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釣りについての面白みはもちろんのこと時代背景、特に綱吉絡みの所は本当に面白い解釈でつい引き込まれます。
タイムスリップしてこの時代にいるかのようなリアルさ、大好きです。
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のんきな お侍の釣りの話と、思っていました。
「生類憐みの令」で釣りができなくなってしまう・・・
いきすぎの禁令の数々
最初はひどいなぁ~と 読んでいましたが
なんだか 綱吉公も かわいそうな人に思えてきた。
下巻につづく・・・・
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夢枕獏の長篇時代小説『大江戸釣客伝〈上〉〈下〉』を読みました。
ここのところ、時代小説が続いています… 夢枕獏の作品は5年前に読んだ『鳥葬の山』以来なので久し振りですね。
-----story-------------
生類憐みの令で釣り人はどう生きたか。
人間の愚かさ、気高さを釣りの世界を通して描く。
〈上〉
時は元禄。旗本、津軽采女は小普請組という閑職がゆえ、釣り三昧の日々を送っている。
やがて、義父・吉良上野介の計らいで「生類憐れみの令」を発布した、将軍綱吉に仕えることになるが・・・。
同じ頃、絵師朝湖と俳人基角は江戸湾で土左衛門を釣り上げた。
果たしてその正体は? 釣りの泥沼から覗く元禄時代。
〈下〉
釣り船禁止令でお咎めを受けた朝湖は三宅島へ島流しに。
その間赤穂浪士の討ち入りがあり、采女は敬愛する義父・上野介を失う。
そして江戸の町が大地震による火災で炎上、周辺は津波に襲われる!
豪華登場人物で描かれる、元禄の歴史と人間ドラマ!
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2011年(平成23年)に刊行された作品で、同年の第39回泉鏡花文学賞、第5回舟橋聖一文学賞を受賞し、翌年の第46回吉川英治文学賞を受賞… 文学賞3冠達成の時代小説です。
■序の巻 幻談
■巻の一 沙魚
■巻の二 技師
■巻の三 安宅丸
■巻の四 鯛
■巻の五 水怪
■巻の六 釣心
■巻の七 密漁者
■巻の八 側小姓
■巻の九 無竿
■巻の十 釣り船禁止令
■巻の十一 釣秘伝百箇條
■巻の十二 夢は枯れ野を
■巻の十三 この道や行く人なしに
■巻の十四 其角純情
■巻の十五 島流し
■巻の十六 初鰹
■巻の十七 松の廊下
■巻の十八 討ち入り前夜
■巻の十九 討ち入り
■巻の二十 元禄大地震
■巻の二十一 霜の鶴 狂える猿
■巻の二十二 弥太夫入牢
■巻の二十三 忘竿堂
■結の巻
■―あとがき― 夢の釣り宿から
■解説 小説ものくるい 北方謙三
綱吉治世の元禄時代、釣りに出た絵師・多賀朝湖(たがちょうこ)と俳人・宝井其角(たからいきかく)は江戸湾で屍体を釣り上げる… 竿を持ち、笑みを浮かべながら流れ死んだ男の正体は? 一方、旗本・津軽采女(つがるうぬめ)は小普請組という閑職がゆえ、釣り三昧の日々を送っていたが、義父・吉良上野介の計らいで、「生類憐みの令」を発布した将軍・綱吉の側小姓となる、、、
綱吉とのトラブルがきっかけとなり城勤めを辞したにも拘わらず「釣り船禁止令」のため釣りが出来ない采女は、釣道を極めんとしたという投竿翁の足跡を追う… 赤穂浪士討ち入りで敬愛する義父・上野介を失う采女。
綱吉の相次ぐ禁令発布に反抗した朝湖は三宅島へ島流しとなり、江戸では支援の秘策が練られる… そして江戸の町が大地震による火災で炎上、周辺は津波に襲われる! 世間が騒がしいなか、釣り人たちの運命は!? 最古の釣り指南書『何羨録(かせんろく)』を著した津軽采女を中心に描く、釣りに憑かれた人々の活躍、、、
元禄の世の釣り勝負の妙、名人の業… 愚かで滑稽、しかしロマンと夢溢れる釣りに生きた激動の元禄の男たち、豪華登場人物で描かれる、元禄の歴史と人間ドラマ!
江戸幕府の第5代将軍・徳川綱吉によって制定された天下の悪法と評される「生類憐みの令」により翻弄される、元禄時代の釣りキチ、釣りバカたちの生き様、運命を描いた作品… 実在の人物を登場させながら、松の廊下の刃傷事件や赤穂浪士の討ち入り、元禄大地震等の当時の出来事を絡めてあることや、釣りに関する蘊蓄を織り込むことで、リアリティのある作品に仕上がっていましたね、、、
『何羨録』は実際に存在する日本最古とされる釣り専門書だそうですし、著者の津軽采女も実在の人物なんですねー 時代考証もしっかりしている印象だし、読みやすい文体で800ページを超えるボリュームだけど一気に読めました… 釣りのことを知らなくても愉しめますが、釣り好きだったら、もっともっと愉しめると思いますね。
面白かった♪
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綱吉治世の元禄時代、釣りに人生をかける男たちの物語。
釣り好きにはたまらない物語だと思います。
もちろん、自分のようにあまり釣りに興味のないものにとってもページをめくる手が止まりませんでした。
釣りの醍醐味を味わいながら、綱吉治世の人々の暮らしが描かれています。
芭蕉や光圀、吉良といった歴史上の人物も登場し、この後下巻でどのように絡んでくるのか、楽しみです。
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江戸は元禄、芭蕉の弟子の俳人宝井其角、絵師の多賀朝湖ら吊りを愛する風流人の日常に起こる様々な事件や遊び。作者もかなりの釣りマニアだけあって描写が細かい。
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元々バス・海釣り好きなので、江戸時代の釣り好きが結構リアルに書いてあるのではないかと思われる本。
絵師、俳人などなかなか普段は気付きにくい当時では時代のアウトローな人から
地方大名や幕府の方々まで登場人物満載です。
釣りというキーワードなのに、人間模様がリアル。
それでいてサクサク読める。
一つの好きなことを極めてそのまま死ぬということも幸せなのかなぁと思えた。
下巻も楽しみ!
Posted by ブクログ
江戸元禄時代、釣り好きの旗本・津軽采女、絵師・多賀朝湖そして俳人・宝井其角の話。将軍・
綱吉や水戸光圀、吉良上野介も登場。悪法『生類憐みの令』が発布されて、釣りが禁止に、、、前編終了。
Posted by ブクログ
私は釣りをしないので、最初のいくつかの章は面白くなかった。
しかし巻の九あたりから、いままでの話が効いてきて、夢膜のストーリーテラーの本領があらわれ、引き込まれてしまった。
下巻が楽しみです。
Posted by ブクログ
夢枕貘。
読みたかったのが文庫化されていたので購入。
貘氏らしいテンポのよい文章。
綱吉がでてきますよー。(生類憐みの令の彼)
やりすぎだろー、綱吉!
Posted by ブクログ
全2巻。
生類憐れみの令が出た頃の
釣り師たちの話。
陰陽師のイメージの強い著者。
名前が好きじゃないこともあって
敬遠してきたけれど、
表紙がかっこよくて読んでみる。
表紙画は松本大洋だった。
事件を予感させるミステリアス出来事から物語は始まるが、
肩すかし。
中盤になって物語はつながっていくものの、
ハッキリ一本の筋が通っている訳ではなく、
釣り師たちの群像劇な感じ。
江戸時代の釣り師たちの話なんだけど、
中盤以降しばらく釣りの話は出てこない。
生類憐れみが出たから。
とはいえそれに対抗して事件を企てるでもなく、
なんとなく月日が流れて、将軍死んで、よかったね。
著者の初めて読んだ小説だったけど、
なんだかぼんやりした印象を受けた。
エンターテイメントとしても、
釣り小説としても中途半端。
釣り好きだとまた違うのかもしれないけど、
個人的にはいまひとつ。
Posted by ブクログ
登場人物がバラエティーにとんでいる・・・
下巻が楽しみですね。
《本文より》
釣りに行くというのは・・・
釣りが好きだからだ。
釣りが好きだから、釣りに行って癒される。
しかし、その癒しを得るために竿を握るわけではない。
かといって、目の下一尺の鯛が釣れればそれでいいのかと、
そうゆうことでもない。
何故、釣りにいくのか、何故、釣りがすきなのかというのは、
うまく言葉にできない。
何故だろう。
何故だろう。
その問いは、問いとして、采女にとって根本すぎた。
何故、人は食べるのか、あるいは、人は何故生きるのか・・・
采女にとって、釣りはそういうものである。