夢枕獏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
夢枕獏さんの小説というと、不思議なファンタジーを思い浮かべるが、これはノンフィクションのような迫力ある小説。誰もやったことのない登り方に生きがいを見出す天才クライマーと、生きがいを見失いかけた写真家が出会い、命をかけたエベレスト登頂に挑む。この主人公を取り巻く脇役の配置と関係性も濃密で、単なる山岳小説ではない複雑なストーリーとなっている。何かに命をかけることが少ないご時世にガツンと一撃を喰らわす衝撃、ギリギリまで追い込まないと何も成し遂げられないことを知っているからこそ通じ合える共通意識、生きる意味など、こういう小説を読むとこちらも魂を揺さぶられる感じ。もっともっといろいろなことが出来るはずだ
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Posted by ブクログ
夢枕獏『小説 ゆうえんち バキ外伝 3』秋田書店。
夢枕獏が様々な制約を物ともせず描く、板垣恵介の『バキ』と夢枕獏の『獅子の門』『餓狼伝』『キマイラ』『魔獣狩り』の渾然一体となった夢の格闘技世界の第3巻。ついに第3巻。物語は既に佳境に入りつつある。物語の展開が早い分、非常に面白い。
師匠の松本大山の仇である柳龍光を倒すために『ゆうえんち』に入園した葛城無門であったが、最初に闘う相手はゴブリン春日。その闘いの決着を見届けることなく柳龍光は同じ空掌の使い手・神野仁との闘いに挑む。何と冒頭であの合気の達人・渋川剛気が神野仁と柳龍光との恐るべき因縁について語るという大サービス。
そして、いよいよ -
ネタバレ 購入済み
ぜ
全然、全くわからん!辛うじて、なんとなぁ〜く、キャラクターとストーリーを追ってる。なのに何でこんなにはまるの?もう、一気に全巻、あと玉手箱まで読みたい〜。映画と凄く違うんだけど、何に一番驚いたかって、ここまで一度も清明は「きゅうきゅうにょりつにょ」?だっけ?これを言ってない。映画では何かある毎に言ってたノニ…。
あと、原作も読みたくなった! -
Posted by ブクログ
巻之一では、唐に入った空海が幾つかの出来事を経験し、“妖物”に纏わる怪事件に出くわす。
巻之二では、出くわした怪事件に過去の大きな事件が関わっていることが明かされる。
巻之三では、過去の大きな事件の真相が更に掘り起こされ、進行中の怪事件との関係が明らかになって行く。
巻之四では、怪事件の解決が図られ、その後日の空海の活動の様が描かれる。序に申し上げると、事件の解決が図られる辺りに関しては、例えるなら「一堂に会した関係者に事件を巡る因縁等を解き明かす金田一探偵…」という場面のような“様式美”が入り込んでいるかもしれない…
この「伝奇」にして「伝記」という作品。出会えたことが善かったと強く思う。掲 -
Posted by ブクログ
長めかもしれない物語であるが、劇中人物による会話や「告白が綴られた書簡」というような読み易くテンポが良い文章で綴られている。殊に、橘逸勢―空海と共に唐へ渡った人物―と空海との禅問答のようなやり取りが多く散りばめられているが、これは“主筋”の展開上必要な内容の他、“副筋”である空海が至ろうとした境地、或る意味「哲学」のような内容の示唆に富んだモノで、非常に好かったと思う。
どうでもいいことながら…作中の空海と橘逸勢とのやり取りだが、読んでいた時の「頭の中での“声の出演”」は少し古い映画でそれらの役を演じていた北大路欣也(=空海)と石橋蓮司(=橘逸勢)だった…
本作に関しては、この小説を原案とした -
Posted by ブクログ
偶々、空海に何となく親しみを覚えるようになっていて本作に出くわしたのだが、4冊の文庫本が在る様子を見て「唐で色々なことに出くわす空海という感じの短篇、または中篇が折り重ねられている」という様式を想像した。が、それは正しくなかった。正しく「巻之一、巻之二、巻之三、巻之四」と「続く」ようになっている「長い物語」であった。
巻之一では、唐に入った空海が幾つかの出来事を経験し、“妖物”に纏わる怪事件に出くわす。
巻之二では、出くわした怪事件に過去の大きな事件が関わっていることが明かされる。
以下、巻之三、巻之四へ続く訳だ。
本当に夢中になってしまう作品だった…