ドストエフスキーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
思想と信仰の物語。
信仰と愛によって、救われたような結末を迎えます。
ドストエフスキーは信仰心が強い作家なのだろうなと感じました。
主人公のラスコーリニコフは誇大妄想を抱いているのに、罪を犯した後はあまりにも挙動不審でした。その挙動不審ぶりは、まるで喜劇のようでした。
差別的で気持ち悪い性癖を持ったスヴィドリガイロフは、自ら命を絶つという形で報いを受け、一方でラスコーリニコフは正直さと過去の善行によって罪が軽くなりました。人間の葛藤をしっかり描きながらも、最後は読者が安心できる方向へ着地させる。そのバランスこそが、人気文学たる所以なのかもしれません。
『罪と罰』は文学として面白いので評価 -
Posted by ブクログ
エピローグは60ページくらいで、あとはドストエフスキーの生涯、解題、そして訳者後書き。
やはり、2つめの小説ありきになってるから、エピローグ自体は物足りない。
続編があると、これが見事な伏線になってるんだろうな、きっと。
エピローグは分冊になっているせいで妙に期待してしまったけど、4部の後に続いていたほうが良かったように思えた。でもドストエフスキーにとっては第5部的な位置付けだからこれが作者の意図どおりの構成。
解題は長いけど読む価値あった。
大審問官やゾシマの説教、イワンとスメルジャコフのやりとりの意義。ミーチャが主人公の割に存在感が薄い理由。スメルジャコフの発言の真意など、曖昧だった -
Posted by ブクログ
年始から始めた長い長いカラマーゾフマラソンをようやくゴールしました。頑張って読み切ったことで、読書経験値がはぐんっと上がったと思います(正直、途中から、早く他の本を読みたいなと思いながら我慢して読んでいた節があります。)。
長男が父親に対して殺人未遂を起こす本作品。男児2人の父親である私にとって、少々ショッキングな内容でした。
最終巻で、印象に残ったのは長男が述べた次の言葉。
『果たして親父はおれのためにおれを作ったのだろうか。あの瞬間、おそらくは酒で情欲を燃え立たせたかもしれぬあの瞬間には親父はおれを知らなかったし、俺の性別も知りはしなかった。そして親父から譲られたものといえば飲酒癖だ -
Posted by ブクログ
あらすじのみ読んだ状態で読み始めたら思ってたんと結構違った。
上巻は登場人物の名前を覚えることが大変だった。
主人公は「我非凡人だし、ババアはくそなので死んで然るべきだし」みたいなスタンスを基本的に取りつつ、殺人をしてからというもの悪夢にうなされたり、記憶が曖昧になったり、病気になったりと、自分の信念や意思とは裏腹に、意識の外でしっかり苦しんでいることが伺えるのが印象的だった。
母、妹、友人からの信頼に触れてそうなっていったのかも。
自分の信念とは裏腹に思いもよらぬ愛を受けて、非凡人となりきれなかった自分に苦しむことが罰なのかなぁと思った。
貧困により人を殺したり、立場が苦しくなったり、頭 -
Posted by ブクログ
ネタバレ高利貸しの老婆を殺害する前、殺害時、殺害後の心境の変化が面白い。
殺害時は焦って冷静な判断ができず、紙一重の所で逃げることができた。ただ、その後は心身ともに疲労困憊している中で証拠隠滅をしていくが、それも理性的な判断が出来ないまま進んでいくのが、罪を犯した後の心境として納得できる。
上では、自分が犯した罪を暴露して楽になりたい気持ちから、自分の罪を正当化しようとする気持ちへ移行していっている感じがする。
後者については、社会主義(人類は皆平等であるべき)の思想を持ち出して老婆の殺害を正当化しようとしていて、当時のロシアの時代を感じた。