ドストエフスキーのレビュー一覧

  • 罪と罰(下)

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    ネタバレ

    ドストエフスキーの起点となる小説の下巻。物語のリアリズムに引き込まれる。老婆と女殺しをした主人公ラスコーリニコフの心境の変転が感動を与える。愛は善悪を超えることがラストの場面で暗示される。

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    2025年07月28日
  • 罪と罰(上)

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    この小説の舞台は、帝政ロシアの首都、サンクトペテルブルク。

    先に読んだ『貧しき人々』は、困窮の中でも希望の光が見られました。しかし、本書では殺人者となった青年(ラスコーリニコフ)の深層心理を描いているため、どんどん深い闇に飲み込まれていく感じです。犯罪者の行動、心理をえぐり取るような描写に驚くばかり。「罪を犯す権利」があると信じるラスコーリニコフの人物像が、周囲の人々(家族、友人、その他)とのからみの中で、少しずつ少しずつ鮮明になってくるところが、興味深いです。

    ミステリー度満載で満足度は高いです。ロシアの当時の社会情勢など含めて考えると、一読で深いところまでの理解は難しいと感じました。と

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    2025年07月27日
  • カラマーゾフの兄弟〈3〉

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    ドミートリーの話がスピーディに展開。ここまでの哲学的な話もなく、2巻までと違ってわかりやすい話でした。面白いです。

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    2025年07月26日
  • カラマーゾフの兄弟(下)

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    100/10
    パンを選ぶか?愛を選ぶか?神を選ぶか?
    人間の本質、愛、憎しみ、信仰、無神論、正義、理性。様々な神や人間への問いかけが、この物語に交差している。登場人物それぞれが、思想も違えば、愛した方も違う、生き方ももちろん違う。そんな多様な人間劇が「カラマーゾフの兄弟」内で行われる。有象無象の映画をこれまで数えきれないほど観てきたが、これほど多くのテーマを均等に際立たせ、尚且つ一つ一つの物語として、魅せているフィクション作品は他にない。例えば「大審問官」では、自由を与えられた人間は、それを抱えきれず苦しみ、結局は誰かに支配されることを望む、そんな絶望的な真理が語られる。私はその言葉に抗うこと

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    2025年07月24日
  • 罪と罰(上)

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    高校生のとき全く理解できず。大学生でも意味不明。電子版で途中下車したまま投げ出して。定年前に再挑戦。物凄い名作。体力があるうちに再読したいです。

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    2025年07月13日
  • 罪と罰(上)

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    ドストエフスキーの初読にカラマーゾフの兄弟を選び、挫けながらも読み終えた。
    こちらを読んで、初めはこちらにすべきだったと後悔した。
    ロシア文学らしい、圧倒的情報量。心理描写。哲学。だったが、すんなり読めた。
    最近の保守思想にも投影できる部分あり、非常に考えさせられる。

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    2025年07月13日
  • カラマーゾフの兄弟〈2〉

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    今回はゾシマ長老やその他の人物にスポットの当たる巻。難解な部分もありますが、本編の後にある訳者のガイドは文化背景、歴史背景を理解するのに役立ちました。

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    2025年07月12日
  • 地下室の手記

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    人間の意識について考えさせられる。
    手記の著者、すなわち主人公は、自意識が過剰と言うべきか、自己から少しだけ離れたところから自己を見つめていて、恥ずかしさにまみれている。その恥ずかしさのために、他者に対しても憤怒の連続(他者からすると、本当に訳が分からない)が沸き起こっている。
    この主人公のように顕著な行動に出る人は少ないかもしれないが、自意識が過剰なための恥辱は、ごくあり触れると思うし、そこに苦しむ人も少なくないように思える。

    また、自己を少し離れたところから客観的に見ていると思いきや、感情的に湧き起こるものに支配され、全く理路整然としていなくて、いつのまにか意識は自己の中にあって、突拍子

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    2025年07月04日
  • カラマーゾフの兄弟(上)

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    10/10
    支配こそ自由。俺は神という好都合な虫ケラには沈黙の接吻を捧げよう。だがその様な愚かの行為も、神は赦してくれるのだろう。神は居ないし、死んでいると思っていたが、俺はただ神とこの世に一緒に在りたくなかっただけなんだ。
    人は支配されなきゃ生きていけない、それは縄文時代から決まっている、だからこそ石をパンに変えてやろうじゃねえか。って話よ。
    ただひとつ神が干渉できないものがある、それは”比類なき家族間の愛憎”だ。俺はそう思う。

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    2025年06月29日
  • 地下室の手記

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    ドストエフスキーで笑える作品があるとは・・・そこにまずは驚きました。
    主人公はモノローグという中年の元役人で、コイツが一癖も二癖もある大問題児です。妬み、嫉み、僻みといった人間の鬱屈とした闇の部分を全て兼ね揃えていて、それを惜しみもなく全開放した本当にどうしようもない奴が主人公として物語が展開されていきます。
    そんな彼が、自らの人生論や哲学に関して80ページにもわたり語り出す前半は難解なこともあり、もはや苦痛でした(笑)
    ただ、2部からは学生時代の友人や娼婦との恋に関するエピソードに入り、面白くなります。主人公のどうしようもない屑っぷりが、どんどんとクセになっていって、途中からはもはや愛おしく

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    2025年06月24日
  • 罪と罰 1

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    (全巻読み終えた感想をまとめて記載)

    罪を犯したラスコーリニコフ、その母と娘、罪を暴こうと追い詰める捜査官。登場人物それぞれの信念や価値観、生き方、信条が深く描かれています。さらに、当時のロシア社会の風潮や思想、宗教なども表現されていて、登場人物たちの内面がより鮮明に浮かび上がるように書かれています。

    特に、ラスコーリニコフが罪を犯し、追い詰められ、徐々に変貌していく様は、鬼気迫る迫力があります。こちらが引き込まれていきそうになる生々しい描写はとにかく圧巻です。

    対話シーンでは、それぞれの思想や信条がぶつかり合っていて激しいです。長尺のセリフが多く、宗教や時代背景も絡んでとにかく難解です

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    2025年06月06日
  • カラマーゾフの兄弟(下)

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    やっと読み終わった… たぶん亀山訳の方が読みやすいんじゃないかと思うけど、内容的に、どこに向かっているのかわからなくなりがちだったり、人物が一筋縄ではいかない、常に信用できそうなのはアリョーシャだけど、他の人は性格がつかみにくく、少なくともたいていの人が読み慣れている"小説"でのような役割が理解しにくい、等々がやはりすいすい読み進められなかった原因なのかな。新潮版は訳としては標準的で、やはりこの小説は訳文以前に出会うタイミングの問題が大きいのかも。ドミートリーなど、読んでいる間は、後半は意外と好感が持てたりするのだけど、ちょっと読みさすとなぜそんなふうに思っていたのかわから

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    2025年06月06日
  • カラマーゾフの兄弟〈1〉

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    読みやすいと言われる光文社版を。やはり少し難しい笑
    でも読ませる勢いがある気がします。
    その時難しくても、解説サイトとかを後で見たりすると理解が深まって楽しめると思います。

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    2025年06月01日
  • カラマーゾフの兄弟(下)

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    何か罪を犯すということは、(たとえだれかに罰せられなくとも)自分で自分を罰してしまう、ほんとうに苦しい( ´•̥̥̥ω•̥̥̥` )
    罪を犯して罪悪感で死ぬほど苦しむという夢を,この本を読んだ後は何回も見るようになった(i_i)

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    2025年05月25日
  • カラマーゾフの兄弟〈4〉

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    ようやく最後の4巻目を終えた。
    少年たちの章から始まり、ラストの誤審の章まで。
    ジェットコースターみたいな激しい展開。
    この物語の主人公はカラマーゾフの兄弟の三男、信心深く、誰もが愛したくなる清らかな心の持ち主、アレクセイ。
    だとすると、ラストはやっぱり神の存在とは??
    人の心のなかには、神と悪魔が同時に住むものだということ。出目やその後の環境や、取り入れてきたものによって人は作られる。簡単に白とか黒とか言えないのが人間。
    この本ではいつもそれを意識させられた。


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    2025年05月21日
  • カラマーゾフの兄弟〈5〉エピローグ別巻

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    第1巻前半は登場人物の前史のような話でつまらない。
    カラマーゾフ兄弟に絡む二人の女性が登場してそのあとは俄然面白くなる。これほどプロットのある長編とは思わなかった。事前の想像より面白い。
    未読の方は、世界屈指の評価を受ける小説がどんなものか、読んでみることをお勧めする。

    この古典新訳文庫の5巻目は訳者亀山氏の解説が長い。
    小説部分(エピローグ)が60頁、訳者解説等が300頁ほど。
    エピローグは4巻に含め、5巻は解説書として販売した方が読者に親切だった。
    ちなみに解説中の「ドフトエフスキーの生涯」100頁程は未読。
    解題(200頁程)は、批判的に読んだ。
    この作品のどこが・なぜ、過去から現在ま

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    2025年05月19日
  • 罪と罰(下)

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    5/6再読✅

    めっちゃ面白かったー!!!キャラクターたちの会話のテンポやロシア文学ならではの表現、熱量がとても話を読みやすくさせてくれており、長いですがグイグイーっと読んでしまいます。

    再読を経て、あそこで話を区切り、ラストとした点に感嘆しました。すごくいいです。ラストまで読むとそこまで暗くなく、個人的には人生において希望を持たせてくれる話だったなと感じました。ぜひ若い世代に読んで欲しい本です。

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    2025年05月07日
  • 罪と罰 下

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    訳者あとがきにあるように、一読してある種の熱気や漠とした不安を感じたら、二度でも三度でも読み返せばよい。それに耐えうる読み応えを持つ作品である。
    難解な作品であることは間違いない。一つには、帝政末期ロシアの社会事情に我々の馴染みがないこと、もう一つは主人公ラスコーリニコフがインテリの半狂人ともいうべき心性の持ち主であること、三つ目は凝りに凝った文体が千ページ超のボリュームで展開すること。
    だが凄まじい熱気と激情だけは一読しただけでも感じとることはできるだろう。なんだかよくわからないけど『罪と罰』を読破したってだけでも、ちょっと誇らしく感じることができるのではないだろうか。

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    2025年05月06日
  • 賭博者

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    この作品を27日で書き上げたのはすごい。
    とても救いようのない話だった…金、金、金!
    「あと一回、あと一回」が重なって有金がなくなるんだろうな。主人公もそうだし、お祖母ちゃんの破滅具合は読んでて苦しかった…ギャンブラーってこんな感じなのかなって想像できた。
    あと、フランス人に対する当たりが強くて面白い。

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    2025年05月02日
  • 罪と罰 3

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    先が、気になって気になって…仕事が手に付かない。とか言っている場合じゃ無いほど(私生活上も公の上でも)色々とあって、第3巻を読むのに少しばかり時間が掛かったけれど。

    ドストエフスキーの『罪と罰』を1回読み終えました‼︎

    今回は光文社版の亀山郁夫さんの訳したものを読みました。
    最初は新潮社版の工藤精一郎さんから読み始めたものの、1巻目の数十ページを読み進めた時点でこちらに変更して読み直し。
    「100分で名著」で『カラマーゾフの兄弟』の解説をなさっていたのを観てその熱意を目の当たりにしていたことや、光文社古典新訳文庫が行間を広くしたり文字を大きくしたりしていて、老眼には読み易かったし、言葉遣い

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    2025年05月01日