ドストエフスキーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
まずは約2週間かけて読破できた自分を褒めたい。非常に充足した気分。
振り返ると、第一部は非常に苦しかった。正直面白くなかった。全く知らない登場人物の詳細がないまま会話ベースに話が進んでいく。誰が、どんな気持ちで話しているか読み取るのが非常に困難だった。
第二部の大審問官は実は読み飛ばしてしまった。が、これから頑張って読み直そうと思う。
第三部からは打って変わって手が止まらなくなった。少しずつ各キャラの性格や、物語の向かう先がわかってきたのと、ドストエフスキーの文章(と、訳者の亀山さんの文章)に慣れてきたのもあり、一気に読みやすくなった。
第四部は終着点。正直最後は、えっ、これで終わり?と思って -
Posted by ブクログ
肥大化した自意識と逸脱者の自覚に苛まれる苦悩が徹底的に描かれている特異な名作。どこまでも内向的で否定的でありながら、超然と構えることもできず、外界の些細な出来事に惑わされ、人間関係において言動のすべてが裏目にでてしまう様は、読んでいてヒリヒリする。思考にほとんど飲み込まれながら現実の肉体や情念がそれに抵抗し、退屈や人恋しさ、屈辱に耐えられない。そんな齟齬の内に懊悩する様子は、積極的価値をどこにも見出だせない消極的な否定性の恐ろしさをあぶり出す。
主人公が縁のあった娼婦と感情をあらわにしあう劇的なクライマックスさえも、もつれきった否定的性格ゆえにカタルシスに昇華することのできない「どうしようもな -
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人間は子供の頃に持っていたものを取り戻すために生きているのではなかろうか。
自分を三人称化する
今の愛vs過去の愛
ドストエフスキーは愛と恋をどう分けているのだろうか。
愛は存在を対象とし、恋は性質を対象とする、という考えではなく、愛は恋の上位互換のような扱いだろうか?
「われわれは自分が不幸のときには、他人の不幸をより強く感じるものなのだ。」
「でもやっぱりあたしはなんだかあまりにもあの人を尊敬しすぎてるみたいで、これじゃまるで二人が対等な人間じゃないようね?」
「いったいどうしてあたしたちはみんなお互いに、兄弟同士みたいにしていられないんでしょう?どんなにいい人でも、いつもなん -
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亀山郁夫訳「カラマーゾフの兄弟」を長い間積ん読してきたが、遂に全5巻一気に読み終わった。
詳細を読み込むと到底一回読むだけでは理解できない膨大で難解な小説。とは言え、大まかなあらすじを追った読み方でも十分に楽しめる。完璧に読み込むととても骨が折れると思う。各巻の巻末に「読書ガイド」が付いていてあらすじをさらってくれるのと、最終巻5巻の、「ドストエフスキーの生涯」「解題」を読むと、より深く内容を理解できる。特に「解題」は良い。
各巻のしおりに主要登場人事物名が書かれているので便利である。登場人物の名前がよく置き換わるので、このしおりで確認しながら読むと読みやすい。
世界十大小説の一つとも世界最高 -
Posted by ブクログ
読書として長い旅だった。数十年前は分からなかったことが少しはうなづけるようになり、ドストエフスキーの生涯と解題を読んでさらに理解が進んだ。
キリスト教と社会主義、農奴解放後の混乱という19世紀のロシア特有の空気と、著者が実生活で持つ背景が作品に及ぼす強い影響。ミーチャ、イワン、アリョーシャという3兄弟と父親、スメルジャコフやコーリャ、女性たちとの会話など、どんなに分かりやすい翻訳でも、おそらく原語が理解できないとその面白さは半分以下なのだろうと、訳者の解説を読みながら実感。それでも他作品を間に挟みつつ3か月で読み通せたのは、活力ある言葉での翻訳に徹した訳者のおかげだ。
著者が予定していた第二小