ドストエフスキーのレビュー一覧

  • 罪と罰 下

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    『思弁の変わりに生活が登場したのだ。』
    自分の世界から世界の中の自分に移行できるかどうかが鍵だなあと思った。人を否定しているのに人に助けや愛を求めてしまう自分を罵って逃避するのではなく、そうでしか生きられない自分の存在を真摯に見つめてまず認めること。生身の体の伴わない思弁からでなく、自分自身から始めること。

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    2014年05月18日
  • 罪と罰 上

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    人の精神状態はあらゆる行動の基盤だ。アリストテレスは情念によってではなく理性によって行動しようと欲する者のみが善を行うことができると言うが、理性が感情をコントロールするのは並大抵のことではない。輪郭をもった感情が理性によって変化していくことはどの程度可能なのだろうか。

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    2014年04月13日
  • 悪霊(上)

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    「地下室の手記」→「罪と罰」→【悪霊】→「カラマーゾフ」の順で読んでいくと、長さ的にもムリなく、ドストエフスキーの根暗な魅力にハマれると思います(^ω^)

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    2014年02月24日
  • やさしい女・白夜

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    フョードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキーの中編2編です。
    どちらも男性から女性への愛をテーマにしていますが、「愛すること」への苦悩が滲み出た作品になっています。しかし、男性目線から言えば、これはむしろ「面倒な女」「性悪女」に「問題あり」なのではないだろうか。(←わっ、ブーイングは赦してください。(笑))ドストエフスキーさん、あんまり「女」でいい目にあってこなかったのか?(笑)
    とはいえ、『やさしい女』はまず男が悪い!(笑)中年であるにもかかわらず、金に物を言わせ少女と結婚したはいいが(羨ましい!わっ、ブーイングは赦してください。(笑))、その妻への本当の愛を内に秘めたまま伝えることもせず、

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    2014年02月17日
  • 地下室の手記

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    新訳ではありますが、久々に手にしてみました。
    凄いですな、これは。
    主人公の倒錯の果ての自意識過剰・自己中心意識には憐れみを覚えると同時に読者(あるいは当方)自身の欺瞞を抉り出されているようで慄きを感じる。
    また、リーザの設定などヨーロッパを知っていればより深くこの本を味わえるんだろうと思いますな。
    それにしても「本を読んでいるみたい」とは痛烈な知識人(あるいは良心ぶる市民)批判、とにかく身を隠すばかりです、当方は、はい。

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    2014年02月10日
  • 悪霊 3

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    「スタヴローギンの告白」だけは3種類の訳を読んだ。
    しかし、現代はもうスタヴローギンさえ「悪」とはいえない時代。

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    2014年01月05日
  • 悪霊 2

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    高校からかれこれ5回は読んだ。
    そのうち4回は江川氏の訳
    亀山訳はすこしセンチメンタリズムに走っているような気がする

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    2014年01月05日
  • 地下室の手記

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    この手記の主人公の惨めな姿に、自らを重ね合わせてしまうのは私だけであろうか。
    この主人公は現代に特有の深刻な人間像の、1つのモデルになっていると思う。高度な知識人、教養人にありがちな、自意識の肥大化、その自意識と目の前の外界がうまく結合せず、自意識の中でもがき苦しむ人々。高等教育が普及した現代にこそ、書物や受け売りの知識で作り上げられた脳内が最上の世界と考える、このような人間が増殖しているのではないだろうか。

    高度に知識、教養が発達したからこそ、外界での人間関係が上手くいかず、もがき苦しんでいるのであろうか。主人公はあくまで、周りの人間が無条件に自らを蔑んでいるような述懐をしていたが、その実

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    2013年12月08日
  • 貧しき人々

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    暗い気持ちになりたくない方にはおすすめできません。
    社会の最下層で貧しくひもじい思いをしながらもお互いを手紙で励まし合う物語…とにかく救いがありません。

    カラマーゾフや罪と罰等の長編も良いですが、こちらの処女作もドストエフスキー好きとしては外せません。

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    2013年11月14日
  • 死の家の記録

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    勤めは生業と割りきって、余暇で学問をしたまえ・・・遠山啓は著作集で説いた。その遠山が東大数学科を中退後、東北大学に再入学するまでに読み漁った西洋文学のなかで、特に印象深いと語ったのが"死の家の記録"。初読の時は何も響かなかったが、思えば生への自分の覚悟が足りなかった。アレから15年経つ。大勢が浴室に押しこめられ、洗い場に自分の場所を確保するにも金を必要とし、浴槽は垢だらけ。足枷をはめられたままなので服を脱ぐのも一苦労ながら、それでもクリスマスを前に、囚人達は入浴を喜ぶのである。自分を鼓舞するにジャスト。

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    2013年10月16日
  • 悪霊(下)

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    ピョートルとキリーロフが対決し、両者の関係は修復不可能になる。主人公とされるスタヴローギンは最後まで影が薄くて五人組を裏で動かす大悪党として映ってこない。本筋に関わらないのに何故こんなにステパンが登場するのか?いつ果てるともつかない夜の営みのような、モヤモヤ感がいつまでも続いた後の突然の火事や暗殺のシーンは生々しい。ピョートルが啓示を与え悪事を働いたモノどもは逮捕されるが、一人ピョートルだけが国外逃亡する。何故こんな奴に大の大人が掌中の駒として操られるのか、隷従するのか、現代でもそういうことは起こり得る。

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    2015年09月06日
  • 悪霊(上)

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    帝政ロシア末期、地下組織が脱退者を殺害したという「ネチャーエフ事件」をモチーフに書かれた。革命勢力を揶揄しているとして、ソ連時代は弾圧された問題の小説。子離れしない親を持つ各々の息子スタヴローギンとピョートル。二組の親子を中心とした人間関係を成す多彩な登場人物たち。やはりキリーロフが好きである。語り手の一人称は誰だろう?と思っていたら、いつのまにか「G」という名前で呼ばれる人物として物語の中に入り込んでくる。個人的には「スタヴローギンの告白」はあまり好きでない。10年位前に改版されて文字が大きくなった。

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    2015年09月06日
  • 死の家の記録

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    作家、ドストエフスキーが体験した『シベリア抑留』を基にして描かれた小説で、規格外の囚人たちに囲まれる作者の分身の孤独さと、「地獄の沙汰も金次第」という身も蓋もない『真実』を突きつけられてしまいました。

    本書は作家、ドストエフスキーが『ペトラシェフスキー事件』に連座し、1850年1月から54年1月までの4年間を西南シベリアはオムスク要塞監獄の獄中体験が下敷きとなって著された作品です。

    タイトルにある『記録』というのはノンフィクションというわけではなく、実体験ベースのフィクションとも言うべきで、実際に時間や空間の構造はもちろんのこと、本書の中に出てくる囚人や彼等を取り仕切る側の人間にも、事実と

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    2013年10月13日
  • 悪霊 別巻~「スタヴローギンの告白」異稿~

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    『永遠のロストナンバー』という宿命を持ち続けるドストエフスキーの『悪霊』の中にある「チーホンのもとで」の中にある『スタヴローギンの告白』ここでは世界初の試みとして現存する3つの告白を収録しております。

    「<告白>のない『悪霊』は丸屋根のない正教寺院である」

    これはロシアを代表するドストエフスキー学者の一人であるユーリー・カリャーキンの言葉です。『永遠のロストナンバー』という宿命を持ち続ける“スタヴローギンの告白”を含んだ『チーホンのもとで』。これは小説『悪霊』の劇中で重要なクライマックスのひとつとして第2部9章、もしくは第3部1章に収録される予定ではありましたが、掲載誌である『ロシア報知』

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    2013年09月12日
  • 悪霊 3

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    ドストエフスキーが後年に著した『五大長編』の内、政治的な意味あいが最も強いといわれる『悪霊』その完結編です。全ての物語上の複線が回収され、狂乱と崩壊に向かって疾走する様子が描かれております。

    登場人物の実に3分の1が何らかの形で死を迎えるという陰惨極まりない小説であるドストエフスキーの『悪霊』その完結編です。しかし、改めて思うのはストーリー全体の時間軸が秋から冬にかけての「一季節」であるということに衝撃を受けた、ということです。ようやくこの第3部で全ての複線が回収され、物語は一気に崩壊へと突き進んでいくのです。『革命組織の内ゲバリンチ殺人事件』と美貌。知力。腕力に加え、貴族という特権的な身分

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    2013年09月07日
  • 悪霊 1

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    『ネチャーエフ事件』に発想をえて綴られたドストエフスキーによる政治小説です。『内ゲバリンチ殺人』という陰惨なテーマとスタヴローギンという悪魔的な主人公に『人間とは何か』ということを突きつけられます。

    ロシアの誇る文豪、ドストエフスキーが後年に発表した『五大長編』のうち、内容的にはもっとも『危険』とされる小説である『悪霊』それが亀山郁夫氏の新訳によって現代の社会に甦りました。

    この小説の構想を得たものは1869年に発生した『ネチャーエフ事件』と呼ばれる内ゲバリンチ殺人事件で、架空の世界的革命組織のロシア支部代表を名乗って秘密結社を組織したネチャーエフが、内ゲバの過程で一人の学生イワン・イワノ

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    2013年08月30日
  • 罪と罰 上

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    某犯罪学の教授曰く、法学部生が読むべき本。有名文学作品というと暗くて重いというイメージだったが、先が気になる展開のおかげもあってサクサク読めた。タイトルからして深いテーマを扱っているがあまり身構えずに読み始めても楽しめると思う。大学生くらいなら主人公の考え方に共感できてしまう人も少なくない…ような気がする

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    2013年08月25日
  • 罪と罰 下

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    ネタバレ

    主人公にかなり感情移入していたので救いがある終わり方でよかった。最後の短い部分ではあるが刑務所の中での主人公の変化は読んでいて安心?できる。

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    2013年08月25日
  • 罪と罰 下

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    下巻では一つ一つの会話を噛みしめ、読む時間を多く費やしてしまった。が時間を費やしても読んでおきたかった一冊と言えるはず。1860年代のロシア人も、2010年代の日本人も、大事なところはさして変わらないのではないのか?という思いを持ちながら読み進めていった。

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    2013年07月27日
  • 罪と罰 中

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    とにかく人間の感情、悲哀、エゴ、理不尽さなどが隅々に描かれている。中編になって、やっと登場人物の名前(と愛称)をおぼろげながら把握できてきた。ラスコーリニコフの罪がいつ暴かれるのか、スリリング。

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    2013年07月10日