夢枕獏のレビュー一覧
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購入済み
さて
懐かしいタイトルに引き寄せられてダウンロードしてみました。大学を卒業したのが約36年前。新卒で就職した会社の営業部に配属。そこで、営業担当役員の方が餓狼伝を差し出して『これ、面白いぞ』と。かなり、長い間隔で出版されてあて終わってない事を思い出しました。笑笑
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原案・板垣恵介、原作・夢枕獏、漫画・藤田勇利亜『漫画 ゆうえんち 5』秋田書店。
全5巻をもって完結した夢枕獏の『小説 ゆうえんち』でイラストを担当した藤田勇利亜が漫画化するという何ともややこしい作品。
第5巻。ついに『ゆうえんち』の謎が明らかになり、葛城無門は久我重明と共に蘭陵王の屋敷に向かう。『ゆうえんち』で柳龍光を倒すことを渇望する無門は蘭陵王とその息子、蛟黄金丸による入園テストを受ける。そして、明かされる『ゆうえんち』での師匠の松本大山と柳龍光との死闘の事実。
夢枕獏の原作には無かった『ゆうえんち』への入園テスト。『ゆうえんち』を主宰する蘭陵王とは一体何者なのか……
いよいよ葛城無門が『ゆうえんち』へ……
夢枕獏の原作『小説 ゆうえんち』も面白かったが、この『漫画 ゆうえんち』もオリジナリティがあり、非常に面白い。板垣恵介の『バキ』シリーズは宮本武蔵も野見宿禰もぱっとせず、新シリーズが始まるも、休載に次ぐ休載でなかなかストーリーが進まずイライラするが、こちらは好調のようだ。
本体価格690円
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夢枕獏『白鯨 Moby-Dick 下』角川文庫
ジョン万次郎と『白鯨』を融合した海洋冒険小説の下巻。
下巻に突入しても面白い。一気読みだった。ハーマン・メルヴィルの『白鯨』を舞台に主役を務めるジョン万次郎。
今度はそう来たかと驚くばかりの夢枕獏の小説。『白鯨』のエイハブ船長とジョン万次郎が同じ時代に生きていたという僅かな手掛かりからとてつもない物語を創り上げたものだ、
夢枕獏があとがきに書いているように自分も少年の頃に読んだ『白鯨』を覚えている。無論、少年少女向けの世界の名作全集の1冊なのだが、これを読む前の幼き頃に風呂に浸かりながら、父親から『白鯨』のあらすじを聞かされたことがある。ということは父親も『白鯨』を読んでいたのかと今さら気付き、何とも感慨深い気持ちになる。
自分の片足を食い千切った巨大な白いマッコウクジラMoby-Dickに異常な復讐心を燃やすエイハブが船長を務める米国の捕鯨船ピークオッド号に救助されたジョン万次郎は捕鯨の銛打ちに抜擢される。
次第にピークオッド号ピークオッド号に蔓延するエイハブ船長の狂気に絡め取られる乗組員たち。そして、ついに神のような白いマッコウクジラMoby-Dickがピークオッド号の前に姿を見せる。エイハブ船長の言う運命の羅針盤が導かれるかのようにMoby-Dickとの死闘が展開される。
次々と命を落とす乗組員たち。
エイハブ船長は……
万次郎は……
再び徳富蘇峰が登場し、万次郎の信じられない冒険譚を締めくくる。
定価1,040円
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おどろおどろしい世界を
原作者夢枕獏のおどろおどろしい世界を、伊藤勢が細密 緻密な筆致で 妖気な世界を見事に描きあげている。NHK大河ドラマで雅な世界と渦巻く陰謀を放送しているが、底辺にはこのような世界が広がっていたということを感じさせられる。ストーリーも絵も見事である。
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夢枕獏『白鯨 Moby-Dick 上』角川文庫
ジョン万次郎と『白鯨』を融合した海洋冒険小説の上巻。
夢枕獏は年老いてもなお余りある創造力で面白い話を創り上げるものだと感心する。ジョン万次郎が復讐のために『白鯨』を追うエイハブ船長の米国の捕鯨船ピークオッド号に乗っていたというのだ。余りにも面白くて、500ページ余りを一気読みしてしまった。鯨漁の描写などはまるで『餓狼伝』の格闘シーンのようで迫力があり、血湧き肉躍る。
物語は晩年の中浜万次郎が気鋭の文人で新聞記者でもある徳富蘇峰に世間に伝わるのとは異なる自らの経歴の真実を伝えるところから始まる。
土佐の中浜村で漁師の次男に生まれた万次郎は父親から聞いた鯨漁の話に魅了され、僅か8歳にして家族には内緒で山道を越え、単身で窪津へ鯨漁を見に行く。そこで伝説の銛打ち・化け鯨の半次郎という老人を出会った万次郎は銛打ちの手ほどきを受け、化け物のような白い抹香鯨の話を聞く。
何度か半次郎の元に通う万次郎だったが、ひと月ばかり通わぬうちに半次郎は亡くなり、形見に半次郎の銛をもらう。
時は過ぎ、14歳になった万次郎は仲間たちと小さな船で漁に出た際、足摺岬の沖合で遭難する。辛くも5人の仲間と無人島に流れ着いた万次郎だったが、ある日、半次郎の形見の銛を失うまいと海に入り、そのまま漂流してしまう。大海原を漂い、生命が尽きるかという夢うつつの中、万次郎は米国の捕鯨船ピークオッド号に救助される。その船の船長こそ、自分の片足を食い千切った巨大な白いマッコウクジラMoby-Dickに異常な復讐心を燃やすエイハブ船長だった。
定価1,040円
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最上の読後感!
北極、南極と並ぶ三大極地エベレスト山頂。高度8,000m。ジェット機が飛ぶ高さ。地表という枠を外せば宇宙や深海に並んで人間を寄せ付けない場所。自然vs人。そんな俯瞰の知ったかなどはねのけるように、泥臭いほど人間の一人称視点によって切り取られている。
──神聖な場所だから人はそこを目指すのか。あるいは人が目指すからその場所が神聖になるのか─
なぜ山を目指す人間を描くのか。
風景がくどいほど説明されているわけではない。主人公を除けば、人物の背景も大して語られない。それなのに凄まじい没入感が襲ってくる。まさに極地にいて、歯をガチガチと鳴らし、足を震わせ、生死の境目がびったりと背中に張り付いているような恐怖すらせり上がってくる。これはすごい。
極限の世界を描きながら、徹底的に自分vs自分を掘り下げていく。ほかの「誰か」ではなく、まるで自分のストーリーのように感じられる。なぜ山を目指すのか。
── そこに山があるからじゃない。ここに俺がいるからだ。それしかやり方を知らないから登るんだ─
自分はいま、どんな山を登っているんだっけ?!
と思わず振り返りたい衝動に駆られた一文。
このセリフの余韻にしばらく泣きそうになった。今も。
またここでも、軽はずみなTVコメンテーターの批判や世間の反応に苦言が添えられている。「山の危険性を軽視するから事故に遭う」「糞の放置なんてモラルがなってない」「周りに迷惑」
作者はザイルを打ち込む。誰一人として山を軽視している者などいないと。
あとがきで知ったことだけど、夢枕獏さんご自身が登山家でヒマラヤの経験をお持ちらしい!この作品で「出し切った」と5回くらい連呼するほどの思いがぶち込まれている。それを軽めなテンションで語るのは人柄か。おかげで感動と納得感がさらに増した。
最近こういった本ばかり読んで自分にも変化が起きた。ニュースを見ても、すぐ馬鹿にする気にならなくなった。裏では何が起きていたのか、どんな心理だったのかを想像するようになってきた。どこまでいっても自分vs自分。今さら何をと言えばそれまでなんだけど。
本が血肉になるってことのひとつなのかなー。
山岳小説。
これはぜひもっと手を広げてみよう。 -
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夢枕獏さんといえば陰陽師。幻想的な昔語りのスペシャリスト、だとばかり思っていたら全くのお門違い。
ゴリゴリに現実的で、瑞々しい山岳エンタメだった。
ヒマラヤを取り囲むチベット・ネパールという異国情緒も生々しく映る。これはハマらないでいられない。
山登りといえば、ゴルフや釣りと並んで三大老後の楽しみと勝手に決めつけている。お金も時間もかかる。やりきるなら3つからどれか1つを選択しなければならない。
体力的に最もハードルの高いのが登山だろう。40代でまだ味見すらできていない。華々しいプロの世界もないから露出もない。自分から手を出さなければ、一生味わえない世界。
最高峰に挑むこの作品で、少しでも気分を味わいたい。 -
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25年ぐらい前に読んで押入れにしまっていたのを読み返した。
前に読んだ時と今では、感じるところが違う。最初に読んだ時は主人公の年齢より12歳ぐらい年下で、今では14歳年上。
空手道場のビジネスマンクラスに集う面々と練習あとに居酒屋で語らいながら、『練習した後のビールの味を知ったらやめられなくなりますよ!』という様なセリフ。自分も身近にそんなところがあれば、仲間になりたいなという様な感想をもった25年前。
今回は登場人物それぞれが抱えているものやこだわり。最後に主人公が洩らす嗚咽。
空手道場の館長の父親のセリフ『こだわって悪いのか。おれだって、こだわりたかあない。こだわれたくはないが、こだわってしまう‥‥』そのセレフが語られた背景、涙がポロポロと出てきた。自分は何にこだわってきたのか。
解説にこの小説のことを「夢の周辺に戻っていこうとする話」という言葉があった。自分が歳を食ったのを実感した。
最高だった。 -
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「ゆうえんち」最終の5巻。
体の裡に棲む魔性が蠢き続ける限り、敗北ではなく勝利への途中という思考だったか柳龍光。気持ち悪さが「ゆうえんち」の柳はたまらなくぞわぞわさせる。これのあと死刑囚編の柳を見ると、毒気が薄れたように思えます。
柳との決戦の後、蘭陵王との戦いに臨むことになった無門。彼もあちら側へ行く有資格者でした。ここの挿絵がオーガ、愚地独歩、松本太山、柳龍光、神奈村狂太、久我重明の面々。獅子の門をくぐり、あちら側へと歩を進めた無門。その最初の相手が蘭陵王か。
ここの戦いもそそるものがありましたが、さらに古から続く闘争の歴史があるという新事実の披露がとんでもない好奇心を生み出してしまう。「準備はできたかい」がゴングとなって始まる格闘家たちの競演で饗宴で狂宴。こんな風呂敷広げて獏さん大丈夫?年齢も年齢だし、「ゆうえんち」連載中は体の不調も抱えていたことですし。体が資本なので、ご自愛下さい。でもね、広げっぱなしになるかもしれないけど、風呂敷畳んでくれてもいいのですよ。
ただ、ここで「準備はできたかい」の声がかかるキャラクター、存在が弱い。
斗羽や猪狩ならまだしも、花田はちょっと。
まあ、バキ本編で活躍中の登場人物でないメンツを選んだといってましたが、役者不足ではないでしょうか。まあ、無門が立ち向かってくれればいいのか。それですね。
物語の途中で風呂敷広げすぎて長編になってしまうのではないか、と危惧していた「ゆうえんち」。それはそれで楽しみではあったけど、まさか最後で大風呂敷あるとは思いもしませんでした。いやー可能性はゼロでないと思うので、一縷の望みをかけて待とうと思います。板垣恵介ワールドも好きだけど、夢枕獏ワールドも好きなのですよ。 -
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羽生丈二。なんと不器用で、魅力的な男だろう。 なぜ山に登るのか?という問いにマロリーは「そこに山があるから」と答えたという有名な言葉があるが、「ここに俺がいるからだ」という羽生。
誰もなし得ていないエベレスト登山に己の全てを注ぎ込む人生。少年から青年になり、年齢を重ねると共に社会に適合するようになっていく周囲の人々とは異なり、常に山だけを見据える。
決してスマートな生き方ではないのに、小説の中の深町のようにいつのまにか引き込まれていく。
酸素の薄い地点で高山病に苦しみ、意識が朦朧とする中で、とりとめもない考えががぐるぐる回る様子に、エベレスト登山のリアルさ、怖さを文字から感じた。
なぜ山に登るのか?というのは、なぜ生きるのか?と同じだと言う。読みながら、自分にとっての目指すべき山嶺とは何だろうと考えていた。
(補足)映像化もされているが、原作を読む方が断然オススメ。
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原案・板垣恵介、原作・夢枕獏、漫画・藤田勇利亜『漫画 ゆうえんち 4』秋田書店。
全5巻をもって完結した夢枕獏の『小説 ゆうえんち』でイラストを担当した藤田勇利亜が漫画化するという何ともややこしい作品。
第4巻。まだまだ『ゆうえんち』には辿り着かぬのだが、オリジナリティが効いていて非常に面白い。
師匠の松本大山の仇を討つために主人公の葛城無門は柳龍光の居場所を探す。無門はかつての柳龍光の師匠であるマスター国松の元を訪ねる。相変わらず不気味な国松。
国松との死闘から生還した無門は久我重明に柳龍光が参加しようとしている『ゆうえんち』のことを聞く。
夢枕獏の原作には無かった『ゆうえんち』の由来が久我重明の口から語られる。ここが第4巻の最大の山場だ。なるほど、『ゆうえんち』とは明治時代から続いていたのか。しかし、『ゆうえんち』を主宰する蘭陵王とは一体何者なのか……
本体価格660円
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ネタバレ私、夢枕さんの原作至上主義なんですが、ほんとに、この作品の博雅さまは博雅さまのこう、核というかこれがなくてはその人にならない、ところがかっちりと入っていて、魅力的なのです。
この作品での衣を着崩して、ちょっと無精ひげがあって、へらっとしてるのに品があって、音楽に真摯で音楽に愛されまくっている、柔い方言で話す博雅さまは、本当に博雅さまだ!!!とおもうのです。この作品全体に言えることなんですけど、夢枕先生の陰陽師の譲れない点をきっちり踏まえてそのうえで伊藤先生の魅力がうまく乗っかっていて、すごく好きです。
晴明さまとの関係性も、違うように見えるんですけど、枝葉を落としていくと結局のところ、博雅さまの善性に弱くって、その明るさ直撃されて、目がー!!!ってなってる晴明さまに、原作で見た(大笑)となりました。こちらの晴明さまは若いだけあって結構表情が出る…というか、博雅さまが相手だからかな。ほかのシーンだけど表情は常にスン、としてますし。
あ、この巻での見どころは、朱雀門の鬼!!!
シリアス担当だった瀧夜叉姫をぶん回して、引きずり回す音楽馬鹿二人www
3時間の次5時間てwww雅楽ってそんなに長いんです???
それだけ笛を吹いて全く息を切らさない博雅さま、相当体力がある…そもそも朱雀門まで夜の都を笛吹いて踊りながら来てる人なので…(原作でも羅城門をよじ登ったりしてるので体力はある)まぁ…一応武士ですものね…博雅さま。
あっという間に一冊読んでしまって、ほんとに続きが楽しみです。