あらすじ
ベストセラー「のぼうの城」作者の話題作!
時は一五五六年。勢力図を拡大し続ける西国の両雄、戸沢家と児玉家は、正面から対峙。両家を支えるそれぞれの陣営の武功者、「功名あさり」こと林半衛門、「功名餓鬼」こと花房喜兵衛は終わりなき戦いを続けていた。そんななか、左構えの鉄砲で絶人の才を発揮する11才の少年・雑賀小太郎の存在が「最終兵器」として急浮上する。小太郎は、狙撃集団として名を馳せていた雑賀衆のなかでも群を抜くスナイパーであったが、イノセントな優しい心根の持ち主であり、幼少の頃より両親を失い、祖父・要蔵と山中でひっそりとした暮らしを営んでいた。物語は、あることを契機に思わぬ方向へと転じていくが--。
(底本 2011年9月発売作品)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ハードボイルド、男の中の男でした。
この作者の小説が本当に好き、少年ジャンプ的なキャラ立ち、登場人物の挫折、葛藤が文章から沸々と伝わる。明らかなヒールのヒールっぷりがなお良い。それでいて結末が意外という、面白い要素しかない。
Posted by ブクログ
小太郎の左腕
著:和田 竜
小学館文庫 657
おもしろかった
剛勇無双の二人の侍大将 半右衛門と、喜兵衛の不思議な縁
半右衛門と、いとしの女、鈴をめぐって、城主の甥、図書との確執
そして、恐るべき鉄砲の使い手の少年、小太郎
常にまっとうな武士であろうとする、半右衛門の、籠城で追い込まれる中で、勝利を得るために選択した苦悩
戦いの後、半右衛門は、それを振り払うために、大酒に溺れ、大丈夫がやせ細っていく
自らを律し、筋を正すために、半右衛門は、再び立ち上がる
目次
1 対決
2 疑惑
3 発光
4 殲滅
5 復讐
6 決断
7 銃声
ISBN:9784094086423
出版社:小学館
判型:文庫
ページ数:384ページ
定価:657円(本体)
2011年09月11日初版第1刷発行
2011年10月04日第2刷発行
Posted by ブクログ
銃の天才、清らかで無邪気な小太郎が、戦に巻き込まれていく。和田竜さんの本は、どれも史実に基づき綿密に積み上げられていてリアル。小太郎も、本当に存在していたんじゃないかと思ってしまう。可哀想な小太郎。
Posted by ブクログ
戦国時代の初期頃、まだ織田信長などが火縄銃の戦術を前面に戦い始める前の頃。そこに生きていた小太郎という天才的な火縄銃の使い手がいた。ただ、祖父はその技術を決して表に出させず、ある意味惚けた馬鹿な子どものように育てていた。火縄銃を使わなければ心優しい純粋な少年であるその生き方を祖父は小太郎に息させたいと育てていたのだ。そのため小太郎は左利きで特殊な左利き用の火縄銃でなければその実力を出すことが出来ないように祖父はその本当の腕を出せないように育てていた。
戦国の中この少年の腕を見抜いた武将半右衛門は城下の火縄銃大会に参加させることを少年と約束し、その大会でその腕を認めさせる。そして、戦が始まり半右衛門の陣営は城に籠城する作戦を立てるが壊滅的な状況になり、小太郎を騙して連れ帰り、戦でその火縄銃の腕を発揮させ戦に勝つことを城主から命令され半右衛門は城を抜け出し小太郎の祖父を殺し、祖父を殺したのは相手陣営の武将たちだと嘘をつき相手方の武将をことごとく火縄銃で撃ち殺し、半右衛門の陣営に勝利をもたらす。
半右衛門はそもそも嘘をつくことがなくそういう教育を受けて育ってきた武将で、その嘘をついて小太郎を利用したことで自分を責めふぬけの武将へと様変わりしてしまう。
小太郎を騙したことを苦にして豪快な武将としての資質も失い小太郎の運命が狂い始めた時もそれを守ることが出来なくなる。小太郎はその火縄銃の腕を恐れられ味方の側からも恐れられ殺しておくことが最善の策だととらわれの身となる。この事により半右衛門は小太郎を守ることを元の武将としての資質を取り戻し、小太郎に嘘をついて相手方を殺させたことや自分が祖父を殺害したことも小太郎に伝え自分の味方の陣営ではなく相手方の信じられる武将に小太郎を差し出し預ける。
小太郎のこの左利きの火縄銃の技術がなければきっとこんな殺戮をする事も無かったし、純粋なままの少年として育ったはずだが、戦国の戦の中に組み込まれたらそれは恐ろしい火縄銃の使い手となってしまう。それは本来の少年が望んだ生き方では無いと言うことを半右衛門も分かっておりその人生を狂わせたことを悔いていた。そしてまたそれぞれの兵を率いて戦が始まる。
全てを話し小太郎の怒りを自分に向けた半右衛門はその戦で小太郎の怒りを自分に受けようとして相手方の武将に託し、その後は元の暮らしに戻れるようにと小太郎を預ける時に頼んでいた。それが分かる武将でもあった。
最後の戦いが始まり半右衛門は小太郎に向かって馬を走らせる。
Posted by ブクログ
史実にはないフィクションのお話であるとあとがきに書いてありました。
それでも当時の時代背景、男たちの価値観や美徳などがとても魅力的に描かれており、そんな時代を、そんな時代らしく豪快に生きた半右衛門。それとは対照的な小太郎の少しずつ絡んでいき、迎える壮絶な最期にはとても感動しました。
Posted by ブクログ
フィクションですが、フィクションとは感じさせないその時代の生きがいを感じる物語。
小次郎、半兵衛、喜兵衛。
登場人物の男意気が感じられて、その人が好きになる。
Posted by ブクログ
タイトルの左腕とは火縄銃を左構えで撃つ事だった。半右衛門という武将が中心でテンポ良く読めた。ストーリーの途中で現在との比較や解説をしてくれる場面が特に好き。
Posted by ブクログ
和田さんの作品はどれも好みだが、その中でも一番のお気に入り。
「のぼうの城」が面白さに痛快さを、「忍びの国」が面白さに人間臭さを、「村上海賊の娘」が面白さに愉快さを足した作品なら、この「小太郎の左腕」は面白さに刹那さを足した作品と言えるだろう。
登場人物たちがもつ男の誇りとそれによって生まれる一瞬の輝きが強烈な一冊。
Posted by ブクログ
戦国時代、西国での架空の戦の話。
なかなか面白かった。
前半の半右衛門の快活っぷりと対照的に、卑怯な手を使って小太郎を戦に巻き込んだ後は、魂が抜けたようになってしまったのが印象的だった。たぶん主人公が絶望に打ちひしがれる描写が好きなんだと思う。
最後の戦では半右衛門も吹っ切れて、小太郎に向かって堂々と口上を述べるが、「我が首を挙げ、、、」のところ、最初の戦とリンクしていて熱くなった。
Posted by ブクログ
「のぼうの城」を途中で断念してしまった私にとっては、少し因縁の(?)作家さん。
でもタイトルと表紙に心を惹かれ、頑張って読んでみることに。
頑張って読むなんてもんじゃなく、頑張らなくてもすぐ夢中になった。
のぼうの城は歴史の説明が多くて楽しめず断念したのだけど、この本は説明も少なくて読みやすい。
そして出てくる人物の好ましい人柄を表すのがうまい。すぐに好きになっちゃった、半右衛門。
小太郎が主人公かと思いきや、主人公は剛腕武士の半右衛門。
豪快で気持ちのいい男。
もう少し小太郎の事も知りたかったけど、次々とやってくる展開に飽きず夢中で読めた。
これは他の作品も挑戦しようかな。
Posted by ブクログ
雜賀衆という戦国時代最強の鉄砲集団だから、やっぱり天才が生まれることはあり得るはず。でも、それが、気が優しくて、争いを好まないのは、可哀想だな。
Posted by ブクログ
和田竜である。
普段、時代物はしゃばげとか、千両役者捕物帖とかで、イクサとかない平和な世界のモノを読んでいるので、実は、あんまり戦国ものとかは読んでいなかった中、のぼうの城が面白かったので、これも読んでみた。
雑賀衆の生き残り小太郎、村ではお味噌扱いであるが、鉄砲を持たせたらぴか一。
その腕をかわれ、イクサに行くことになる小太郎。
彼はただ普通の人の暮らしがしたいだけだったが…。
実はそんなに小太郎が活躍することはなく、大筋では林半衛門と花房喜兵衛の戦い。
このふたりが非常に善き武人で好印象。
他の作品も読んでみたい。
Posted by ブクログ
敵味方を超えて半右衛門と喜兵衛が互いを一人の男として認め合う様がかっこいい。小太郎の銃撃の腕もちろん重要だが物語のメインは二人を中心とした人間ドラマのように感じた。
Posted by ブクログ
時代小説なんて久しぶりでした。
さすが「のぼうの城」の和田竜先生(^^)
サラサラと読み易い平易な文章で戦国武者達の「生き様という美学」をスカッと気持ちいい物語にして読ませてくれました。
戦国武者としてどのように武功を挙げ、自身の武名を巷間に轟かせ、如何に散るのか…今日の現代社会とは生きる目的のまるで違う世界を「戦」を主導した武者、その好敵手、そして「戦」に翻弄された少年を軸に描いたエンタメって感じの作品ですね。
生死を賭けて戦っている双方が「同じ志」を胸に秘め、敬意を持って互いに認め合い、そして容赦無く殺しあう様の潔さに清々しさを感じる物語です。
とても読み易いのでオススメです。
Posted by ブクログ
切ない、けど、面白かった。
戦国時代の漢達の物語。
「小太郎の左腕」とありますが、小太郎はあくまで脇役でしょう。主役は半右衛門、そして、喜兵衛。
戦国時代初期の1556年、戸沢家と児玉家の戦における物語。
戦の臨場感が半端ない。当時はこんな感じで戦をやっていたのかって勉強になります。
そして、何よりも、敵対する半右衛門と喜兵衛の生き方が清々しい。
戦国時代の漢達はこんなにも清々しく、頼もしく、勇敢で熱く生きていたのか、と思うと、とても気持ちがよいです!
そんな両家の諍いに巻き込まれてしまった小太郎。
その小太郎の左腕から放たれる狙撃はゴルゴ13を思わせる奇跡の腕前。
ちょっとあり得ないんじゃないの?っていう感じ(笑)
当時の火縄銃じゃその精度は出ないでしょ(笑)
しかし、小太郎はあまりに心根が優しすぎるため、祖父がその才能をひたすら隠していた存在。
そんな小太郎を自軍に加えるために、半右衛門がとった行動とは?
そして、その結果、半右衛門が失ってしまったモノ。
さらに、この「最終兵器」小太郎をめぐる、両家の思惑。
となって、最後、半右衛門の決断と、半右衛門と喜兵衛の思いと行動が熱く、頼もしく、そして清々しく感じられます。
もちろん、この二人だけではありません。
その脇を固める登場人物達もキャラが立っていて、その厚みを増しています。
時代小説なのに、全くそれを感じさせないぐらい読みやすい物語です。
お勧め!
Posted by ブクログ
歴史物苦手なのだが、和田先生の作品はどれも圧倒される。
雑賀衆、伊賀者、、、
和田先生の作品を読んでこられた方なら物語にのめり込まれるだろう。
この物語は切ない。
切ないが、戦国の男の格好良さに圧倒された。
Posted by ブクログ
ライバル同士の手に汗握る駆け引きだらけの合戦の中、真の主人公たる天才スナイパーが誕生する瞬間を読者に魅せる。読み出したら止まらない。
最新の研究に基づく火縄銃による狙撃の可能性、大名内における組織人としての武士、合戦と飢餓など、従来の大河ドラマでは、表現してきれていない歴史の事実をフル活用していて、面白い。
最後の評論も本作の読み漏らしを防いでくれる、網羅された内容で秀逸。
時代小説は、当面、和田竜だけでいいと確信した作品。
Posted by ブクログ
味方役も敵役もキャラクターがしっかりしていて
人物がうまく絡み合っている。
ストーリー展開もいい。
ただ、タイトルになっている小太郎は
準主役級の扱いでしかなく、
どう考えても主役は半右衛門だし、
小太郎の存在がチートすぎて
やや浅さを感じるところもあったのが残念。
Posted by ブクログ
★3の下
和田竜さんは、その時代時代の人物の心情や生きざまを書き表すのがうまいなーと思ってる。
戦国の世に生きる男たちの心意気がカッコイイ!
しかも読みやすい。
でも、なにか物足りない。
ストーリーかな〜?
ちょっと淡泊でキレイ過ぎるかな~?
ドロドロがいいです。
注文がうるさいですか。スンマセンm(__)m
一五五六年。
西国の戸沢家と児玉家の争い。
そこに巻き込まれる左利きの神業鉄砲打ちの少年、雑賀小太郎の運命は。
しかしこれ、主人公は林半右衛門ですね。
十分に魅力的な人物でしたが、タイトル詐欺ですね。
まあ、売るためにはしゃーないか。
Posted by ブクログ
兄の推薦で手に取る。
戦国時代のスナイパーの少年。時代設定も登場人物たちも面白くて興味深いが、戦ものらしい『死』や『血』の雰囲気が濃く、読後感はあまりスッキリしない。
文章もスラスラ読み進められず、ト書きで何度も引っかかって読み返したので、私はこの作者とは相性よくないかも。
しかしストーリーや人物の魅力は良かった。この作品は映像向きだね。
Posted by ブクログ
和田さんの本は色んなところで繋がっていて読んでて面白い。雑賀小太郎はあまり出てこなくて他の武将の話がメイン。天才が故に周りに振り回され大切な人が悉く消えた小太郎の未来に幸せな未来が訪れるといいなと最後に感じた。
Posted by ブクログ
むか〜し、村上海賊を読んだ時にうわ〜なんだこりゃ、おっもしろ〜!!ってなったんだけど、
本作はなんというか、キャラクターにいまいち惚れ込めず、物語の要素もあれやこれやたくさん散らばっていて、うううううん、って感じだった。
連載漫画だったら面白いんだけど、映画版で縮められちゃってちょっと口惜しい、みたいな感覚。
Posted by ブクログ
前作の「のぼうの城」に比べるとイマイチ
しかしながら、作者が愛する戦国武者の男気には共感
いまどきの政治家にこんなサッパリ感はない
「名こそ惜しめ」日本国総理大臣!
Posted by ブクログ
左構えの鉄砲で絶人の才を発揮する十一才の少年・雑賀小太郎
優しすぎる性格ゆえ、その才をひた隠しにしようとする祖父
山奥でひっそり猟師として暮らしていたふたりが
近隣の戦いに巻き込まれ・・・
小太郎の一途さ
争う両家を代表する武功者ふたり
人間模様を描いた作品
ドラマ化したら面白そうかも。
でも個人的には「のぼうの城」のほうが好きかも
Posted by ブクログ
半右衛門と喜兵衛の男前な遣り取りや、小太郎が覚醒する様は「かっこいい」の一言。フィクションだが、他の歴史小説ではあまり描かれない部分も織り交ぜながら真実味を与えている手法は見事。「人並みになるとは、人並みの喜びだけではない。悲しみも苦しみもすべて引き受けるということだ。」
Posted by ブクログ
2018.11.20
1556年戦国時代、戸沢家と児玉家の戦い。
両家を支えるそれぞれのエース戸沢家 林半衛門、児玉家 花房喜兵衛は終わりなき戦いを続けていた。
そんななか、左構えの鉄砲で絶人の才を発揮する11才の少年・雑賀小太郎の存在が「最終兵器」として急浮上する。
小太郎は、狙撃集団として名を馳せていた雑賀衆のなかでも群を抜くスナイパーであったが、イノセントな優しい心根の持ち主であり、幼少の頃より両親を失い、祖父・要蔵と山中でひっそりとした暮らしを営んでいた。
半衛門、喜兵衛はともに豪快で明るく、男勝りな武将。
半衛門は戸沢家を救うため、小太郎の腕を借りるべく小太郎を動かす理由をつるく。
小太郎の唯一の家族である祖父を殺害、この犯人は児玉家であると小太郎の復讐心を利用する。
半衛門は小さなときより何をしても褒められてきたが、「卑怯なことだけはするな」と教育されてきた。
これが彼の血と肉となり、この思考によって豪快で裏表のない気持ちの良い人柄を形成していた。
筆者はこの時代の武将はみなこのような一面を持ち、勝てば喜び、負けるもしくは心動かされることがあれば惜しげも泣く人々だったという。
感情を隠さぬ、多少動物的な人間であったのだろうか。
その半衛門が嘘をついた。これにより半衛門は塞ぎがちになり以前の明解さを失う。
最後は半衛門は戸沢家が小太郎にぬれぎぬをきせ死刑を命じたことに謀反を起こし
小太郎には真実を伝え、小太郎の左腕によって戦死する。
おかしいことはおかしい、卑怯なことはだめだ、
当たりまえのことが大人になると多くは自己保身のために難しくなる。
ただそこで勇気を出して声をだすことで人はついてくることもある。
もちろん自分だけ犬死するケースもあるだろう。
Posted by ブクログ
万夫不当の勇士と呼ばれる猛将・林半右衛門と、非凡すぎる銃の腕を持つ小太郎。
二人の出会いから別れまでが描かれている物語である。
狙撃集団としてその名をあげた雑賀衆の一員として生まれたが、類まれなる銃撃の才能を持っていたがゆえに祖父・要蔵は普通の暮らしをさせるために小太郎を連れて雑賀の里を捨てた。
もしも小太郎の腕が知られたら…必ずその腕を利用しようとする者が現れる。
要蔵は戦国の世を知り尽くしており、孫・小太郎を無事を願い、その腕前を封印する。
しかし小太郎が半右衛門と出会ったことで、 要蔵の願いはむなしく砕け散ってしまう。
戦国の時代、策を弄して敵を欺き勝ちを得る。
それはごく当たり前のことだったとは思う。
けれど、半右衛門には武士としての誇りがあった。
そして味方にするために、小太郎を欺きその人間性をも変えてしまうほどの衝撃を与えた。
自分のしでかしたことがどんな結果を生むか。
すべて承知のうえで半右衛門は戸沢家を勝たせるためにしたことだった。
でも、小太郎の変化を目の当たりにしたとき、半右衛門の自分のしたことの重大さに気づいてしまう。
その思いは次第に半右衛門を追いつめ、自分自身を見失わせていく。
結末は哀しい。
小太郎にも半右衛門にも他の選択肢はなかったのだろう。
敵と味方に分かれてはいたけれど、同じ武士の魂を持つ者同士。
半右衛門と喜兵衛の間には二人にしかわからない絶対的な信頼関係が築かれていた。
まるで友情のような、半右衛門の気持ちを本当に理解できたのが敵である喜兵衛だけだったというのも面白い。
武将としての誇りと矜持があればこそ…だろう。
それだけが救いのような気がした。