和田竜のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
『でくのぼう』と言われる長親は策士
初めての和田竜さん。かれこれ10年以上前に映画でやっていたのは知ってたけど
観る機会がなく…読書YouTuberオススメで買って読みました。
『のぼう様』と呼ばれる成田長親と石田三成。
忍城を攻め込み落とす勢いのある三成に対して、「戦が怖い」戦いに怯える長親。
長親のこの怯えっぷりって本当なのかと、正木丹波、柴崎和泉、酒巻靱負は嘆く。
でもこの怯えっぷりというか戦に忌避する姿は表の顔であり、
裏では秘策があったのではないのかな…と思った。
現代でもこういった性格で雰囲気は平和主義な人がいる(はず)だけど、
裏の顔が策士な人ほど、俯瞰して周りを見て、ポイントポイントで改善サイクルを回す
(今回でいえば攻めるところを探す)ことに長けている人なのかなと。
人の見た目や性格をうわべだけ知っても、いざという時にひっくり返る。
長親って策士だな(笑)
上巻は冗長気味だったけど、下巻は長親の活躍が勢いありすぎ(笑)
あっという間に読み終えてしまった。
配信で『のぼうの城』があれば、観てみたいですね。面白かったです。
<上下>★3.5 -
Posted by ブクログ
読書備忘録1026号(下)。
★★★★☆。
ワタクシ、歴史小説はホント苦手。
時代劇小説はなんとかイケるけど。
江戸時代とか鎌倉時代とか、どっちが昔なのかすら怪しい・・・。
和暦もコロコロ変わるし全くわからん。
名前とかもころころ変わるし混乱する。なんなら氏まで変わる。
誰が誰だか全くわからん。
敵なのか味方なのかも途中で分からんくなる。
さて、主人公はタイトルの通り一色五郎くん。
戦国時代から安土桃山時代にかけて、丹後国(京都府北部)を治めていた一色家のひとり。義定という武将。一色家で有名なにいちゃんになると、誰でも五郎くんと言うんです。いっぱい五郎くんがいる。Wikiより。
今回の五郎くんは齢17歳。今では未成年で武将ですわ。なんだかなぁ。
ストーリーです。
★★★歴史小説なのでそもそもネタバレ小説です★★★
物語は五郎くんが、信長の命を受けた長岡藤孝・忠興親子の再三の攻撃を受けるもこれを完璧に凌ぎ、一旦は長岡と和睦。
さらに長岡の娘伊也(14ちゃい)を嫁に取るなど、共に戦うこともあるほどの親密な関係まで行ったけど、最後は長岡のだまし討ちにあって一色家は滅びるというストーリー。五郎くん20歳。
五郎と同い年の忠興は、ヒトとして武人としてリーダーとして五郎の足元にも及ばないんですわ。だから姑息な手に出るんです。しょうもない男。
繰り返しますが歴史小説苦手なので普通なら★2つですよ。普通。
でも和田さんの作品はオモロイのです。
記録では断片の点でしか残っていない事実を、辛抱強く点と点を想像力でつなぎ、笑いあり、涙あり、愛ありのエンターテイメントストーリーとして仕上げてしまうんです。こっちはネタバレさせません。
圧巻の面白さですから!
ただ6年ですよ!和田さんがこの作品に費やした日時は。
巻末の参考文献の凄まじさが語る・・・。
しかしこの時代の戦いは戦争じゃないですね。決闘ですわ。
どんな軍勢でも大将同士決闘して敗れたら負け!という感じ。
なんだかなぁです。
そして五郎くんの妻伊也に対する愛は本物でしたね!伊也の五郎くんに対する愛も。
ここは痺れた。 -
Posted by ブクログ
読書備忘録1026号(上)。
★★★★。
のぼうの城とか、村上海賊の娘とか、実在の人物をベースにした歴史小説がめっちゃオモロイ和田さんの最新作。やっと順番が来ました。
上です。
分冊になっている作品は左側から並べるのが正しいので、下を右にするために本棚登録済み!
日本史というものを全く知らないジジイなので一色家という存在すら知らなかった。織田信長の戦国時代、天橋立がある丹後地方を治めていた守護大名の一族のようです。知らんけど。
とにかく戦国時代は物騒。
信長の傘下だけど、信長が同じく傘下の長岡家に命じて丹後を攻めさせたみたい。
一色家の五郎と、長岡家の忠興は同い年。
二人の確執の物語って感じです。
下を読み終えないと分からんけど。 -
Posted by ブクログ
久々の戦国小説で信長時代に馴染みの無かった若くして一色家当主となった「一色五郎」を描く内容で面白く読めた。
丹後国の主権を争う「長岡家」と「一色家」は、当初信長の庇護を受けた長岡家当主長岡藤孝と子忠興は丹後国を統一すべく一色家と覇権を争うも五郎の奮闘で何度も苦杯をなめる。忠興は同じ年頃の五郎との一騎討ちにも敗れいつしか五郎を葬るとのライバル心に燃える。信長はそんな状況下で五郎に興味を持ち京での馬揃えの儀式で丹後国主として長岡家と共に一色家(五郎)を参加させ五郎と初対面する。信長は長岡藤孝から上申された丹後国の検地を承認すると共に長岡家から忠興の妹を五郎の嫁に出す事を命じ長岡家と一色家は縁組親戚となり長岡家特に忠興は面白く無い。そんな状況下で信長は宿敵武田勝頼を破って後、本能寺で死して次巻に続く。一色五郎は今後どうなるのか?楽しみだ。
史実文献をふんだんに織り込んだ内容は、ちょっと読み難いが和田竜さんの本は面白い。。 -
Posted by ブクログ
室町時代から安土桃山時代にかけて丹後国守護・一色家を継いだ主人公・一色五郎。
物語前半は怪物、魔物と称されるように一色五郎の異能性、凶暴性が強く描かれる。
織田信長の家臣であり明智光秀の与力でもある長岡藤孝・忠興親子と五郎との領地を巡る戦いと因縁も、信長との対面、五郎の縁組などを経て少しづつ変わっていく。
特に魔物と称された男が後半では人としての優しさ、ふるまいを垣間見せてくれる所がキャラクターの落差もあり一気に引き込まれました。
歴史物らしく各種軍記や資料からの引用の説明は多いものの、その時代の考えや地理、戦術なども丁寧に書かれているので読みにくさは感じませんでした。
上巻最後はいよいよ歴史の転換点へ。
下巻を早く読みたくなりました!