ドストエフスキーのレビュー一覧

  • 罪と罰 2
     1巻(第2部7)初登場で「かなり美しいブロンド娘で、青い目がとくにすばらしかった」と描写されたソーニャが、2巻(第3部4)の再登場では「美人とはとても呼べない顔だちだったが」となっている。同室にドゥーニャがいたので、格を下げたのだろうか。
     新潮文庫版では第3部6、スヴィドリガイロフとの初対面で上...続きを読む
  • 罪と罰 3
     ソーニャを陥れようとしたルージンの負けっぷりに喝采する。もっとやれ。
     ソーニャの義母カテリーナの発狂の描写が凄まじい。巻末読書ガイド3「年金制度のモチーフに隠された何か」を読むと、悲しみは疾走し、涙はそれに追いつけない。
     ラスコーリニコフの母プリへーリヤも静かに発狂する。わが子への盲愛が胸を打...続きを読む
  • カラマーゾフの兄弟(下)
    とにかく重厚な内容で、読むのに1ヶ月以上を要した。
    ここまで人間のエゴが剥き出しの本は初めてで、良い意味で衝撃を受けた。名著と言われるのに値する。
  • カラマーゾフの兄弟(上)
    愛憎劇でもあり、唯神論or無神論でもあり
    サスペンス要素もあり...
    色んなカラーの濁流に飲まれる感じです。
    ぽやんと日々を過ごしている私のような日本人には

    イメージわかねぇえええええ!!!

    と絶叫したくなる場面も多々。
    でもこれは私の教養の無さが故です。
    育児の合間もあって読むのに5ヶ月かかり...続きを読む
  • 罪と罰(下)
    読んでいるあいだ中、ずっと、
    人間、人間…!
    と感じていた。

    理性と感情にあふれ、振り回され、うちつけられ、
    翻弄されつづける、この人間というもの。

    以下、各章の簡単なメモとラストシーン。
    ・・・

    第一部
    1
    2酔っ払いのひどい家庭
    3妹の幸せな結婚の手紙
    4ベンチ酔っ払いの娘
    5駄馬が撲殺さ...続きを読む
  • カラマーゾフの兄弟(上)
    大まかなストーリーは、さほど複雑ではないが、心理描写が重厚で、読みごたえ十分。段々クセになってきた。
  • 罪と罰 2
    ついにスベが出てきた!何この人!!怪しすぎるし、1人だけホラー小説のキャラのよう。ラスコとの掛け合いもおもしろい。

    ドゥーニャがルージンをばっさり言うシーンが大好き。ドゥーニャ、もっといろんなことをばっさり斬ってくれ。ご意見版番になってくれ…

    こんなにおもしろいものをなんで今まで読まなかったんだ...続きを読む
  • カラマーゾフの兄弟(下)
    やっと、読み終わった。ほぼ一ヶ月。
    何十年前に読んでいたのでほとんど忘れていて、初読み状態。

    長年に渡って論じられてきた奥の深い文学であるが、こんなにもエンターテーメント性がある作品だとは思わなかった。親殺し&幼児虐待&女心と秋の空。あらすじは複雑。盛り上がりは抜群。

    噛めば噛むほど味が出るとい...続きを読む
  • カラマーゾフの兄弟(上)
    噂に違わぬ大傑作。

    ただ、、、、読むのにこれほど体力消耗した読書経験はない。もはや途中からモンブランかエベレスト登頂を目指すような感覚だった。

    原因はドストエフスキーの文体!!

    ロシアどころか、人類そのもの、
    人間社会と歴史総てを描こうと言うマクロ的な作品であるにも関わらず、
    着ている服のボタ...続きを読む
  • 死の家の記録
    ドフトエフスキー後期の傑作群の源泉であり、彼個人の人生における最も重要なターニングポイント。
    一般の人々が当然経験しえない異常な状況下にこそ、彼の文学の素材があり、それこそ啓示とも言える監獄での強烈な出会いと閃きが、カラマーゾフや罪と罰などの大作を作り上げた。
    そういうの考えるだけでも泣けてしまう。...続きを読む
  • 罪と罰 下
    主人公がもし、満たされていて幸せなら金貸しを殺したりしなかっただろうし、どんな人でも環境が悪化して強いストレスに晒され続けたら凶行に及ぶ危険性があるんじゃないかと思った。
    ドストエフスキーは読む時に多大な集中力を必要とするから結構疲れる。貧しき人びとが一番好きー。
  • 地下室の手記

    娼婦を感動させたのに...

    娼婦に気持ちが伝わったのは感動だ。
    でも、主人公は分裂した感情を持つ。
    単純でないのはつらいことだ。
    だが、読者が
    アンビバレンツを直視するなら
    何かが見えるかもしれない。
    娼婦ではないが汚れた状況下の女性である
    『ブギーポップは笑わない』の織機綺、
    『青春の門・筑豊篇』の牧織江、
    ...続きを読む
  • 罪と罰 2
    2巻は母と妹が上京(ではないのか)してくるところからスタート。私のイチオシラズミーヒン大活躍。そして妹の婚約者ルージンの小物感もすごい(笑)今でいうモラ夫だよな。
    ポルフィーリーがラスコーリニコフの論文の話をするところは手に汗握る展開!うぉぉぉっ!ってなった(笑)やっとここでラスコーリニコフがなにを...続きを読む
  • 罪と罰 3
    最終巻。もう出だしからめちゃくちゃ面白い。ルージンがうまく立ち回ろうとして逆にやられちゃうという。レベジャートニコフグッジョブ!気持ち良かった!!
    その後はカテリーナの場面でしんみりして、推しのスヴィドリガイロフの退場シーンでは息をのんだわ。やっぱりドゥーニャが忘れられなかったのか……。

    もう、め...続きを読む
  • 罪と罰 1
    ドストエフスキーが読みたくて、どれから行こうかなーと悩んでいてコレ。ミステリー好きなら外せないとどこかで見かけたので。

    新薬古典文庫の亀山訳はとにかく読みやすくていいよねー。賛否両論だけど、個人的にはミステリー小説として楽しめたので良かった。
    1ではラスコーリニコフの脳内駄々洩れ回とラズミーヒング...続きを読む
  • 罪と罰 3
    エピローグの最後の段落を何度も読み返してしまった。
    世界的名作。読み応えがとてつもなかった。
    余韻がすごい

    「読書ガイド」・「訳者あとがき」も良かった
  • カラマーゾフの兄弟(下)
    約半年がかりでついに読破。いやぁ、長かった。
    下巻は一番スリリングで、のめり込んでしまって最後は一気読み。イワン兄さんあんなにクールだったのに。。。

    最後の裁判での判事対弁護士の論議バトルは手に汗握る、法廷で直に観覧してる生々しさや白熱の空気感が感じられたよ。うーん、有り体な感想は心の内にしまって...続きを読む
  • 罪と罰
    ドフトエフスキーの罪と罰を一度は読んでみたいと思ってたが量が多く躊躇っていた所にこの本を見つけた。
    漫画だから数時間で読めて大体の内容は把握できた。
    とても読みやすく印象的な作品だった。
  • 罪と罰 上
    上中下を読み終わったのでこちらに感想など。

    大学生ぐらいの時も「罪と罰」を読んだのだけど、その時はさっぱりと面白さが分からなかった。ドストエフスキーの饒舌な文体の癖もあるんだと思うのだが、文章が冗漫すぎて意味が理解できなかった。

    この岩波の新しい版は、翻訳が易しくて読みやすいと思う。結構、現代的...続きを読む
  • 罪と罰(下)
    濃い内容で読むのにエネルギーを費やすが、それでも読んで良かったと思える作品。
    読んだ後も、何度も考えたり思い返したりしてしまうのが好きな人にはかなりお勧めの本。読んでスッキリ完結したい人にはお勧めしません。