ドストエフスキーのレビュー一覧

  • 罪と罰 3

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    ついに最終章。
    長く読み続けてきた甲斐のある、素晴らしい作品だった。

    話はルージンの視点から。間借りしているレベジャートニコフとの場面から始まる。
    そして次第にラスコーリニコフに戻り、ドゥーニャの元家庭教師先のスヴィドリガイロフへ。その後またラスコーリニコフに戻る。

    カテリーナの乱心は目を覆いたくなるリアルさ。子どもたちの気持ちになってしまい、心乱された。

    ポルフィーリーとの舌戦は相変わらず素晴らしい。

    終盤のスヴィドリガイロフのシーンが美しすぎて、思わず読み返した。

    6部のラストにかけてのラスコーリニコフも良いし、エピローグも良かった。

    巻末の読書ガイドを読むとさらに理解が深まり

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    2026年05月18日
  • 罪と罰 下

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    シラミ一匹を殺して、大勢の人間を救えるなら、殺人は正当化できるのではないか。
    というラスコーリニコフの殺人の動機は、いかにも愚かで。まるで、コロナ禍でパチンコやる人のこと弾圧してる人間の論理と一緒のような気がしました。

    殺人を犯したあの日から何も感じないように、そうやって自分自身までも殺して生きていくんですけど、その内面と向き合わなければ、苦しくて苦しくて生きていけない。

    ソーニャの父親の事故によって、ソーニャと再会し、「善行」を施し、ソーニャの兄弟から感謝されることによって、ラスコーリニコフは、罪と善行の均衡がとれたような、そんな気がしたんだろうかな。そのとき、死刑の直前に恩赦を受けた気

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    2026年05月18日
  • 白痴1

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    新潮文庫で読み進めていましたが、ちょっと訳分からなくなってきたので亀山訳の光文社古典新訳文庫で読み直しています。
    非常にわかりやすい訳で、スラスラと読み進めることができます。
    盛り上がったところで終わってしまったので、すぐに2巻を読もうと思います。

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    2026年05月13日
  • 罪と罰 2

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    母と妹が来て、スヴィドリガイロフの影もちらつく中、ラズミーヒン立ち会いのもとで行われるルージンとの議論。
    ソーニャ。
    予審判事ポルフィーリーへの出頭。

    そしてついに明かされる、ラスコーリニコフの殺人の動機。

    何でこんなに会話劇が面白いのか。ひたすら長々と続く会話なのに、全く飽きさせない。真似しようとしたらおそらく愚にもつかないものになるだろう。
    我を失ったり狂ったり見せかけつつも、深い洞察や言い過ぎたことへの怯え、心理戦などが見え隠れするからだろうか。

    ここから3巻でどのように展開するのか、全然見えない。楽しみだ。

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    2026年05月13日
  • 罪と罰(下)

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    ネタバレ


    読書を初めてからというもの、脳内で目覚ましのスヌーズの様に「ドストエフスキーは読まないの?」と聞こえる度に先延ばしにしてきたが、この度遂に本作に手を出した。堅苦しくて読みにくそうだなぁと勝手に想像していたのだが、展開が気になって夢中になって読み終えた。上巻の最後の頁、急に訪れたスヴィドリガイロフの自己紹介で終わっているのがドラマや漫画でいう来週までの「引き」で、何だか1人で面白くなっていた。
    ラスコーリニコフが自首しないことについて、作中では良心の呵責という解釈にもなっているが、これは本当にそうなのか?と思いながら読んだ。遠藤周作の「海と毒薬」のテーマの一つの様に「人は罪が絶対に暴露され(裁

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    2026年05月13日
  • カラマーゾフの兄弟 1

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    『カラマーゾフの兄弟』は光文社の亀山郁夫訳で読んでいたけど、別の訳者のものも読みたいなと思っていたところにこちらの中公文庫が発売されたのでずっと気になっていて、やっと読めるタイミングがきたので全巻購入。

    この中公文庫では、かなり細かい後記・注解がはいっているのがよかった。
    これはこういう意味だとここで教えてもらわないとなんとなくで流し読んでしまう部分も多いかと思うので。
    それと、ドストエフスキーの父のことや亡くなってしまった子ども(アリョーシャ)のことなど、元ネタになったと思われる出来事も結構記載されている。

    『カラマーゾフの兄弟』は5年おきくらいで再読していることになるけど、やはり何度読

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    2026年05月07日
  • カラマーゾフの兄弟〈5〉エピローグ別巻

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    ネタバレ

    エピローグ。
    4巻前半の「子どもたちのエピソード」は一体何だったんだ?と思っていたけど、ここに繋がってくるとは。

    ​本来は全2部作の構想だったものが、著者の急逝で未完になってしまった。
    彼らのこの先は、読む側がそれぞれ想像していいのかな。
    とはいえ、やっぱりドストエフスキーの描く彼らのその後を読みたかった。

    ドストエフスキーの生涯は、作品の背景を知ることができて良かった。

    そして、訳者・亀山郁夫さんの解説。
    とても丁寧で熱量のある内容だったけど、今回は解説よりも余韻を大切にしたくて、軽く目を通しただけ。

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    2026年05月05日
  • カラマーゾフの兄弟〈4〉

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    中盤からは、最高のサスペンス小説を読んでいるようだった。
    ある人物の狂気で歪んだ心理描写は、150年も前に書かれたと思えないほど、今読んでも全く古くなくて驚く。

    そして、裁判と判決。
    弁護士の存在感が凄かった。
    弁護士パートは心に残る言葉を次々と投げかけてくる。
    ​これまで長い物語を読み進めてきて、最後に著者から自分に問いかけられているようにも感じた。

    長男 ミーチャ:直感と情熱
    次男 イワン:知性と懐疑
    三男 アリョーシャ:信仰と人を愛する

    自分の中にも彼らの要素が共存しているように感じる。
    それぞれの危うさを意識しながら、どう生きていくか…読後もそんなことをずっとぐるぐると考えている

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    2026年05月05日
  • 罪と罰 1

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    ネタバレ

    100分で名著でやるので積読本から掘り返した(笑)ドストエフスキーは初めて読んだけど引き込まれていくな〜。殺人の場面はかなり迫力があった。作者の色んな想いが込められているんだろうな〜って思いながらその後のラスコーリニコフの行動や感情を追って行ってしまう。第2部の最後の事件も夢中で読んでしまった(笑)続きも読んでいかないと(笑)

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    2026年05月04日
  • 地下室の手記

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    自意識の肥大、人からどう見られるかというのをすんごい気にしてしまう人間の成れの果てのお話。
    哀れなのに自分の中にも存在する要素(自分は大した人間ではないとわかりつつも、他人にそう思われたくない、大したことある人間だとどこかで信じ続けていたい気持ち)が確かにあって、複雑な気持ちになった

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    2026年04月25日
  • カラマーゾフの兄弟〈3〉

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    どうしてミーチャはこうもダメなんだ…。
    第3巻は長男のミーチャが主役。
    彼のあまりの計画性のなさと衝動的な行動に、同情の余地がなさすぎて好きになれず、3巻は少し長く感じた。
    2巻の長老・次男・三男の話が好きだっただけに、今回はこの三人の出番が少なくて残念。

    長老といえば、死後に起きた長老の"ある異変"。あんなに尊敬されていたのに周囲の人の手のひら返しのような仕打ちには胸が痛んだ。

    そして、グルーシェニカの魔性の女っぷりに振り回される父と長男。あの潔癖な三男でさえ彼女の誘惑に少し揺らいだように見えた。
    よっぽど彼女が魅力的なのか、それとも親子の好みが似てるのか…。
    でも、

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    2026年04月22日
  • カラマーゾフの兄弟(上)

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    562P

    カラマーゾフの兄弟上巻の後半と下巻が面白かった。

    「なかでも最後の質問はいちばん致命的だ、それにたいしては、「多分、小説を読んでいるうちにおわかりになるでしょう」と答えるほかないからである、が、もし小説を読みおえても、そういうことがわかってもらえず、わがアレクセイが傑出しているという意見に賛成してもらえなかったら、どうしよう?  こんなことを言うのも、悲しいことながら、私にはそういう見とおしがついているからなのだ。彼は私にとって注目すべき人物なのだが、はたしてそれを首尾よく読者諸君に証明できるかどうか、それははなはだもって疑わしい。問題は、彼は多分活動家とは言えるだろうが、つかみ

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    2026年04月23日
  • カラマーゾフの兄弟〈5〉エピローグ別巻

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    まず1〜5巻全体の感想を。
    1巻はキリスト教のなかでもドストエフスキーのロシア正教論のような立ち位置。
    2巻は主人公や物語はあまり動かずに人物紹介。
    3巻は2人の死と、とにかく大審問官!そしてスピード感あふれるミーチャの大宴会、餓鬼夢。
    4巻は尊厳、恥辱、恋、知性、傲慢、真実など、人間の欲をこれでもかと抉り出す。
    5巻の少しのエピローグで、物語が救済される。亀山氏の愛にあふれた解説。

    物語についていうと、とにかく時系列が細かい!心の動きの描写>物語の描写、という感じだから、そう思ったのは何時何分?と整理しながら読みたい気持ちを抑えて、ぐんぐんと加速するそのスピードに乗る。

    「ロシア的」「カ

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    2026年04月18日
  • カラマーゾフの兄弟〈2〉

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    ​​1巻よりもさらに引き込まれて一気に読んだ。

    ただ、「大審問官」の章だけは難解で、2回読んでも全然理解できなくて考えるのを諦めた。
    ​「神」の名を使わず「彼」としていたり、「イワンの創作」という作中作の形をとって核心を語ろうとしているように感じる。
    頑張ったけどキリスト教の知識がないのでよくわからない。
    巻末の解説を読んでも、『黙示録』の基礎知識が書いてあってさらに混乱した。

    一方で、​イワンが語った子どもの凄惨な話は、想像したくないほど胸が苦しくてたまらなかった。
    悪いことも知らない何の罪もない命が、なぜこれほど残酷に苦しまなければならないのか。
    自分で自分を守れない子どもや動物たちが

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    2026年04月18日
  • カラマーゾフの兄弟〈1〉

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    ネタバレ

    『罪と罰』に衝撃を受けて読み始めたけど、驚くことに、150年も前のロシアの物語の中に、今の自分の心と重なる部分があった。

    ※あくまで私個人の感想なので、人によって受け取り方は違うと思います。

    ドストエフスキーは作中で安易に「神はいる、いない」と結論づけたりはしない。
    「疑う心」を次男イワンに、「信じたい心」を三男アリョーシャや長老に託し、物語の中で本気で戦わせているように思う。
    だからこそ、どちらも作者自身の血の通った本音としての圧倒的な重みがある。

    ​最近母を亡くし、あんなに頑張ってきた母の願いが最期に叶わなかった理不尽な現実への「なぜ」という問いが、ずっと棘のように心に刺さっていた。

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    2026年04月15日
  • 罪と罰(下)

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    『下』でこんなに物語に引き込まれるとは思っていなかった。
    長ゼリフとロシア人名を脳が受け入れ出したのか、不思議とすんなり頭に入ってくるようになった。
    どんどん面白くなってきて、Audibleのペースではもどかしくなり、途中からは本だけで一気に読み進めた。
    やっぱり文字で見た方が断然わかりやすい。
    そして3段組はページをめくる回数が減るので意外と楽、という発見もあった。

    濃密な苦悩を描く心理描写に夢中になった。
    ​何の悩みもなかった若い頃に読んでも、きっと当時の私にはこの苦悩は全く理解できなかったと思う。
    年を取って自分も色々な経験をしてきた今だったからこそ、登場人物たちの苦悩にそれぞれ共感

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    2026年04月09日
  • 罪と罰 3

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    すべてを一度で読み取れたわけではなく、再読は必要だが、重厚で秀逸な展開と描写。
    それはそうと、なんという美しい終わり方。

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    2026年04月08日
  • 罪と罰(上)

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    子供の頃、父の本棚で異彩を放っていた分厚い一冊。大人になったら絶対に読むと決めていた『罪と罰』をようやく読めた。

    長い年月、本棚の片隅で眠っていた父の本は、昭和33年刊行で当時450円!
    子供の頃に分厚いと思っていた本は、今見ると意外に普通だったけど、開いてみたらまさかの3段組みで驚いた。

    Audible(米川正夫訳)で聴きながら、父の本(小沼文彦訳)を時々開くスタイル。
    米川訳の方が古く、小沼訳の方が少しだけ言葉がわかりやすい。
    Audibleだけでは集中が続かず、ぼーっとしてしまったところを本で読み返した。

    ​冒頭から「これはもしや、私の大好きな倒叙ミステリーでは!」と興奮したのもの

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    2026年04月07日
  • カラマーゾフの兄弟〈5〉エピローグ別巻

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    ネタバレ

    長かった。読めて良かった。
    やはりドストエフスキーは人間の中に希望を見出す作家なのか。4巻の終わり方でバッドエンドかと思いきや5巻を読むと印象が変わる。
    イワンの大審問官、ミーチャの餓鬼夢、イリューシャの死それぞれ印象的な話は多いがそれがどのようなメタファーなのか再読する時に考えたい。
    ミーチャのまっすぐな感じが一番好きかな。内容が分かった上で何度も読み返したくなる作品。解説を読みます
    追記
    餓鬼夢はあれか、大審問官前に出てくる善良な子供の受難に対する思いを示唆してるのか。イワンと同じ境地に至った?ということか?

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    2026年04月01日
  • カラマーゾフの兄弟〈4〉

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    ネタバレ

    最初から読むのに2ヶ月かかった。場面描写が冗長でなかなかきついものがあったが、あの最終章を読ませられたら黙るしかない。面白かった。
    最終章の弁護人カッコ良すぎる。裁判の小説も面白いな。あの駆け引き。検事がかわいそうだったが仕方ない。
    弁護人の先進的な考え方に民衆(陪審員)が着いて来なかった。残念。まぁでもリアルだろう。この不条理さはカミュの「異邦人」を読んだ後の感覚を思い出させる。ちょっと違うのだが
    罪と罰が最終的に救われる小説(弁護人の台詞にも罪と罰を思い出させる一説があった)だったのとは対照的。ドストエフスキーに何があったのか。エピローグも楽しみ。イワンの大審問官読み直したい。というか1巻

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    2026年03月29日