ドストエフスキーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読書として長い旅だった。数十年前は分からなかったことが少しはうなづけるようになり、ドストエフスキーの生涯と解題を読んでさらに理解が進んだ。
キリスト教と社会主義、農奴解放後の混乱という19世紀のロシア特有の空気と、著者が実生活で持つ背景が作品に及ぼす強い影響。ミーチャ、イワン、アリョーシャという3兄弟と父親、スメルジャコフやコーリャ、女性たちとの会話など、どんなに分かりやすい翻訳でも、おそらく原語が理解できないとその面白さは半分以下なのだろうと、訳者の解説を読みながら実感。それでも他作品を間に挟みつつ3か月で読み通せたのは、活力ある言葉での翻訳に徹した訳者のおかげだ。
著者が予定していた第二小 -
Posted by ブクログ
3.8
斬新な方法で書かれてて1800年代にもうこう言う手法を思いついてたんだと思うと、本が今でも読まれてるのが不思議 その当時はこうでもしないと売れないみたいな感じではなかったんだろうけど、それでもファンタジーやフィクションってやはり有限のもので型を変えていかないと飽きられてしまうのもneedles to sayだと思うからこの作品が令和の今刊行されたものなら頷けるけど1800年代にこれをやろうと思うのはドスエフはなるほど名のおける作家なのだなーと感嘆せざるを得ない!
ストーリー自体がしっかりしたものだとは言い難いけど何も起きない貧乏人の文通のやりとりでよく飽きさせず読み進められる作品ができ -
Posted by ブクログ
ネタバレ古典作品と呼ばれるものがどうして読み継がれているのか、この歳にしてようやくわかった気がした。
ラスコーリニコフの苦悩、その時代に流行った思想を先鋭化しているという意味では、ロシアの帝政末期の人間しか持ち得ない苦悩なのかもしれない。けれど、普遍的な、簡単に言ってしまえば、自分という存在の価値を信じきれない人間の苦悩、がその根底にあると思った。キリスト教の思想を言語化できるほど理解をしていないので、ラスコーリニコフと宗教の関係性について深く考えられないことがとても悔しいが、ラスコーリニコフがソフィアに対して抱いていたある種の畏怖と乞いたい赦しは共感できる気がしており、罪を打ち明ける場面、自首をしに -
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ネタバレカラマーゾフ家の悲劇。上・中・下巻からなる長めの小説だが、これでも本当は二部構成の内の第一部にすぎないらしい。
この第一部では、カラマーゾフ兄弟が長男のミーチャとその父フョードルの間の、ある女性を巡る争いに焦点が当てられている。
ミーチャは、この争いの最中に起きたフョードル殺害事件の被告人となってしまい、彼の無罪を主張する兄弟と1人の女性の努力虚しく、最終的には有罪となってしまう。
しかし、これではあまりにも雑すぎる。
この小説の醍醐味は、宗教や人生の価値観に対する哲学的な問いを読者にもたらしながら、事件をめぐるミステリー性や、兄弟が三男アリョーシャの純真さが世俗の人々を癒していく過程を -
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243ページ、第三編までは「何でこの人達は下らないことでこんなに熱くなって、こんなに醜悪なんだ?」しか頭に浮かばず、面白さを感じないまま苦行のように読んでいた。そのまま止めたって良かったけれど、その「何で」の先が知りたい気持ちになる、させる絶妙な会話運びと、冷ややかにも思えるほどの作者、ドストエフスキーの傍観者的語り口の妙な心地良さがあってちびちびと読み進めた。
第三編「女好きな男ども」から、個人的には一気に物語が転がっていく感覚に突入し、以降するすると読み終えた。
特にスメルジャコフの登場が良かったなー。あの語り口、、「神」という存在、存在自体の曖昧さ、この時代この国ロシアにおいてのその存 -
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分からない所をネットの解説を見たがら読んでたから、読み終わるのに15時間かかった。光文社古典新訳文庫版にしとけば良かったと後悔。
色んな人が絶賛してる大審問官編は、自分の知識不足ではあるんだろうけど、拍子抜けだった。自由を与えられた人間が逆に困っちゃう的な話は結構ありがち。
キリスト教を深く知ってればもっと感動するのかな。
まあキリストよりも悪魔の思想を論理的に支持するってのは厨二っぽくてワクワクした。
中編後編から面白くなるらしいから、期待です。
フョードル、イライラするし頭おかしいけど、なんか憎めない。この後殺されるらしいから残念(´・ω・`) -
Posted by ブクログ
ネタバレ太宰治もそうですが、世間が言うほど別にさほど暗くはない。
大学の授業で「ドストエフスキーなんて読んでいる学生はこの中にいないと思いますが...」とか教授が言っているのを聞きながら読んでいました。
翻訳本に不慣れなときに読んだため、当時大分骨を折って休み休み読みましたが、ラスコーリニコフの心理描写は面白いです。彼の一見非常に矛盾した行動の数々を見ると、善人も悪人も大した区別はなくひとりの人間の中にどちらも同居しているのが普通なのだろうなと感じます。
結末が若干納得できておらず....直前まで神も信じず罪に対する反省もなかったラスコーリニコフが、ソーニャを愛し、神を愛したという結末になるのがどう -
Posted by ブクログ
デ・グリューとミスター・アストリーを同一人物だとずっと勘違いして読んでいた。最後の最下位ののシーンでなんかおかしくね?ってなって気づいたけど、ロシア文学はややこしい。
自分はパチンコ位しか賭博をやった事がないからあまり詳しくないけど、負けた時のあのゾクゾク感は分かる。その瞬間、金を取り戻す事しか頭に残らないんだよね。お祖母さんがとんでもない金額負けるシーンはなんか共感出来た。最後まで嫌な人にならず、自分の事を馬鹿な老人って反省してるのがいいね
ポリーナが自分勝手で、あんまり好きになれなかったなあ。主人公を弄んで、最後はフランス人とぬくぬく生活。まあ主人公も悪いけど。 -
Posted by ブクログ
「死の家の記録」名前がかっこよすぎて、本屋さんで目に付いた瞬間、(あっ、これは買いだな、、、)ってなりました。
ロシア文学かつ、ドストエフスキーのシベリア行き時代の本。とんでもなく暗い話を想像していたけど、実際は施設や環境が暗いなだけで、中の人間たちは元気。なんなら少し楽しそうに見えるほどだった。3日位だけなら行ってみたい。
最初の方は目新しかったけど、ストーリー性がなく、中盤からは正直飽きて、読み進めると眠くなった。
囚人は、自分を対等に扱ってくれる上官達に行為を持つっていうのが親近感を覚えた。上から目線で優しくされても、ただのマウンティングオナニーにしか思えないんだよね。
あとペット