和田竜のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ『忍びの国』に次いで和田竜さんの作品を。短いのですぐ読める。
戦国時代の小豪族同士の領土争いを本著の主戦場に、当時の典型とされた武士像と、それを体言するかのような剛将・半右衛門の畢生の戦いが描かれる。
予想に反してこちらが主人公だったので、小太郎自身の、人を撃つことに対する苦悶や葛藤の描写は薄く、少し物足りない印象を受けた。逆説的に、要蔵を殺された激情ゆえの煩悶の小ささだと読み解けば、まあそう解釈できなくもないのかな。
とはいえこの作者特有の、史実と絶妙な距離感を保ったフィクションと、その中で戦場に舞い上がる黄塵の間を駆馳するかの如し力強い文章は、今回も大変面白かった。
追記:
加賀国 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『鬼手(きしゅ)』ーそれは、村上海賊秘中の秘。毛利家に献上した海軍指南書にも記載しなかったばかりでなく、一族すら三家の当主しか知らぬことであった。そしてついに30年ぶりに『鬼手』が出る。固く秘されてきた秘術が明らかになる時が来た! 沼間義清(よしはる)もいい男だな!
作中、所々に記述を裏付けるように史料が引用される。ドラマが盛り上がり佳境に入っている時でも史料はお構いなしに挿入されるのだ。後書きの日本史研究者の人も言っていたけど、和田竜という作家はそういう史料の枠組みから人物を起し、ドラマを作っていく作家なのだろう。史料という制約があるからこそ人物が立ち上がってくる。現代に生きる我々には意味