ドストエフスキーのレビュー一覧

  • 罪と罰 3

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    1人の青年の破滅と再生を描く作品 「優れた人間が世のために行う殺人は正当化されうるか」というテーマを取り扱っている。 ドストエフスキーの作品全般に言えることであるが、とにかく登場人物のバラエティの豊かさに驚かされる。 どんな作品でも、登場人物は大なり小なり作者の影響を受けるため、なんとなく共通した雰囲気を持つキャラクターで構成されることが多いが、これほどまでに登場人物の個性が独立しているのは、ドストエフスキーが天才と言われる理由の一つだと思う。

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    2021年10月08日
  • 悪霊(上)

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    文豪による大作。
    一人称になっているが他作品と違って三人称になったりもする形式。
    ワルワーラ夫人の庇護下にあるステパン氏が主役かと思えばそうでは無くステパン氏の教え子ニコライ・スタブローギンが主役。この男、美青年であり教養もあり腕っ節も強くいわゆるイケメンであるがドス黒い過去を持ち合わせており尚且つ登場時には無気力状態という正体不明なカリスマ性があります。今まで読んだドストエフスキー作品の中でかなり個性的なキャラだと思われる。

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    2021年10月06日
  • 悪霊 1

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    他のドストエフスキー作品と同じように、初めは名前を覚えるのが大変だった
    序盤はそうでもないが、途中から段々と変な雰囲気になってきた
    登場人物の一人一人に細かい設定があってすごいなあ

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    2021年09月29日
  • 地下室の手記

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    最初から最後までインターネットにいるキッッッッッッッッッッショい自我の話が繰り広げられていて、ここまで普遍的な実存の苦しみを、「エッセイ」じゃなくて「小説」として書けるドストエフスキー天才か?となった。今まで読んだドストエフスキー作品の中で一番楽しめたかもしれない。
    自分以外の全ての人間が鈍感で野蛮に見えて、まともな人間はこの世で自分だけなんだと思ってんだけど、そういう風にしか他人を見られない自分のことが惨めでたまらなくて、さらにここまでの思考の道筋を他人の視線に目配せしながら曝け出してしまうの完全にTwitterにいる人(私含む)じゃん…「かくして意識は、二枚の合わせ鏡に映る無限の虚像の列の

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    2021年09月28日
  • 悪霊(上)

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    ドフトエスキーの話は展開が気になるものばかりだ。
    侮辱を侮辱で返されず善で返されると人は良心の呵責に苛まれてしまうものなのか。ニコライは本当は良い心を持った人間だったんだろうなあ。

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    2021年09月08日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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    ネタバレ

    20代の時に読むが、文字やストーリーが重厚。
    想像力を必要とする。

    30代以降で再読を試みるも難しい。
    こういう本はホント若いうちだけだなと思った。

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    2021年08月30日
  • カラマーゾフの兄弟〈2〉

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    かなりキリスト教の宗教色の強い一巻だと思う。神の存在、聖職者フリーメーソン(秘密結社)、ヨハネの福音書、修道僧ゾシマ長老、黙示録。イワンとドミートリーとのやり取りが少なくアリョーシャの行動、心理が多く描かれていて兄弟の不仲が伝わってくる。兄弟同士、女性とどう絡んでいくのだろうか?

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    2021年08月13日
  • 賭博者

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    明らかにエンターテイメントの小説ではないことは確かでした。主人公であるアレクセイを通してドストエフスキーの思考および嗜好を伝えようとしているのは理解できました。
    全てを理解することは難しかったが、訳者あとがきの定められた運命=ルーレットとする解釈など視点が穿っており、大変刺激的だった。

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    2021年07月24日
  • カラマーゾフの兄弟〈2〉

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    メインストーリーに組み込まれる形で周辺の登場人物のサブストーリーが挿入される。サブストーリーだけでも強烈。

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    2021年07月13日
  • カラマーゾフの兄弟〈4〉

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    二巻同様、次男イワンに翻弄されます。

    主となるのは長男ミーチャの振る舞いに対する真偽。
    これまでの登場人物が一堂に会し意見をぶつけるさまは予想できるところもあり、そうなの!?と読む手が止まる時もしばしば。

    裁判シーンは形式上過去が整理されるのでスポーツのようにわかりやすくなります。

    とはいえ、それでも頭を悩ませるのがこの本の特徴です。
    カテリーナはなぜその振る舞いを?
    スメルジャコフって、脇役だと思っていたのに!
    イッポリート、後からの登場にしてはよくしゃべる、、、などなど。

    現場にいるミーチャの気分と重なっていると思うほど混乱します。

    極めつきはイワンです。
    初めての読書の中で、彼

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    2021年07月10日
  • カラマーゾフの兄弟(1)

    購入済み

    内容が濃い

    中田敦彦のyoutube大学でオススメしていたので、漫画で読んだを
    中田さんが言っていた通り、
    さまざまなジャンルが入っており、
    恋愛、サスペンス、歴史、法廷、、、
    でも一番要素が大きかったのは、
    宗教についてだと思った。

    キリストが出てきて、
    許す許される話になり、
    神が作ったこの世界に対する、
    怒りなども入ってくる。

    話の内容としては、
    人でなしの父親とその三兄弟を元に、
    三男が二人の兄弟を守る為に尽力する。

    最終的には、
    やはり人として真っ当に生きていかないとと、
    思わしてくれた。

    #ドキドキハラハラ #アツい #切ない

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    2021年06月09日
  • カラマーゾフの兄弟(1)

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    中田敦彦のyoutube大学でオススメしていたので、漫画で読んだを
    中田さんが言っていた通り、
    さまざまなジャンルが入っており、
    恋愛、サスペンス、歴史、法廷、、、
    でも一番要素が大きかったのは、
    宗教についてだと思った。

    キリストが出てきて、
    許す許される話になり、
    神が作ったこの世界に対する、
    怒りなども入ってくる。

    話の内容としては、
    人でなしの父親とその三兄弟を元に、
    三男が二人の兄弟を守る為に尽力する。

    最終的には、
    やはり人として真っ当に生きていかないとと、
    思わしてくれた。

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    2021年06月09日
  • カラマーゾフの兄弟(上)

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    大分前に購入して少しずつ半分まで読んで途中やめにして本棚にしまっていたもの。『上巻に4ヶ月、一気に3日で中下巻』という帯文を目にしたので、また最初から読んでみた。やはり途中が大変だったがそこを越えるととても面白く読めた。中下巻は土日で一気に読んでしまった。

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    2021年05月31日
  • 死の家の記録

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    ■死の家で生きる。99%の苦痛と1%の楽しみ。■

    19世紀ロシアの流刑地シベリアでの監獄生活の実態が生々しく描かれる。21世紀の平和な日本に住む僕らには想像もつかない世界が繰り広げられる。
    登場人物がやたらと多いが、本書を通して継続したストーリーや明確な起承転結のようなものがあるわけではなく、章ごとにある程度独立した小話がオムニバス的に進行するため、あまり問題にはならない。

    タイトルから廃人のような暗い無気力な人間ばかり登場するのかと勝手に想像していたが、そんなに悲壮ではない。囚人・看守含め、とにかく癖が強すぎる個性的なキャラが次々に登場する。まるで動物園だ。そんな奴らが一つ屋根の下(塀の

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    2021年05月28日
  • 悪霊 3

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    なんというか、圧倒されたまま終わってしまった。宮部みゆき作品を読んでいるような展開の圧力と速さと暗さ。雨で流量の増した川の流れに押し流されるような、抗っても耐えられない恐ろしさ。
    いつの間にか忍び寄って、気づいたときにはもう後戻りできない。

    いまでも、ごく一部ではあるが純化されて暴走する組織は存在しうる。そういうときにどうすればいいか。根本対処は自分ではどうしようもない気はするので、助けを求められるうちに求めないとと思う。

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    2021年04月29日
  • 虐げられた人びと

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    ドストエフスキーって
    根源的に人間は善であるという
    圧倒的な倫理観で
    小説書ける人だったんだな。

    何に虐げられた人々なのか…
    やはり、運命に。

    久しぶりに泣いた。
    とても深入りしながら物語を読んだ。

    なんだかな、すごく良かった。
    ハッピーエンドなんだろうな、一応。

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    2021年04月18日
  • カラマーゾフの兄弟〈4〉

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    複雑で発散したような展開のようで、最後はしっかりとまとめてきたって感じ。読み応えあり。解説者が「計算し尽くされた作品」というのが理解できたような気がします。

    「人間は悪いことを憎むとか、みんな言ってるけど、心のなかじゃ、みんな悪いことが好きなのよ」p203
    「ひょっとしたら見あげた心の持ち主だったかもしれないのに、酒と女遊びがたたって、スウェーデン人みたいに破滅してしもうた」p214

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    2021年04月10日
  • カラマーゾフの兄弟〈3〉

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    最初の宗教的、哲学的な部分は読みづらいが、長男ドミートリーの行動が中心となる後半はどんどん読み進められた。面白い。多くの登場人物それぞれに特徴があり、個人個人の描写と心理、お互いの反応が絶妙。

    「わたし、だれにもお金を貸さない主義なんです。お金を貸すことって、喧嘩をするのと同じことですからね。あなた、とくにあなたにはお貸ししません」p177
    「(百姓について)百姓たちに葉巻やワインやお金をふるまったりしないよう言い聞かせ、女たちがリキュールを飲んだりお菓子を食べたりしていると言って、いたく憤慨していた。「シラミだらけの連中ですよ。ドミートリーの旦那」と彼は言った。「あんなやつら、わたしなら、

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    2021年04月03日
  • 未成年(上)

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    なんだかよくわからないままに上巻を読み終わってしまった。ちょっと訳文が古いかんじ(仕方ないです)で語り手が”未成年”にはあまり思えない。言動とか考え方とかのこじらせたかんじはまさしく”未成年”なんだけども。何の話だかよくわからないままに読ませてしまうのはさすがドストエフスキーならでは、なのか!?

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    2021年03月25日
  • 白痴4

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    ネタバレ

    かなりモヤモヤ感のあるラストでしたが、まああれはあれで四人にとってベストな結末だったのでは無かろうかと^^;。あと、ムダに長すぎる会話文も、あれはあれで、善と悪に分かれがちな各登場人物それぞれの多様な一面であったり心情であったりが読み取れて面白かったかな~☆…全ての作家があの方式を採用されるとちょっと困るけど(笑)。


    <以下、ネタバレ有り>
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    以下、主要な登場人物4人に対する僕のざっくりとした感想。
    ●ムイシキン公爵
    =八方美人は嫌いです^^;。相手の事を思ってわざと冷たくするのが本当の愛じゃないのかな~。
    ●ロゴージン
    =あれを一途とか言ってたらスト

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    2021年03月16日