ドストエフスキーのレビュー一覧

  • 地下室の手記

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    肥大化した自意識と逸脱者の自覚に苛まれる苦悩が徹底的に描かれている特異な名作。どこまでも内向的で否定的でありながら、超然と構えることもできず、外界の些細な出来事に惑わされ、人間関係において言動のすべてが裏目にでてしまう様は、読んでいてヒリヒリする。思考にほとんど飲み込まれながら現実の肉体や情念がそれに抵抗し、退屈や人恋しさ、屈辱に耐えられない。そんな齟齬の内に懊悩する様子は、積極的価値をどこにも見出だせない消極的な否定性の恐ろしさをあぶり出す。
    主人公が縁のあった娼婦と感情をあらわにしあう劇的なクライマックスさえも、もつれきった否定的性格ゆえにカタルシスに昇華することのできない「どうしようもな

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    2024年01月29日
  • 罪と罰

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    『罪と罰』を読まないを読んでから気になり、文庫版を読もうと思ったが、他の本に目移りしてしまい未だに読めずにいる。
    今回は、まんが版をサクッと読んでみた。
    傑作長編を手軽に読めるのでいい。
    かなり省略している感はあるご、これでも流れ的には申し分ないかと思った。

    ラスコーリニコフはかなりのイケメンでソーニャは色気もある美人。(まんがならではの良さかな)
    ラスコーリニコフの苦悩は、精神を病むほどのもので、これが罪に値する罰である。
    ソーニャの存在が大きいのが改めてわかる。
    ずっといてくれるという愛の凄さを知る。






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    2024年01月28日
  • 死の家の記録

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    ロシア+監獄+死の家というタイトルからして、陰気で鬱々した内容かと思ったら違った。舞台は刑務所なのに何故か上品で、ほのぼの日常物と言えるような小説。

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    2024年01月07日
  • カラマーゾフの兄弟(上)

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    新年一作目。いつか読みたいと思っていた本を手に取る。いろんな分野から賛否両論を得ている本作だが、今のところまだその面白さの真髄に辿り着いていない自分が恥ずかしい。のか、単に周りが騒ぎすぎなのか。とりあえずページ数が多くて目が疲れる。

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    2024年01月03日
  • 罪と罰 1

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    ドストエフスキーの歴史的名作。老女を殺害した青年の心理描写の変遷を描く。ロシア革命前夜のソドムのようなペテルブルクの様子や、そこで暮らす人々の品位水準や生活様式がよくわかる前半の描写が見事。外的要素や事実が発覚するたびに右へ左へ上へ下へ揺れ動く青年の心理はサスペンス要素が強く、いま読んでも全く飽きずにぐいぐい引き込まれる。

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    2023年12月03日
  • 貧しき人々

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    『カラマーゾフの兄弟』、『罪と罰』を読んでからの『貧しき人々』なので、スラスラ読めてしまいました。
    読み進めるうちに、人間関係や街並みなどが気になるのと、交換されていた『ベールキン物語』を読みたくなるなど、ドストさんの世界観に感動です。
    ただ、最後は切ないです。少し泣きそうになりました。

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    2023年11月09日
  • 白夜

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    人間は子供の頃に持っていたものを取り戻すために生きているのではなかろうか。

    自分を三人称化する

    今の愛vs過去の愛

    ドストエフスキーは愛と恋をどう分けているのだろうか。
    愛は存在を対象とし、恋は性質を対象とする、という考えではなく、愛は恋の上位互換のような扱いだろうか?

    「われわれは自分が不幸のときには、他人の不幸をより強く感じるものなのだ。」

    「でもやっぱりあたしはなんだかあまりにもあの人を尊敬しすぎてるみたいで、これじゃまるで二人が対等な人間じゃないようね?」

    「いったいどうしてあたしたちはみんなお互いに、兄弟同士みたいにしていられないんでしょう?どんなにいい人でも、いつもなん

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    2023年10月30日
  • カラマーゾフの兄弟〈1〉

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    新訳だからか思ったより読みやすかった。アリョーシャが今時の男の子っぽく、フョードルが昭和の飲んだくれ親父のように思えた。
    この先何が起こるのかワクワクする展開ですね

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    2023年10月08日
  • カラマーゾフの兄弟〈1〉

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    亀山郁夫訳「カラマーゾフの兄弟」を長い間積ん読してきたが、遂に全5巻一気に読み終わった。
    詳細を読み込むと到底一回読むだけでは理解できない膨大で難解な小説。とは言え、大まかなあらすじを追った読み方でも十分に楽しめる。完璧に読み込むととても骨が折れると思う。各巻の巻末に「読書ガイド」が付いていてあらすじをさらってくれるのと、最終巻5巻の、「ドストエフスキーの生涯」「解題」を読むと、より深く内容を理解できる。特に「解題」は良い。
    各巻のしおりに主要登場人事物名が書かれているので便利である。登場人物の名前がよく置き換わるので、このしおりで確認しながら読むと読みやすい。
    世界十大小説の一つとも世界最高

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    2023年10月08日
  • 地下室の手記

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    自分の中に主人公がいるし、主人公の中に自分がいる……、、。
    個人的には1週回って笑えた所もあった。
    同族的な所も勿論感じるが、新しい感覚というか、考え方、そういうものにも出会えたと思う。
    読んでよかった。

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    2023年10月03日
  • カラマーゾフの兄弟〈3〉

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    この3巻から物語が大きく動いた。一気に疾走感溢れ、ページをたぐる手が止まらない。
    野蛮人のようなイメージだったミーチャの屈辱と嫉妬。だけどどこか真面目で憎めない奴でもありますね。だから彼の話をじっと聞いていたい気持ちになる。

    グルーシェンカは今ひとつ何考えているか分からない。
    アリョーシャとイワンはこの後どう絡んでくるのだろう?
    あと一瞬、芥川龍之介の『蜘蛛の糸』の一節が出てきて驚いた

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    2023年09月23日
  • 罪と罰 3

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    5よりの★4つです!
    もー、あれやこれや事件が多く起きすぎます!
    ただ③巻は「あっ!」という間に読み終えてしまいました。。咀嚼できるだろうか。
    『罪と罰』通してのヒットワードは“しらみ”です。

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    2023年09月18日
  • カラマーゾフの兄弟〈2〉

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    イワンの物語詩「大審問官」とアリョーシャの「ゾシマ長老の談話と説教」が対を成し、神は存在するのかしないのか大きな命題を突きつけられたような壮大な第2巻。
    壮大な宗教の経典を読んでるような重苦しさもあったが、巻末の読者ガイドが親切で理解も深まった。

    「自分の苦しみは他人にはわからない」「人間誰しも全ての人に対して罪がある」など突き詰めて考えればそういうことだなと双方納得させられるものがあった。
    ゾシマ長老の少年時代の逸話がなんとも微笑ましい。さてここから物語はどう展開してゆくのか?

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    2023年09月07日
  • カラマーゾフの兄弟〈5〉エピローグ別巻

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    読書として長い旅だった。数十年前は分からなかったことが少しはうなづけるようになり、ドストエフスキーの生涯と解題を読んでさらに理解が進んだ。
    キリスト教と社会主義、農奴解放後の混乱という19世紀のロシア特有の空気と、著者が実生活で持つ背景が作品に及ぼす強い影響。ミーチャ、イワン、アリョーシャという3兄弟と父親、スメルジャコフやコーリャ、女性たちとの会話など、どんなに分かりやすい翻訳でも、おそらく原語が理解できないとその面白さは半分以下なのだろうと、訳者の解説を読みながら実感。それでも他作品を間に挟みつつ3か月で読み通せたのは、活力ある言葉での翻訳に徹した訳者のおかげだ。
    著者が予定していた第二小

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    2023年09月02日
  • 地下室の手記

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    俺は「平穏無事」を欲していたのだ。不慣れな「生きた生活」にすっかり押し潰されて、息をすることさえ、苦しくなってしまったのである。

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    2023年08月24日
  • 地下室の手記

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    虚栄と自己正当化を極めたことで生まれる他者への敵意(そこはかとない同族嫌悪も感じる)、なのに湧き出る人恋しさ。極端ではあるけど、たぶん多数の人が通ったり留まったりしている心理状態だと思うんだよなあ。自分を顧みるきっかけにもなったし。書き手自身が鬱屈した自分を客観視して分析している描写もあるのが面白い。

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    2023年08月21日
  • 罪と罰 1

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    威勢のいい会話、特に気の良い(いい人すぎてつらい) ラズミーヒンの存在が思いのほかこの作品を明るくしていて、個人的には「カラマーゾフの兄弟」よりも大分好き。犯罪前、現場、事後の嫌な感じをずっしりと追体験できる点で、無茶なことに走りかねないような状況に陥った人にぜひ読んでほしい。

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    2023年08月20日
  • カラマーゾフの兄弟(下)

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    盛りだくさんだな。
    中盤以降になって、おや、これはミステリーでもあるな!と思い当たった。
    スメルジャコフはクリスティの「カーテン」を思い出す。

    もう少しドストエフスキーの作品を読んでみないとな。

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    2023年08月17日
  • 貧しき人々

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    3.8
    斬新な方法で書かれてて1800年代にもうこう言う手法を思いついてたんだと思うと、本が今でも読まれてるのが不思議 その当時はこうでもしないと売れないみたいな感じではなかったんだろうけど、それでもファンタジーやフィクションってやはり有限のもので型を変えていかないと飽きられてしまうのもneedles to sayだと思うからこの作品が令和の今刊行されたものなら頷けるけど1800年代にこれをやろうと思うのはドスエフはなるほど名のおける作家なのだなーと感嘆せざるを得ない!
    ストーリー自体がしっかりしたものだとは言い難いけど何も起きない貧乏人の文通のやりとりでよく飽きさせず読み進められる作品ができ

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    2023年08月16日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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    ゾシマ長老の記録はまたぜひゆっくり読み返すとしても、何だって自ら破滅に向かうのだ、ドストエフスキーの登場人物は!

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    2023年08月16日