ドストエフスキーのレビュー一覧

  • 罪と罰 3

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    ドゥーニヤのスヴィドリガイロフへの発砲を最後のクライマックスとして、物語は徐々に終焉へと向かう。エピローグが感動的である。

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    2022年12月12日
  • ステパンチコヴォ村とその住人たち

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    ドストエフスキーで読んだ事のない喜劇。
    エンタメとしても面白かった。

    一座の大御所たる将軍夫人、その威光を前にして人みなが怖れ畏む将軍夫人は、ひからびた意地悪婆さんで、喪服に身を包んでいた。とはいえ、鬼婆ぶりが増したのは、寄る年波に勝てず、もともと貧弱だったおつむが余すところなく枯渇したからにほかならなかった。

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    2022年12月06日
  • 罪と罰 2

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    殺人の動機が徐々に明されていく第2巻。ラスコーリニコフが語るその主たる動機の根拠となる思想は、先般ウクライナを侵略したロシアの大統領も、同様に持っているのではなかろうか。

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    2022年12月06日
  • 罪と罰(下)

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    ストーリーは非常にわかりやすく文字数は多いが読みやすい。あっという間に読み終えてしまった。主役と予審判事との掛け合いが面白い。登場人物の悲劇は涙を誘い、主役の苦悩と混乱はめまぐるしく展開してあきさせない。物語のラストは心が安らぐ気持ちのいいまとまり方で最後まで満足できた。

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    2026年03月10日
  • 罪と罰 3

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    圧巻の最終巻。真実が次第に漏れていく中、愛する者たちに困難が降りかかる。犯罪者の苦悩と決断に感動は必至!

    分厚いが一気に読める500ページ。ヒロインふたりに襲いかかる危機に白熱。ドラマチックな展開に夢中になるあまり、ラスコーリニコフの心理的な変化を見落としがちだった。なし崩し的にあの結末に向かうが、彼の信念そのものには変化がないことに不安をおぼえる。しかし、ラザロの復活を暗示するラストシーンに希望の兆しをみて感動。筋書きの面白さに駆け足で読み切ってしまったせいで、細かい考察はできていない。普遍的な内容を持つ本作は、まだまだ深掘りする価値があると思った。魅力的な登場人物たちは深く心に残る。

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    2022年10月22日
  • 罪と罰 2

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    母と妹の登場、予審判事や妹の婚約者との対決、そして明らかになっていく犯罪の理由。福音書が彼に寄り添う。

    加速感のある第3部と第4部を収録。追い詰められていくラスコーリニコフ。愛する母と妹に再会しても喜ぶ余裕もない彼の横で展開する家族ドラマ。超絶美人な妹の、傲慢な婚約者やストーカーとのすったもんだ、親友ラズミーヒンの人物像など、人間描写が魅力的で引き込まれる。

    いっぽうで事件の方も進行しており、予審判事ポルフィーリーとのやり取りでラスコーリニコフの選民思想が明かされる。『非凡人』には犯罪の権利がある――良心にしたがった殺人を許容する、という結論は極端だとしても、命の価値を判断する=軽い命があ

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    2022年10月21日
  • 罪と罰 1

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    命の価値によって殺人は許されるか?普遍のテーマに切り込む永遠の名作。あちこちで使われてしまうタイトル……元ネタはこちら。椎名林檎でもNintendo64でもないぞ!

    これは面白い。難解な内容を想像していたが、犯行前後のサスペンスと犯人が心理的に追い詰められていく過程、深みのある人間関係のドラマに夢中になってしまった。

    第1巻を読み終えた時点では、殺人の動機がまだぼんやりしているもののおそらくは、「多数の若者のために死んでくれこの老害!」ということだろうか。これは高齢化社会のなかで老人が命の価値をはかられる現状の日本にとってもリアルなテーマだし、犯罪を正当化する心理という意味では普遍的なテー

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    2022年10月20日
  • ステパンチコヴォ村とその住人たち

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    村の領主の屋敷に男が、巧みな弁舌とアップダウンの激しい気性で周りを翻弄し支配してゆく。
    ドストエフスキー作品お馴染みの息をもつかせぬ長広舌がこれでもかと味わえる。
    読みやすく、面白い。

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    2022年10月06日
  • 罪と罰 3

    A

    購入済み

    おもしろかった

    半分も理解できてないだろうけど
    ともかく読み終わった。おもしろかった。
    なぜそうなったのかと思うところもあるが
    世の中理屈で割り切れるものではないということからすると
    とても現実的な物語なのかもしれない。
    気力があれば読み返してみたいところだが
    今はちょっと無理。

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    2022年10月02日
  • カラマーゾフの兄弟〈3〉

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    長老の遺体による腐臭騒ぎで、迷いが生じるアレクセイ。一方、ドミートリイは愛人のため金策に走り回っていた。

    グルーシェニカの人柄と背景がよくわかる深掘りと、アリョーシャ(アレクセイ)の信仰が新生する第7編。第8編ではミーチャ(ドミートリイ)が奔走するなか、ついに事件が起こってしまう。続く第9編では、ジャンルが変わったのかと思うほどミステリー小説な展開に。疾走感のあるこの第3部で物語は一気に加速した感がある。相変わらず会話文の分量が多く、読みやすいが長い。とはいえ、思想性や哲学性の高かった第2部と比べるとよりエンタメ性が増し、それぞれの人物への感情移入も深まって、夢中で読み切ってしまった。

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    2022年09月15日
  • 貧しき人々

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    九等官とは行き止まりの等級。清書係がそれ以上出世することはない。お相手は20歳前後の孤独な少女。書簡が往復する舞台は19世紀前半の帝政ロシア。ソ連となる半世紀以上も前。「うだつが上がらぬ中年下級官吏と薄幸の若い娘の恋物語」…そんな構図だけで語れぬ何かがある。迎える結末はそれしかないだろうという運命。”貧しさ”とはそういうものかと諦観する。1845年発表の処女作。グイグイ引き込まれるのは、後期長編に同じ。隠し秘めたる普遍の機微を突く。心の奥底にある闇深きもの。気づかされたその存在にふと魅了されている。

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    2022年09月01日
  • 悪霊 3

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    一、二巻は展開が冗長でまどろっこしい印象を抱いたが、この三巻で『悪霊』の筆舌に尽くしがたい面白さが一気に畳み掛けてきた。この面白さを味わう資格のある者は一、二巻を辛抱強く読み終えた者達だけである。『罪と罰』や『カラマーゾフの兄弟』に散りばめられた“救い”の部分がこの作品からは殆ど感じられないぐらい陰惨めいている。人物の“死”が多く描かれるが、その描写自体は淡白な印象を抱いた。革命事件に主軸を置きながらキリスト教と無神論(人神思想)といった宗教哲学が濃厚に詰まった作品である。殊に人神思想が登場人物によって語られる描写に魅了された。

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    2022年08月12日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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    大審問官への反論としての「ロシアの修道僧」。ガリラヤのカナをアリョーシャが幻視する場面、聖書の朗読と幻が絡み合う叙述が素晴らしい。この場面が、書かれなかった続編のアリョーシャの「闘争」の伏線だったのかな。中盤以降はミーチャの独壇場。金をめぐって東奔西走、セッターやホフラコワ夫人とのやりとりは爆笑必至。童の夢は全能の神が創ったはずの世界になぜ不幸や悲しみが存在するのか、という問い。この世界の不完全さを愛や善によって埋めていくのが人間の務めだと目覚めた彼は悟る。枕の挿話は感動的。

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    2022年08月12日
  • カラマーゾフの兄弟〈4〉

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    凄まじいカタルシス。物理的にはいちばん分厚いけれど、体感時間はいちばん短いと思う。散りばめられた細かいサイドストーリーが思わぬところでつながり、異様な説得力を伴って胸に迫る。この物語に賑やかしのモブなんていないことがよくわかる。

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    2022年07月30日
  • カラマーゾフの兄弟〈2〉

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    キリスト教に馴染みのない(クリスマス程度でしか関わらないからね)大多数の日本人にとっては読み進めるにあたって鬼門となる2巻。だけれどもイワンとゾシマ、どちらのエピソードもこの物語の核、芯となる重要部材なので絶対に外せない。

    「カラマーゾフの兄弟の感想を聞かせて?」と頼まれたら、8割くらいの人間がこの巻の話をするんじゃねえかな?

    かくいう私も一読で理解しきれたとは言えないのでこれから何度も読み返すと思う。

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    2022年07月31日
  • カラマーゾフの兄弟〈3〉

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    全5冊の中で最も読みやすい巻。初見の読者もここまで辿り着ければ後はイッキだと思う。ミーチャの視点になってからはドライブ感、グルーヴ感と呼ぶべきようなスピーディーな展開が待っている。不意打ちで襲いかかるシリアスな笑いに思わず噴き出すおそれがあるのでお家で読もう。

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    2022年07月30日
  • 罪と罰 2

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    3回目なのにすっかり忘れているから、やっぱりおもしろいなあと読み進む。

    忘れるからと、第1部と第2部はあらすじを追って書き出したが、何のことはない『罪と罰 2』巻末の「読書ガイド」に、翻訳者の亀山先生が第1部と第2部のあらすじを完璧にまとめてくださっていたのだ。第3部と第4部は最後の『罪と罰 3』の巻末にあった(それも忘れていて)。
    この文庫本がある限り、そこを見ればよい、ということで、ここからはラクをしよう。

    第3部の感想

    もうろうとして母と妹に再開し、妹ドゥーニャの犠牲的婚約の話が面白くないラスコーリニコフなんだけど、自分の罪にもおびえて複雑。そりゃそうだ。でも、妹アヴドーチャ(ドゥ

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    2022年06月04日
  • 罪と罰 1

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    第一部あらすじ​

    7月の太陽が照りつけるペテルブルグの街中を、元大学生ラスコーリニコフは歩いている。
    彼は殺人計画を立てていて、そのターゲット金貸し老女アリョーナの居室を下見の目的で訪れるのである。はたして実行できるのか、神経質にびくびくしている様子が描かれる。
    いよいよ金貸しアリョーナの部屋に着き、古い銀時計を質草に金を借り、また訪れると予告して去る。

    幾ばくかのお金を手にして居酒屋に寄るラスコーリニコフ。そこで、マルメラードフという飲んだくれの元役人に出合い、酔いに任せたおしゃべりで彼の家庭事情を聴かされる。再婚した妻の病気、子沢山、そして前妻との実娘ソフィアの稼ぎ(売春)に頼る生活。

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    2022年05月31日
  • 罪と罰 下

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    ものすごい量だったけど、読み終わったぜー。今年の冬から読み始めて、ゴールデンウイークでなんとかケリつけた。苦行だったけど、読み終わった後にはものすごい爽快感が。是非とも読むべき。色んな日本の小説やアニメを思い出しながら読んだ。宮崎駿は特にヤバい。魔女の宅急便も猫の恩返しも、もう純粋な目では見られない。

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    2022年05月08日
  • 死の家の記録

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    ネタバレ

    『死の家の記録』は、1860年から1862年にかけて発表された。
    ペトラシェフスキー会のメンバーとして逮捕されたドストエフスキーは、オムスク監獄で囚人として4年間過ごした。「死の家の記録」は実質上、ドストエフスキー自身の獄中体験記録とも言える。
    あらすじ
    語り手アレクサンドル・ペトローヴィッチ・ゴリャンチコフは妻殺しの罪で10年間の追放と強制労働との判決を受ける。彼は貴族地主出身であったことから、他囚人たち(多くが、地主に搾取される農民出身)から悪意・憎しみを大いに買い、当初は監獄生活に苦しむ。しかし次第に収容所生活や受刑仲間に対する自身の嫌悪感を克服して、それまでの信念を再構築してゆく。(W

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    2022年04月03日