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Posted by ブクログ 2020年04月27日
「未成年」はドストエフスキー五大長編の中でも難解、つまらないなどという噂を良く聞いていたので、読み始めるのが少し躊躇われていましたが、
これこそ躊躇わずにできるだけ若いうちに読んでおきたい本だと強くお勧めできる作品でした。
主人公による一人称の手記として記述されているため、登場人物の激しい心の動きに...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年11月19日
ドストエフスキーの中で、頭一つ抜けて面白い。紙とインキでこんなことができるともっと早く知っていたら、物理をやってはいなかったに違いない。
繋がりがあるようでばらばらな話(逆のパターンは世に溢れている)が、未成年の思想を糊付けする、そんな、ばらばら感の点で最もドストエフスキーらしい。
物語の中に、...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年11月16日
養父マカールが亡くなってからの終盤の実父ヴェルシーロフの独白に近い対話が迫真。写真について、神について、恋愛における慰みでなく愛について。
白眉はヴェルシーロフが聖像を叩き壊す場面。その後も分裂する人間像が余すところなく描かれる。
タチヤナ・パーヴロヴナの人の良さも少ない叙述ながら、光っていた。...続きを読む
Posted by ブクログ 2015年08月18日
『未成年・上巻』の終盤あたりから面白さが増してきて、下巻は過去に起こった出来事や事件が、主人公・アルカージィを通しながら明るみになってゆく。
感銘したのは、アルカージィと実父ヴェルシーロフが感情をむき出しにして、じっくりと語り合うシーン。
父親をだんだんわかりはじめてきたと率直にその場で告白する息...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年11月15日
文体的に語り手が未成年者とは思えないのが一番の違和感で、逆に行動はいかにも未成熟でとても未成年感があって、これがまた「なんでそんなアホなことを!?」的な違和感を感じさせるので、だいぶつっかえつっかえで読むのに時間がかかってしまった。終盤は、少なくとも『罪と罰』『悪霊』『白痴』と同様な怒涛の展開で、急...続きを読む
なかなか複雑で細かいところまで理解できませんでしたが、活劇的な話の展開が、あの時代にしてあったのだとちょっと感動です。解説を読むと、パリコミューンやロシアの農奴制廃止、資本主義の台頭による貧富の格差など、恐ろしいほどの混沌があって描かれたお話なのだと思いました。
Posted by ブクログ 2017年08月29日
ドストエフスキーの本は一度読んだだけでは理解が完全ではないと言われてますが、この本は苦戦しました。
まず、登場人物が多い!
これから読む方は書き出しながら読むのをお勧めします。
内容としては、とにかくごちゃごちゃしています。
というのもヴェルシーロフが何人もの女性を抱えるのは今で言う「ゲス不倫じゃ...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年12月05日
散漫な印象ながらもかなり面白かった!
高い理想を掲げながらも、混沌とした現実に巻き込まれる主人公アルカージイの一人称で語られる文章と心情がリンクしてて、狙ってこの文体を書いた
のならドストエフスキーはやはりさすが!というほか無い。
この頃のドストエフスキーは保守派の思想なのだが、決して社会主...続きを読む
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