空手道場のビジネスマンクラスに集う面々と練習あとに居酒屋で語らいながら、『練習した後のビールの味を知ったらやめられなくなりますよ!』という様なセリフ。自分も身近にそんなところがあれば、仲間になりたいなという様な感想をもった25年前。
今回は登場人物それぞれが抱えているものやこだわり。最後に主人公が洩らす嗚咽。
空手道場の館長の父親のセリフ『こだわって悪いのか。おれだって、こだわりたかあない。こだわれたくはないが、こだわってしまう‥‥』そのセレフが語られた背景、涙がポロポロと出てきた。自分は何にこだわってきたのか。
解説にこの小説のことを「夢の周辺に戻っていこうとする話」という言葉があった。自分が歳を食ったのを実感した。
最高だった。
Posted by ブクログ
42歳しがない零細企業のサラリーマン、圧倒的な暴力の前に屈辱を舐めさせられた。完全に崩壊した自分を再生するために空手を習い始める。痛快であるが、もっとテーマは深い。若ければ自分探しも様になる、しかし中年はどうだ。自分探しなどという言葉は鼻白んでしまう。青い、まだ人生を知らぬ青二才の感覚だと。しかし、中年のその域まで築き上げたものが一瞬で吹き飛ばされた時、人はどうするか。自分ならどうするか。もう寄るべき自分がない。そんな時、人はいわゆる嫌な大人になってしまうのではないか。家庭で暴力をふるう、部下や弱いものをいびるなど・・・そんな大人にならないような指南書でもあるのかもしれない。ラストは単純なリベンジではなく、なお自分を超えてゆこうとする男の生きざまであった。私のように中年にさしかかる年齢にある男には非常に響く物語だった。
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