ドストエフスキーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
経済的な貧しさは必ずしも精神的な貧しさと同義ではないのであろう。それすなわち経済的な豊かさと精神的な豊かさが同義ではないという論理でもある。少なくとも自分は本著者同様そう考えていると言ってよいだろう。では精神的な豊かさとは何か。名誉や愛という言葉で短絡的に定義づけられるものではなかろうが、自身にとっての精神的豊かさとはそれら名誉や愛を含むように思う。自身の言動にまずは自身が恥じることなく捉えられるかどうか。そして自身の生きる意味を自分という人間の願望の充足のみで満たせるかどうかに懐疑的視点を持ち始めた今、他人という存在を愛しその他人の存在に自身の生きる意味を見出せるかどうかは精神的豊かさを構成
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主人公がダサい。あまりにもダサいし、痛々しい。 働きもせず、地下室にこもり、自意識が奇妙に歪み切ってしまった男の手記。他人や社会を見下しながらも、彼はそのくせ、彼らの「生きた生活」に激しく憧れている。だが同時に、その「生きた生活」を恐れ、いざその渦中に置かれるとひどくうろたえ、面倒に思い、何もない地下室の生活へと逃げ戻ろうとする。
彼の行動は、滑稽なほどに歪んでいる。
ある日、道を通るために士官にどかされたことを、彼はひどい屈辱と感じる。復讐のために、街でその男と正面からぶつかっていこうと計画するのだが、いざとなるとビビりまくり、自分から道を譲ってしまう。何回目かのチャレンジで、ようやく肩が少 -
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ネタバレ虚栄と真実、羨望と軽蔑を激しく行き来する主人公の心の動きに圧倒された。主人公にはその心の動きを制御できないのに、動いた先の心情は明確に認識できている点が見ていて苦しい。
心情を分析できてしまうと、愛情や友情の基底にある虚偽に目を瞑れない。ある程度虚構を受け入れられないと他人と絆を結ぶことはできないからだ。主人公がズヴェルコフらを前にして3時間も暖炉とテーブルを行き来する姿が象徴的だ。
恋人や友人を求めて奮闘した挙句、それらの欺瞞を見抜くが故に全てを手放し、主人公は孤独な地下室を選ぶ。そこから脱出する術も意思も示されず、悲劇的である。 -
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ネタバレドストエフスキーによって、彼がシベリアに流刑される前に書かれた九篇が収録された短篇集
良い気持ちになる作品は基本的に無いけど、ある種の滑稽劇(ファルス)が繰り広げられてるから面白くはある
ロシア文学らしく感情/感動が大袈裟に表現される分、登場人物たちがどういったことにどう心動かされたのかが分かるし、それに同調する形でこちらも心動かされる
ただ心が疲れてる時は読まない方がいいかもね、特に「白夜」とか大変なことになっちゃう
内容で言ったら「弱い心」が一番好きだけど、文章として面白かったのは「九通の手紙に盛られた小説」かな、悪口の語彙がすごい
好きな作品
「プロハルチン氏」
「ポルズンコフ」
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ネタバレこんな感情を抱くことになるとは、思いませんでした。
愛とはなにか、その答えのない問いを自分なりに言葉にするためのヒントを与えてくれた気がします。
自分の中に他者が息づいていること、そして他者の中にも自分が息づいていること。そして、その他者と共にいることをこれからも選び続けること。
ラスコーリニコフは、大それたことを成し遂げようとするそのエネルギーも素晴らしいものではあったが(ポルフィーリーが彼に感じていたように)、最終的に、ソーニャとの出会いと時間を通して愛の尊さを、頭ではなく、心で理解したというところが、私の心に深く大きな感情をもたらした理由だと思う。 -
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もし、猿にこの本を渡せば『罪と罰』を枕にして眠るかもしれませんし、羊に渡せば美味しく食べてしまうかもしれません。そんな風にこの長大な文章を読みながら、ラスコーリニコフの背負った『罪と罰』を愉しむのには人それぞれのやり方があるのだろうと思います。
僕はとても楽しませてもらいました。1行もつまらない文章はなく、ドストエフスキーの小説家としての格の違いを見せつけられました。どうして素晴らしいと思ったのかを説明するにはおそらく一万字以上の言葉を費やす必要があるため、割愛させていただきます。
ただし、一つ言えることはもしたった今、自分の犯した罪について苦悩している方がいらっしゃれば、あなたの前でこ -
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ついに最終章。
長く読み続けてきた甲斐のある、素晴らしい作品だった。
話はルージンの視点から。間借りしているレベジャートニコフとの場面から始まる。
そして次第にラスコーリニコフに戻り、ドゥーニャの元家庭教師先のスヴィドリガイロフへ。その後またラスコーリニコフに戻る。
カテリーナの乱心は目を覆いたくなるリアルさ。子どもたちの気持ちになってしまい、心乱された。
ポルフィーリーとの舌戦は相変わらず素晴らしい。
終盤のスヴィドリガイロフのシーンが美しすぎて、思わず読み返した。
6部のラストにかけてのラスコーリニコフも良いし、エピローグも良かった。
巻末の読書ガイドを読むとさらに理解が深まり