ドストエフスキーのレビュー一覧

  • 賭博者
    賭博狂の心理がリアルに描かれていて、非常にスリリング、かつ恐怖感を抱かせる作品だった。
    賭博で大勝をする興奮、負けを取り返すという心理、それらを醒めた眼で眺める第三者的な視点と、自分自身がそこにはまり込む快楽の全てが、圧倒的なリアリティを持って描写されている。そのあまりのリアルさに、この作品に描かれ...続きを読む
  • 虐げられた人びと
    10点つけたい。

    読んでる間も読み終わった後もずっと胸が痛い。
    ちょっとすごすぎてまだ感想が出てきません。
    エレーナ!!;;
  • 罪と罰 下
    読むのは2回目ですが、長いけど面白くて最後まで飽きずに読めます。
    陰鬱な展開に最後のエピローグでパーッと光が差すようで感動します。
    その後のラスコーリニコフとソーニャに思いを馳せてしまいます。
  • 地下室の手記
    主人公は明らかにグレている。地下室にいる事が満足と言う訳でもない。そのグレ方は「水晶宮」に対する嫌悪でもあり羨望でもあるような気がする。ただ、彼は水晶宮の幸せを望みつつ、実際になるとアッカンベーをしてしまうのだ。彼は恐ろしい程の自己愛者だがこの自己愛者の表現が凄くリアルであり、正直私自身、自分の心を...続きを読む
  • 悪霊(下)
    こんなに好きな作品にめぐりあったことに感謝してます・・・。
    人によってはこれ以上ないというほどハマれる作品ではないでしょうか。
    ドストエフスキー独特の思想がこれでもかというほど盛り込まれてて、謎もあふれかえるほど出てきます。
    主人公のスタヴローギンのように考えて考えて苦しみ続けたい人にオススメ!
  • 悪霊 3
    新潮文庫で以前読んでから10年ぶりくらいの再読。

    観念にとりつかれた人々の織りなす陰惨な悲劇。愛さえも、より大きな悲劇を引き起こすだけなんだけど、それでも観念と同時に愛にも取り付かれていた人たちの悲劇にはまだ救われる気持ちがする。
    愛と縁がない登場人物たちの殺伐さたるや!
  • 地下室の手記
    屈辱的な体験を飾らずリアルに描写したような話です。
    主人公の葛藤が、恥辱の体験があまりにもリアルで、単なるフィクションとは思えません。
    ドストエフスキーの人間観察の鋭さに圧倒されました。
  • 未成年(上)
    5大長編はどれも寝食忘れて読み耽ってしまうおもしろさです。
    この未成年は長編のなかではマイナーなイメージがある。
    読んだ当時は古本屋にしかなかったからこのリニューアルは嬉しい。
    主人公の回送シーンなどは涙が止まりませんでした。
  • 罪と罰 1巻
    ドストエフスキーの『罪と罰』を題材として、
    とんでもないお話が展開されている。
    ものすごいとしか言いようがない。
    まったく興奮できないエロ本ともいうことができよう。(ババァだけに)

    一方で謎めいた全裸のかわいらしい女性の登場。
    ババァとその女性の対比というのでしょうか、そういうのも何かしら関係して...続きを読む
  • 地下室の手記
    罪と罰、カラマーゾフの兄弟の次に読んだドストエフスキー作品なのですが、今のところこれが一番好きかもしれません。
    100年以上も前に書かれた小説だというのに、人間のどうしようもない傲慢で自分勝手で撃たれ弱い所が良く出ていて、ああ、あるあると共感できてしまう所がたくさんありました。
    頑張ろうとすると空回...続きを読む
  • 賭博者
    息つく間もないスピード感が好きで何度も読み返してしまう。これでもか、まだかもっとかというくらい人が破滅していくが、情熱的。最後の一行まで熱い。
  • 罪と罰 3
    辛いときには幸せな物語を読むより、同じように辛い物語を読む方が救われたりするので一気に読んでみました
    ラスコーリニコフの考えは完全に理解するのは難しいけど、似たように苦しんでる立場だったりするとポルフィーリーに追い詰められる辛さや、大切なのに疎ましく思ってしまう家族や友達への感情は痛いほど理解できた...続きを読む
  • 死の家の記録
    法を犯して罪を背負った人々に、足枷をはめさせ労役を科し、鞭の浴びせて自由を奪う。
    そんな死の家に押し込まれた囚人たちの生活模様を描いた物語。
    壁の中での生活は、本当に人を更正させることができるのか。
    考えさせられる小説です。


    この作品は、ドストエフスキーの実体験をもとにリアリズムの手法によって書...続きを読む
  • 罪と罰 中
    上巻の冗長さが嘘のように、中巻以降は山場につぐ山場である。息もつかせぬ展開と言ってもあながち過言ではなく、いよいよ作者の本領発揮という感じだ。

    中巻の見どころは、主人公ラスコーリニコフと予審判事ポルフィーリイの2度にわたる対決と、ラスコーリニコフとソーニャの密会である。中でも、ラスコーリニコフとポ...続きを読む
  • 悪霊 3
    難解だったが、2巻の途中から引き込まれてあっという間に読めた。先に読んだマンガも面白かったが、全体の描写はされていなく、原作は非常に深い。歴史的背景などを勉強すればもっと面白いだろう。
  • 死の家の記録
    ドストエフスキーの経歴を考えれば、この内容は生の体験から得た情報がたくさん入っているようでとても真剣に読んでしまいました・・・
    もちろん、書いてある事の心情だったり、そういう描写もとても良かったのですが、シベリア流刑を受けていた囚人たちの生活、行動、そういう事が詳細に描写されていて想像しながら読むの...続きを読む
  • 悪霊 3
    待望の3巻を読む。1→2→3と進むにつれて深みが増す。堰が切れたように、死んでいく人々の描写が圧巻で、一気に読めた。ロシアの当時の世情に疎く、何が起こっているのか詳細はわからないのに、圧倒的に押し込まれる気持になった。

    今年読んだ中でベストの本。解説などは、これから読むけれど素直にそう思う。
  • 地下室の手記
    「まず第一に、俺は、そもそも誰かを好きになることなど、できなかったのだ。なぜなら、繰り返して言うが、俺にとって、愛することは、すなわち、相手に対して横暴に振る舞い、精神的に優位に立つことを意味していた。俺は、一生涯、それより他の愛の形など、想像だにできなかった。そのあげくの果てに、今ではときには、愛...続きを読む
  • 白夜
    ドストエフスキーの初期の短編作品。夢想家の主人公がやはり夢見る娘と偶然知り合い、逢瀬を繰り返すうちに2人が、というお話。『カラマーゾフ...』や『罪と罰』とは一味違った雰囲気を持つ作品ですが、主人公のモノローグの部分など、大作に通じる片鱗が見受けられます。
  • 罪と罰 中
    話も少しややこしいしロージャの目くるめく心境の変化に混乱しそうになるけど、何が一番取っ付きにくくしてるかっていうとロシア人の名前長い。いろんな形で呼ばれててわかるまでややこしい。ロジオン・ヌマーヌイチ・ラスコーリニコフ(ロージャ)。ながい!