ドストエフスキーのレビュー一覧

  • カラマーゾフの兄弟(下)

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    「カラーマゾフの兄弟」を締めくくるクライマックスの巻。
    いよいよ父殺しの容疑をかけられたドミートリイの裁判がはじまる。
    イワン、アリョーシャの供述、心の動き。
    裁判の進展は、いよいよ読み進めるのが止まらなくなる。
    何度読んでも読みごたえがある名作中の名作。

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    2026年09月10日
  • カラマーゾフの兄弟〈4〉

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    ネタバレ

    ミーチャの印象、ひと言で言うと「クソデカ感情マン」でした。愛も怒りも破滅願望も恩義も全部デカい。
    重要なキーワードのひとつが「罪」かと思う。無実の罪で囚われるミーチャ。殺人をそそのかした罪の意識に苛まれるイワン。
    この「罪」という単語が原文だと何になるのか気になる。「謎解き『罪と罰』」(江川卓さん、新潮選書)によると『罪と罰』の「罪」という単語には作者の拘りがあるらしい。ロシア語で罪を意味する単語はふたつあり、『罪と罰』に採用された単語は人間の決めた法律や社会的規範という掟をこえる行為のことらしい。(もうひとつのほうは神の掟に背く行為を指す)。私のイメージだと『カラマーゾフ』に出る「罪」という

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    2026年09月10日
  • カラマーゾフの兄弟〈3〉

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    ネタバレ

    我が分身ミーチャがたくさん出てくれてよかった! ミーチャの愚かだけど決して馬鹿じゃない性格すげーいい。1巻の「ここに破廉恥がぶら下がってるんだ」はそういう意味かー。ミーチャの「こんなふうにやってたら、三巻の本にだって収まりきりませんよ、おまけに、エピローグまで必要になります!」はメタ発言? 新潮文庫版だと3巻構成だけど、オリジナル版的なのはどういう構成だったんだろ。

    まさかグルーシェニカさんがその男を選ぶとは思いませんでした。

    そして謎の病が気になる。
    読書ガイド、ドストは「急に」「突然」みたいな言葉が多いという指摘。私も小説書くときその手の言葉をすぐ使っちゃうんだけど、誰かにそれを指摘さ

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    2026年09月10日
  • カラマーゾフの兄弟〈2〉

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    ネタバレ

    イワンの疑問はすごく刺さった。たしかにおぞましい大人だらけの世の中で、すべての他者を許すなんて無理だ。愛せなんて無理だ。

    でもその疑問への答えは、2巻ラストのゾシマ長老の語りにて判明。おぞましい人々の罪が許せないなら、その罪を自分の罪として苦しむという方法もある。それだけが正解ではないだろうけど、方法のひとつ。ゾシマ長老の兄が「自分はこの世で最も罪深い人間だ」と言ったのは立派だと思った。

    で。3巻。ちらっと見たけど、ミーチャが章タイトルになってるやないか! ミーチャは私の分身のような存在だと思っている。私とは真逆の存在なのに根本が酷似している。しかも犯人になっている……!? どうなる我が分

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    2026年09月10日
  • 罪と罰 1

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    ネタバレ

    世の中には私好みの本が実はけっこうあるんだ、と思った話。1巻から面白くて一気読みしてしまった!

    印象的だったのはラスコーリニコフの夢ね。馬を寄ってたかっていじめる描写が辛すぎた……。

    副署長イリヤさんがおかみさんをめちゃくちゃ殴るところも印象深かったな。この章のオチもぞわ〜ってした。ラスコーリニコフ、相当キてるね!

    貧乏女と結婚したら後で威張れるって理論もヤバくて印象的だった。マジでそう思ってたとしたらこえーよ。結婚したらあかんで。

    ラズミーヒン好きすぎる。陽気で世話焼きな友人とか最高でしょ。

    リザヴェータさんの最期は可哀想すぎた。癖であんま抵抗しなかったんか……。

    予想外のことで

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    2026年09月10日
  • カラマーゾフの兄弟〈2〉

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    「大審問官」はさすがに圧倒的。テーマが多岐に渡り、内容の深さも難解さも段違い。

    本編の感想ではないが、「大審問官」の理解のために、木下和郎氏のブログ「連絡船」が非常に参考になった。
    同ブログは基本的に、この光文社の亀山郁夫訳『カラマーゾフの兄弟』について亀山氏の理解の間違いを指摘する内容のものだ。その部分は、読んでも別に面白くはない。

    ただ、「些細なことながら、このようなニュアンスの違いの積み重ねによって読者は、少しずつ、しかし確実に原典から遠ざけられて行く。」その六、と題されたページ(彼の亀山訳批判のタイトルの通し番号らしい)の「大審問官」評は秀逸。
    途中に亀山氏の解釈への批判が挟まりは

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    2026年09月06日
  • 貧しき人々

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    ネタバレ

    子ポクロフスキーとワルワーラの友情(恋?)がめっちゃ素敵でした。ワルワーラのイタズラ(誤解)にポクロフスキー激怒、からの、母を看病するワルワーラを優しく支える……という流れが美しかった。

    ポクロフスキー、最初は自分の本に触られるのめちゃくちゃ大嫌いだったのに、ワルワーラさんと仲よくなってからは自分から本を貸してんじゃんか〜!!!! 愛情表現! いや普通に、人に勝手に触られるのは嫌だけど自分から貸すのはアリってこと? どちらにせよよい。

    ポクロフスキー……。なんでこんなに悲しい最後なんだ……。
    ゴルシコフもワルワーラも最後、最後〜!!

    マカールとワルワーラの親子愛に似た友情関係は好きだった

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    2026年09月03日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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    ドストエフスキーの大作、「カラマーゾフの兄弟」の中編。

    前半は、ゾシマ長老が亡くなることに関する物語が書かれ、後半は、父フョードルが殺され、ドミートリィが尋問され、容疑者として連行されることが書かれる。

    前半の内容も圧倒されるが、後半になるにつれ、読むのが止まらなくなる。ドミートリィの言葉一つ一つが、次は何を話すのかと惹きこまれる。
    何度読んでもおもしろい。

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    2026年09月02日
  • 白夜

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    ネタバレ

    「どうやらぼくは、いくらあなたをナースチェンカと呼んでも疲れることがないようですね」このセリフがとてもに好き!

    主人公のセリフが、この文字ちっさめの本で丸9ページも続いてたときは笑っちゃった。長ぇ。
    その長セリフをすべて聞くナースチェンカ。「いけませんわ」と意見を述べているところを見るに、本当にちゃんと聞いててくれたんだなぁ。
    ナースチェンカの長ゼリフはちょこちょこカギカッコで切るのに、主人公は一気に来る。その対比が好きでした。

    最後はあんな終わり方になったけど、孤独な主人公にとっては、こうして話を聴いてくれたことだけでももう、幸福だったんじゃなかろうか……。だから最後に幸せを願ったのかな

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    2026年09月02日
  • カラマーゾフの兄弟(中)

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    ネタバレ

    読み終えてから感想を書くまで間をあけすぎて細かいところを忘れてしまったが、珍しく最初から最後まで一日で読み終える面白さだった。
    特に、ドミートリイが金を工面するために最後の頼みの綱としてホフラコワ夫人にお願いするのだが、夫人はひたすらあなたには鉱山しかないわ!金鉱をたくさん見つけて儲けて、実業家になるしかないわ!と、鉱山をゴリ押ししていて面白かった。


    第五編・プロとコントラ(続)
    イワンにチェルマーシニャへ行けという意味深なスメルジャコフの警告。ドミートリイに合図を教えてしまったと告白。手筈は整った。

    第六編・ロシアの修行僧
    ゾシマ長老の生い立ちから、今に至るまでの流れ。
    アレクセイ・カ

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    2026年09月01日
  • カラマーゾフの兄弟〈5〉エピローグ別巻

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    脱走の葛藤やカテリーナの激しい愛憎劇を経て、物語は幼いイリューシャの葬儀と「石のそばの挨拶」へ収斂する。イワンが突きつけた神への不信や理性の問いに論理で勝つのではなく、アリョーシャは「良い記憶がいつか人を救う」と語りかけ、死ぬまで泥臭く生き抜く人間の責務を少年たちと誓い合う。傲慢さや狂気、情念に引き裂かれながらも、人は互いに小さな「一本の葱」を差し出し合える。「カラマーゾフ万歳」の叫びは、矛盾に満ちた生を肯定し、他者とともに歩み出す人間への賛歌とも言えるだろう。
    書かれることのなかったこの小説の第二部で何が起こるのか、気になってしょうがないが知ることはできない。
    亀山郁夫さんの充実した解説もあ

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    2026年09月01日
  • カラマーゾフの兄弟〈4〉

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    ネタバレ

    自らの思想を怪物化させたスメルジャコフの告白と悪魔の幻影に追い詰められ、発狂へと至るイワンの悲劇が凄まじい。続く法廷劇では、検察の過剰な心理分析や弁護士の巧みな弁論術が空転し、真実から最も遠いところで「父殺しの物語」が完成してミーチャに有罪が下される。近代司法や人間の知性の限界を冷徹に暴く一方、無実の罪を背負いながら「すべてを許す」と叫ぶミーチャの姿には、逆説的にゾシマ長老の説いた受苦と赦しの魂が宿る。人間の底知れぬ暗部と崇高さを描き切る。圧巻。

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    2026年09月01日
  • カラマーゾフの兄弟〈3〉

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    ネタバレ

    長老の死による腐臭スキャンダルを機に、神の正義を疑いかけたアリョーシャは、グルーシェニカとの「一本の葱」の交情を経て大地に口づけし、揺るぎない魂の新生を遂げる。一方、父殺しの嫌疑で追い詰められるミーチャもまた、予審の極限状態と「餓鬼」の夢を通じ、己の愚劣さや全人類への罪を自覚して「苦しみによる浄化」を受け入れ始める。理屈ではなく生々しい受難を通じて、兄弟が期せずしてゾシマ長老の説いた「すべての人がすべての人に対して罪を負う」境地へ至る展開が凄まじい。いよいよ裁判へと向かう第4巻が待ちきれない。

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    2026年09月01日
  • カラマーゾフの兄弟〈2〉

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    無垢な子供の苦しみを盾に理性の名のもと世界を告発するイワンと、理屈を超えて他者の罪を引き受け愛せよと説くゾシマ長老。この作品の思想的頂点である二つの立場が鮮烈に対峙する。一方で、プライドから「錯乱」し互いを傷つけ合うカテリーナやスネギリョフ、不穏な影を落とすスメルジャコフなど、誰もが矛盾と弱さを抱えて足掻いている。論理による救済の限界を突きつけつつも、見返りを求めず大地に跪くような愚直な愛の可能性を提示する構成が圧倒的。長老の死を経て、物語がどこへ加速していくのか。

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    2026年09月01日
  • カラマーゾフの兄弟〈1〉

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    無神論的な逆説を弄しながらも底知れぬ思考の揺らぎを長老に見抜かれるイワン、自己陶酔と罪悪感の間で破滅へ転落していくドミートリー、そして義侠心やプライドに縛られたカテリーナ。登場人物の誰もが気高さと卑劣さ、神と悪魔の相容れない矛盾を抱えて激しく衝突している。道化を演じる父親フョードルや不気味な気配を漂わせる下男スメルジャコフを含め、一筋縄ではいかない強烈な人間たちの業が絡み合い、この先にどんな破局や展開が待っているのか。

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    2026年09月01日
  • 死の家の記録

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    ネタバレ

    長編ですが、まさかの一気読みでした。とても面白かったです。

    金が囚人たちの精神安定剤とか。密輸を芸術だと思っている密輸犯がいたりとか。密輸は麻薬みたいにどうしてもやめられない楽しいものらしいとか……。色々面白い発見がある本。

    泣き虫な密輸犯が、監獄内で密輸を働いていることがバレたことで、密輸を我慢しているのだけれど、結局また監獄に酒を持ちこむ……という描写が印象的だった。人間って私たちの想像もつかないような思考をしている。興味深い。

    体罰までの時間を少しでも伸ばしたいがために、その場しのぎとしてナイフを振り回して暴れる囚人も印象的。

    暴れようとする人がいたらほかの囚人が総出で止めるシー

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    2026年08月31日
  • カラマーゾフの兄弟〈1〉

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    投資の本読んだり、ギター始めたりでめっちゃ読むの時間かかった。あと、テスト期間もあった。
    ドストエフスキーのひねくれてる感じ好き。
    読書慣れしてるからか、今のとこ割と読みやすい。教会と国家のどっちが上位かって議論とか、当時のロシアの宗教、思想について知れておもろい。

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    2026年08月28日
  • 虐げられた人びと

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    『罪と罰』と同じくらい引き込まれました。
    あの家族をずっと見ていたい。小説を読んで久しぶりにそんな気持ちになりました。

    ロシア文学だと、トルストイの作品も好きなのですが、ドストエフスキーは人物像が濃く覚えやすいので、トルストイよりも物語に没頭しやすい。
    あっという間に読み終わってしまうのが寂しく感じるほど、いい読書の時間を過ごせました。

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    2026年08月27日
  • カラマーゾフの兄弟〈5〉エピローグ別巻

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    ネタバレ

    解説が充実していて、そこを読むのも大変楽しかった。

    スメルジャコフが死んだとき「壁の釘にぶら下がってた」とあるのが気になる。釘といえばスメルジャコフの父親説が出ているもうひとりの人物「ねじ釘カルプ」。釘に始まり釘に終わるというのも興味深いから父親はカルプだったりしてと思ったけど……さすがに偶然かな。他の訳と見比べたい。

    解題で指摘されたミーチャの散財癖と、それに反するような金に対する無執着さが気になる。この性格から私が思いだすのはファム・ファタール(≒男を狂わせる女)。金をせびるが、そのわりに手元に残すことなく使いきる様子がよく似ている。カテリーナさんがもしミーチャにぞっこんだったら、ミー

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    2026年08月23日
  • 罪と罰(下)

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    上にまとめて感想を書いてしまった。
    後半は、ラスコーリニコフが追い詰められながら、また熱病に侵されながら、もういいや、と、罪から逃げることを諦めていく、という印象が強かった。
    それは勿論、ソーニャの心の美しさや何やらもあるのかもしれないが、やっぱり罪を抱えて生きることは苦し過ぎることだ、という教訓が、読んで数十年経っても染み込んでいる。
    そういう意味では、罪と罰、のタイトルの意味を今の方が感じられるようになった。

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    2026年08月21日