ドストエフスキーのレビュー一覧

  • 悪霊(下)

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    初見では驚くくらいに内容が頭に入ってこない。登場人物の名前がわかりにくい、人間関係が複雑、歴史背景がよくわからないなど、なかなかの難易度。でもなぜか読み進めたくなる怪しさがある。

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    2024年12月03日
  • 罪と罰 2

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    解説を読むことで、なぜここまで狂気と混乱の最中にいる人間の心理描写ができるのか腹落ちできました。ドストエフスキー自身が当時のロシアの社会背景も相まって、人生の中で借金や夫婦関係などにおける窮地に追い込まれていなかったら、ラスコーリニコフの目に映る景色をここまで鮮やかかつ仔細に描き切ることはできなかったのだろうと思います。

    なまじ賢い若き青年の選民思想と罪悪感から逃れきれず溢れ出る傲慢で神経質な言動のなんという生々しさ…!彼を取り巻く母や妹や友、ソーニャの抱く得体の知れない恐怖心とポルフィーリーとの探り合いの緊迫感が、ますます昂るラスコーリニコフの混乱を際立たせ、物語の進行を盛り上げます。

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    2024年11月27日
  • カラマーゾフの兄弟〈5〉エピローグ別巻

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    カラマーゾフの兄弟エピローグとドストエフスキーの生涯と解題と。
    訳者のドストエフスキーに対する造詣の深さに驚かされる。これぞプロのお仕事。自伝的要素を含む三層構造。
    未完の小説

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    2024年11月26日
  • 白夜

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    ドストエフスキーとして、これがわたしが初めて読んだ本になります。夢想家が、自分のこれまでの人生を語る前半の長い告白のところは、なかなか頭に入ってこなくて、読み進めるのが大変でしたが、それ以外のところはなんとか読み進められました。すんなり読み進めにくい理由は、翻訳の問題なのか、ドストエフスキーの物語の特徴であるのかは、別の訳書であったり、別の作品を読んでみないわからない。

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    2024年11月24日
  • 地下室の手記

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    むき出しの自己愛。
    むき出しのエゴ。
    確かにこの男は嫌な奴で、そばにいてもらいたくない。
    しかし、この男は、確かに私たちの中にいる。
    この勝手さ。
    この醜さ。
    私たちは、この男を調教してコントロールして、社会生活を送っている。
    そんな気がした。

    地下室は、私たちが自分自身の中に作った檻なのだろう。
    そして、私たちには、ときおり、どこか奥底からこの男の叫び声が聞こえてくる瞬間がある。
    人によっては、この男をむき出しにして生きている部分がある。
    綺麗な顔で、体裁を取り繕って生きているけれど、お前たちはこの男とどれほど違うというのだ?
    と、見せつけられているような気もした。

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    2024年11月19日
  • 罪と罰 下

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    永遠と思われる様な時をラスコーリニコフ
    の影、思考を追い続け全三巻を通して
    最後の最後にラスコーリニコフが
    愛を知り、愛に救われ生きる事への
    渇望や希望をソーニャ=此処では信仰
    を取り戻して行くソーニャはその象徴である。
    宗教の事はよく分から無いが、人と人の
    交わりの中で救われ愛し、愛される事
    は人間の尊厳にも繋がっている様に思う。

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    2024年11月19日
  • 地下室の手記

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    ドストエフスキーのエッセンスが詰まっている中編という印象を持った。周りとの距離をうまく取れない四十路の役人。心と行動が一致しないことがままあり、一人の時に自己を内省しつつ混乱していき行動もちぐはぐなものになっている印象。一章目の「地下室」の文には慣れるまで時間がかかったが二章目の「ぼた雪に寄せて」からはぐっとひきこまれた印象。

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    2024年11月17日
  • 罪と罰 中

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    上巻と同様ラスコーリニコフは
    病的に神経が昂ぶり、自から
    自分の首を絞める様な行動ばかり
    するので此方はハラハラさせられる。
    ソーニャとの関係もその後の波乱
    の序章なのか、そうでは無いのか
    先が読めない。

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    2024年11月08日
  • 罪と罰 下

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    やっと読み終わった〜
    現代文学に慣れた自分にはかなり読みづらい。
    演劇の脚本かと思うような言い回しは良いとしても、ラスコーリニコフが選民思想を持っていることが上巻の後半に出てくるなんて分かりにくすぎる。コレが分かってないと単なる金目当ての殺人犯としか理解できない気がするが…
    ロシアでも葬式の後に精進落としをやるんだぁ、などが知れたのは面白かった。
    しかし、本書を高校生の時に読んで大きな影響を受けた、という方々とは何が違うのだろう?などとどうでも良いことで人と比べてしまったり…

    殺人者の心理、殺したのは悪魔で僕じゃない,僕は自分を殺したんだ、永久に自分を殺してしまったんだ

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    2024年10月17日
  • 罪と罰(下)

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    ネタバレ

    青空文庫で読んだので下のみ登録。
    元々海外文学はカタカナの名前が覚えられず苦手だったんだけど、ロシア文学は輪をかけて覚えられない!あだ名もあるので呼称がコロコロ変わるし。長いけど、結構駆け足で読んでしまったので何度か読み直すべきだなあと思った。話の流れをさらったから次はもう少しかみ砕いて読めそう。まあ長いからなかなか手が出しづらいけど……。以下、感想。
    ・皆貧しく悲惨な暮らしだけど、みんな発狂していくので、貧しさに伴う不安っていうのは人間を狂わせるものなのかなと思った。自分に置き換えて考えても、お金がない時の焦燥感といったら尋常じゃない。官吏の奥さんとか気の毒過ぎた。
    ・罪を犯した後のラスコー

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    2024年10月16日
  • 罪と罰(下)

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    ネタバレ

     貧しいエリート学生ラスコーリニコフが、殺人を犯した罪と如何に向き合うかを描いた作品。
     彼は、大いなる善行のためには、その過程において一つの悪行も厭わないことが必要であると考える。また、真の英雄であれば、悪行に対して、罪の意識を負わないはずであるとの思想を持つ。
     水面下で激動する帝政ロシア末期において、社会主義的思想ばかりが先行し、人間として大切なものが見失われていることを指摘した作品と理解した。

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    2024年11月23日
  • 罪と罰 上

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    最初のページから主人公のラスコーリニコフ
    の背負う鬱蒼とした混沌が本の中から
    滲み出てくる様である。
    狭く重苦しい屋根裏部屋とソファにうずくまる
    ラスコーリニコフを目の前で自分が
    見ている様で息苦しさを感じるリアルがある。
    ラスコーリニコフの気分の上下の先には
    何が潜んでいるのか此方も彼の背後に
    こっそりと潜み付いていくしか無い。
    そして老婆を殺戮する場面に遭遇し
    そこだけはハッキリと彼の姿が見えるのだ。
    そこからまた霧の様に彼の思考は途切れ
    次に何が彼の心の衝動が起きるのか
    背後で見守って行きたい。

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    2024年09月22日
  • カラマーゾフの兄弟〈1〉

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    いずれは読みたいと思いつつ、挫折し続けてようやく最初の巻を読み終えた。このシリーズ、一巻を読むのに半年かかり、残りは一気呵成に読んでしまう、なんて話を聞いたことがあるけど、そうなるんだろうか。啖呵切ったり、独特なセリフ回しもあったりするんだけど、そういうの、読み上げ読書で読むと入りやすくて、いいなと思うところもあった。ドストエフスキー自身、この本を口述筆記で書き上げたという話も聞くから、そういう相性もあるのかもしれない。

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    2024年08月31日
  • 白痴4

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    お前が白痴じゃ!ドストエフスキー!(# ゚Д゚)

    はい、言ってやりましたよ
    世界的大文豪にきっぱりと言ってやりましたよ
    だいぶすれすれですけどね
    良い子は人様に向かって白痴とか言っちゃダメですからね
    とにかく言ってやりました

    まぁ、言い返してくることもないでしょうからね
    遠の昔にお亡くなりになってますから

    うんまぁ、そもそも「どうとでもとれる」ってところを目指してもいるんでしょうけどね
    どうとでもとれ具合が半端ないのよ、ドスちゃん
    もうちょっとヒント頂戴よっていうね

    結末もすごいし
    この結末にする意味がちーともわからんよ

    結局
    ナスターシャはムイシキンが好きー
    アグラーヤもムイシキン

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    2024年08月11日
  • 白痴3

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    いやもうムズ過ぎるわ!

    〜聖なる愚者ムイシキン公爵と友人ロゴージン、 美女ナスターシャ、 美少女アグラーヤ。はたして誰が誰を本当に愛しているのか? 謎に満ちた複雑な恋愛模様は形を変えはじめ、やがてアグラーヤからの1通の手紙が公爵の心を揺り動か
    す。 「イッポリートの告白」 を含む物語の中核部分、登場。〜(裏表紙より)

    Σ(゚Д゚)

    いや、いつの間にアグラーヤ加わっとんねん!っていうね

    はい、もう議論やら告白やら宗教談義やらリベラリストがどうとか、カニバリズムがどうとか、延々と続きます
    しかも結局『黙示録』が分かってないと理解するのが困難っていうね

    出ました「聖書の壁」

    そして、今巻

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    2024年08月09日
  • カラマーゾフの兄弟〈2〉

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    学生の頃チャレンジして難解さから挫折した本。時代背景に関する知識不足(これは今もない)や興味の対象が狭いために最後まで読み終えられなかった。今回読んでいても当時最後まで辿り着かなかったとしても仕方ない部分があると過去の自分を慰めながらやっとこさ2巻まで読み終えた。カラマーゾフ一族のストーリーにのせた神に対するプロとコントラ(肯定と否定)が現代にも通ずる宗教哲学的な要素を含む命題で興味深い。

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    2024年07月27日
  • カラマーゾフの兄弟(上)

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    上〜下 読み切りました。

    自分の力不足ゆえ頭に入って来ず。
    無念。

    もはや読み始めてしまったから今更引き返すわけにはいかんという意地で読み切りました。

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    2024年07月13日
  • 罪と罰(下)

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    急激な価値転換の時代に強烈な人間回復への願望を訴えた小説。
    解説を読んでも、主人公が最後に改心した理由が理解しにくい。

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    2024年06月29日
  • 虐げられた人びと

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    時代と社会が全く違う私の拙い感想は何者にもならないが、この小説の特徴は魅力的な登場人物とストーリーの複線化だと思う。

    登場人物は輪郭の濃淡をかき分けているように思うが、特に主人公が輪郭のはっきりしていない。
    一人称視点なのか、三人称視点なのかがよくわからない。
    主人公は全編を通して出てくるのに、時々消える(笑)
    演劇でも役者が幕間の時に「さてその時!」と講談師よろしく口上を打ったかと思うと劇中にもどるのに似ている。

    歴史は繰り返すというが、そっくりそのまま時代と人を変えて双子のようなストーリーが埋め込まれていて、一方と一方が絡まり合ってハラハラさせる。

    MVPはマスロボーエフです!

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    2024年06月13日
  • 罪と罰 上

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    罪を犯したあとの心理描写はリアル。ただ、キリスト教の強い背景で描かれているため、日本とかなり価値観は違いそう。

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    2024年06月05日