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Posted by ブクログ
巻之一では、唐に入った空海が幾つかの出来事を経験し、“妖物”に纏わる怪事件に出くわす。
巻之二では、出くわした怪事件に過去の大きな事件が関わっていることが明かされる。
巻之三では、過去の大きな事件の真相が更に掘り起こされ、進行中の怪事件との関係が明らかになって行く。
巻之四では、怪事件の解決が図られ、その後日の空海の活動の様が描かれる。序に申し上げると、事件の解決が図られる辺りに関しては、例えるなら「一堂に会した関係者に事件を巡る因縁等を解き明かす金田一探偵…」という場面のような“様式美”が入り込んでいるかもしれない…
この「伝奇」にして「伝記」という作品。出会えたことが善かったと強く思う。掲載誌を替えながら足掛け17年間も連載の形で発表され続けた、作者渾身の作品でもあるが、広く御薦めしたい!
Posted by ブクログ
まさかまさかの
横溝正史か!と思うような動機の数々…(ネタバレか?)
思惑に思惑をかぶせて、なおまた思惑が交錯する。
白居易の『長恨歌』をモチーフに、
「宇宙」=「人の心」を描いた1800ページでした。
読み終えてみれば
「マンガだな」
なんですけど、
やっぱりそのへん、上手いよね…書き方が。
結局、物語の拠り所を
真言密教の持つ道徳観、人間観、美意識…等々にしているので
ややもすれば法力合戦とか、お涙頂戴とかになりそうなんですけど
そうはならないんだよな…。仕掛けがとても上手いな、と思います。
さらに言うと
この小説自体が、つまり、夢枕流の曼荼羅ってことに…なるんだよね?
ということに気付くと、
作者は「自画自賛」と言っていたけども、
こんなの自画自賛でも何でもなく、
よく書いたな(驚嘆)
です。
この人の小説って、ほとんどページの下が白くって読みやすいので
なんだか読んだ気になるのが好き(笑)
あと
つまらないことですが
中学か高校の漢文の授業で『長恨歌』やるようだったら
これ読んでからがいいかも。
「あー、これがあのシーン…」
って授業中ボロ泣きしながら受けられます(笑)
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