ドストエフスキーのレビュー一覧

  • 罪と罰 3
    150年以上前の作品だが、古典的名作として読み継がれ、いまなお色褪せないのは本作品は人間の本質を描いているからであろう。ルージンがソーニャを責問する場面やカテリーナが狂乱し召される場面は心がきゅっとなる。犯した罪を軽視しながらも罪の意識に苛まれ強迫観念に駆られ続けたラスコーリニコフ。最後の終わり方が...続きを読む
  • 罪と罰 2
    「罪と罰」の3部と4部を収録。いやはや細に入った人物とと場面の描写は病的なほど。他言語かつ新訳ではあるが、流刑のどん底期にあったドストエフスキーの鬼気迫る魂が宿る。(実生活では関わり合いになりたくないが)ラスコーリニコフ以外の人間味あふれる魅力的な人々で構成される本作品だが、特にソーニャが聖書「ラザ...続きを読む
  • カラマーゾフの兄弟〈5〉エピローグ別巻
    5巻ってほんのちょっとなんだね…
    ドミートリーやイワンがその後どうなったか、知りたかった
    アリョーシャは宗教とどう関わっていくのだろうか。

    全体を通してみると、まぁ緻密な物語。
    カラマーゾフたちの性格が、最後の裁判にどう繋がっていくのか、いつか再読してたしかめたい。
  • 地下室の手記
    肥大化した自意識と逸脱者の自覚に苛まれる苦悩が徹底的に描かれている特異な名作。どこまでも内向的で否定的でありながら、超然と構えることもできず、外界の些細な出来事に惑わされ、人間関係において言動のすべてが裏目にでてしまう様は、読んでいてヒリヒリする。思考にほとんど飲み込まれながら現実の肉体や情念がそれ...続きを読む
  • 罪と罰
    『罪と罰』を読まないを読んでから気になり、文庫版を読もうと思ったが、他の本に目移りしてしまい未だに読めずにいる。
    今回は、まんが版をサクッと読んでみた。
    傑作長編を手軽に読めるのでいい。
    かなり省略している感はあるご、これでも流れ的には申し分ないかと思った。

    ラスコーリニコフはかなりのイケメンでソ...続きを読む
  • 罪と罰(下)
    罪の意識に苦しんでいたラスコリーニコフが家族のために娼婦になったソーニャの精神に打たれ、ついにラスコリーニコフは罪を告白する。
  • 死の家の記録
    ロシア+監獄+死の家というタイトルからして、陰気で鬱々した内容かと思ったら違った。舞台は刑務所なのに何故か上品で、ほのぼの日常物と言えるような小説。
  • カラマーゾフの兄弟(上)
    新年一作目。いつか読みたいと思っていた本を手に取る。いろんな分野から賛否両論を得ている本作だが、今のところまだその面白さの真髄に辿り着いていない自分が恥ずかしい。のか、単に周りが騒ぎすぎなのか。とりあえずページ数が多くて目が疲れる。
  • 罪と罰(下)
    ラスコーリニコフを取り巻く人物たちが独特で魅力的だった。
    ソーニャに出会い、気持ちが変わっていところはよかった。ソーニャのきれいな心に影響されたのか。上巻ではかなり勝手で気ままだったので、立ち直れてよかったと思った。
    ピョートルは嫌なひとだったなー。妹別れて正解。
    スビィドリガイロフは、話の中心です...続きを読む
  • 罪と罰(上)
    ラスコーリニコフ大丈夫??彼の精神状態の不安定さに狂気を感じる。
    心の葛藤がすごすぎて、彼の心の葛藤だけでページ数が進む。
    凶行に至るまでの精神状態などもリアルで怖かった。
    もうちょっと妹を大切にしてあげて欲しいと思うが、時代なのかなー?
    最後に謎の人物が出てきて、気になるので、下も引き続き読みたい...続きを読む
  • 罪と罰 1
    ドストエフスキーの歴史的名作。老女を殺害した青年の心理描写の変遷を描く。ロシア革命前夜のソドムのようなペテルブルクの様子や、そこで暮らす人々の品位水準や生活様式がよくわかる前半の描写が見事。外的要素や事実が発覚するたびに右へ左へ上へ下へ揺れ動く青年の心理はサスペンス要素が強く、いま読んでも全く飽きず...続きを読む
  • 貧しき人々
    『カラマーゾフの兄弟』、『罪と罰』を読んでからの『貧しき人々』なので、スラスラ読めてしまいました。
    読み進めるうちに、人間関係や街並みなどが気になるのと、交換されていた『ベールキン物語』を読みたくなるなど、ドストさんの世界観に感動です。
    ただ、最後は切ないです。少し泣きそうになりました。
  • 白夜
    人間は子供の頃に持っていたものを取り戻すために生きているのではなかろうか。

    自分を三人称化する

    今の愛vs過去の愛

    ドストエフスキーは愛と恋をどう分けているのだろうか。
    愛は存在を対象とし、恋は性質を対象とする、という考えではなく、愛は恋の上位互換のような扱いだろうか?

    「われわれは自分が不...続きを読む
  • カラマーゾフの兄弟〈1〉
    亀山郁夫訳「カラマーゾフの兄弟」を長い間積ん読してきたが、遂に全5巻一気に読み終わった。
    詳細を読み込むと到底一回読むだけでは理解できない膨大で難解な小説。とは言え、大まかなあらすじを追った読み方でも十分に楽しめる。完璧に読み込むととても骨が折れると思う。各巻の巻末に「読書ガイド」が付いていてあらす...続きを読む
  • カラマーゾフの兄弟〈1〉
    新訳だからか思ったより読みやすかった。アリョーシャが今時の男の子っぽく、フョードルが昭和の飲んだくれ親父のように思えた。
    この先何が起こるのかワクワクする展開ですね
  • 地下室の手記
    自分の中に主人公がいるし、主人公の中に自分がいる……、、。
    個人的には1週回って笑えた所もあった。
    同族的な所も勿論感じるが、新しい感覚というか、考え方、そういうものにも出会えたと思う。
    読んでよかった。
  • 罪と罰(上)
    主人公ラスコーリニコフの中に渦巻いている感情とそれに付随する行動に一貫性がないところが良い。
    亭主を喪い路頭に迷うであろうマルメラードフ一家に葬式代として大金を握らせるシーンがあるが、そもそもこの母ですら非常に困窮している中なけなしのお金をなんとか送ってくれたものであり、しかも自分が老婆を殺した理由...続きを読む
  • カラマーゾフの兄弟〈3〉
    この3巻から物語が大きく動いた。一気に疾走感溢れ、ページをたぐる手が止まらない。
    野蛮人のようなイメージだったミーチャの屈辱と嫉妬。だけどどこか真面目で憎めない奴でもありますね。だから彼の話をじっと聞いていたい気持ちになる。

    グルーシェンカは今ひとつ何考えているか分からない。
    アリョーシャとイワン...続きを読む
  • 罪と罰 3
    5よりの★4つです!
    もー、あれやこれや事件が多く起きすぎます!
    ただ③巻は「あっ!」という間に読み終えてしまいました。。咀嚼できるだろうか。
    『罪と罰』通してのヒットワードは“しらみ”です。
  • カラマーゾフの兄弟〈2〉
    イワンの物語詩「大審問官」とアリョーシャの「ゾシマ長老の談話と説教」が対を成し、神は存在するのかしないのか大きな命題を突きつけられたような壮大な第2巻。
    壮大な宗教の経典を読んでるような重苦しさもあったが、巻末の読者ガイドが親切で理解も深まった。

    「自分の苦しみは他人にはわからない」「人間誰しも全...続きを読む