【感想・ネタバレ】陰陽師 天鼓ノ巻のレビュー

和風ファンタジーの題材としてすっかりおなじみの陰陽師。そのブームの火付け役であり、9月に市川染五郎・市川海老蔵らによる歌舞伎座公演も決定したのがこの「陰陽師」シリーズです。
平安時代の天才陰陽師、安倍晴明。その親友で音楽の才能豊かな源博雅。この二人が鬼や生霊など様々なものの怪にまつわる怪異を解き明かしていくこの物語。映画のような派手なアクションはほとんどなく、彼らは問題の怪異の原因となった人の業を探り、ものの怪達を納得させることで怪異を見事に解決していきます。
この物語の大きな魅力は、主人公二人の掛け合いが格別に面白いこと!
厄介事を頼まれ困り果てた博雅が、二人で酒を酌み交わしながら晴明に解決を依頼するのですが、その軽妙なやり取りに、自分も仲のよい友人と庭を眺めながら、美味い肴片手にお酒を舐めたくなる事間違いなし!
美しくも怪しい平安時代の余韻から抜け出せなくなりそうな不思議な物語です。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2019年10月15日

蟬丸の過去
博雅の受難

あたりは少し毛色が違って面白かったけど、やっぱり晴明がズバッと解決!なお話が面白いな。

古典好きでよかった!と関係なく思う。

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Posted by ブクログ 2017年09月20日

 こんなにシリーズが続いているのに、マンネリ化していないってすごいですね。朝の電車でゆっくり読みたいと思い早めに家を出たのですが、人身事故で電車が止まりました。でもこの本を読んでいたので、待ち時間が楽しかったです。
 今回も女の恨みの物語がいくつか収録されています。表紙に描かれている逆髪の女はとても...続きを読む怖かったですが、物語を読むと博雅と同じように恐怖は薄れました。死ぬほど愛した人が、呪った愛しい人が、死んだ後にとりつくことを許し、妻と呼んでくれる。ある意味、史上最高の愛なのではないでしょうか。

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Posted by ブクログ 2013年11月09日

久しぶりの陰陽師。
文庫の新刊が出たので、それを買うつもりで書店を訪れて、ふと前の巻を買ってたかが気になったので確認したら、買えてなかったので購入。
それにしても安心のコンビである。
何がって、月の夜に晴明の家の庭の縁側で、晴明と博雅の二人が座して酒を酌み交わしている。
その場面を見るだけで、ススス...続きを読むスーッと物語の世界に入りこめる。
あとは一気に読み終えるだけ。
今回はおなじみの二人に加え、蝉丸法師の出番も多かった。
また、これまでのように人を助けるばかりでなく、晴明や博雅自身に降りかかる怪異について語られる話がいくつか含まれていたことが新鮮だった。
さて、というわけで最新刊の醍醐の巻を読みましょうかね。

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Posted by ブクログ 2013年01月31日

「博雅よ、それはそうとしてもだ。おれには、もうひとつ、生きてゆくに必要なものがある────」
「何だ?」
「おまえさ、博雅」


どうしてくれよう、この男ふたり。
薄い本、作っていいですか。(今更)

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Posted by ブクログ 2012年12月01日

陰陽師に出てくる女の人は、みんなとってもかわいらしいです。愛する人を思うばかりに とんでもない呪詛をかけてしまったりね・・・

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年09月24日

発売されているのに気付いてなくてあわてて買った本。

このシリーズは安定感があって、迷わず安心して買える。
今回は蝉丸さんがよく出てきて、百人一首の坊主めくりで何か被っている間際しい坊主がこの人だとやっと気付いた。
今までもちょくちょく出てきていたのに全く気付いてなくてちょっとした衝撃だった。

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Posted by ブクログ 2012年08月24日

良い♪  あいかわらず良い♪
神の存在、仏の存在、人の存在  奥の深い情緒深い寓話なのにエンタメしてるとこがたまらない♪

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Posted by ブクログ 2012年08月14日

陰陽師シリーズの中編〜短編集。短い話ということもあって、また、シリーズを重ねてきていることもあって、晴明や博雅の人物に関する描写は少なく(ほとんどなく)エピソード、謎解きに関する部分がほとんどになっています。それでも、とくに博雅の「いい漢」ぶりは健在で、やるせなかったりするエピソードの多いなかで、ほ...続きを読むんわかする話や場面をつくってくれています。

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Posted by ブクログ 2012年08月02日

いつのまにか静かな静かな晴明の館で、二人を見ているような雰囲気になってしまうこの感じ。たまりません。
「人ではないもの」が、居るとか居ないでなく、なんの不思議も無く、互いにちょっとづつチョッカイ出したり、畏れあったりして共存していたようなこの時代。
人の心にはもっともっと余裕があったような気がしてな...続きを読むりません。

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Posted by ブクログ 2012年07月26日

殆どの本を、文庫に落ちてから(待機期間3年と言われている)買うので
某所で”今ごろ?”と突っ込まれもしましたが
今回も面白かった。
最初の頃は、ただ”奇譚”という感じだったエピソードが
どんどん透明感を増しているようで、いいですね。
今回、特にお気に入りは「霹靂神」

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Posted by ブクログ 2023年12月13日

いつもながらに2人の探偵のような仲良しペアが謎を解き明かしていく。蝉丸が何話かにまたがってよく登場する。蝉丸は天皇の子息だったらしい。盲目になったのは通っていた女性に恨まれたから。

印象に残った場面
p52
おれにはもうひとつ生きていくのに必要なものがある、それはおまえさ、博雅

BL?!

p6...続きを読む0
言葉は心を盛るための器である。
悲しみであれ喜びであれ、器に盛られて、初めて理解できる。

肉体もまた同じで、〈源博雅〉を盛るための器。
言葉にできないものに出会った時は、歌を詠む、笛を吹く。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2017年12月17日

蝉丸大活躍。今回はほとんどの話に蝉丸が関わってきます。相変わらずいい琵琶弾いてます(実際には聞こえないけど)、盲目になった理由とは?そして表紙は蝉丸の奥さん(で良いのかな?)です。

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Posted by ブクログ 2017年03月02日

今回は1話目から博雅と晴明の距離感がいつもよりも近い気がする!!と思いながら読みました。
博雅のことを誰よりも愛おしいと思っているであろう晴明と、晴明のさり気ない一言に翻弄される博雅…
いつも通りの安定の展開が心地よい^^

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Posted by ブクログ 2014年02月11日

 夢枕獏 著「陰陽師 天鼓ノ巻」を読みました。
 
 安倍晴明と源博雅のコンビが今宵も妖しの闇を解決していく。

 シリーズが出る度に読み続けています。

 息の長いシリーズで、読んでいて安心して楽しむことができます。

 今回は、あの蝉丸が中心のお話もあり、百人一首よりさらに身近な存在に感じられま...続きを読むした。

 著者のライフワークとしてこれからも読み進めていきたいです。
 

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Posted by ブクログ 2013年11月15日

「霹靂神」博雅が葉二を演奏して神がハマる回は、博雅の非凡さがでて好きな回。そんで「器」みたいな晴明が博雅を褒めるシーンはご褒美以外のなんでもなく、あーもーこの距離感。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年10月14日

安倍晴明ってなんかひかれるものがあり、博雅もひかれるものがあり。
ふたりの掛け合いになんだか温かみをかんじ
平安の不思議な気にあてられて
あっという間に読み進めてしまう
そんな作品の一つです。
今回は蝉丸が結構でてきたかな。

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Posted by ブクログ 2013年07月01日

うむ。今、「逆髪の女」を読み返して、ホロッときていました。

「ものまね博雅」や、「鏡童子」など小品も、いい感じです。
ただ、これこの本のラスト2編。つまり、ラスト2編が連続で小品。
作品の並べ方は、もうちょっと工夫してもいい気がします。

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Posted by ブクログ 2013年04月08日

四季の風情を見つつ、酒をほろほろ飲みながら、あやしの話を聞いて、二人でふらっとでかけてゆく。
永遠のマンネリだけど、いつでもすんなり世界へ没入できるマンネリ。
「呪の話をするな」と拒否反応する博雅が、とても可愛くてよい。
拒否する割りに、一番深奥に近い接し方をしているのに。とにかくフラットな対応でく...続きを読むるからですか?妖の出来事に対して。

男と女の恋情ゆえの、鬼と化ける話が印象深い。これも、古今東西の鉄板の話。
「炎情観音」がこわさとかなしさで、印象深いです。

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Posted by ブクログ 2012年11月24日

飽きのこない安定感。
蝉丸の出番が増えるのに比例して道満の出現がなくなってるっていうのがちょっと残念かな。

役者さんの年齢的にも経験値的にも、この辺でもう一回ぐらい映画化したらいいのに…監督三池で……とかって数年ぐらい前から考えてたんだけど、まさか今になってこういうニアミスが起ころうとは。ちょっと...続きを読む悔しい。

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Posted by ブクログ 2012年09月06日

毎々このシリーズを読むと(いうより見る感覚に近いかも)、タイムスリップをしたくなる。私も月夜の晩に花の香りを嗅ぎながら、露とか感じながら、花びら散るのみながら、笛と琵琶の音を聞きたい。お酒も美味しいことでしょう。

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Posted by ブクログ 2012年08月16日

短めの話が何本も載っているので時間の間で読めるのがいいですね。
二人の夫婦ぶりが堂に入ってしまっている。

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Posted by ブクログ 2012年08月11日

不思議と、どこか暖かみを感じる平安の闇の物語を描いたシリーズ。
ここ最近は、蝉丸さんの話題が多いようにも感じます。

ゆるやかな時間につつまれて、笛と琵琶の音を聞いてみたいですね。
その傍らに酒と蜜虫さんがいてくれたら、、幽玄ですかね、なんて。

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Posted by ブクログ 2012年08月03日

文庫の新刊を発見→即お買い上げ。晴明の家の庭の花の香りや、月の光や、雨の音、風の優しさ…それらをまるで肌で感じるかのような文字たちに、毎度感動します。
お気に入りは「ものまね博雅」「鏡童子」かな? 謎解きになるほど!という感じ。

それにしても晴明、博雅のこと大好きすぎでしょう(笑)

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Posted by ブクログ 2012年07月30日

蝉丸の過去が切ない…
短編集でさらさらと読める
清明と博雅、蝉丸らと共に清明の屋敷の庭を眺めているような気分になり、
「ゆこう」
「ゆこう」
そういうことになった。
このやりとりの安定感がたまらなく好き。
清明はよほど博雅が好きなのだなぁw
のろけすぎですw

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Posted by ブクログ 2012年07月30日

何だかんだと買い続けている陰陽師です。表紙とサブタイトルだけでは新刊かわからず、毎度奥付を確認するレベルなんだけど止められないのですよ。清明と博雅のやり取りが好きです。日本史はあまり得意でないので時代背景とか帝とか貴族とか全く度素人ですが、日本的な風景?雰囲気?を楽しめるところがいいと思います。

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Posted by ブクログ 2012年07月28日

生きていくのに博雅が必要→よい漢だ→このおれが本物のおまえを間違えるはずない…って、晴明サマどんだけ博雅のこと大事なの。
しかし、呪の話は私でも長いシリーズを通して理解してきたのに、博雅はまだダメなのか(笑)

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Posted by ブクログ 2015年12月08日

盲目の琵琶法師、蝉丸は美しくも怖ろしい女に取り憑かれていた。空ざまに逆立つ髪、睨むよう見つめる眼―その異様なる気配を感じながらも、蝉丸は敢えて女を落とさず憑く侭にしているというのだが…。一体なぜ?女を哀れむ蝉丸が、ある夜、晴明と博雅を前に語り始めたその哀しい過去とは!?「逆髪の女」など全八篇を収録。

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Posted by ブクログ 2013年04月18日

☆3.9
あっさり読めて面白い。清明・博雅、いつも通りの二人。
それにしても博雅は素直な良い子(?)だなぁ。これだから清明とも付き合えるんだろうとおもってしまう。

「ゆくか」
「ゆこう」
「ゆこう」
そういうことになった。


の流れが好き。

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Posted by ブクログ 2012年12月15日

文庫本最新刊。
(と言っても出版されてからかなり日が経っていますが・・・。)

毎度、怪奇は発生しますが、今回はなんとなく彼らの些細な日常を扱っていたような気がしました(あえて比較すればですが・・・)。

芦屋道満くんが出てこなかったのが、ちょっと残念でした。
次回も楽しみです

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Posted by ブクログ 2014年03月12日

今更やめられずに読み続けているシリーズ。
初期のドキドキ感は薄れたが、晴明邸の庭先にふらりと立ち寄り、彼らの話にしばし耳を傾ける…ような気分で楽しんでいる。
それにしても、巻が進めば進むほど、晴明よりも博雅の方がすごい人に思えててくるなあ。

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