ドストエフスキーのレビュー一覧

  • カラマーゾフの兄弟〈2〉

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    イワンの物語詩「大審問官」とアリョーシャの「ゾシマ長老の談話と説教」が対を成し、神は存在するのかしないのか大きな命題を突きつけられたような壮大な第2巻。
    壮大な宗教の経典を読んでるような重苦しさもあったが、巻末の読者ガイドが親切で理解も深まった。

    「自分の苦しみは他人にはわからない」「人間誰しも全ての人に対して罪がある」など突き詰めて考えればそういうことだなと双方納得させられるものがあった。
    ゾシマ長老の少年時代の逸話がなんとも微笑ましい。さてここから物語はどう展開してゆくのか?

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    2023年09月07日
  • カラマーゾフの兄弟〈5〉エピローグ別巻

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    読書として長い旅だった。数十年前は分からなかったことが少しはうなづけるようになり、ドストエフスキーの生涯と解題を読んでさらに理解が進んだ。
    キリスト教と社会主義、農奴解放後の混乱という19世紀のロシア特有の空気と、著者が実生活で持つ背景が作品に及ぼす強い影響。ミーチャ、イワン、アリョーシャという3兄弟と父親、スメルジャコフやコーリャ、女性たちとの会話など、どんなに分かりやすい翻訳でも、おそらく原語が理解できないとその面白さは半分以下なのだろうと、訳者の解説を読みながら実感。それでも他作品を間に挟みつつ3か月で読み通せたのは、活力ある言葉での翻訳に徹した訳者のおかげだ。
    著者が予定していた第二小説が永遠に読めないのは残念だが、ここまで5冊でも十分に体力の要る読書だったし、読み方によっては十分に完結している物語でもあった。

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    2023年09月02日
  • 地下室の手記

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    俺は「平穏無事」を欲していたのだ。不慣れな「生きた生活」にすっかり押し潰されて、息をすることさえ、苦しくなってしまったのである。

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    2023年08月24日
  • 罪と罰 1

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    威勢のいい会話、特に気の良い(いい人すぎてつらい) ラズミーヒンの存在が思いのほかこの作品を明るくしていて、個人的には「カラマーゾフの兄弟」よりも大分好き。犯罪前、現場、事後の嫌な感じをずっしりと追体験できる点で、無茶なことに走りかねないような状況に陥った人にぜひ読んでほしい。

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    2023年08月20日
  • カラマーゾフの兄弟(下)

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    盛りだくさんだな。
    中盤以降になって、おや、これはミステリーでもあるな!と思い当たった。
    スメルジャコフはクリスティの「カーテン」を思い出す。

    もう少しドストエフスキーの作品を読んでみないとな。

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    2023年08月17日
  • 貧しき人々

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    3.8
    斬新な方法で書かれてて1800年代にもうこう言う手法を思いついてたんだと思うと、本が今でも読まれてるのが不思議 その当時はこうでもしないと売れないみたいな感じではなかったんだろうけど、それでもファンタジーやフィクションってやはり有限のもので型を変えていかないと飽きられてしまうのもneedles to sayだと思うからこの作品が令和の今刊行されたものなら頷けるけど1800年代にこれをやろうと思うのはドスエフはなるほど名のおける作家なのだなーと感嘆せざるを得ない!
    ストーリー自体がしっかりしたものだとは言い難いけど何も起きない貧乏人の文通のやりとりでよく飽きさせず読み進められる作品ができるなーと思う それにしてもロシアの名前むずすぎる いっそカタカナじゃなくてそのまま書いてくれた方がスッと読めるんじゃない

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    2023年08月16日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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    ゾシマ長老の記録はまたぜひゆっくり読み返すとしても、何だって自ら破滅に向かうのだ、ドストエフスキーの登場人物は!

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    2023年08月16日
  • 罪と罰 1

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    ネタバレ

    古典作品と呼ばれるものがどうして読み継がれているのか、この歳にしてようやくわかった気がした。
    ラスコーリニコフの苦悩、その時代に流行った思想を先鋭化しているという意味では、ロシアの帝政末期の人間しか持ち得ない苦悩なのかもしれない。けれど、普遍的な、簡単に言ってしまえば、自分という存在の価値を信じきれない人間の苦悩、がその根底にあると思った。キリスト教の思想を言語化できるほど理解をしていないので、ラスコーリニコフと宗教の関係性について深く考えられないことがとても悔しいが、ラスコーリニコフがソフィアに対して抱いていたある種の畏怖と乞いたい赦しは共感できる気がしており、罪を打ち明ける場面、自首をしにいく途中で跪く場面、エピローグでソフィアの膝に頭を預ける場面、泣けてしまった。
    ロシア史とキリスト教史を学んでからもう一度読んで深く潜りたい。

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    2023年08月03日
  • 白夜

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    心やさしき孤独な夢想家青年の、恋と失恋の短編。名もなき主人公は惨めに描かれてはいるが、長い人生誰しもこのような時期はある。つらい苦しい結末にも良心を失わない主人公にほのかな安堵感を覚える愛すべき小品。

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    2023年06月24日
  • カラマーゾフの兄弟〈2〉

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    ヒットワード連発の巻でした!
    「いかがなもんです、いかがなもんです!」
    “さくらんぼのジャム”
    「一粒の・・・」
    後はゾシマさんの話が染み入ります。

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    2023年06月09日
  • カラマーゾフの兄弟〈4〉

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    ここまで読んできた内容が全て回収されて行く爽快さと、二転三転する展開のジレンマで、読む楽しさを味わえる4冊目だった。
    余りにも細かく、記憶の片隅にあった、今までの事柄も引っ張り出され、証言され、論告される。読み返したくなった。

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    2023年06月05日
  • 罪と罰 3

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    ネタバレ

    太宰治もそうですが、世間が言うほど別にさほど暗くはない。
    大学の授業で「ドストエフスキーなんて読んでいる学生はこの中にいないと思いますが...」とか教授が言っているのを聞きながら読んでいました。
    翻訳本に不慣れなときに読んだため、当時大分骨を折って休み休み読みましたが、ラスコーリニコフの心理描写は面白いです。彼の一見非常に矛盾した行動の数々を見ると、善人も悪人も大した区別はなくひとりの人間の中にどちらも同居しているのが普通なのだろうなと感じます。

    結末が若干納得できておらず....直前まで神も信じず罪に対する反省もなかったラスコーリニコフが、ソーニャを愛し、神を愛したという結末になるのがどうも腑に落ちていません。後半息切れして読んだ私の勘違いなのか........機会があればもうすこし調べるなり読み返すなりして考え直したいです。

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    2023年06月03日
  • 賭博者

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    デ・グリューとミスター・アストリーを同一人物だとずっと勘違いして読んでいた。最後の最下位ののシーンでなんかおかしくね?ってなって気づいたけど、ロシア文学はややこしい。

    自分はパチンコ位しか賭博をやった事がないからあまり詳しくないけど、負けた時のあのゾクゾク感は分かる。その瞬間、金を取り戻す事しか頭に残らないんだよね。お祖母さんがとんでもない金額負けるシーンはなんか共感出来た。最後まで嫌な人にならず、自分の事を馬鹿な老人って反省してるのがいいね

    ポリーナが自分勝手で、あんまり好きになれなかったなあ。主人公を弄んで、最後はフランス人とぬくぬく生活。まあ主人公も悪いけど。

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    2023年05月15日
  • 死の家の記録

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    「死の家の記録」名前がかっこよすぎて、本屋さんで目に付いた瞬間、(あっ、これは買いだな、、、)ってなりました。
    ロシア文学かつ、ドストエフスキーのシベリア行き時代の本。とんでもなく暗い話を想像していたけど、実際は施設や環境が暗いなだけで、中の人間たちは元気。なんなら少し楽しそうに見えるほどだった。3日位だけなら行ってみたい。

    最初の方は目新しかったけど、ストーリー性がなく、中盤からは正直飽きて、読み進めると眠くなった。

    囚人は、自分を対等に扱ってくれる上官達に行為を持つっていうのが親近感を覚えた。上から目線で優しくされても、ただのマウンティングオナニーにしか思えないんだよね。

    あとペット話が好き。犬が頑張って生きて囚人たちと仲良くしようとしてるのに、蹴られたり最終的には皮を剥ぎ取られたりしてるのが面白い。最終的に可愛がってた犬が殺されたのに、ペトローヴィチがそこまで悲しんで無いのも、当時の監獄の雰囲気が伝わってくる。

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    2023年05月12日
  • 罪と罰 2

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    最後の方のラスコーリニコフと予審判事との腹の探り合いがなんとも面白かった。おかした罪から仮に事実上逃れられたとしても、心理的にはどこにも逃げ場がないというポルフィーリの一言に戦々恐々とするラスコーリニコフの青ざめた感じが目に浮かぶ。一旦は罪から逃れられたように見えても、さらに嘘に嘘を重ねることで、この後どんどん追い詰められる様が想像される。

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    2023年04月30日
  • 罪と罰 下

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    高校生の時に読むことに挫折してはや何十年。
    読み終えたことに満足してしまい、なんて書いていいのやら。
    過去に、いや今もこの本についていろいろ書いている人たちがいるので、高尚な感想はその方たちにお任せします。
    読み終えた時に真っ先に思ったのは、宗教をベースにした恋愛小説?って思った。

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    2023年04月29日
  • 罪と罰 2

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    前半は個人的に心理描写系の場面が多くてちょっとつまらなかったけど、後半からはストーリーが大きく動いて面白かった。特に最後の方のポルフィーリによるラスコリーニコフの尋問はハラハラして面白かった。

    ルージンさん、確かに嫌な奴だしウザい場面もあるけど、そこまで結婚反対するもんなのかな?一応は金持ちだし仕事出来るし。ラスコリーニコフが突っかからなければ形式上はそこそこ良い関係は続けられそうだけど、、、
    それだけラスコリーニコフの妹に対する愛情が強かったの?それなら母は自分の娘をそこまで大切に思ってなかったって事にならない?それとも母は人の本性が分からないお人好しかバカって事?

    罪と罰というタイトルは何を表しているのだろうか。ラスコリーニコフの犯した罪と、それに対しての罰のあり方を考えるという事?それならラスコリーニコフは最終的に捕まらず、罰として自殺するとか?

    とりあえず続きが気になる。早く3巻を読みたい。

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    2023年04月17日
  • 罪と罰 1

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    罪と罰と聞くと今まで何やら堅苦しい感じがして敬遠していたが、思っていたよりは簡単に読め、ハラハラしながら読む事が出来た。

    ただリザヴェーダを殺すところがピークで、その後は若干眠くなった。細かい心理描写とか古典作品が好きな人は面白いんだろうけど、、、
    ブリヘーリヤならレベシャートニコフやら人の名前が覚えにくいけど、登場人物とその概要が書いてあるしおりがあって助かった。

    1巻ではラスコーリニコフが病気から復活する所で終わった。最終的には捕まるのか逃げ切るのか。それとも自殺エンドなのか、、、
    2巻を早く読みたい

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    2023年04月07日
  • 罪と罰 1

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    罪と罰に苦手意識を持っていたけどこの訳は良くわかるし、ペテルブルグの陰鬱な雰囲気をなんとなくコミカルに描いているのでクスッと笑ってしまうところもある。ドストエフスキーで笑える自分、
    成長したな、と思う反面やはり訳が素晴らしいのだなとも思う。

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    2023年04月05日
  • カラマーゾフの兄弟〈4〉

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    ロシアがウクライナ侵攻しているタイミングです。特に最後の章が面白かった。当時の宗教や社会制度に対する著者自身の葛藤を代弁している作品とも言われますが、現在のロシア政権やその問題と重なって見えてくるところがありました。

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    2023年04月02日