【感想・ネタバレ】小説 ゆうえんち -バキ外伝- 3のレビュー

あらすじ

格闘小説の巨匠、夢枕獏が描く小説版『バキ』外伝。 バキワールドにリンクする最凶死刑囚を捕まえた少年の物語!! 柳龍光、愚地克巳などの『バキ』キャラクターだけでなく、『餓狼伝』の久我重明、磯村露風なども登場!!

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Posted by ブクログ

夢枕獏『小説 ゆうえんち バキ外伝 3』秋田書店。

夢枕獏が様々な制約を物ともせず描く、板垣恵介の『バキ』と夢枕獏の『獅子の門』『餓狼伝』『キマイラ』『魔獣狩り』の渾然一体となった夢の格闘技世界の第3巻。ついに第3巻。物語は既に佳境に入りつつある。物語の展開が早い分、非常に面白い。

師匠の松本大山の仇である柳龍光を倒すために『ゆうえんち』に入園した葛城無門であったが、最初に闘う相手はゴブリン春日。その闘いの決着を見届けることなく柳龍光は同じ空掌の使い手・神野仁との闘いに挑む。何と冒頭であの合気の達人・渋川剛気が神野仁と柳龍光との恐るべき因縁について語るという大サービス。

そして、いよいよ葛城無門と柳龍光の闘いが始まるかと思われたが、次なる無門の相手は忍者の羽鳥薫。羽鳥の後には神奈村狂太という恐るべき技を持つ男が控えている。

連載の方では既に葛城無門と柳龍光の死闘が描かれているようだが、なかなか決着がつかぬようだ。あとがきを読むと夢枕獏は決着のつけ方にかなり迷っているようだ。これだけ丁寧に育てた登場人物のどちらか一方に敗北を与えるにはそれなりの味付けが必要なのだろう。

蛇足ながら、夢枕獏には是非『餓狼伝』の方も『小説 ゆうえんち』並みのペースで刊行して欲しいと願う。

本体価格800円
★★★★★

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2021年05月08日

Posted by ブクログ

柳龍光と神野仁、葛城無門と羽鳥薫、葛城無門と神奈村狂太。
まさか神奈村狂太が無門の叔父だとは、まさか御留式の使い手とは。「ゆうえんち」で明かされた人間関係の中でも結構なレベルの驚き。
これ大丈夫?バキ世界の相関図どんどん更新されてゆくのだけど。案外、世間は狭いんだなぁ、と思います。そして、久我重明の存在が夢枕獏ワールドとの繋がりも生んでしまっているので、もう広がりすぎて何が何だか。
便利すぎるよ、彼。そもそも「獅子の門」と「餓狼伝」をつながってしまう形で久我重明を登場させたのは、板垣さんなのでお互い様か。
「好きにやってください」の二人なんでしょうね。

なかなか出会えない柳と無門。違う場所で戦いを続けている二人。どんな形で接敵するのか。どちらのコンディションが万全な状態なのか。はてさてどうなる。
とは言いつつも、「ゆうえんち」で負けて柳が捕まったはずなので、どういうつもりで「敗北を知りたい」と言うのか。

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2024年01月20日

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